メルマガ:日本蹴球原論
タイトル:日本蹴球原論:Vol.32  2000/06/24


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■<日本蹴球原論>発行日:2000/6/23

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■やや物足りない勝利
日本2ー0ボリビア

スロバキア戦から1週間おいて行われたこの試合。
さぞかしみんな元気だろうと思ったら俊輔と西沢はあまり元気がなかった。
俊輔はまだ時差ボケみたいだし西沢は疲れてるのだろうか?
ここ4試合、俊輔のパフォーマンスには満足できない。
3点差をつけて勝てば日本の単独優勝だったが、
2点をとった後シュートを決められずスロバキアと同時優勝に。
キャプテン翼じゃないんだから、全然美しくねーぞ。
大体3チームでリーグ戦ってちょっと無理があるんじゃなかろうか。
それからなんで暑いってわかってるのに昼間にやるのか。
日本が単独優勝できなかった言い訳じゃないが、
あの暑さでいい試合が見せられるわけがないしお客さんにも失礼だろう。
結局始末書で終わった福岡よりよっぽど失礼だと思うのだが。
しかし始末書って・・・中途半端な。
シュートが決まらないのは選手の責任と中田が言っていたように、
チャンスは作れてもシュートが決まらない。
ハットトリック達成か、と思った柳沢はなぜかスルーするし、
期待の森島はシュートをふかす。
トルシエどうこうの問題じゃない。
これじゃいくつチャンスがあっても点なんか入らない。
名古屋グランパスをみているようでしたな・・・うーん・・・レッズもか?

<勝手な採点>
GK
楢崎正剛:6、決定的な場面を足で止めた。安定していた。
後は足技と攻撃へのフィードだけか。今日はなぜか楢崎だった。
今までの例からいうと楽勝が予想される試合には川口だったのだが・・・。
この日はスロバキア戦のメンバーとほぼ変わらず、メンバーの固定に入ったのか、
それとも優勝を狙うためベストの布陣でいったのか。
しかし攻撃へのフィードの精度を考えると
こういう試合は川口でいいような気もする。
だらけた試合に喝を入れる事もできるし必要な選手だと思うのだが。
期待された五輪組は途中からの出場でそれなりにA代表でも通用するだろう。
ただ、GKだけは川口か楢崎かのようだ。
オーバーエイジの1つは恐らくここで使うだろう。

DF
森岡隆三:6、中田と交互にオーバーラップし、チームとしての攻撃の形を見せた。

松田直樹:5、イエローカードのせいで途中交代に。
ペナルティエリアに入れる前に止めようとしたのだと思うが、
やや仕方ないところでもある。
しかし、あそこまでする必要はあったかどうか。
それとその後の危険なタックルでトルシエはひやりとした事だろう。
交代を命じたのは不用意なタックルをした松田への警告か。
結果的にライバルの宮本にチャンスを与える形になり松田は自分で自分の首を絞めて
しまった。
しかし、層が厚くなるのはいい事である。

宮本恒靖:6、A代表デビューにしては落ち着いていた。中央から攻めあがる場面
も。

中田浩二:6、左サイドからオーバーラップを繰り返しチャンスを作った。
すっかり戦術を理解したようだ。

宮本が後半からフラット3の中心に。慣れた位置だけあって冷静だったが、
松田との争いはこれからだ。森岡は完全に右のストッパーだろう。
宮本を真ん中にして松田が左サイドに行くパターンもあるが、
トルシエがどうするのか楽しみだ。

MF

望月重良:6.5、トルシエが望月にこだわる理由がやっとわかった。
この日の活躍なら文句はない。三浦と両サイドから果敢に崩しにかかった。

三浦淳宏:7、相変わらずのドリブル突破、強烈なシュート、そしてFKも任され
た。
攻撃の重要な武器だ。FKから先制点とアシスト。

本山雅志:6、出場時間が短く何もできず。

奥大介:6、鋭い縦への突破、攻撃面ではいう事がない。

中村俊輔:5、30分間何もできずに交代。太股を痛めているようだ。

森島寛晃:6、前回同様トップ下で登場。2列目からの飛び出しを計り、
攻撃を活性化させ、2点目を生み出すがその後いきずまってしまった。

稲本潤一:6、攻守に動き回った。

FW
西沢明訓:6、サイドへ流れて攻撃の起点に。柳沢にアシストもした。

高原直泰:6、あまりチャンスがなかった。
柳沢敦:7、2得点したがハットトリックのチャンスを逃した。
ゴールは冷静だったがスルーした場面は完璧に決めようとしすぎだか。
もっと貪欲でいいと思う。彼にこそ海外移籍をお勧めするが・・・。

