メルマガ:クリスタルノベル〜百合族
タイトル:クリスタルノベル〜百合族 Vol. 021  2009.9.12  2009/09/12


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   ◇∞◆  クリスタルノベル〜百合族〜    ◇∞◆
    ◆∞◇      Vol. 021  2009.9.12       ◆∞◇


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                    ◇∞◇ タイトル ◇∞◇ 
            
             ♪ − 星の降る夜空の向こう


「私が好き?」
 私は夢うつつで、うん、と呟いた。
「嘘」
「えっ?」
「あなたには、他に好きな人いるんでしょ?」
 私は礼子から顔を背けた。
 礼子は私たちの身体を覆っていた布団を取った。ふっくらとした肉が筋肉を
覆って、艶めかしいという表現がぴったりの身体だった。しなやかで滑らかな、
光沢のある皮膚は流線型の魚を連想させた。裸の礼子は服を着ている時よりも
さらに美しかった。
「その子に手が届かないから、私に妥協したの?」
「違う……」
「私と、したい?」
「何度も……言わないで」
 私は消え入りそうな声で言った。
「私が欲しい?」
「もう、やめて……」
 あおり立てられていた。言葉にたかぶらされ、首を傾げてそっとキスをした。
唇が柔らかく触れ、全身に震えが走った。一瞬で私は礼子の体を抱きしめ、う
わごとめいた呟きを洩らしていた。
 彼女の肌は驚くほど滑らかだった。滑らかでひんやりして、まるで陶器だ。
陶器と異なるのは、触れた場所がまるで吸いついてくるような感触だ。彼女が
触れたところから、総毛立つ感覚が走る。それは快感になって私の体中を走り
めぐる。礼子の肌が触れる、舌が走る、それだけで涙と涎にまみれながら私は
もう許して、と口走っていた。指が加わり、激しい大波に揺られながら、混濁
した意識の中で、ふと空白が訪れた。かすむ目でぼんやりと頭をもたげると、
体から離れた礼子が私を見ていた。
「絶対、あなたを夢中にさせて見せるから」
 彼女の指先がショーツに触れた。私は濡れてくる自分を感じ、不自然なほど
脚を広げた。指は脚の付け根のショーツの隙間から潜り込もうとしている。私
は脚をさらに広げて彼女の指の侵入を助けた。
 彼女の指が、全てショーツの中に入り込んだ。生まれてはじめて他人に性器
に触れられた。彼女の指は私を開きその中に侵入してきた。
(あぁ、なんて、しなやかな指なの。これが……礼子の……)
 礼子が私の右の耳元に囁きかけた。
「脱がすわね……」
 その言葉に私は頷き、腰を上げた。礼子は私のショーツを膝までずらし片脚
から抜いた。
 右隣の彼女の手は水を得た魚のように、私の蜜花の中を蹂躙した。
「大丈夫よ。痛くないでしょ」
 私は黙って頷いた。
「もっと気持ちよくしてあげるから」
 そしてそのネットリと蜜に濡れた左の中指を、敏感な紅い突起にあてがい上
下に擦り始めた。私の脚が反射的に閉じようとするが、彼女の右手が伸び、そ
の膝を押さえ、脚を閉じることを許さなかった。
 快感が霧のように広がり、私の心を白く覆っていった。
「感じる?」
「ええっ。あぁ、はぁ、はぁ」
 隣の彼女が囁く声に、荒くなっていく呼吸の中で私は答えた。しなやかな礼
子の指によってもたらされる快感は、完全に私を飲み込んでいた。
 責め立てる彼女の指が、次第に私を頂上に導いていった。
「あぁっん、んんっ」
 私は咄嗟に枕を掴んで口に当てた。少し声を出すことが出来た。それでもく
ぐもった声がわずかに漏れていた。
「んんっ、くふぅ、あふっ、うぅぅ」
 礼子の指は敏感な紅い突起の皮を剥き、直に指先を当てて擦ってきた。枕か
ら私の喘ぎが絶え間なく漏れ続けた。



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  発行者      : 春野 水晶 

  * タイトル:『クリスタルノベル〜百合族〜』
  * 発行周期:不定期(週2回発行予定)

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