メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:新コロナの警告/ファシズム2.0「新自由主義と独裁」の癒着に抗って・・・(1/2)−1  2020/03/27


■新コロナの警告/ファシズム2.0「新自由主義と独裁」の癒着に抗って持続できるイノヴェーションの培地はエトノスと一回性を共有的な自由で繋ぐ『日常』(1/2)−1

<注>お手数ですが、当記事の画像は下記URLで、ご覧ください。
https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2020/03/25/042759
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◆【補足/これも新コロナの警告!】行政、立法、司法、既存メディアに次ぐ5th.エステート(第5勢力/権力)たるFB・Twらは新自由主義の麾下におけるもっぱら“混沌/フェイク”の拡散で我利が貪れる時代は終了!?第4権力との建設的関係を思考するべき時!➾「第5勢力」SNSの功罪:イノヴェーション・エディター、ジョン・ソーンヒル323日経/F.Times https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57005270Z10C20A3TCR000/

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(前置1)「リバタリアニズムとファシズム2.0の癒着」を読み解くためのキーワードが、自由原理・ファシズム2.0・批判実在論・エトノスということ

『民主主義の内なる敵』(第1章で詳述)の著者ツヴェタン・トドロフは、グローバル市場原理主義(リバタリアニズム=完全自由(市場)原理主義)が主導する現代世界であるからこそ、いまや世界中に出現しつつあるポスト全体主義2.0(=ファシズム2.0/米国・トランプ政権、日本・安倍政権など/補、toxandoria)であっても、ファシズムなるものの「あるものはない、ないものはある」と言う正体は全く変わらないという。

が、厳密に言えば「米国・トランプ政権の米国」と「安倍政権の日本」は同じ<ポスト全体主義2.0>下にあるとはいえ、実は全く異なっている。その謂いは「米国・トランプ政権(ファシズム2.0的な権力)下の米国」は、それでも未だ民主主義国といえるが、その憲法が名目化し一般国民の意思も希薄化した「安倍政権一強支配下の日本」は今やれっきとしたファシズム2.0(リバタリアニズム(完全自由主義=新自由主義)と独裁権力が癒着した全体主義)の国であるということだ。委細は、『第3章−モンペルラン協会の理念の変質』で触れるが、同様の視点から、すでに20190505の時点で、Newyork Timesが、安倍政権に対する(その独裁的なメディア規制のやり方を切り口として)厳しい批判記事を書いている。

いわば、「ファシズムとは『例外的なもの(“あるものは無い、ないものは在る”という表象的な異常価値観)への抽象的同一化なる視野狭窄に嵌った倒錯合理主義であり(ファシズム下では、国民の殆どがその独裁者の異常価値観と一体化!の空気に無意識の内に回収されてしまう)、それは、いわば乳幼児的な鏡像ナルシスの小さな機能主義(催眠術にかかる如き小さな合理主義)の世界である』ともいえる(@田中 純『政治の美学−権力と表象−』(東大出版会)/↓画像)典型事例の委細は↓▲を参照乞う)。
 
 そして、それと真逆の認識論(認知)の視座が例えば『画家セザンヌの眼』のリアリズムであり、それは、いわゆる「批判実在論(Critical Realism)」、または後で詳しく触れる現代「知」の先端の一人と見るべき、“心”という語で表せるたったひとつのものなど存在しない!と主張する「マルクス・ガブリエル(↑画像)の新実存主義」らの斬新な視点に重なると思われる。
 
▲マンデヴィル『蜂の寓話』は透明甲殻リバイアタン・安倍晋三ら出現への警告!『日常』とホッブスに潜むエルゴン(内需等に係る新しい生産性の培地)の発見がアベ「サクラ怪獣」駆除のカギhttps://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/11/30/184331

