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タイトル:jSj Vol. 200 『2021年6月13日スイスの国民投票の結果と影響を与えた要素』  2021/07/06


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★ jp-Swiss-journal - Vol. 200 - July 05, 2021 (Swiss Time)

☆ http://www.swissjapanwatcher.ch/
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  【 目次 / INDEX / INHALTSVERZEICHNIS 】

【J】 2021年06月13日国民投票の結果と影響を与えた要素

                      明子 ヒューリマン


【E】 The Results of the Popular Vote on June 13, 2021
      and influenced Factors

                            Akiko Huerlimann


□━━━━━━━━━━━━【 日本語 】━━━━━━━━━━━━━━□


          2021年06月13日国民投票の結果と影響を与えた要素

                      明子 ヒューリマン


2021年6月13日(日曜日)の国民投票の結果は、即日午後には判明した。*1)
各議案について見てみよう。
(弊誌 Vol. 199 - June 09, 2021もご参照されたし。)

1) 2018年1月18日の国民発議「清潔な飲料水と健康食品のために - 
農薬および予防的抗生物質の使用に対する補助金除外」

結果は、賛成39.32%、反対60.68%、投票率は59.75%。
賛成多数のカントンは半州バーゼル・シュタットのみ。*2)

2) 2018年5月25日の国民発議「人工農薬のないスイスのために」

結果は、賛成39.44%、反対60.56%、投票率は59.73%。
賛成多数のカントンは半州バーゼル・シュタットのみ。*3)

通称「アグラールイニシアティブ」と称される2議案は、日頃孤軍奮闘のSVP
(スイス国民党)の「ひとり勝ち」と喧伝され、高い投票率は農民がこぞっ
て投票したからだと報じられた。

3) 2020 年 9 月 25 日の温室効果ガス排出削減に関する連邦法 (CO2 法) 

結果は、賛成48.41%、反対51.59%、投票率は59.68%。
賛成多数のカントンは半州を含めた18カントン。 *4)

依って連邦政府・議会の推奨議案CO2法が僅差で否決された。カントンで過
半数の賛成を得たのは、バーゼルシュタット、ジュネーブ、ヌシャテル、
ヴォー、チューリッヒのみだった。地方のカントンではCO2法は拒否された。
一方、都市部のカントンでは、有権者は賛成票を投じたものの、結果に決定
的な影響を与えることは出来なくなったと報じられた。

コロナ渦で苦しい中流以下の国民の負担増になる事が敗因と分析された。
農民だけでなく、若者や都市住民の反対も多かったことが明らかになった。

FDP(自由民主党)は、中道保守政党で経済界の牙城なのだが、ペトラ・ゴッ
シ党首が、環境政策で良いとこを見せようとした故か、CO2法では政敵の左
派と組んだ。*5) 彼女が主導した左派勢力との共闘だったが、戦略を間違え
共に敗北を喫した。翌14日、ペトラ・ゴッシ党首は遅くとも2021年末までに
FDP党首を辞任すると発表した。*6) 辞任の理由は、今回の敗北ではなく、
投票日の数週間前から考えていたことで、本来のビジネス・コンサルタント
のキャリアを築きたいからだと、メディアのインタビューで弁明した。これ
を額面通り受け取るジャーナリストは多くは無さそうだ。国民議会議員の議
席は維持するそうなので、政治活動は続けるようだ。翌日のターゲス・アン
ツァイガー紙の風刺画は、彼女が全てぶち壊して去る、というものだった。
しかし、彼女の引き際の良さは「賢い」という評価も見受けられた。

CO2法は、今回の国民投票の結果で最も話題になった議案だった。連邦評議
会(政府)の野心的な気候政策は深刻な後退を余儀なくされ、特に環境大臣の
シモネッタ・ソマルガにとっては苦い敗北と言われた。

2022年までのCO2削減目標と重要な施策を僅差で否決されてしまったので、
国民議会の環境委員会は6月22日、「二酸化炭素排出量削減目標」を2024年
までの期限付延長のイニシアティブを決定、この後全州議会に諮られる。

2021年6月15日付けターゲス・アンツァイガー紙は、投票後の年齢別投票性
向の調査結果を報じた。それによると、「CO2法」と所謂農業イニシアティ
ブの「飲料水」と「農薬」の2議案で、18歳から34歳までの年齢層が最も高
い割合で反対票を投じていた!それどころか、年齢が高い層になるに従って
賛成票が多くなっていた。

