メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:原発バベルの塔の再建を情念的にまさぐる日本、フクシマに科学の眼で<死の街>を見たドイツ、・・・  2011/09/19


[机上の妄想]原発バベルの塔の再建を情念的にまさぐる日本、フクシマに科学
の眼で<死の街>を見たドイツ、その差異の妄想的考察

<注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110918



【参考動画】Sarah Brightman -Fleurs Du Mal( Live in Wien )
  

【画像1】ピーテル・ブリューゲル『バベルの塔』
 
・・・Pieter Bruegel (ca1525-1569) The Tower of Babel 1563 Oil on oak panel 114 x 155 cmKunsthistorisches Museum Wien 、Vienna

(プロローグ)ピーテル・ブリューゲル『バベルの塔』が現代日本へ語りかけ
ること

・・・「バベルの塔」は、とても人間の手では実現不可能な<天まで届く高層
タワー>を造ろうとして失敗し、遂には全てが崩落・瓦解したとされる<途方
もなく傲慢かつ空想的で実現不可能な計画>の象徴である。そして、ウイーン
美術史美術館(Kunsthistorisches Museum, Wienhttp://www.khm.at/en/)の
所蔵で知られるピーテル・ブリューゲル『バベルの塔』は、このテーマを非常
に緻密に描いた傑作とされる。

(関連ツイッター情報)

hanachancause2011.09.18 05:28
同感!RT@Avocadoll チエルノ事故の五年後にソ連崩壊RT @tokaiama:原発は50
年先に必ず貢献・・・経団連→フクシマ事故のせいで50年後に日本は存在しな
いというのが世界の常識 チェルノブイリ事故がソ連を消滅させたようにhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110905-00000548-san-bus_all

hanachancaus2011.09.18 02:50
東日本全体が原発由来の「死の街の仲間」になったということ!⇒東日本全域
が放射能汚染されたことが明らかに、WSPEEDIの結果を日本原子力研究開発機
構が発表、http://paper.li/takapapacom/fav?utm_source=subscription&utm_medium=email&utm_campaign=paper_sub

hanachancaus2011.09.18 02:43
死の街の原因(原発)で地域・街の経済を活性化させるという、これら首長は
悪魔か鬼の手先にに見えるではないか!⇒原発ゼロでは経済停滞…福井4首長
が国に訴えへ 読売http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110917-OYT1T00670.htm?from=tw

・・・周知のとおり、バベルの塔は聖書の中の伝説の一つ(旧約聖書、創世記
−第11章)であり、ノアの子孫のニムロデがバビロニア帝国で建造しようと
した巨大な塔とされるが、現実的にそれは古代メソポタミアに多くみられたジ
ッグラトという階段状の建造物であったらしい。

 ・・・バビロニア帝国を支配した、当時のアンシャンレジームに繋がる勢力
(実効権力者らのネットワーク)は、傲慢にも、当時としては最高レベルの先
端的建築技術者らを集め、<バベルの塔>なる、無謀で余りにもリスキーな超
高層建造物を建てようと図った(参考画像はhttp://twitter.com/#!/setsuo2004/status/114648606979526656より)。

・・・当時の先端技術を総結集した、この巨大プロジェクトの継続性こそが、
「実効権力メンバー」が属する階層や仲間内の一族郎党たち、謂わば「バビロ
ニア・アンシャンレジーム」らの<終わりなき延命>を確保する最も有効な手
段であると考えられたことが、この無謀で余りにも傲慢な計画の動機であった
と見なすことができよう。

・・・そして、現代日本においても、<原発一穴主義なる殆どカルト的狂信を
宣教する原子村の神官>らの手によって、この<バビロニア帝国時代の虚蒙の
バベルの塔>に匹敵する、余りにも無謀かつ傲慢な巨大プロジェクトである
<原発銀座大建造>が全国で行われてきたのであった。