▲【ナチスの流儀で『ファシズム2.0アベの国』、ディープ・フェイク【真実モドキ】化する日本!が合法的に完成!?】<PCR検査の「忌避」徹底、新コロナパンデミック(株価大暴落付き)に負けず五輪「断行」宣言(その後、IOCの決定で、急転直下、1年の延期となったが!)、対・緊急事態法「主要野党&メディア」の翼賛、検察法・内閣法制局・法務省ら諸法制&官庁の完全アベ御用組織(アベさま御用達の特務機関)化>でも、安倍支持が50%未満で安定(むしろ上昇トレンド?)>等を併せ見れば、忌々しきこと乍ら大ショックはチャンス!のナチスの流儀で『ファシズム2.0アベの国』、ディープ・フェイク(オール・ウソw)日本!が合法的に完成した!?   ➾公取員長に古谷官房副長官補、国公安委に横畠前法制局長官 両者ともにアベ首相直近の官僚 317毎日 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1240197588470530048 

▲【アベ・ファシズム2.0】検察・官憲・内調(内閣情報調査室)ら手駒化なる、高圧“印象&表象”操作で官僚、新聞等メディア、野党、国民を抑圧!は戦前〜戦中<特務機関式“威圧権力なる政治的情動誇示”>の再現!法曹&主要メディアの奮起が絶対に不可欠! ➾近財局職員を自殺に追込んだ森友公文書改竄は財務省・佐川氏だけの責任に非ず! 事実上アベの指示だった320リテラhttps://lite-ra.com/2020/03/post-5320.html
 
<注>ディープ・フェイク・・・ディープラーニング(深層学習)とフェイク(偽物)を組み合わせた【真実モドキ】動画らを創生(捏造)する技術で、GAN(Generative Adversarial Network/敵対的生成ネットワーク)が利用されている。TVドラマ(tv-asahi2020318)相棒スペシャル「第20話/ディープフェイク・エクスぺリメント(解決の鍵は“動かぬ証拠”である映像!?)」のモチーフで使われていた。https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/story/0020/
ディープ・フェイク【真実モドキ】安倍首相が超然君臨/アベ・ウソザクラが咲き誇る美しい?ニッポン!323共同通信 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6354918

▲近財局・故・赤木氏の奥さまは、安倍氏の人間性を国民の眼前に露呈させた:検事総長・稲田氏率いる広島地検はいつ、安倍事務所に立ち入るのか20200324新ベンチャー革命
http://blog.livedoor.jp/hisa_yamamot/archives/6036898.html
 
https://twitter.com/freedom19752008/status/1241992869935644673
▲【“踏み絵”流儀のアベの御<急所>を踏み潰した?ぶら“タモリ”の慧眼!w】アベの正体は宗門改めの御都合主義的な法解釈変更「官憲=特務機関型の御用私兵化」と同じ!w➾タモリさん、これからもガンガンお願いします!@akasakaromanteiさん https://twitter.com/akasakaromantei/status/1241626705262809088
 
https://twitter.com/akasakaromantei/status/1241626705262809088
 
https://twitter.com/nogutiya/status/1242410055581855746
▲【検察が(アベ様のために?!)握りつぶした極秘ファイル!】「8億円値引きは問題だった」森友事件 近畿財務局「売買担当者」が赤木さん妻に告白 325文春on-line/週刊文春・326発売号 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1242905309015752704
 
▲【安倍晋三=良性組織へも深刻なダメージを与えるため潰すに潰せないまで巨大化した悪政(性)腫瘍、つまり『ファシズム2.0』】@内田樹 @levinassienさん/安倍政権のtoo big to fail policy は「統治機構内部で不祥事に関与した人間の数が多すぎて、全部摘発すると統治機構が機能不全に陥るので、摘発できない」ように意図的に仕込むことです。安倍政権はその「歴史的成功例」として政治学の教科書に載りそうです。https://twitter.com/levinassien/status/1240429822481821696
 
▲そもそもGPIFの株式投資枠「24%→50%引上」は『日常』エルゴンに関わる「非情アベ」の無知と、国民の痛み無視が原因!too big to fail policyを非情・無知・作為で仕込んだアベはヒトに非ず! ➾GPIF22兆円の損失 株価暴落&運用失敗でまた年金が消えた318日刊ゲンダイhttps://twitter.com/tadanoossan2/status/1240565640718454784
 
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ー批判実在論(Critical Realism)のまなざしー

