メルマガ:クリスタルノベル〜百合族
タイトル:クリスタルノベル〜百合族  Vol. 084  2011.7.31  2011/07/31


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   ◇∞◆  クリスタルノベル〜百合族〜    ◇∞◆
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                    ◇∞◇ タイトル ◇∞◇ 
            
             ♪ − ビアン・スキャンダラス



第六章

 菜々美は美姫の横に座って、香澄が美姫の足をピチャピチャと舐め
ているのを見ていた。香澄は顔をピンク色に火照らせ、うっとりとし
た表情で美姫の足の指を口に含んだ。
「気持ちいいわよ、香澄。そのまま続けなさい」
 美姫はそういって菜々美の方を見ると、妖しく微笑んだ。胸がとくり
となり、ついさっき味わったばかりの快感を思い出して体の奥が疼いた。
 工場の入り口の方で扉の開く音がした。菜々美のいる奥からは見え
ないが、レディース達は「こっちへこい!」と声を張り上げている。
誰かがこのアジトに連れてこられたようだ。
 事務所に入ってきたレディース達は、床に跪いて美姫の足を舐めて
いる香澄を見て驚いた。
「美姫、香澄……何をやっているんだ?」
 晴美の言葉に香澄は顔も挙げずに美姫の足を舐め続けている。
「この子、リーダーである私に逆らったから、御仕置きしているところ
なのよ」
「でも、香澄は幹部だぜ」
「幹部だから何?」美姫が冷たい目を晴美に向けた。
「幹部でもリーダーに逆らえば御仕置きだわ」
 晴美は何も言わずに、香澄を見下ろした。
「それよりも、生意気な奴に焼きを入れて欲しいんだ」
 そう言って、晴美は事務所の入口を振り向いた。彼女たちが連れて
来たのは、他のレディースの地位の高い幹部のようだった。晴美たち
は彼女を一直線に菜々美達のいるソファーの前に連れて来た。
「おいおい、こんなことしてただで済むと思ってんのかよ! あたい
は幹部なんだ! しかもパープルスパローの! お前ら、後で仲間集
めて全裸にして、男たちに輪姦させてやる!」
 開口一番そう言う彼女に、美姫は面倒そうに美しい顔を向けた。パー
プルスパローは総勢五十人のメンバーの、この辺で有名なレディース
で、菜々美でさえその名前は知っていた。
 晴美が美姫によって耳打ちした。
「街でガン飛ばしてやがったから、うっかり顔を張り倒しちまったん
だけど、後でパープルスパローの幹部だって分かったんだ。このまま
返しちまうとやばいだろ。美姫にかんとかしてもらおうと思って連れ
てきたんだ」
「いいじゃない。このまま苛めてやりなさい」
「でも、やばいじゃん、やっぱり。で……こいつをこっちに寝返らせ
ようと思ってさ。美姫にかかればとろとろになっちゃうだろ」
 美姫はふっと笑って長い髪をかきあげた。
「仕方ないわね。グループの危機をなんとかするのがリーダーの役目だから」
 何をする気だろうと思って菜々美が見ていると、「もういいわ」といっ
て香澄を前からどけると、ソファーからゆっくりと立ち上がった。
「調子に乗りやがって。こんなふざけたことして無事で済むと思うなよ!」
「はいはい……。もう分かったから、そっちもあんまり偉そうにしない
でよね」
「ふんっ」
 菜々美は恐ろしくて、どうすればいいか分からず香澄の腕をつかん
だ。香澄はうっとりした顔で美姫を見ている。自分のことなど眼中に
ないようだった。
 女は美姫よりも遥かに大きく迫力のある声だった。彼女が怒鳴るた
びに菜々美はビクリと身体を震わせた。
 女は、高校生として平均的な菜々美よりも頭一つぶん上背があり、
しなやかな体格だった。特攻服を腕捲りをしており、そこから剥き出
しになっている腕には刺青がいれてある。
 肩まで伸ばした髪を緑色に染めている。いかにも倫理感が薄いレディ
ースといった感じで、全身から暴力的な雰囲気が発散されている。
「服を脱がせなさい」
 美姫の指示で後ろに控えていた少女たちが女の服を剥いでいった。
「うっ……うう……後で覚えていろよ」