・・・ただ、バビロニア帝国時代と異なり、現代日本における原子村の神官た
ちには、メディア・プロパガンダという強力な助っ人が存在する。そして、そ
の典型が、戦後の日本史を飾る、読売新聞と日本テレビなる二大プロパガンダ
専門メディアによる原発導入目的の大キャンペーン実績だ。この事実は、下記
資料◆に克明に記録されており、この二大プロパガンダ専門メディアのミッシ
ョンは今も続けられている(下記、関連ツイート参照)。

◆原発導入のシナリオ〜冷戦下の対日原子力戦略〜
http://www.youtube.com/watch?v=EbK_OlzTaWU&feature=player_embedded』

(関連ツイート情報)

hanachancause 2011.9.7 12:31:20
米・IAEA傀儡・読売”原発“新聞の本領発揮、野ダメ操人形政権への支援プロ
パ始動!⇒エネルギー政策 展望なき「脱原発」と決別を、原発再稼働で電力
不足解消急げ、安易に新設断念するな!(9.7読売新聞・社説)http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110906-OYT1T01165.htm

・・・ところで、17世紀オランダの哲学者スピノザ(Baruch De Spinoza/1632-1677)によれば、人間は“本性的に自らの存在そのものを限りなく欲望する、
言い換えれば際限なく自己保存しようとする衝動が内在する生き物”であり、
この本性的な人間の性質をスピノザはコナトウス(Conatus)と名付けた。

・・・コナトウスは、特に経済力・政治権力・技術力・知識力・情報力を持つ
側の人間に強く現れるが、この種の人間は集団化して自らのグループ仲間や所
属階層を守り、異分子を抹殺・排除しようとするクピディタス(Cupiditas/集
団化した利己的意志・強欲・過剰自衛願望)を持つのが必然で、やがて彼らの
“強欲”は更に際限なく強まり彼らは<人間社会に深く寄生する真に功利的な
生き方>を選ぶ寄生虫化した階層として固定する。

・・・今やポスト<3.11フクシマ>という、過半以上の一般国民にとって非常
に過酷な時代に入ったにも拘わらず、東電を始めとする原発推進派(原発一穴
型寄生虫階層)が、執拗に老朽化した原発の再稼働を図ること、および原子村
仲間と一族郎党らの既得権益と自らの延命を必至で図ろうとする彼らの不可解
な行動の背景には、このような意味でコナトウス(住血吸虫、寄生虫)化した
彼らの悪しき習性が存在するのだ。

・・・つまり、彼らが、大多数の一般国民の全てを道連れにしても、自らの狂
信(原発一穴主義なるカルト・イデオロギー)が求める儘に超リスキーで只た
だ悲惨な大破滅が待ち受けるだけの道程に過ぎぬ<バベルの塔=飽くなき原発
推進・同利用拡大へ向かう螺旋階段>をよじ登ろうとするクピディタス化した
ということだ。

・・・言い換えれば、これは途轍もなく恐ろしいことなのだが、彼ら原発推進
派・原子村に連なる輩は、一般国民に取り憑く住血寄生虫フェーズから更に悪
性(ガン)腫瘍細胞フェーズへ変態・変成したことになり、今や彼らは、コジ
ューヴ(参照⇒http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110106)が言うところ
の自前の病的習性が凝固し変性した新種の放射能フェチ型の<ゾンビ>へメル
ト・ダウンさながらに変化した可能性があるのだ。

(関連ツイート情報)

hanachancause 2011.9.13 14:34:57
変態動物門吸虫綱二生吸虫亜綱有壁吸虫目日本原発住血官僚!RT@kantetu 利権
は官僚離さない@hanachancause 【エネ開発予算に占める原子力】日本70%
(1.89千億円)、米国10%(220)、ドイツ51%(117.
3、82%が核融合)、フランス77%(274.1)

hanachancause 2011.09.17 04:37
@nekoyamabunraku 司法(裁判官)の天下りも受け入れる原子村の現実http://twitter.com/#!/hanachancause/status/113039612611534848故に、東電
は司法をも心底から舐め切っているはず!