梶原葉月氏(社会学者、立教大学社会福祉研究所研究員、ジャーナリスト/↓★)によれば、イギリスの哲学者ロイ・バスカー(Roy Bhaskar 1944−2014)が提唱した社会科学論のベースとなる新しい認識論である「批判実在論」は、中世〜啓蒙期に革命的な視座を提供した事実同定型の「実証主義」、1950年代以降に米国で台頭した“社会の多様性”が前提の「(言語)解釈主義」に次ぐ、「“経験、客観現象、各現象内構造”の3領域の説明的な統合理解(認知)こそ実在の在処(正体)!と見る新しい認識論の立場」である。

★梶原葉月オフィシャル・ブログ:批判的実在論、https://hazuki.ddtune.com/%E6%89%B9%E5%88%A4%E7%9A%84%E5%AE%9F%E5%9C%A8%E8%AB%96/

社会科学は予測可能性で評価されるものではなく、その説明力で評価されるべきであると主張し、ロイ・バスカーは、新しい認識論である「批判実在論(Critical Realism)」に基づき「説明的社会科学」(explanatory social science)を提唱している。

この広角な視座からは、「人文・科学知の融和的統合(コンシリエンス/consilience)/▼」への接近を連想させるものであり、本格的AIの時代に入りつつあると喧伝される昨今であるからこそ、ヒトとAIの根本的な差異の問題はもとより、改めてヒトの正体を正しく理解し直すためにも、更に、例えば批判実在論とコンシリエンスの融合のような試みから如何なる新たな認識論が可能となるかを検討すべき時代に入りつつあるのでは?ということなども考えさせられる。

▼抑制的なAI活用を視野に文化進化論・進化経済学らによる新しい知の総合、コンシリエンスの視点で21世紀の多元的『啓蒙主義ルネサンス』を目指すべき、https://toxandoria.hatenablog.com/entries/2016/11/07

ーエトノスとは?ー

世界大百科事典第2版(平凡社)の説明によれば、そもそものエトノス(ethnos)はギリシア語で民族を意味する。民俗学の用語としては、ロシア系の民俗学者S.M.シロコゴロフがはじめて本格的に論じ,ドイツの民俗学者ミュールマン(W.E.Mühlmann/1904‐ )などによって、この概念の重要性が明らかにされた。それは、同一の文化的伝統を共有するとともに〈われわれ何々族、何々人〉という共属意識をもつ最大の独立した単位集団を指す。

従って,「一つのエトノスは場合によっては,バンドでも,氏族でも,部族でも,あるいはカーストでもありうる。」ということになるが、ここではその後の自然科学、歴史、地球環境、民族・人類学等に関わる研究と人間社会の全般に係わる意識上の変化等を反映させつつ、更に批判実在論(Critical Realism)、新実在論(新実存主義)などの新たな視点を加味してエトノスの概念を再定義しておくことにする。

そこで、次のように定義することが可能となるだろう。すなわち、ethnosは古代ギリシア語に由来しており、村や都市に集住する「民衆」(デモス/demos)の周辺に住み、その「民衆」以外の部族集団のことを意味することから、エトノスの意味は、そこに置かれる人々の立ち位置が変われば正反対に反転し得ることになるので、そもそも絶対的で画一的な価値評価を伴う言葉ではなかったということになる。

おそらく、それは休むことなき一回生の連続である「生命」現象そのものと同じく、永遠に揺らぎつつも(対象と背景環境が絶えず交替し得るものでもあるため)各アイデンティティーの持続性を必死で繋ぎとめるべきものであると言えるのではなかろうか。

従って、エトノスとは『人間の生命と社会生活の維持に必須となる一定のローカル地域の自然・歴史・文化環境と深く共鳴して“人間性を未生(未来)へ繋ぐ揺り籠”(培地)となし得る開放系の共有観念、および風土または過去〜現在〜未来に渡り生存環境の微小馴化(マイクロバイオーム世界、量子物理学世界の理解など)を常に受け入れつつも、その伝統的なヒューマン・スケールの全体性の“持続”を最も重視する、非常にしなやかで幅が広い寛容の意識、およびその受け皿となるローカルの風土』を意味する。>ということになる。

(Cover Images)セザンヌの言葉−その現代的な意味−
 
Paul Cezanne, Still Life with Apples on a Sideboard, 1900–1906, Dallas Museum of Art5 cuadros de Paul Cézanne, con música de Debussy HD
"The real voyage of discovery consists not in seeking “new” landscapes but in having new eyes."- Marcel Proust 
 
