メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:チェリーピンク・アベGDPの日本はAIロボ『人間の壁』経済に備え“社会の茎”・・・(2/6)  2019/03/06


■チェリーピンク・アベGDPの日本はAIロボ『人間の壁』経済に備え“社会の茎”、「新マクロ経済/Ex.BI型“社会的共通資本”」
金融への展相が必須!(2/6)

<注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/03/05/153938

1 グローバル新自由主義の現代に特徴的な「二つの“ワニ口”」

・・・それは「技術イノベーション&市場原理主義」型の搾取構造ということ・・・

 f:id:toxandoria:20190209102902j:plain

f:id:toxandoria:20190209102949j:plain

直近の各報道によると、何でも日本国の安倍晋三・首相は自らが人間であることをやめて『森羅万象の神』に展相(変態、変身、昇
進、相転換?)したことを国会で堂々と宣言したようである。尤も、ネット上のある筋によればそれは『森羅万象の神』ではなく、
『現人神』(あらひとがみ)の言い間違いでは?ということのようだ。w

ともかくも天皇ご退位に伴う元号改正を目前に、日本国が戦前・戦中期並みの『神国』へ一歩前進した?のであるから、これは<忖
度レトリック>を使えば、“誠にご同慶の至りで、安倍サマが生身のヒト(仮の姿であるサナギ人間?)から神様(靖国顕幽論の霊
界的存在?)へ変態した折の過酷な苦痛を想像すると涙が溢れるバカリだ!”とでも言うべき歴史的な瞬間だったのだろうか?w

f:id:toxandoria:20190303071645j:plain

f:id:toxandoria:20190306050758j:plain

アベ<神憑り新元号生成の儀(アシカ呪文)>!? 忖度“神託”「NHKニュース」の預言w

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190301/k10011833171000.html

https://twitter.com/shinkaikaba/status/1102092101108457472

・・・

f:id:toxandoria:20190225061948j:plain

しかし、グローバル化が進む内外の経済環境、なかでも特に日本の経済・財政の殆どアポリアと化した現況は「アベさま→神様」の
相転換(神国へのセットバック)で決着がつくほど単純なものとは言えないようだ。但し、グローバル化トレンドそのものは生態系
の比喩の視点、つまり後述するジルベール・シモンドンの科学認知論的な『個体化の哲学』の観点(↑添付画像)からすれば、むし
中立的と見るべき環境のジャンルであり、ヒトの「知」が何処までその「意味」の理解に追いつけるか?ということが問題になるよ
うだ。

ともかくも、それは現代のグローバル資本主義をリードする新古典派経済学、特にそのマネタリズムの経済イデオローグの中にそも
そも「搾取」(永続的なネクストへの信用創造という宿命的な資本の論理が大命題であることに因り、特別の手を打たぬ限り回避不
能な搾取型『格差』発生の構造)の問題が存在するからである。

無論、これは、今に至って突然に出現したものではなく、第1次(蒸気機関)、第2次(電気、内燃機関)、第3次(コンピュータ
ー、インターネット)の各産業革命の段階(機械化イノベーションへ向かう進化)に沿って、「(イ)機械が創造する付加価値⇔(ロ)
ヒトが創造する付加価値(特に事務職およびサービス業態らに遍在する)」という<格差が拡大するトレンド>として、次第に気付
かれるようになってきたことである。

f:id:toxandoria:20190210071647j:plain

(グラフ1)出典:財務省/法人企業統計季報(編集   財務省財務総合政策研究所)

・・・<注>(第3章のグラフ:『大企業(製造業)の売上高と限界利益』)と同じく当資料は2005年以前のデータ(第3章のグラ
フは2010年以前のデータ)に基づき財務省が作成した古いものであるが、安倍政権下における渦中のフェイク?統計データと異な
り、まさか恣意的にチェリーピンク操作を行っているとは考えられないので(苦w)、そのままこれらを「マクロな傾向」を観察する
有意な資料として使用した。また、(第3章のグラフ)についても同じことだが、それぞれの最終年号から現在までに至る各「ワニ
口が開く」という大きな傾向(トレンド)は、ほぼ変わらぬものと想定して、当記事は書いている。

f:id:toxandoria:20190210074522p:plain

(グラフ2)出典:Harvard Busines Review

やがて、その傾向「(イ)と(ロ)の根源的で潜在的な格差」は「(ハ)企業所得と(ニ)労働者所得の恣意的な格差」いわゆる、企業側への分
配傾斜によって労働分配率の格差が拡大するトレンドの顕在化=ワニ(鰐)口が拡大する傾向)に姿を変え、そのトレンドをグラフ
化すれば誰の目にも明らかに見えるリアル(実在)として理解されるようになった訳だ(参照、添付グラフ)。しかも、更にその傾
向(ワニ(鰐)口の拡大)を大きく助長したのが、1970年代に本格化した新自由主義(ネオリベラリズム/市場原理主義)である
(委細後述)。