hanachancause @hanachancause 2011.09.17 04:21
東電は福島第1原発1〜4号機を廃炉にすると表明してるが、5、6号機と第
2原発の1〜4号機に言及せず、何処までも鉄面皮を貫く魂胆!が、一方では、3・11によって全原発の運転停止というこれまで経験したことのない現実が
生み出されつつあることを直視すべき!

hanachancause2011.09.17 04:08
原発関連裁判は世論の空気を読むしか能ナシの超寒すぎという現実=公安&メ
ディアら暴走の一因、故に国民意思の明快な表示こそが唯一の対抗手段!⇒原
発:「司法判断困難」 元担当裁判官10人が心情吐露 - 毎日http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110917k0000m040061000c.html

hanachancause 2011.09.17 09:34フザケルな電事連!それよりも、電事連は原
発マネー(メディア広報・政界工作費:総売上15兆円×2%ルール=3千億円+
α←青天井=電気料金値上へ転嫁⇔総計約4千億円!)を廃止宣言せよ!⇒電
事連・八木会長『原発再稼働せぬ限り電気料金は上がるゾ!』(9/17朝日)

hanachancause2011.09.12 20:54
1巨額原発マネーを喰らうマスコミhttp://bit.ly/pYmnym、それに民主・支持
基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒1【QT/8.7茨城新聞
から引用】電力総連の定期大会が8.6、名古屋で開かれ、東電出身の種岡成一
会長は挨拶で、

hanachancause2011.09.12 20:54
2巨額原発マネーを喰らうマスコミhttp://bit.ly/pYmnym、それに民主・支持
基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒2【QT/8.7茨城新聞
から引用】原子力を「電力の安定供給のために必要な電源」とした上で、定期
検査で停止中の原発について、

hanachancause2011.09.12 20:55
3巨額原発マネーを喰らうマスコミhttp://bit.ly/pYmnym、それに民主・支持
基盤の労連がコレでは脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒3【QT/8.7茨城新聞
から引用】「再稼動に組織を挙げて取り組んでいかなければならない」と述べ
た。

hanachancause2011.09.12 20:55
4巨額原発マネーを喰らうマスコミ、それに民主・支持基盤の労連がコレでは
脱原発大臣は首を刈られる訳だ⇒4【QT/8.7茨城新聞から引用】(略)菅直
人前首相による中部電力浜岡原発の停止要請や「脱原発」表明については「組
合員からやるせない気持ちと不安の意見が多く寄せられている」とした。

1 「フクシマ=死の街のリアリズム」を直視できぬ日本国民と記者クラブ・
メディアの<情念(実)性>克服の課題

鉢呂・元経産相がフクシマを「死の街」と言ったこと自体の是非、および記者
クラブ・メディアの記者たち向けに、彼が「放射能つけるぞ」と言ったとか言
わなかったとかの問題について此処で論ずるつもりは一切ない。それは、凡ゆ
る可能性があり過ぎるが故に、まるでヌエか亡霊の如く掴みどころがないガセ
・ネタの類についてのアーデモ・コーデモ詮議で時間を浪費する趣味は生憎持
ち合わせていないからだ。

ところで、その八呂・元経産相が言い出したとされる「死の街=ゴースト・タ
ウン」より前に、赤坂 憲雄(東北学を提唱した民俗学者、元東北芸術工科大学
助教授、学習院大学教授、福島県立博物館館長)が「フクシマ=ノーマンズ・
ランド(無人地帯)論」を展開していた。赤坂は、<我々はノーマンズ・ラン
ド(無人地帯)が生まれた時代をどう生き抜くべきか>の問題意識下で、次の
ようなことを述べている、

・・・日本列島の中に「ノーマンズ・ランド」(無人地帯)が生まれたことに、
漸く、多くの人が気づき初めている。しかし、原発は、かつての炭坑などと違
って地域に歌(演歌)も物語も産まなかった。だから、今や「ノーマンズ・ラ
ンド」となった場所は、きわめて特殊な地域社会なのだ(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110905/dst11090507430002-n3.htm)。・・・