この事実は、環境問題で今後若者達が行動を起こす際の足枷になると見られ
ている。2019年秋の選挙で、緑の党の躍進と、数万人の若者による大規模な
気候ストライキが話題になったが、実態は違っていたという訳だ。今後少な
くとも当面の間は、環境問題の動きは沈静化しそうだと報じられた。アスペ
ルガー症候群の少女が始めた若者達の気候ストライキだが、若い世代が社会
の在り方に関心を持つのは大いに結構だが、その意思を実現させるには学ぶ
ことが多くあることを知って欲しいと思う。

4) Covid-19の流行に対処するための連邦政府の条例の法的根拠に基づく
2020年9月25日の連邦法 (Covid-19法)

結果は、賛成60.21%、反対39.79%、投票率は59.63%.。
賛成多数のカントンは半州を含めた18カントン。*7)

賛成票の割合はスイス仏語圏で高く、賛成が最大のヴォーでは70.15%に迄
達した。8つのカントンが反対した中で、反対が最大のアッペンツェル・イ
ンナーローデンでは60.82%だった。 

賛成派の政党SP、グリーン、FDP、Die Mitteは安堵の声明を発表した。
一方、反対派のSVP青年部は、3月19日のCovid-19法の修正に反対する署名を
収集すると発表したが、石油ロビーと称されるSVPが、新しい国民投票の可
能性を支持するかどうかはまだ不明と伝えられている。現在の状況に代替策
が無いなら、反対する選択肢は無い。

5) 2020 年 9 月 25 日付けのテロ対策警察措置 (PMT) に関する連邦法

結果は、賛成56.58%、反対43.42%、投票率は59.54%。*8)
反対多数のカントンはバーゼル市半州のみ。

国境に接するカントン・バーゼルの特異性が際だった結果だ。最も高い
64.97%の賛成票を投じたのはヴァリスだった。

テロ対策法が承認されたことにより、警察は、刑法に違反していなくても、
いわゆる脅威に対して行動を起こす手段を得たことになる。 新しい連邦法
の措置には、当局との話し合いに応じて報告する義務、接触の禁止、国外へ
の出国の禁止、地域出没の禁止、自宅軟禁、電子監視および「国外追放まで
の拘留」が含まれている。措置の対象は12歳からで、自宅軟禁は15歳から課
すことができる。更に、連邦警察庁(Fedpol)には、インターネットや電子
メディアで密かに追跡する選択肢も与えられる。対策は予防的で、目的は、
刑事手続以外の警察の選択肢を拡大することにあると説明されている。

法律は、連邦憲法および欧州人権条約(ECHR)に定められた基本的権利の一
部に違反する可能性があるため、異議が唱えられているが、そのような介入
は適切な場合にのみ許可される。

議案に対して弁護士や若い党の様々な懸念や批判があり、結果は予想された
程高く承認されたわけでは無かった。それでも、連邦議会と当局が適度に措
置を適用するという信頼が勝っていたと、調査機関「gfs.bern」のルーカス
・ゴルダーは分析した。スイス人が政府、当局、そして裁判所に対して抱い
ている信頼は、明らかに懸念を上回っていたと報じられた。

ドイツ語圏より仏語圏で賛成が多かったのは、隣接するフランスのテロ対策
の議論と関わりがあると見られている。フランスは、ヨーロッパで最も深刻
なテロの影響を受けている国の1つだからだ。しかし、今回の敗者は、当局
がこの信頼を乱用していないかどうかに細心の注意を払うことになるだろう
とメディアは報じた。

2015年以降、連邦諜報機関(FIS)は、スイスでテロの脅威が増加している
と想定している。法律は2022年の前半に発効する。そこに示されている予防
策は、カントンとコミューンが他のすべての対策を使い果たした場合に機能
する「最後の手段」と言われている。ドイツでも度々テロが起きており、
6月25日にもバイエルン州のヴュルツブルクで無差別テロが報じられた。ド
イツ語圏でもテロの脅威は他人事では無くなっていると実感する。

【総論】

明らかなことの1つは、今回の投票率が58.9%と異常に高かったこと。 投票
結果で、都市と農村の溝も明確になった。高くなる税金と義務は主に勤勉な
人々を犠牲にしていた。これがメディアの総括だ。法律には多くの費用がか
かり、何ももたらさない、というニヒルな論評も見受けられた。それでも、
直接民主制は時に人々を覚醒させ、考える機会を与える。望む政策を実現さ
せるのは、一朝一夕では出来ないことだから。