<補足説明>上のグラフ((1)、(2))について

(1)「名目GDPと雇用者所得(一人当たり)」(1枚目のグラフ)

・・・解像度が悪くて些か見えにくいが、左軸の%は「名目GDPが1%増加したときの、雇用者報酬(一人当たり)の増加率」を意味
しており、各長期トレンドを示す実線グラフは英国、同じく点線が日本である。ここから、およそ1975年ごろ(新自由主義(ネオリ
ベラリズム)の影響がリアル化し始めた時期/つまり、労働力(ヒト)をモノと見なす新自由主義イデオローグの特徴、言い換えれば
“ヒトの物象化フェティシズムによって非正規雇用が主流となってきたことが主な原因!)から英国でも日本でも一人当たりの雇用
者報酬(つまり労働分配率)がフリーフォール型で急低下し、分配が企業側へ大きく傾斜するという、いわゆる<搾取の「ワニ口」>(企業(営業)利益↑(増加傾向)>雇用者所得↓(減少傾向)により格差が大きく開く一方!という恐るべきトレンド)の存在を
推測させるが、おそらくこれは日英以外でも同じ傾向と思われる。

(2)米国の「グレートデカップリング・トレンド」(2枚目のグラフ)

・・・これは「GD/Great Decoupling/スキル偏向技術進歩(技術イノベーション)に因る“雇用一人当たり生産性向上(GDP総額
増加)と一家計当り所得減少”の大<乖離>問題=特に中間層の没落に繋がる主な原因)」を示すグラフである。別に言えば、それ
は「特にAIロボット等(未だ、特定目的型のAIロボットらが主流であるとはいえ)の出現で、名目GDPの主要素である生産性の伸びの
大きさ(主にAI・ネット技術ら応用の機械化(IOT等)による)と一人当たり雇用所得の伸びが連動しなくなりつつあること」を意味
する。これは、2005年ごろからその傾向が顕著となったことを示す米国のグラフであるが、日本でもほぼ同様の傾向で、(1)型の
伝統的な「ワニ口」なる「資本主義の搾取」トレンド(益々、格差が拡大する傾向)を、これが更に助長しつつあることが理解でき
る。出典:Harvard Busines Review、https://hbr.org/2015/06/the-great-decoupling 

・・・

しかも、資本主義の本質は金融等を介した企業利潤の再投資による持続成長力(これは資本主義を持続・推進するための活力源!)
の維持ということであるため、(2)型<「(イ)機械創造型の付加価値⇔(ロ)ヒト創造型の付加価値」>の格差(いわばスキル偏向技
術進歩に因りヒト一人当りの人的価値が劣化させられ続けるという恐るべき現象!)が、益々、拡大するのは必至である。

但し、EU・国連及び米国の良識派(トランプ政権はアベ日本と同じでコレを無視!)は地球の自然環境汚染を視野に入れた“デカッ
プリング経済”、つまり「成長と資源の浪費を切り離す政策→エンテレケイアとしての定常化経済」という<展相(相転換)の必要
性>と共に、それとは異なる(機械⇔ヒト、両生産性の接合と調和を目指すという)意味を持つ、Great Decouplingについても、
愈々、それに対しても真剣に対応する必要性があることを視野に入れつつある(Cf.↓★)しかし、日本の安倍政権はコノ問題へ全く
無関心であるのか?あるいは見て見ぬ振りの節がある。

★ EUの視野に入る未来経済へのコリドー(廻廊)とは、f:id:toxandoria:20190225042652j:plainhttps://toxandoria.hatenablog.com/entry/20180806/p1

また、近未来においては「“AIロボ-IOT型機械技術>一般製造業>一般サービス産業”」の格差に加えて、現実的には利潤分配に関
し必ず経営側(支配的エリート権力側)による恣意が最優先で発動・発揮されるため(このトレンドは労働組合の劣化によって必ず
助長される!)、結局、準汎用AIら科学技術の進化に伴い更なる革新的「技術イノベーション」が進む一方で、もし政治・財政・経
済的に何も「必須の改革(展相プラン)」が行われず、旧来の新古典派経済学(特に新自由主義)のマクロ政策の延長上で放置され
ることになれば「(ハ)企業所得↑>(ニ)労働者所得↓」の「ワニ口」は際限なく開き続け、ひいてはその[<ワニ口/超格差>と<機
械(スキル偏向デュナミス)生産性Vsリアル生産性の問題/委細後述)>]によるリアル・マネー流通の不全(特に、その『三つ目
のワニ口』である、準汎用AIロボ型のスキル偏向技術イノベーションに因る巨大格差の発生)で“生身”のヒト(市民)が生きる日
常のリアルな社会生活が根こそぎ壊滅するのは必然である。