Paul Cezanne『The Gulf of Marseilles Seen from L'Estaqu 』 ca. 1885 The Metropolitan Museum of Art 
Paul Cezanne『Mont Sainte-Victoire 』 1902-1904 Philadelphia Museum of Art
25 cuadros de Paul Cézanne, con música de Debussy HD

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『私(セザンヌ)があなたに翻訳してみせようとしているものは、もっと神秘的であり、存在の根そのもの、感覚の(その感覚だけでは/補、toxandoria)感知しがたい源泉(自然・伝統・文化エトノス/補、toxandoria)と絡みあっているのです。』・・・J.ガスケ「セザンヌ」‐岩波文庫‐

・・・プロヴァンスが生んだ画家セザンヌ.その晩年に親しくつき合った同郷の若き詩人.ガスケは自ら目にし耳にした老画家の姿を丹念に記録していた。ゾラとの破綻した友情,ルーヴルで見せる破天荒な熱狂,アトリエで戸外で仕事に向かうセザンヌが語った芸術論・・・、傷つきやすい天才の複雑な内面を、詩的な言葉で再現した古典的伝記と対話篇.書評情報(岩波文庫・解説https://www.iwanami.co.jp/book/b246634.html)より・・・

晩年のセザンヌがポスト印象派の若い画家エミール・ベルナール(Emile Bernard/1868-1941)あてに書いた手紙(19040415)のなかの言葉、「自然を円筒形と球形と円錐形で扱い、すべてを遠近法のなかに入れなさい」はキュビズムの予見で、かつ19世紀末〜20世紀初頭の科学的な眼であるとされることもあるが、もしこれが只それだけの意味であるとするなら、それは誤解であるようだ。

無論、時代の空気からセザンヌが科学的な最先端の視座を持っていたのは間違いがないだろうが、それに留まるものではなく、むしろセザンヌは後の時代のミシェル・アンリ(Michel Henry/1922−2002/フランスの哲学者・現象学者)の『情感の現象学』(実質的現象学)の先取り的な「実在に関わるユニークな認識」を持っていたと見るべきかもしれない。
 
この晩年のセザンヌの有名な言葉の背景にあるのは、まず「南仏エクス・アン・プロヴァンスの豊かな自然環境のなかで育まれた情感豊かな少年時代の想い出」である(画像はhttps://www.teestyle.jp/country/france/aix_en_provence/report/reportQXBAVN170502.html、および
https://www.traveldonkey.jp/france/aix-en-provence/11948/より)。

そして、パリ以降の生活では、「ルーブル美術館でのデッサン(模写)の研鑽の傍らピサロなど印象派の画家たちと親交を結び、印象派展にも出品するが、やがて固有の道を探るため、その後は約40年にもおよび血がにじむような「自然と実在の本質を捉え、それをカンバス上で表現する困難な研究と仕事」に取り組むという、「セザンヌが画家として生き抜いた厳しくも美しい人生そのものの重み」である。

また、上に先立つ1905年のベルナールあての手紙では「ルーブルの先人たちの美しい描き方を学ぶだけで満足してはいけません。そこから抜け出し美しい自然を研究しつつ精神を解放させ私たちの固有の気質に従って自己を表現することに努めましょう。」と書いている。無論、セザンヌは、画家固有の気質・情感の実存だけでなく、同時に「自然の本質」に科学的な視覚で肉薄する努力を積み重ねた。それがセザンヌ絵画の「重厚なリアリティ」の秘密(情感と自然、二つの実在の融合としての実存)と言えるかもしれない。
 
因みに、M.アンリ『実質的現象学』(叢書ウニベルシタス/法政大学出版会)によれば、M.アンリ(Michel Henry/1922 - 2002)は、次のような原点となる視座から論考を深めて行ったと思われる。

 <自分一人が、あるいは自らを含む一定数の人々が、仮に、いま突然に此処で命絶えることがあるとしても、自らの周辺を含み此の世界に生きるその他大勢の人々は、やがて何事もなかったかのように、今までどおりの日々を生き続けてゆくだろう。しかし、このように絶えず流れ去る世界の中で、個々人の「絶対的主観性」を保障する<現象学的実在性(真理)>とは何であるのか?>