無論、<記者クラブ・メディアが仕掛けたとされる脱原発大臣の首狩り騒動>
の原因となった「死の街」の意義は「ノーマンズ・ランド」と同義であり、こ
れは今や我われの目前の過酷極まりない厳然たる現実(リアリズム)なのだ。

赤坂は、この「無人地帯」の出現こそが、まさに<白河以北一山百文>の象徴
的復活だと言う。つまり、これは、白河の関所より北の土地は一山で百文にし
かならぬ荒地ばかりだという侮蔑表現であり、戊辰戦争以来、新政府軍を率い
る薩長土肥側が、特に土蜘蛛らが棲むと伝承された東北地方を中央政府側の植
民地と見なし卑下して使ったコトバなのだ。

そして、この地方への激しい蔑視意識こそが<地方支配型&中央集権的な九電
力会社(今は沖縄を加えた10社)による電力供給独占体制>を創ったという訳
だ。

つまり、読売新聞と日本テレビなる二大プロパガンダ専門メディアによる原発
導入目的の大キャンペーン時代以降は(1954年3月、中曽根康弘らによって、ウ
ラン235に因んだ原子力研究開発予算、2億3500万円が国会に提出された時、以降)、この九電力体制による<地方の土蜘蛛>らへの差別的な支配意識は全国
レベルへと敷衍的に拡大解釈され、フクシマ・フクイなどに代表される原発銀
座が全国に展開されてきたという次第だ。

そして、今や我われが皆平等に“茹でガエル”化しつつあるにも拘わらず、我
が国では未だに「“死の街”を口にするなどは非人間的で怪しからんと見なす
表層言葉狩り派」、「少しでも放射能は怖いよ〜と只タダ怖れおののく派」、
「未だ放射能なんて全然怖くないよ〜派」、あるいは「難しいことは何も分ん
ないよ〜派」などアチコチへ向かって一般国民が分裂orセクト化するという形
で、我われは、原発推進派ら原発一穴主義者たちの思う壺にスッポリと嵌りつ
つあるかに見え始めている。

つまり、かくの如く一般の日本国民層が原発推進派の手玉に取られつつあると
いう日本の危機的な日常的現実こそが、実は、真に超危険で怪しからぬことな
のだ。

しかし、赤坂憲雄はノーマンズ・ランドを認める訳には行かぬ、それを認めた
ら負けだ、という優しいロマンチスト、言い換えるならば情緒派の立場(情緒
的・情念的≒とにかくガンバロー!的な空気を容認する方向)へやや傾斜して
いるように見えるのは気のせいだろうか。

例えば、赤坂は「政府は早くきちんと語るべきです。正確な情報を開示した上
で将来へのシナリオを描いてほしい。10万近い人たちが住む家を追われ町や
村が消え仕事を奪われ避難を強いられています」 と語る一方で、脱原発を理念
として掲げる福島県と、それと真逆に原発推進を掲げる宮城県が殆ど同じ3.11
フクシマ過酷原発事故(放射能被害)の過酷な影響下にある超隣接県であると
いう決定的矛盾へ深く切り込むのを避けている(参照⇒http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/5a46573f2be5925c40a685b1823ee8f7
)。

むしろ、いま我われが最も自覚すべきことは、この決定的な「脱原発」を巡る
深刻な矛盾は隣接する福島・宮城両県の間だけに見られることではなく、それ
と似たような傾向(脱原発についての国の根本理念の曖昧さと地域づくり理念
の間の乖離・大矛盾の傾向)が全国に拡がりつつあるということだ。

言い換えれば、それは、3.11フクシマ過酷原発事故の同じ被害者である筈の我
われ一般の日本国民が、知らずしらずの内に<更にセクト化され孤立化した茹
でガエル状態>へ向かって、一方的に分断されつつある<異様な現実の最中>
に身を置かされているということだ。