 屈辱に呻きながら、女は周りの少女たちを睨みつけている。特攻服
を脱がされ、下着も取られる。女の濃い陰毛が目に入ってドキッとし
た。胸は大きく、肉付きもいい。
「まずは軽くオシオキしてあげなさい」
 美姫がそう言うと、晴美が女の尻に竹刀を叩き付けた。ビシィッと
大きな音が事務所内に響き渡る。
「あ、ぐう……」
 女が鋭い痛みに堪らず呻く。
「おらおら!」
「う、ううう……」
 すぐ近くから怒声を浴びせられ、女は我慢できずに身をすくめた。
また晴美が竹刀で女の尻を打ち据えた。
「あ、あうっ」
「意外と根性なしだな。ええっ! そんなことで許されると思ったら
大間違いだぞ! 名前を大きな声で言えっ!」
「うう……」
 犯行的な態度を取る女に業を煮やしたのか、晴美は竹刀を振り上げた。
 女は「アキエよっ」と言葉を発した。
「まだだ! まだ小さい! 腹の底から声を絞り出すんだよ!」
 竹刀が振り下ろされ、バシィッと音を立てて尻たぶに竹刀がめり込む。
「アキエっ!」
「偉そうにするんじゃない!」
「うぐっ……」
 竹刀をお尻に叩きつけられて激痛が走る。ぶたれる度にお尻が腫れ
上がってくるのが分かった。
 アキエが大きく息を吸い込んで、半ば自棄になって声を出す。
「アキエですっ!」
「ようし、いいだろう」
 晴美がニヤリと笑って、竹刀の先でアキエの顎を掬った。
「押さえつけなさい」
 美姫の命令でアキエは床に押し付けられた。
「痛かったでしょ? でも、今から天国に連れていってあげるわ」
 美姫はいとおしむように全裸のアキエの頬を撫で始め、指で彼女の
上唇を捲り返すようなことまでする。アキエの整った顔立ちが、見苦
しい表情に変えられていた。
 美姫の視線がすっと下りた。アキエの豊かで形の良い乳房を見つめている。
「大きくて綺麗な胸ね」
 美姫は呟くように囁きながら、出し抜けに、アキエの両方の乳房を
ぐっとつかんだ。
 アキエは、びくりとして体をこわばらせた。
 美姫は、アキエの胸をつかんだ両手を、円を描くようにゆっくりと
動かし始めた。それに合わせて乳房が、ひしゃげたり、横に歪んだり
と、いやらしく形状を変えられていく。
「あああ・・・」
 アキエは自分の胸を弄ぶ美姫に向かって、「変態、変態、変態……」
と呟くように言った。
 美姫の右手がアキエの陰毛の間を突っ切ってさらに下へと進んでいっ
た。そして、アキエの股の裂け目に、中指を食い込ませた。
「はおぅ」
 アキエは声を漏らしていた。苦しげに息を吸い込んだような声だった。
 美姫は、秘部に差し入れた中指を小さく前後に動かし始めた。アキ
エは脚を震わせた。そんなアキエの表情を、美姫は薄笑いを浮かべな
がら眺めている。
 やがて、ゆっくりと中指が抜かれた。その手を美姫は、緩慢な動作
で目の高さにまで上げた。美姫の中指が、ほんの微かだが透明な液体
で濡れているのが、菜々美の目にも映った。
 美姫はしばしの間、濡れた中指に目を凝らしていた。やがて納得し
たように顔を上下に振ると、これ見よがしに指を服の裾で拭き、視線
をアキエの顔に走らせた。
「さあ、これからよ。恥ずかしがってる場合じゃないんだから」
 アキエは、羞恥心を押し殺して、ひたすら永遠とも感じられる屈辱
に耐え続けているしかなかったのだ。
「あなた、結構毛が濃いのねえ」
 ふいに美姫が、しみじみとした口調で言った。アキエの下腹部をじっ
と見つめている。
「なんかねえ、みっともくて汚らしい感じだよ。周りの肉の色がすご
い黒ずんでて、毛がお尻のほうまで生えてるし。それに、ビラビラが
ずいぶんと中からはみだしちゃって、垂れてるじゃん」
 晴美が馬鹿にするように言った。
「いやだあー、きったなーい」とアキエを押さえていた少女が苦笑した。
 次いで別の少女が、侮蔑を込めた口調で囁いた。
「こんな淫乱女のアソコが綺麗なわけないじゃん」
 周りからの言葉責めに対して、アキエは苦痛を表情に出さないよう
に堪えていた。自分の表情が歪めば、この少女たちを悦ばせることに
なると、わかっているからだ。
「でも、こいつのオマンコ、臭いがすごいわ。ね、美姫?」
 アキエは狼狽し、頬を引きつらせた。
「そんなことないわよ。いい匂いよ」