そして、同じ現象学と呼ばれるものであっても、M.アンリは、<フッサール現象学(委細/参照↓★)における「形相(エイドス)、質料(ヒュレー)」の作用因(アリストテレスによる)=抽象的認知>と、<自ら(M.アンリ)の現象学における「絶対的主観性」に内在する作用因=実存的認知(‐意識)>を全く異なるものとして峻別した。

★フッサール現象学の概要(および、その現代的意義):旧「toxandoriaの日記」https://toxandoria.hatenablog.com/entries/2017/09/01
<注>アリストテレスの言う4種の作用因・・・形相因(エイドス)、質料因(ヒュレー)、始動因(起動因/アルケー)、目的因(テロス)の4つ。

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従って、M.アンリの<実質的・志向的現象学/普通の意識では見えず、かつ理解不能な個々人の内奥にある真理の中核たる意識作用(コギタチオ)の探求プロセス>におけるエイドス(形相)とヒュレー(質量)の両者に相当する概念は、フッサール現象学とは異なり、外部世界の現象学的な形相的「与件/現出」以外の実在とも共鳴し得る多様な志向性(様々なベクトルを帯びた意識)を獲得することになった。

言い換えれば、M.アンリの現象学では、作用因としてヒュレー(質量)が最も重視されていることになる。もっと分かり易く言ってしまえば、M.アンリは、個々人の絶対的主観性の意識作用(コギタチオ)の実在性として視覚と結びつき易い形相(エイドス)よりも触覚・痛覚らとの親和性を十分に想像させる質料(ヒュレー)を採用していることになる。

そして、M.アンリは絶対的主観性の実在性(その中核に内在する真理)の現象学的な「与件(現れ)」として「感情」の表出を措定する。その絶対的主観性の核心(自己性の湧出源)となる「与件」の背後、個々の絶対的主観性の中核には、その与件(現れ)を含む広大な「感情の海」(超越論的情感性/affectivite)が存在すると見るのがM・アンリの特徴である。

つまり、「視覚」以外の知覚(内感の窓口としての触覚なども含む)を重視しているという点が、「視覚」という個々の形相的な与件(現れ)と結びつき易いエイドス(形相たる意識内容(コギタートゥム/cogitatum))を重視するフッサール現象学(やや設計主義的な理性の現象学)と、片や触覚を重視するM.アンリの現象学(“感情の海”の拡がりを想定する情感性の現象学)の根本的な差異であると思われる。

なお、[神谷英二:情感性と記憶―アンリ現象学による試論(1)/福岡県立大学人間社会学部紀要2005,vol.14,No.1,21―36 http://u0u1.net/GN7E]によれば、<情感性(affectivite)とは何か?の問い>に、M.アンリ以前のヨーロッパ哲学は必ずしも十分な答えを提示してきたとは言えないようだ。また、M.アンリ「現象学」の稀有な特質と言えるのは、それが『情感の現象学』から独特の一瞬一瞬の出会い(一回性)を重視する共同体論(個の自由原理ではなく、『第2章−モンペルラン協会の理念の変質』で後述する、デューイのプラグマティズムの共有的な自由(自由の共有)意識を連想させる!)へと発展することだが、ここではその委細を省く。

 (前置2)

◆【ポスト全体主義2.0(ネオリベ自国第一ファシズム2.0国家)の完成を“急ぐ”米トランプ政権/但し、安倍ファッショ体制下の<“事実上”独裁国>日本と異なり、国民の総体が催眠にかかっていないアメリカ合衆国は依然として薄皮一枚の差で民主主義国家の儘である!】目先と近未来〜、二つの現実で何れが<イノウ゛ェーション源>と見えるかがカギ! ➾資本主義の王、強気のワナ/金融緩和&時間稼ぎだけで真の成長戦略が不在!(アベ日本はもっとヤバ!W)/経済だ!愚か者@B・クリントンをパクるトランプ、社債バブルがリスク!2020222日経https://twitter.com/tadanoossan2/status/1231349236551254017
 