【 参照 】

★ スイス連邦議会の政党名 / Political parties represented in Parliament:
https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament

*1) 国民投票2021年6月13日の結果:
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/index.html
https://www.srf.ch/news/abstimmungen-13-juni-2021
*2) 国民発議「人工農薬のないスイスのために」/
Volksinitiative "Fuer sauberes Trinkwasser und gesunde Nahrung -
Keine Subventionen fuer den Pestizid- und den prophylaktischen
Antibiotika-Einsatz"
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can641.html
*3) 国民発議「清潔な飲料水と健康食品のために - 農薬および予防的抗生
物質の使用に対する補助金除外」/
Volksinitiative "Fuer eine Schweiz ohne synthetische Pestizide"
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can642.html
*4) 温室効果ガス排出削減に関する連邦法 (CO2 法)/
Bundesgesetz ueber die Verminderung von Treibhausgasemissionen
(CO2-Gesetz):
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can644.html
*5) ペトラ・ゴッシ/Petra Goessi:
https://en.wikipedia.org/wiki/Petra_G%C3%B6ssi
*6) ペトラ・ゴッシFDP党首辞任の辞:
Sie verlasse das Praesidium der FDP nicht wegen des gescheiterten
CO2-Gesetzes:
https://www.tagesanzeiger.ch/mein-ruecktrittsentscheid-fiel-bereits-wochen-vor-der-abstimmung-684581862862
https://www.srf.ch/audio/rendez-vous/fdp-praesidentin-petra-goessi-tritt-zurueck?id=12003368
*7) Covid-19の流行に対処するための連邦政府の条例の法的根拠に基づく
連邦法 (Covid-19法)/
Bundesgesetz ueber die gesetzlichen Grundlagen fuer Verordnungen
des Bundesrates zur Bewaeltigung der Covid-19-Epidemie
(Covid-19-Gesetz):
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can643.html
*8) テロと闘うための警察措置に関する連邦法(PMT)/
Bundesgesetz ueber polizeiliche Massnahmen zur Bekaempfung von
Terrorismus (PMT):
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can645.html


【 編集後記 】

農業と温室効果ガスの3つの議案の内容が交錯し、賛否を争う利害関係も複
雑な様相を呈した。有権者は、支持政党の方針だけでは賛否を判断し難い事
態になった。農家の団結による高い投票率が、今回の国民投票の結果全体を
左右したようだ。 (A.H.)


□━━━━━━━━━━━━【 English 】━━━━━━━━━━━━━━□


      The Results of the Popular Vote on June 13, 2021
      and influenced Factors

                                             Akiko Huerlimann


The Result of the Popular Vote on Sunday, June 13, 2021 was
published in the Afternoon of the same Day. *1)
Let's take a Look at each Bill.
(See also our Magazine Vol. 199 - June 09, 2021.) 

1) Popular Initiative of January 18, 2018 "For clean Drinking
Water and healthy Food - No Subsidies for the Use of Pesticides and
prophylactic Antibiotics". 

The Result was 39.32% in favor (Yes), 60.68% against (No), and a
Turnout of Voters by 59.75%. 
The Half-Canton of Basle City was the only Canton in favor (Yes). *2)

2) Popular Initiative of May 25, 2018 "For a Switzerland without
artificial Pesticides" 

The Result was 39.44% in favor (Yes), 60.56% against (No), and a
Turnout of Voters by 59.73%.
The Half-Canton of Basle City was the only Canton in favor (Yes). *3) 

The two Bills, commonly known as the "Agrarian Initiatives" were
touted as "the Sole Winners" by the SVP (Swiss People's Party),
which was struggling as the lone Force, and it was reported that the
high Turnout of Voters was due to all the Farmers Voting.

3) Federal Act of 25 September 2020 on the Reduction of Greenhouse
Gas Emissions (CO2 Act)

The Result was 48.41% in favor (Yes), 51.59% against (No), and a
Turnout of Voters by 59.68%.
A Majority of Cantons, 18 Cantons including Half-Cantons were
against (No). *4) 

Therefore, the Federal Government and Parliament recommended Bill
(CO2 Act) was rejected by a small Margin. Only in the Cantons of
Basle City, Geneva, Neuchatel, Vaud and Zurich, the Bill received a
Majority. The CO2 Act was rejected in the rural Cantons. Meanwhile,
in urban Cantons, Voters reportedly voted in favor, but could no
longer have a decisive Impact on the Outcome.