また、これは真に恐るべきことなのだが、<脱原発>あるいは<放射能が怖
い>と路上で大声で叫びつつウォーキングする(当然の国民主権の行使たる意
思表示のデモ行進を行う)だけで犯罪者扱いを受けるような空気が生まれつつ
あるということだ。当然ながら、デモ隊が一方的に暴徒化し暴力沙汰等になっ
たということであれば問題は異なってくるだろうが、いま起こりつつある現象
は、到底、そのようには見えない。

しかも、ツイッター、フェース・ブック、掲示板、ブログなどのネット情報と
比べると、テレビ・新聞など既存の記者クラブ・メディアが、これら一般国民
の路上での意思表示活動(デモ活動など)を報じる姿勢には明らかに<意識的
な温度差の演出>が感じられる。

従って、この儘では、やがて3.11フクシマ過酷原発事故後の過酷な空気は意図
的に希薄化させられ、再び、3.11フクシマの前の時代のように、我われが身近
な社会で<脱原発>や<放射能が怖い>を語ることがタブー視されるという悪
しき空気が復活しかねないと思われる。

だからこそ、お上に従順で温厚な一般の日本国民にとって、それは非常に辛い
ことなのかも知れぬが、3.11フクシマは終わるどころか、いつ又再び水素爆発
やメルトダウンが起こるかも知れぬ非常に危機的な状態であること、および放
射能被害が更に拡大しつつあるという現実を強烈に、かつ持続的に意識しなけ
ればならないのだ。それこそが、「死の街(ゴースト・タウン、ノーマンズ・
ランド)」を直視するリアリズムからの出発ということだ。

我が国の主要メディア(特に記者クラブ・メディア)には一般国民と同様に一
種の<情緒性・情実性・情念性>というか、時の実効権力側が演出する大きな
政治的空気に流され易いという独特の脆弱性が纏わりついている。例えば、そ
れは太平洋戦争突入時の朝日新聞ら主要メディアの180°転向(戦線拡大批判
→戦争&戦線拡大賛成への転向)の無責任な態度に典型的に見られる。

これは(プロローグ)でも少し触れたことだが、今や3.11フクシマ直後の<原
発反省への熱気>は何処へやらの感があり、例えば読売新聞は9月7日の社説
で『エネルギー政策 展望なき「脱原発」と決別を、原発再稼働で電力不足解
消急げ、安易に新設断念するな』という原発推進、謂わば電力会社の強い意思
を代弁する如く熱気溢れた主張を表明している。

まさに、<戦後日本の原発発展史>をリードしてきたプロパガンダ専門メディ
アの筆頭格たる読売新聞の面目躍如といったところだ。

因みに、3.11フクシマ直後は流石に原発推進への反省一色であるかに見えた主
要新聞の論調も、ここにきてハッキリと「脱原発」派と「原発推進で経済復
活」派に二分されてきており、前者は朝日・毎日・東京、後者は読売・日経・
産経となっているようだ(出典、http://www.magazine9.jp/shibata/110803/)
。また、此処で忘れてならないのは、やはり電力会社⇒日本メディア各社への
影響力が未だに大きいということだ。

10電力各社の連合体である電事連(電気事業連合会)は約3千億円/年(2010)と
いう驚くべきほど巨額の「メディア広報&政界工作資金」を計上(総売上15兆
円×2%ルール=3千億円+α←青天井=電気料金値上へ転嫁⇔総計約4千億
円!)しており、新聞・TV等メディア各社へは主に広告料などとしてmax2千
億円が提供されているようだ(出典:志村嘉一郎著『東電帝国その失敗の本質』、別冊宝島『原発の深い闇』ほか)。

例えば、フジテレビ(フジ・ホールディングズ)、TBS、テレビ朝日、地方テレ
ビ局(地方の民放テレビ各社)などが、矢張り、巨額スポンサー料等によって
東電ほか電力各社の大きな影響力を受けていることは周知のとおりである(な
お、この詳細については下記▼を参照乞う)。