◆世界投資マネーがトランプ強権(ネオリベ自国第一ファシズム2.0国家の完成を願望する!)支配の米国債務異常拡大に吸収されるグローバル・バブル仕掛で多数派国民&強欲投資家らが“操作”される、世界の構図!いわばトラ熱に浮かれた「タコ脚自食」方式のグローバル強欲バブル!万一の米財政破綻で世界恐慌“勃発”の恐れが高まるバカリ!20200223日経 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1220184941062811650
 
◆人々が日々に生きる『日常』エルゴン(蓄積不能なプレ・デュナミス生産性の潜性ワールド!近未来・未来の可能性の宝庫!/持続的な信用と生産性の培地=人々の自制心に基づく普段の生命力の海)こそが 、<市場経済と社債・株・AIら高度生産性の第一義的な生命線!>であるリアル!それを再確認(or覚醒)させてくれる新コロナパンデミック! ➾米市場動揺、干上がるマネー CP発行難しく 資金調達に逆風 318日経 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1240332302795722753 

<注>エルゴン(ergon/死静態)・・・W.フンボルト(19世紀、プロイセン時代ドイツの言語学者)の用語で、普段は休眠状態にある「±」または「善・悪」など、そもそも両義的な性質をもつ情念or表象のことだが、リアルに活性化するとそれら両者の何れかを表現する言語的な意識活動となる。近年の生(命)化学、量子物理学ら先端科学研究フィールドにおける生命エネルギー論では、たとえばATP(アデノシン酸三燐酸)あるいは生体中の微小管(microtubule)などヒトの意識とプレ生命エネルギーたるエルゴンの(おそらく量子論的な?)関係性が注目されつつある(Ex.@R.ペンローズ、Cf.↓★)。

★コンシリエンス的“想像力”に因るリアリズムの復権と自覚が必須!/ バシュラール「形式的想像力・物質環境的想像力」と深く共鳴するマクダウエル「リアリズム倫理学」の核心(第二の自然)https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/09/01/165255
 
◆不況の外形だけで目が曇り新コロナパンデの警告とバブル金融危機リーマンの決定的「差異」、つまり根本的に「経済」が分からぬアベの愚策!支持率対策も兼ねるバラマキでなく【『日常』エルゴン(潜在イノヴェーション=対弱者層“傾斜”救済、ベーシックインカム等)】の意義↓♨に覚醒し、これらと併せて斬新な方向性を示すべき! ➾政府、全国民に現金給付へ 「リーマン対策」の1万2000円超す額で検討(その後、一律10万円超のバラマキ案となった?) 新型コロナ対策 319 毎日 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1240721582110040064
 
1 『人間社会』故の逆説ともいえるファシズム出現の可能性は常在的に潜む
 ◆・・・それだけに、AI学者であるブリュースター・ケール氏の「複数のウェブ(インターネット)・システム&デジタル図書館」の構築で「ネット社会の信頼」を取り戻すという挑戦には大いに期待したい!2020222日経(続、1〜)https://twitter.com/tadanoossan2/status/1230947420449599488
 
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自然界の一部たる人間社会もある意味で広義の「永続性の原理」(持続的な対称性バイアス、つまり同調圧力のジャンル(自然界で作用する物理・化学的な相転移・熱伝導・濃度希釈など広義の“忖度・同調”への傾斜圧力)の誘惑を可能な限り断ち切り、または遅らせつつ最大限に定常性を維持するため暗黙知によるリスク分散/その全体を保証する原理が、おそらくハーネス調教に似る自然計算のプロセス(関連/Cf.↓★))で補完されている可能性が高い。

★想定上の完全AIアンドロイドはなぜ胡散臭いのか? それは「アナログ/自然計算(“暗黙知”ワールド?)」と「デジタル/AIディープラーニング(“形式知”抽出マシンワールド?)」の溝の深さによる?(仮説)、https://toxandoria.hatenablog.com/entry/2019/09/02/125003

ただ厳密にはローカル自然環境や広義の伝統文化または歴史発展的な意味でのヴァリエーションがあり、その典型が現代の人間社会(民主主義)の維持を目的とする、ヴォルテールが着想した「三権分立」に「メディア(第4権力)」が加わる権力分散(四つの権力)の形である。

これが剥出しの、換言すれば善・悪を超越した苛烈な生存競争に曝される生物・動物一般と異なる差異(信頼に基づく人間社会)を保証してきたといえる。しかし、そこには「人間社会」故の逆説ともいえるファシズム出現の可能性が常在的に潜んでいる。

