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タイトル:雲は遠くて <72> 20章 店長・佐野幸夫の誕生会  2013/09/08


20章  店長・佐野幸夫の誕生会

ライブ・レストラン・ビートの店長の、
佐野幸夫(さのゆきお)と、佐野と、なかよく、つきあい始めて、
1年くらいの、
真野美果(まのみか)の誕生日のお祝(いわ)いを、
森隼人(もりはやと)の家(うち)で、することになった。

誕生会には、森川純や川口信也とか、20人くらいが集まる。

先日の8月24日の土曜日に、
下北沢駅南口から、徒歩(とほ)で3分の、
ライブ・レストラン・ビートで、
特別ライブ・サザンオールスターズ・祭(まつ)りがあった。

ライブが終わって、打ち上げの飲(の)み会をしているときに、
「おれの家(うち)でいいからさ、
幸夫(ゆきお)ちゃんの 誕生日のお祝(いわ)いしようよ!」
と、森隼人(もりはやと)が、いいだしたのだ。
佐野幸夫は、9月16日が 30歳の誕生日であった。

そのとき、佐野幸夫のとなりにいた、
佐野の彼女の誕生日も、10月10日だったので、
「それじゃあ、お二人(ふたり)のお祝いを!」
ということで、話は決まったのであった。

9月7日の土曜日の午後1時ころ。

このところ、雨もたまに降(ふ)る、
不安定な天候(てんこう)ではあるが、
暑(あつ)いくらいな、晴天(せいてん)である。

佐野幸夫(さのゆきお)は、真野美果(まのみか)と、
小田急線(おだきゅうせん)の、 
代々木上原駅(よよぎうえはらえき)南口(みなみぐち)から、
駅の利用客たちの波の中に、現(あらわ)れる。

代々木上原駅は、東京都渋谷区西原三丁目にあり、
小田急電鉄と、東京地下鉄(東京メトロ)の駅であり、
2013年、
1日の平均乗降人員は約23万人と、
小田急線内では、新宿駅、町田駅に次(つ)いで、3番目に多い。

「この駅は、ついつい 高校のころを思い出しちゃうね。
みかちゃん!」

179センチ、長身の、佐野幸夫が、
となりの 真野美果(まのみか)にほほえんだ。

「そうよね!わたしも、懐(なつ)かしくなっちゃう!」

由果は、幸夫と 目を合わせて、ほほえんだ。
真野美果(まのみか)の身長は、163センチ、誕生日は、
10月10日で、25歳になる。
清純(せいじゅん)な 整(ととの)った顔立(かおだ)ちで、
つややかな髪は、肩にかかるほどである。

佐野幸夫と 真野美果のふたりは、代々木上原駅・南口から、
歩いて、5分くらいの、
都立代々木高校の定時制に、4年間、通(かよ)っていた。

この高校は、働きながら、学ぶために設立された、
公立の定時制高校で、一般の人たちに限らず、
交通の便(べん)のよいこともあって、
アイドルやタレントにも人気があった。

全国でも珍(めずら)しい、午前・午後・夜間の
三部制(さんぶせい)の交替部(こうたいぶ)というのがあって、
都合のよい好きな時間帯を選んで、授業を受けられた。

年齢や経歴などは、自由で、さまざまな生徒が集まり、
芸能人も特別扱(あつか)いしなかった。
校則はなく、制服もなく、自由な校風であった。

在籍していた女優では、原田美恵子、西川峰子、浅野温子、
藤谷美和子、鈴木蘭々たちがいた。
SPEEDの上原多香子やモーニング娘の飯田圭織も通っていた。
SMAPの中居正広と木村拓哉も在籍(ざいせき)していた。

しかし、この定時制高校は、
2004年3月には、閉校(へいこう)となってしまった。

幸(さいわ)いにも、2004年4月から、
東京都立・世田谷(せたがや)・泉(いずみ)高等学校として、
統合(とうごう)されて、
自由な、三部制のシステムは、そのまま、引(ひ)き継(つ)がれた。

4年間、佐野幸夫と 真野美果は、
同じように、勉学と仕事の両立に、
中退も考えたことがあった。

しかし、芸能事務所に、所属しながら、
それぞれの夢である、
タレント活動をつづけながら、
高校に、通(かよ)いとおし、卒業したのであった。

現在、佐野幸夫は、俳優になる夢を 諦(あきら)めた
わけではないが、
タレントの仕事はやめて、モリカワの社員として、
下北沢の、ライブ・レストラン・ビートの店長をしている。

真野美果(まのみか)は、芸能事務所に所属しながら、
タレントとして、
コツコツと、女優や声優の仕事をしている。

小田急線(おだきゅうせん)の 代々木上原駅(よよぎうえはらえき)
南口(みなみぐち)から、5分も歩くと、
森隼人(もりはやと)の家(いえ)がある。

≪つづく≫ 

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