▼海外からの日本原発批判のとどめとなったシュピーゲルの批判(フクシマが
象徴する「原子力政策=国家スキャンダル(国家犯罪)」についての論考、
「放射能を必要以上に怖れる母親らは真正カルトなのか?)
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110903

これら<原発マネーとメディア各社の関係>と<東電等⇔メディア各社への天
下り受け入れの関係>を概観するだけでも、我が国の主要メディア各社(記者
クラブ・メディア)が如何に電力業界から多大な影響力を受けてきたかが、そ
して今も受け続けているかが容易に理解できる。

これでは、日本のメディア各社が原発を巡る報道について、国民の主権と厚生
へ十分に配慮しつつ<客観・公正・論理>の三本柱による国民目線で報道を行
ってきた(今もしている)と考える方が、やはり頭がおかしいのではないかと
思われてくる。

日本の主要メディアを取り巻く環境は、かくも<情実的・情緒的・情念的・ヤ
クザ的・●暴的・演歌的>な空気に満ちており、かつて持て囃されたこともあ
る社会の木鐸や国民目線のジャーナリズム精神などは今や死語である。このこ
とを再確認したうえで、日本国民は、かくも悲惨な日本のメディア環境を自覚
的に克服するとともに、自律した自分の目で、例えば<死の街・フクシマのリ
アリズム>を直視できるよう努力しなければならない、ということになるだろ
う。

ともかくも、我われは、世界の原発事故史上で最悪の3.11フクシマ後にもかか
わらず、理念としての「脱原発」を掲げることに躊躇しつつ、三枚舌を使い分
けるしか能がない、これまた<情実的・情緒的・情念的・ヤクザ的・●暴的・
演歌的>な日本政府が、今や、原発推進派によって徐々に土俵際へ寄り切られ
つつあるというシビアな現実も直視しておくべきだろう。だから、我われは、
此処から出発しなければならないのだ。

(関連ツイッター情報)

hanachancause2011.09.17 09:47
センチメンタルへ逃げず、死の街のリアリズムを凝視すべき! RT @dzaemonn: 
このお金は東電の契約者の電気料金、住民はそれにたかった。事故が起こって
もお金を貰っていた県市町村に同情できんな。自業自得?<この類の事例は跡
絶たぬ、電力会社へたかった国民側も反省すべきだ! ⇒東電に苦情・寄付要
求の連鎖 「Jヴィレッジ」契機 http://t.asahi.com/3yaa

hanachancause2011.09.16 14:55
日本では<脱原発&放射線怖い>が犯罪になる?!RT @leonardo1498: 【全体
主義】読売テレビ「デモ参加者は公安警察のブラックリストに掲載」http://bit.ly/qUb8y9 @hanachancause

hanachancause2011.09.16 10:37
【QT】生きた儘原子炉に叩きこめ〜とか射殺しろ〜!とか、コレ放っといてい
いの?一般人を射殺しろって言ってんだよ?!おまわりさん、こっちの五月蠅
い人達を○○教唆で逮捕した方いいよ。⇒http://bit.ly/rab5A3

hanachancause2011.09.12 19:52
basilsauceホントそこが狙いですよね。 RT @ynabe39: 「デモなんか行くと捕
まるぞ」というのはすごく強力なデモ抑制策なんだよね。とくに捕まっただけ
で有罪にならなくても社会的制裁を受ける国では。

2 フクシマに科学の眼で<死の街>を見て脱原発へ転じたドイツ・・・、そし
て日本版「みどりの党」への期待

(脱原発へ転じたドイツの現況)

 西欧の中心部であるドイツ・フランス・ベルギー・オランダ辺りは我われ日本
人が一般にイメージする以上に狭い領域であり、例えばパリ⇔ドイツ国境(最
も近い所まで)の距離は300km程度である。そして、フランス北部・西部〜ドイ
ツ国境辺りの約200〜300kmのベルト地帯には、フランスの原発が約20基
(全59基中で)も点在する(フランス原発・立地の画像はhttp://matome.naver.jp/odai/2131583102610280801/2131583833010490103よ
り)。