ファシズム(全体主義)の最大の特徴は、『例外的なもの(あるものは無い、ないものは在る)への抽象的同一化』(委細は、当記事の冒頭の<注>を参照乞う)ということに加えて、ポピュリズムの脆弱性を狙いモノカルチャー化(統一化・画一化)を仕込み「信頼に基づく人間社会」を敢えて破壊し、それを国家統制の一強支配下に置くこと(Ex.現下の日本でアベ政権が出現させた“カルト”流ポスト全体主義(又は、全体主義ファッショ2.0))だが、見方を変えると、これは自然界の大きな「永続性の原理」を破壊する、実に愚かな狂暴性の狂い咲き(インカーネーション)だともいえる。

上で取り上げた<AI学者、ブリュースター・ケール氏の「複数のウェブ(インターネット)・システム&デジタル図書館」の構築で「ネット社会の信頼」を取り戻すという挑戦>は、当然ながら、「新自由主義とAIの野放図な癒着」が進みつつある悪しき潮流(@ツヴェタン・トドロフ)に逆らうことであり、敢えて此のような意味での人間社会の優れた特性を取り戻すことが、その前提となっているはずだ。

同じく、上で取り上げた<Deep Insight/世界投資マネーがトランプ強権支配の米国債務異常拡大に吸収されるグローバル・バブル仕掛で多数派国民&強欲投資家らが“操作”される構図>、あるいは<日本でアベ政権が出現させた“異常愛国カルト”性のポスト全体主義(又は、ポスト全体主義2.0)の出現>などは、いうまでもな「新自由主義とAIと政治的情念」の野放図な癒着が暴走した挙句に産み落とされた異様な怪物リバイアタン(@ホッブス/現代の日本で言えば、アベ・サクラ怪獣リバイアタン!)とも見える。

比喩的に言えば、それは「形式知(一定の文脈、図表、数式らに因る抽象的な推測知で演出された物語)+悪徳感情」のマグマが凝集した“復讐の先取り”であり、それが戦争や飽くなき強欲のエネルギー源ともなっている。因みに、これは動物一般には見られない、ヒトの生体で起こる、ヒトであるからこそ出現する非常に特異で残忍かつ貪欲な意識の湧出現象である。

英国のノーベル賞作家であるカズオ・イシグロは、ヒトの感情の最深部の病理(浪漫的でありつつも同時に奇怪で異常に残忍な感情の流れ)である、この<復讐の先取り/無媒介的認知的自己意識(@ダン・ザハヴィ)>をアーサー王が亡くなった頃のイングランドが舞台の作品、冒険ファンタジー『忘れられた巨人』で見事に摘出している。

因みに、ヒトの「形式知」を補完するのが「暗黙知」であるが、暗黙知はマイケル・ポラニー(Michael Polanyi /1891 - 1976/ハンガリーの物理化学・社会科学・科学哲学者)が提唱した概念であり、それは言葉や数式に置き換えて表せない印象、雰囲気(肯定の契機のフモール、又は虚無的なそれのイロニーなど)、感覚、直感らの経験「知」を意味する。

ダン・ザハヴィ(Dan Zahavi/1967‐ /デンマークの哲学者・現象学者)によれば、それ(復讐の先取りのジャンルの感情)はヒトの感情の最深部に潜むヒト故(その他の動物では見られない)の「作為的で狭隘な、あるいは過剰に貪欲な目的感情」(過剰な“個の自由原理”の湧出源)の可能性もある!/補、toxandoria)であり<無意識かつ条件反射的>に現れる非常に危険な悪徳感情、いわば「無媒介的認知的自己意識」である。

そして「無媒介的」であるということは、それが殆ど無意識で条件反射的な感情の一方的で超権力的な表出ないしは、そこから派生する異常な応答関係(“権力的威圧⇄忖度&盲従”関係なる倒錯的な“安寧”ワールドの出現)であることを意味する。
恐るべきことだが、その典型が日本の安倍晋三首相の<忖度>強制型の政治であり、いわば「安倍首相⇄高級官僚ら」という、殆ど条件反射的で倒錯的な“安寧”ワールドの出現(異常応答関係)の形で観察される。

