メルマガ:リアルタイムで経営をのぞき見る〜浦和の社長編〜 「40歳社長がいかにして会社を立て直すのか」
タイトル:【リアルタイム経営】何よりも最優先にしたもの  2011/11/14


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■何よりも最優先にしたもの
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7月20日頃だったと思う。

最も信頼していた右腕に、朝から連絡がつかない。
他の従業員から越智田に連絡が入る。
「山本さん、何度電話しても出ないんです」

「そのうち折り返しがあるだろう」
初めはその程度にしか気にしていなかった。

時間が経つにつれて・・・

「携帯忘れて家を出たのか?」

「事故にでもあったんじゃ?」
いや、そしたら俺の方にも連絡は入るだろう。

「念のため、自宅に電話入れてみよう」
特に変わった様子はなさそうだ。

どうしたんだ、いったい?
さすがにこの時間まで連絡がないなんて、
何かおかしいぞ?

行きそうな現場にはすべて確認してみた。

仕入先・・・には行く用事なんてないはずだ。

もしかしてどこかでサボっているのか?

まさか、いやまさか・・・

「会社のお金が銀行残高から消えていた」

一瞬何が起きたのか、わけが分からなかった。

・・・

財務に関することはすべて任せていた。
通帳、カード、印鑑、すべて預けていた。

メインで使っている口座は2つあった。
どちらも、残高が数千円になっていた・・・。

・・・はっ!

・・・給料!

25日は全従業員の給料日だ。
縮小したとはいえ、100名ぐらいはいる。

こんな状況で、頭はパニック状態。
何だってこんなことになったんだ?
どう考えて何から手をつければいいんだ?
あの野郎、絶対にゆるさない!

しかし、

越智田は、絶望と怒りを無理やり押し殺した!

今、俺がやらなければいけないことは
「悲しむこと」でも「怒ること」でもない。

何よりも!何よりも!

まずは給料を何とかせねば!

現場で働いているスタッフには、もちろん
何の罪もない!
毎日一生懸命働いてくれている!

「給料だけは遅らせるわけにはいかない」

そこから越智田は気持ちを180度切り替えた。
今するべきことは給料分のお金の工面。
額にして、500〜600万円ぐらいだろうか。

このあたりの切り替えは、さすがとしか
言いようがない。近くにいていつも感じる
ことだが、いとも簡単にスイッチをオンに
したりオフにしたり別のにしたりできる。

本人にしてみれば、簡単ではないのだろうが・・・

何にしても、もう時間がない。
給料日まではあと4日しかないのだ。

この1年は、越智田本人はまともに給料を
とっていなかった。だから蓄えなんてない。

その日から、ほとんど会社には顔を出さなかった。

そして給料日の前日、越智田はしっかりと
600万円という現金を銀行口座に入れていた。

本部の社員たちは、誰もが「信じられない」
という様子だった。おかしなところから
借りてきたんだと噂する者もいた。

後日、私だけがこのウルトラCの秘密を教えてもらった。

消費者金融やヤミ金から借りたわけでは決してない。

★この方法は、聞けば確かに簡単な方法だ。
 いつか公開する場を作ってくれると言う
 から、楽しみにしていただきたい。

『超短期間での資金集め』という方法で
この窮地を何とか乗り切った越智田。

そういえば、越智田と初めて会ったときに
こんな質問をしたことを思い出した。

「会社を経営していくうえで一番大切なのは?」

・お客様
・資金繰り

こんな答が返ってくるとばかり思っていたのに、

「ウチの社員」

越智田ははっきりと言い切ったのだ。

当時の私の常識にはない答だった。
お客様を一番に考えることが絶対だと思っていた。

しかし、越智田からその理由を聞いて納得。

なるほど、そういう考え方をするのか・・・。


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