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タイトル:憂国通信  2008/09/27


ダッチワイフ殺人事件の悲しい顛末 


日本では平気でダッチワイフと言っているが、トルコ風呂と同じで、オランダから抗議が来ればこの名称は消えるだろう。
業界ではリアルドールとかラブドールとか自主的に名称変更している。
もっともその理由は、オランダを気にしているわけではなく、ダッチワイフだと安っぽいビニール風船のイメージがあるからだろう。
私もそんなイメージだったが、一応記事を書くために少し調べたら、いやはやこの業界は格段に進歩しているようだ。中には動いたり声を出したりするアンドロイドまである。

どうも人気の主流は欧米のようで日本ではまだイマイチである。欧米では露骨にsex dollとも称している。

現在ではシリコン製が主流だが、風船型もまだ健在のようだ。
伴侶を得にくい身体障害者のために障害者手帳の提示があれば、価格を割り引いて販売している業者もあるようだ。
欧米ではグラマラスな女性タイプに人気があるが、日本では女子中高生タイプが好まれるようで、購買客の性格の差が歴然としている。

このような背景がある中で今回の事件は妻に先立たれた初老の男性が引き起こした。人形の値段は113万円ということだから高級品の部類に属する。

警察が人間と勘違いしてしまうくらい精巧だったようだ。

「人形殺人」でメンツ潰した静岡県警…不法投棄の男の悲しい事情とは  
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080927/crm0809271210012-n1.htm

≪人形を山林に捨てたとして廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、静岡県伊豆市の無職男(60)が書類送検された。単なるごみの不法投棄のはずが、静岡県警が、発見された“人間大”の人形を、人と間違えて「大捜査網」を敷いてしまったことから、一躍全国ニュースになってしまった。だが、男が人形を捨てたワケが明らかになるにつれ、もの悲しくも切ない事情が浮かび上がってきた。≫

捨てられたダッチワイフを最初に発見した初老の夫婦が「死体」と勘違いして警察に通報したのが事件の発端である。
駆けつけた静岡県警の捜査員も充分な検証もせずに殺人事件と判断して騒いだために、マスコミの餌食になり大恥をかいたというわけである。
犯人として自首した男性が「不法投棄」した理由は、

≪「数年前に妻と死別しました。それ以来、人形を相手に寂しさを紛らわせてきました。しかし、最近になって私も心臓を悪くしたうえに、息子と同居することになりました。こういった人形を持っていることがバレると恥ずかしいので捨てようとしましたが、処理に困っていました」≫

ゴミを捨てる際には分別収集するのが常識だが、この手のゴミはどう処分すればいいのだろうか?
最近は大気汚染の観点から焼却処分もしづらい。そもそもシリコン製だから燃えない。
粗大ゴミとして役所に手続きを取って処分するのが正しい方法だろうが、ものがものだけにやりづらい気持ちは痛いほどわかる。バラバラに切り刻んで家庭ゴミとして出してしまう手もあるが、長年連れ添った相手にそんな非道なこともできなかったのだろう。
山に捨てること自体よろしくないのだが、深く穴を掘って埋めれば発見されにくかっただろう。しかし、心臓が悪い犯人にはそんな重労働ができなかったのである。

この犯人と同様の悩みを抱えている人も多いみたいだ。高価な商品なので中古の売買も行われている。やはりリサイクルが一番地球に優しいようだ。

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