つまり安倍政権下における高級官僚らの過剰<忖度>の言動は、(無論それは保身のためではあるものの)殆ど条件反射的な行為の表出(下から上へ向かう)となっている。だから民主主義国家の権力者たるmin.理性法則(ロゴス)を遥かに凌駕するまで、その「無意識の悪徳感情」(上から下へ向けての)が異常肥大化した安倍晋三は、そもそも首相になるべき人物でなかったのである。

今や、日本も含め全世界は「新自由主義(経済)に呑み込まれるAI‐Web技術と新自由主義の癒着)」で殆ど一色に塗り込められつつあるが、これは紛れもなく、ツヴェタン・トドロフが警告した「AI・原子力らの科学技術」が新自由主義に呑み込まれるという、両者の癒着の構図が深化する姿である。しかし、それはヒトの「永続性の原理」と「人間社会の信頼」の破壊に他ならない。

しかも、「ヒロシマ、ナガサキという戦時下における人類史上の大悲劇」と「フクシマ311」という原発過酷事故(初動因は大地震であるとはいえ、フクシマ原発の事故が過酷化したのは紛れもなくネオリベ型の強欲資本主義に取り込まれた政治権力者らが引き起こした人災(+日本伝統の悪しき構造災))の当事国である肝心の日本政府(外務省)が、<“NPT3本柱の一つ=原子力の平和利用”を口実として被団協主催の原爆展の後援はできない!>と断っていることには驚愕させられる。

日本は、いつから「日本へ原爆を投下した戦勝国」の仲間入りをしたのだろうか?「ナガサキ、ヒロシマそしてフクシマ311」は日本政府(安倍政権)が見事に超克(アンダーコントロール)してみせた!などという、こんなアベさま好みの屁理屈で粉飾した戯言をまともに信じる日本国民は果たしてどれほど存在するのだろうか?(関連/↓★)

★1  外務省「原爆展後援できぬ」原発事故掲出、理由に 被団協主催20200304朝日 https://www.asahi.com/articles/DA3S14388869.html
 
★2 【朝日新聞の<対「アベ原発」忖度>人事!?】主要メディア・科学・政治・経済が諸共でファシズム2.0(ネオリベファッショ)に吸引される典型! ➾3.11〜9年!の朝日・原発記者が現場を外される異例人事/229「官邸&記者クラブ、ズブズブ・ヤラセ安倍会見」幹事も朝日!311日刊ゲンダイhttps://twitter.com/tadanoossan2/status/1238630424420552704
 
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それだけに、上で取り上げた人工知能(AI)学者であるブリュースター・ケール氏の「複数のウェブ(インターネット)・システム&デジタル図書館」の構築で「ネット社会の信頼」(新自由主義に取り込まれやすい(@ツヴェタン・トドロフ)、否、既に殆どそれに呑み込まれている!)を取り戻すという挑戦には大いに期待したい!(関連/↓▼) 

▼その原理は「イメージセンサ、マイクロ流体力学&同流路チップ、シングルセル解析etc」✖ AI‐DLの学際的な先端技術!➾(科学の扉)人体、1細胞ずつ解析 機能調べる国際計画、「成り立ち」の謎迫る124朝日:(所見/toxandoria)しかし、その実現でヒトが人造物(マニプランダ)化(“ヒト永続性の原理”破壊)のおそれ!「批判的実在論&人文・社会系」視座の役割がますます重要化しつつある!だから、今こそ「科学・科学技術という還元論的・絶対的人工主義がいくつかの抽象的(数学的・物理的)な指標から人間なり歴史なりを構成する(いわばそれは自在なディープ・フェイク化とも見える!)ことが容易になれば、そのとき、我われヒトは、自分で思い込むとおりの人造物(マニプランダ)となってしまうので、我われヒトは「経験論」的な、あるいは「生の現象学」的な(or普通の人々が住まい生活する日常生活的な)謂いでの文化の支配圏へ呼び起こされることがあり得ない(必要なくなる)ので?深い眠りへ、否、寧ろ悪夢に落ち込んでしまう筈だ。(@メルロ・ポンティ『眼と精神』−みすず書房−)という予告(警告)も真剣に受け止めるべき時であろう。 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1232789730376339456

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