久保竜彦:6、徐々に戦術を理解したのか。

2トップは機能していたように思う。
西沢がサイドに流れて柳沢がゴールを狙うという形がはっきりしていた。
この2人は逆の関係でもいいがフランス戦の活躍で西沢がマークされすぎたか?
1点目は1時間この形ばかり練習したというFKから。
西沢が相手をひきつけ柳沢が完全にフリーに。西沢のマークを逆利用した。
2点目は素晴らしいパスワークから。
俊輔、中田、名波がいなくてもこれだけパスがつねげるんだなあ・・・。
森島、西沢のセレッソコンビからスルーパスを柳沢がフリーで受けて
GKの動きをよくみて逆に決めた。
日本代表のレベルアップを感じる試合だったが、3点目がとれなかったのが惜しい。
チャンスはたくさんあったがシュートミスが多すぎた。

トルシエ続投で協会の意見は一本化し、岡野会長が発表した。
しかしオプション契約を履行しただけで10月までの続投延期でしかない。
五輪、アジア杯の結果を見て判断するらしいがそこで解任してWCに間に合うのか。
いかにも先送りな協会の結論だが、どうせトルシエでいくんだろう。
次期監督候補探しはまだ続けるらしいが
トルシエ以上の監督を果たして見つけてこれるのか。
一方でトルシエ解任派と思われていた釜本本部長はWCまで任せていいと発言した。
会長との意見の食い違いが出てきたが、トルシエ続投が決定された以上、
トルシエ対釜本の図式はどうなるのか。釜本氏の退任はないのだろうか?
またトルシエ監督にはトルコのガラタサライからのオファーもあるらしい。
とりあえず日本が優先という事だが日本協会の態度次第ではどうなるかわからない。
また母国のランスからのオファーもあったらしいが
中田の獲得要請を拒否されたため、断ったらしい。
ボリビア戦のトルシエコールが示す通りサポーターはトルシエの続投を求めている。
代わりに協会は非難されているが・・・。
あれ?トルシエ支持派はこんなに多かったの?
どーも解任騒動ばかり続いていたがマスコミが必要以上に騒ぎすぎたと思う。
今まで監督解任問題でマスコミがこんなに騒いだ事があっただろうか。
誰も加茂を解任しろとか岡田監督を解任しろとはいってなかった気がするが・・・。
なんでトルシエだけここまでいわれるのかわからないが。
しかしトルシエは選手からもサポーターからも支持される日本では珍しい監督だ。
雰囲気がいいのでトルシエを解任する事はリスクの方が大きいと思う。
まあ五輪で結果を出してくれるでしょう、
って五輪はA代表じゃないのに査定に入るのだろうか?
恐らく予選落ちすれば再びトルシエ解任騒動が起こるだろうが、
メダルをとってもA代表じゃないから査定には入らない、
といいそうな気がする・・・。
まあその場合世論が許さない気もするが。

発行が遅くなってる間に協会の態度がコロコロ変わるので記事の書き直しである。
余計遅くなるじゃないか。
というわけで上の方の記事から一転、
トルシエで2002年まで行く事で決定したようだ。
具体的な契約はトルシエ監督がフランスから帰国する7月下旬になるようだ。
しかし条件面を後は詰めるだけでほぼ合意したといっていい。
五輪とアジアカップの結果次第ではまた解任騒動が起きると思うが、
結果を出してくれると信じよう。
トルシエ続投が決まった事で釜本氏がどうなるのかだが、
強化推進本部は縮小され技術委員会が代わりの役目を果たすようだ。
トルシエ続投で決まった以上、協会はトルシエを全力でバックアップすべきだ。
しかし、コーチングスタッフの山本コーチ、サミアコーチ、望月GKコーチが
辞任する意志を固めているようだ。
どうもコーチの意見を聞き入れてくれないトルシエに不満のようだ。
言葉の違いなどコミニュケーションの違いはあるかもしれない。
コーチが辞めた場合、新しいコーチを探さなければいけないが
トルシエがフランスから連れてくるんだろうか?
とりあえず言葉の問題で日本人コーチを一人くらい入れたいところだが・・・。
うーむ、そうこういってる間に2ndステージが始まってしまう。
楽しみだけど休む暇、全然なし!
しかし、暑いですな・・・。

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