It was analyzed that the Cause of the Defeat was that the Burden on
the People below the Middle Class, who were suffering from the
Corona vortex, had increased. It became clear that there was a lot
of Opposition not only from Farmers but also from young People and
urban Residents.

FDP (Liberal Democratic Party) is a Centrist Conservative Party with
a Stronghold in the Business World, but probably because the Leader
of the party, Petra Goessi, tried to show good Points in the
environmental Policy, she teamed up with the left Wing of political
Opponents under the CO2 Act. *5) Although, it was a joint Struggle
with the leftist Faction, Goessi made a strategic Mistake and
suffered a Defeat together. The following Day, June 14th, Petra
Goessi announced that she would resign as FDP Leader by the End of
2021 at the latest. *6) The Reason for her Resignation was not her
Defeat, because she had been thinking already a few Weeks ahead of
Voting Day, she wanted to build up her main Job as Business
Consultant, she said as an Excuse in an Interview. It seems unlikely
that many Journalists will receive this at face Value. Her political
Activities are likely to continue, as she will retain her Seat as a
Parliament Member. The next Day, the Caricature of Tages-Anzeiger
was that she broke everything and left. However, there was also an
Evaluation that her Time to quit was "wise".

The CO2 Act was the most talked-about Bill, as a result of the
actual Popular Vote. The Federal Council's (Government’s) ambitious
Climate Policy suffered a serious Setback, especially for
Environment Minister Mrs. Simonetta Sommaruga, who described it as a
bitter Defeat.

As the CO2 Reduction Target by 2022 and important Measures were
rejected by a small Margin, the Environmental Committee of the
National Assembly (Nationalrat) extended the "Carbon Dioxide Emission
Reduction Target" to 2024, on June 22. The Initiative is decided and
then consulted by the Council of States (Staenderat).

The Tages-Anzeiger Newspaper, dated June 15, 2021, reported on the
Results of a post-voting Survey of age-specific Propensity to vote.
According to the Report, the so-called Agrarian-Initiatives, the "CO2
Act" and the "Drinking Water" and "Pesticides" were voted against by
the highest Percentage of the age Group from 18 to 34 Years old! On
the contrary, the older the Group, the more Votes they agreed with.

This Fact is expected to be a shackle for young People to take
Action on environmental Issues in the Future. In the Fall 2019
Elections, the Breakthrough of the Greens and the massive Climate
Strikes by tens of thousands of young People were talked about, but
the Reality was different. It was reported that the Movement of
environmental Problems is likely to subside, at least for the Time
being. The Climate Strike for young People started by a Girl with
Asperger Syndrome, and it's good for the younger Generation to be
interested in what Society should be, however, I wish if they know
that there is much to learn to realize that Intention.

4) Federal Law of 25 September 2020 on the legal Basis for
Ordinances of the Federal Council to cope with the Covid-19 Epidemic
(Covid-19 Law) 

The Result was 60.21% in favor (Yes) and 39.79% against (No) and a
Turnout of Voters by 59.63%. 
A Majority of Cantons, 18 Cantons including Half-Cantons were in
favor (Yes). *7)

The Percentage of Votes in favor was high in the French speaking
Part of Switzerland, reaching 70.15% in Vaud, the highest Vote.
Eight Cantons disagreed, with Appenzell Innerrhoden (AI), the
largest Number of Opposition (No), at 60.82%.

Proponents of the Parties SP, Green, FDP and Die Mitte had issued a
Statement of Relief. Meanwhile, the Opposition Youth of SVP has
announced that it will collect Signatures against the Amendment in
the Covid-19 Law on March 19, but it is reported that the SVP, known
as the Oil Lobby, whether or not it supports the Possibility of a
new Referendum is still unknown. If there is no Alternative in the
current Situation, there is no Option to oppose it.

5) Federal Act of 25 September 2020 on Police Measures to Combat
Terrorism (PMT) 

The Result was 56.58% in favor (Yes) and 43.42% against (No) and a
Turnout of Voters by 59.54%. *8) Only the Half-Canton Basle-City
voted No. 

This is a Result of the Distinctiveness of the Canton Basle-City,
which is a Swiss Border Canton. The Canton of Valais voted the
highest "Yes" with 64.97%.