 美姫が笑った。そして、アキエの股間の肉に、さらさらとした手を
這わせた。アキエは細い叫び声を上げていた。
 周りの少女たちが、がぜん面白くなってきたという様子で、アキエ
に視線を釘付けにする。
 美姫は、妖しい笑みに満ちた表情で、右手を動かし続けている。そ
れでも美姫は、決してアキエの裂け目の中には触れずに、もっぱら、
陰毛の茂る肉の部分と、はみ出ているヒダの上を、細かく左右に撫で
さすっていた。美姫の手が、幼い子供みたいに小さくてほっそりとし
ているため、まるでコントラストのように、アキエの股間の、淫猥さ
や不潔たらしさが増幅されて映る。
「ああ・・・ああ・・・」
 アキエが快感に喘ぎ始めた。愛撫が始まってしばらく経つと、じん
わりと、性器の裂け目と美姫の手がぬめり始めてくるのが菜々美の位
置からも確認できた。湿り気によって陰毛のへばり付いた肉と、じと
ついたヒダの上を、繊細な白い指がぬるぬると滑っていく。
 奇妙に一同が静かになっているところに、アキエの股間から、微か
にその音が鳴り始めた。
 熟してきた音だ。異様な沈黙を、晴美が頓狂な声で破った。
「うわあ、いやらしい。美姫に触られて感じてんのお」
 晴美が、愉快そうに腹の底から低い笑い声を立てた。美姫がアキエ
の頭に手を置いた。そして、子供を褒めるみたいに、アキエの頭を撫でた。
「よく頑張ってるわね。ただし……」
 言いながら美姫は、両手の親指を、アキエの股間の湿ったふくらみ
にあてがい、ぐっと裂け目を広げた。
 てらてらと濡れたピンク色の粘膜が鮮やかに現れ、内部の様相が惨
たらしく露わになる。
「あああっ!」
「面白いものが見えるわよ。この子ったら、私の愛撫がよっぽど気持
ちよかったのかな。女として、最も性的に敏感なところが顔を出し
ちゃってるんだもの。確認できるかしら?」
 美姫は含み笑いを顔に残しながら、周りの少女に訊いた。そして、
少女たちは視点をアキエの開かれた局部に合わせていく。
「うわあ。ホントだあ。クリトリスの皮が剥けてるじゃん。美姫がこ
いつを感じさせたから、こんなふうになってんだ」
 興奮気味になった晴美が、横から口を挟む。
「これから、この小さな突起の部分を愛撫してあげるのよ。いいわね?」
 美姫がアキエの性器から手を離し、左右に引っ張られていた陰唇が
閉じる。アキエの表情は、今にも泣き出しそうなものに変わっていた。
 美姫は、両方の手をアキエの股間へと伸ばしていった。そして、愛
液に濡れたふくらみに指を食い込ませた。肉が横に歪み、再び裂け目が
広がる。美姫は、右手の指を陰唇の上部へと向かわせる。その指先が
小刻みに震えていた。
 数秒間の躊躇。だが、とうとう、その指が、アキエの小さな突起と接
触した。
「あああっ! あああっ!」
 全身の毛が一斉に逆立つ感覚にアキエは襲われた。愛液で濡れたク
リトリスを、美姫の指で撫で上げられる感触。なんとも言えない痺れ
のような波が、次々と体の中を通り抜けていく。アキエの口元から、
断続的に荒い息が吐き出される。
 世の終わりのように悲しくて屈辱的なのに、性的な快感だけは増長
されていった。どんな状況でも、クリトリスまで愛撫されては、女と
しての反応を抑制することなんてできっこない、などという思いが
菜々美の頭をよぎった。
 アキエの固くなった突起を、美姫が指で挟んで圧迫した。脊髄をま
さぐられるような強烈な快感がアキエの肉体を貫いた。
「はあああっ!」
 アキエは、完全に自制心を喪失し、背中をのけ反らせて咆哮のよう
な声を上げた。
「やだあ……。ケダモノみたい」
 アキエの前にいる晴美が、唖然とした顔で呟いた。「いつも大物ぶっ
てるけど、これがこいつの本性なんだ。あきれた変態女」
 美姫が手を引いた。その指には、あみだのように愛液がまとわり付
いている。


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  発行者      : 春野 水晶 

  * タイトル:『クリスタルノベル〜百合族〜』
  * 発行周期:不定期(週2回発行予定)

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