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タイトル:石川ファミリーアンサンブル通信581  2010/02/23


今日も晴れています。ですが、湿気が多いみたいですっきり青空ではありません。畑は霜で真っ白です。
昨日はひまわりサロンでした。昨年から担当している別の場所のです。ここは女性ばかり。昨日会場内にいた方で男は私一人(寂しい)。
男性の方は興味ないという人が多いのでしょうが、そういう方に限って家でテレビ、ますますボケますよ---。
さて、歌を歌った後、シューベルトのソナチネを演奏。第1楽章だけと思っていたんですが、アンコールに応えて第2楽章も。
ここで気がついたんですが、みなさん、シューベルトを大変楽しまれていたことです。
そういえば、チャリコンの時もシューベルトはみなさんとても熱心に聞いていらっしゃいました。
即興曲の時には、いつも来ていらっしゃる方が体をリズムどおり揺らしていました。
ヴァイオリンとピアノのためのソナチネは、とても良かったという評も頂きました。今度は「ます」が聞きたいというアンケートも。
みなさん、シューベルトはとても安心して聞いていらっしゃるみたいです。だからといって退屈で寝てしまうという方もいらっしゃいません。
それはなぜでしょうか?
チャリコンで聞きにいらした方は多くの方が60才以上の方。昨日のひまわりサロンは65才以上。つまり、ご年配の方が多いのです。
チャリコンやひまわりサロンにいらっしゃる方は、時間をたっぷりと、ゆっくりと使う方だと思います。
アンケートにもよくありますが、日曜をゆったりと幸福な気分に楽しむという感じの方が多いようです。
そうですよね、客席と舞台とで区切ってあるホールでいかめしく緊張して聞くのではなく、間近でくつろいで聞くのでは、心のゆとりも違います。
みなさん、シューベルトの美しい歌を聴き(演奏の質は別として)、ゆっくりと時間を使われているのかと思います。
私たち(特にサラリーマン)は、時間に追われて心に余裕が無くなっています。電車にあと2分で乗り継がなくてはなんて毎日やっているからですよね。
でも音楽を聴く時ぐらい、ゆっくりと聞きたいものです。それにはシューベルトが最もよいのでしょう。
疲れて家に帰って、お風呂に入った後、ゆっくりとシューベルトを聞きながら食事をし、夫婦で会話をしながらお酒を楽しむ。
こんな時にシューベルトはいいですよね。
ベートーベンではどうしても現実のあくせく感が出てきそうです。シューベルト、それにモーツァルトは天から降ってきたような音楽。
そういう透明で親しみある音楽で心を清めなさいということでしょうか。
ひまわりサロンでソナチネを弾いた時、休符ではみなさん逆に息を飲むような緊張感を持たれ、真剣に聞かれていました。
こちらも、その雰囲気から音楽に没頭でき、演奏していてとても楽しかったです。
ご年配の方に時間の使い方と心の余裕について教わったような気がします。
もちろん、音楽は激しい感情表現や哲学的なことを表したものもありますし、そちらの方が芸術として評価されがちです。
ですが、音楽は数学や理科のような勉強でない。精神を養うものです。
精神が不安定な時は安定した曲を聞いて精神を穏やかに、逆に精神が弱っている時は力が出る曲を聞き、元気を出すものです。
それはクラシックというジャンルだけではありません。
あくせくして世知がないこの世の中だからこそ、シューベルトのような曲が評価されるべきだと思います。
もちろん、書いた本人はそこまで考えていないと思いますけど。
シューベルトはこれからもプログラムにいれていきたいですね。即興曲はみんなで分担して弾こうなんて言ってます。
ピアノの弾けないお父さんだけ仲間はずれです(寂)。ただ、3番は無言歌のような曲なので、ヴァイオリンで旋律部分が弾きたいですね。
シューベルトのピアノ曲は、歌曲集の歌とピアノを合体したような曲もあるので、これはヴァイオリンとピアノで弾くと結構いけそうですね。

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IFE通信No.581 10/2/23発行(平日発行)
発行者:石川 聡
石川音楽工房(PC版)
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email:s-ishikawa@music.email.ne.jp

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