The Approval of the Anti-Terrorism Act gives Police the Means to
take Action against so-called Threats, even if they do not violate
Criminal Law. New Federal Law Measures include the Obligation to
participate in and report on Discussions with authorities, Ban on
Contact, Ban on leaving the Country, Ban on Districts, House Arrest,
electronic Surveillance and "Detention until Deportation". Measures
are available from the Age of 12 and House Arrest can be imposed
from the Age of 15. In addition, the Federal Criminal Police Office
(Fedpol) has the Option of secretly tracking over the Internet and
electronic Media. It is explained that the Measures are preventative
and the Purpose is to expand Police Options other than criminal
Procedure.

The Law is disputed, as it might violate some of the fundamental
Rights set out in the Federal Constitution and the European
Convention on Human Rights (ECHR), because such Interventions are
only permitted where appropriate.

There were various Concerns and Criticisms of Lawyers and young
political Parties on the Bill, thus the Vote was not as highly
approved as expected. Still, Confidence in the Federal Parliament
and Authorities to apply the Measures in Moderation was prevailing,
analyzed by Mr. Lucas Golder of the Research Institute "gfs.bern".
It was reported that the Confidence, People have in their Government,
Authorities and Courts clearly outweighed their Concerns.

More Support in the French-speaking Part than in the German-speaking
Part is believed to be related to discussions on Counter-Terrorism
in neighboring France. France is one of Europe's most severely
affected Countries by Terrorism. But the Losers will pay close
Attention, whether the Authorities are abusing this Trust, the media
reported.

Since 2015, the Federal Intelligence Agency (FIS) estimates that
the Threat of Terrorism is increasing in Switzerland. The Law will
come into effect in the first half of 2022. It's said that the
Precautions shown there are "last Resorts" that work if Cantons and
Communes run out of all other Measures. Terrorism has also occurred
again and again in Germany, and indiscriminate Terrorism was
reported in Wuerzburg, Bavaria on June 25. Even in the German-
speaking Switzerland, I feel that the threat of terrorism is no
longer a Matter of others.

[General remarks] 

One of the obvious Things was that the Turnout of Voters this time
was unusually high at 58.9%. The Voting Results clarified the Gap
between urban and rural Areas. Higher Taxes and Obligations were
primarily at the Expense of hard-working People. There was also a
nihilistic Comment that the Law was expensive and did not bring
anything. Still, Direct Democracy sometimes awakens People and gives
them the Opportunity to think. Realizing the desired Policy is
something that cannot be done overnight.


[Reference] 

★ Political parties represented in Parliament: 
https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament 

*1) Result of referendum June 13, 2021: 
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/index.html 
https://www.srf.ch/news/abstimmungen-13-juni-2021 
*2) Volksinitiative "Fuer sauberes Trinkwasser und gesunde Nahrung
- Keine Subventionen fuer den Pestizid- und den prophylaktischen
Antibiotika-Einsatz":
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can641.html 
*3) Volksinitiative "Fuer eine Schweiz ohne synthetische Pestizide" 
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can642.html 
*4) Bundesgesetz ueber die Verminderung von Treibhausgasemissionen
(CO2-Gesetz):
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can644.html 
*5) Petra Goessi: https://en.wikipedia.org/wiki/Petra_G%C3%B6ssi
*6) Sie verlasse das Präsidium der FDP nicht wegen des gescheiterten
CO2-Gesetzes: 
https://www.tagesanzeiger.ch/mein-ruecktrittsentscheid-fiel-bereits-wochen-vor-der-abstimmung-684581862862 
https://www.srf.ch/audio/rendez-vous/fdp-praesidentin-petra-goessi-tritt-zurueck?id=12003368
*7) Bundesgesetz ueber die gesetzlichen Grundlagen fuer Verordnungen
des Bundesrates zur Bewaeltigung der Covid-19-Epidemie (Covid-19-
Gesetz):
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can643.html
*8) Bundesgesetz ueber polizeiliche Massnahmen zur Bekaempfung von
Terrorismus (PMT):
https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20210613/can645.html


[Editorial Postscript] 

The Contents of the three Bills, Agriculture and Greenhouse Gases,
were mixed, and the Stakes in which the Pros and Cons were contested
were complicated. For Voters it has become difficult to judge for or
against based on the Policies of supporting political Parties. The
high Turnout of Farmers' unity seems to have influenced the overall
Result of this Referendum. (A.H.)

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