メルマガ:クリスタルノベル〜百合族
タイトル:クリスタルノベル〜百合族 Vol. 032  2009.12.5  2009/12/05


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   ◇∞◆  クリスタルノベル〜百合族〜    ◇∞◆
    ◆∞◇      Vol. 032  2009.12.5      ◆∞◇


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                    ◇∞◇ タイトル ◇∞◇ 
            
             ♪ − 星の降る夜空の向こう



7.

 もう三年のクリスマス会なんて出る必要もなかったけど、私は、これだけは
最後までやろうって事で、他の練習はほとんど休んでいたけど、クリスマス会
の練習だけはやった。
漠然とした将来だったけど、私は大学と短大に進学するって事で目標が一応落
ち着いていた。絶対就職が困難だと思われる音大を目指した。
 それを意識して、私はチューバを専門に教えてくれる人のところに通ってい
た。
 今までやってきて、誰にも負けないと言えるものは音楽ぐらいだった。
 勉強はそこそこだったけど、このまま経済学……とか習う気持ちになれなか
った。
 これは、相当将来を甘く見ている選択だっていうのは分かっていたけど、出
来るだけ自分の力を試したかった。

 梨香とは、あの日以来一週間、口を聞いていない。練習も別々の部屋だった。
いつも仲良く一緒にいる私たちが離れて練習しているのを見て、他の部員から
「喧嘩でもしたの?」と心配そうに声をかけられたこともあった。きっと、梨
香も同じ思いをしているのだろう。
馬鹿なことしちゃった・・・。
 後悔しても遅かった。二人の間がこうなってしまうことがわかっていたとし
ても、私はあの時、自分を抑えることなどできなかっただろう。それくらい昂
っていたのだから。
このまま梨香と言葉を交わさない学生生活を送って、卒業して離れ離れになる
……。
そんなことを考えると、鼻の奥がつんとしてきた。

「音大に行っちゃったら、もう遠くになっちゃうね」
私の身体を抱きながら礼子がやや寂しげにそう言った。
この表情は……恋人として寂しいと思っているのか、それとも別の感情がある
のか分からなかった。
「そう? そんなに遠くもないよ……」
まともに受け答えしたら、礼子に何を言い出すか分からなくて、私ははぐらか
した。
 礼子は私をベッドに横たわらせると、私の身体に覆いかぶさってきて口唇を
重ねてきた。
「んっ……」
 彼女の口唇の柔らかさ、そして舌のなめらかさにぞくりと背中に快感が走る。
「ああっ……」
 すっとはなれた口唇。礼子はすぐに私の身体から、着衣を取った。
「好きよ、美紀……」
 キスだけで、すごく濡れてしまった。いつも敏感だけれども、もっと敏感に
なっている自分を発見して、礼子に伝えたかった。
「あああ……」
 私の性器に礼子の手が触れた途端に、私は呻き声をあげる。礼子は長い指で
かき回すように、私の陰部にあふれる愛液をからめ取る。
「ほら、こんなに……」
 わざと私の目の前に持ってくる。礼子はさらにその指を、私の口唇に当てる。
私も黙ってその指を舐める。
「美味しい?」
「……」
 ただ黙々と舐める私。自分の愛液の味は決して美味しいと表現はできなかっ
た。しかし、何か興奮させる作用があることだけは、以前から変わらず意識し
ていた。
「私は、好きよ。美紀のこれ……」
 そう言って礼子は私の足首をつかんでぐいと拡げた。


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  発行者      : 春野 水晶 

  * タイトル:『クリスタルノベル〜百合族〜』
  * 発行周期:不定期(週2回発行予定)

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