 しかも、実に愚かしいことだが、それは新古典派経済学(マネタリズム、ネオリベラリズム)が「情報の完全な対称性(抽象・計算
論としての完全合理主義)」と「ヒトの物象化(マルクスが言うところの“ヒトを=モノ”扱いにする意味でのフェティシズム)」
を前提とする市場原理主義(ネオリベラリズム)に因る、最も<抽象合理的で先進的(実は愚か)な?考え方>に囚われた挙句に資
本主義そのものが「死」を迎えることも意味すると考えられる。

f:id:toxandoria:20190220173658j:plain

f:id:toxandoria:20190222020456j:plain

https://twitter.com/shinkaikaba/status/1098625154144325632

然るに、直近の国会での討議の場面で目立つのは、「たとえ、GDPをめぐる諸統計数値について些かのフェイクがあるとしても、アベ
ノミクスの成果で日本の勤労者の総所得額が増大したのは紛れもない事実だ!」と、まるで勝ち誇るが如き態度でニタニタしながら
答弁する「安倍晋三・森羅万象総理大臣」の不可解な姿である。果たして、彼(アベ“森羅万象神”or“現人神”様?)はどのよう
な日本の現実を見て血迷っている(あるいは、その目を血走らせている)のだろうか?

f:id:toxandoria:20190209094604j:plainところで、 “資本主義に代わりうる経済システムをめぐる旅”という副題が付いた、ドイ
ツで活躍するイタリア出身の公共経済学者(ベルリン自由大学教授)であるジャコモ・コルネオが書いた『よりよき世界へ』(岩波
書店、201811刊)という興味深い思考実験の本がある。そして、この本は結論として、財源と公正さの確保の難しさを理由に“目下、
世界的にかなり話題となりつつあるベーシック・インカム“を敢えて退け、“企業株式の一部を政府の手を介して公有”とする「株
式市場社会主義」を提案している。

これは、1990年代に米国の経済学者ジョン・ローマー(John E. Roemer/マルクス主義の改革を意図する分析的マルクス主義研究/
1945- )が提案した「クーポン型市場社会主義」(http://www.ier.hit-u.ac.jp/~yosihara/ronsou/ronsou12.htm)に似ているが、
これは“市場経済を維持しつつ、本質的に搾取の構造を持たざる得ない資本主義の非公正な部分の欠点をなくすため企業の利潤の一
部がクーポンとして、政府の手で全ての“成人”市民へ分配される(全ての成人国民が株主となる)”というものである。

まず、コルネオとローマーのこれら両方式はランゲ・モデルの証明(社会主義経済計算論争の決着)を前提とする、市場社会主義の
変形(社会主義のための市場機能の有効活用)と見なすことが可能であり興味深いものだ。因みに、この「証明」とは、ごく大まか
に言えば“計算上では資本主義と社会主義の両者は資源の有効活用という点では同等だが、後者の計画主義を完璧に実行するのは困
難である”と結論付けたことだ。https://cruel.org/econthought/essays/paretian/social.html

しかし、これら二つの方式は[(1)民主主義社会における私的所有権“侵害”の是非に関わる論争、(2)株式傾斜所得による収
入の不安定化、(3)政府の手を介する分配とはいえ“権力Vs公正分配”の懸念(何か強力な特別の工夫がなければ、必ず前者が有
意に立つうえ、例えば現下・日本の安倍晋三政権の如くそれが徹底的に腐敗する可能性が高い。

f:id:toxandoria:20190225054337j:plainそれどころか、従来の市場原理主義経済(マネタリズム)の現行システムのまま「準汎用
AI時代」に入ってしまうと、『人間の壁』[デュナミス経済化(スキル偏向デュナミス生産性)Vsリアル生産性]の問題)を乗り越
えるどころか、ほぼ1:9の比率で超エリート(一強化した権力側)がその他大勢の奴隷的人間を支配するという恐るべき世界が到
来することも強ち空想に過ぎぬと笑うわけにもいかぬようだ。まさに、ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』が説くユートピ
ア?or真逆のデストピア?の出現である。

従って、当試論は、「準汎用AI時代」にこそ想定される『人間の壁』(デュナミス経済化/AIロボ経済化(本格的なスキル偏向デュ
ナミス機械生産性)の時代に想定される[AIロボの高度生産性>ヒトの生産性」なる大格差が必ず出現するという問題)の解決を視
野に入れつつ全ての国民を対象とする(成人か子どもかの別を問わず、赤ちゃんが一人オギャー!っと生まれたら、即、支給の対象
となる)、そしてそれは社会的共通資本の一環であると明確に位置付けた「ハーフトピア」である<ベーシック・インカムの段階的
な導入(従来型の福祉政策も、それぞれの分担範囲を調整しつつ並置する形での)>を提起(試論提起)する。

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。