このため、仮に、このベルト地帯にあるフランスの原発が重大事故を起こせば、
偏西風に乗った放射性物質が直ぐ近く(主に、およそ東側)のドイツ国内へ降
り注ぐことが予想され、その時の風の流れ次第では、パリよりもドイツ国内の
方が放射能被害が大きくなる可能性がある。従って、ドイツの反原発意志の根
本にはフランスへの批判もあることを押さえておくべきだろう。。

ドイツのメルケル政権がポスト・3.11フクシマに「脱原発」へ舵を切ったこと
は周知のとおりであるが、その直接原因は3.11フクシマで<死の街>の実像を
リアルに見たということがある。そして、これには大きな動因があった。

それは、ドイツ伝統の独自の独創的で厳密な科学技術的視点からの再検証(チ
ェルノブイリ経験の再点検、原発のリスク、過大な次世代負担、脱原発の未来
像等の検証)ということであり、これらの厳密に科学的な再検証と3.11フクシ
マの直視を重ね合わせた結果の「脱原発」判断であった。そして、この部分で
<専門的な科学技術の眼>を装備した「緑の党」の働きと影響が大きかったこ
とはいうまでもない。

これに加え、我われは、今回起きたマルクール核施設爆発事故(http://mainichi.jp/select/world/news/20110913ddm007030150000c.html)
で、いよいよサルコジ仏大統領が<フランス⇔ドイツ国境間の約200〜300km
ベルト地帯に立地する仏原発約20基>に対する独・仏両国民の不安にどう答え
るかの正念場を迎えたことを注視すべきである。無論、来年5月のフランス大
統領選挙の動向へも大きな影響が及ぶことが考えられる。

・・・・・以下はhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110903/p1#c115424601へ、"もえおじ”さまから頂いたコメント(&レス)の転載。・・・・・

もえおじ 2011/09/10 13:36

ドイツの脱原発政策には、実は非常に現実的・経済的な理由があるという側面
も認識する必要があります。

第一は、ドイツは石炭資源に恵まれていおり、電力の多くを石炭火力発電でま
かなえる点です。 現在のドイツの電力供給における石炭火力の占める割合が
45%に対して、原発は23%。 原発の廃炉で減った分の電力は、ロシアか
らの天然ガスパイプラインを利用した天然ガス火力(10%)、および、石油
火力(10%)を増やすことでまかなえる現実があります。

第二は、隣国のフランスは原発大国であり、ドイツが原発を増設するよりもフ
ランスなどから電気を買うほうが安上がりであるという公算がある点です。
(原発の安全技術はフランスが進んでおり、安全な原発の増設のためには、多
分、フランスから原発技術を買わなければならない。)

ドイツ政府は再生可能エネルギー発電やコージェネレーションの導入に加えて、
熱分野の再生可能エネルギーの利用を推進していますが、ドイツの利権は圧倒
的に石炭を中心とする化石燃料産業にあり、これを保護したいという事情もあ
ります。

実際、ドイツにおける全エネルギーに占める割合は、風力・太陽光 1.8%、
原子力 5%、化石燃料 85% (http://www.youtube.com/watch?v=2N7O2bxqxw4)、残りが水力など、であることが、その何よりの証拠です。 
そして、石油の高騰や割高な風力・太陽光に対する懸念は大きく、議論の対象
となっています。(緑の党のエネルギー政策は「理想主義的で非現実的」とす
る批判もある。)

同じ観点で見れば、日本が脱原発に進むために最も効果的なのは、自前のエネ
ルギー資源を手に入れることであり、おそらくメタンハイドレードを日本近海
から経済的に取り出せる技術を確保することが、最も現実的な答えとなります。

これは、十分に実現可能と考えます。 残念ながら、自然エネルギー(再生可
能エネルギー)は未だ割高であり、近い将来の原発代替エネルギーとなる可能
性は低いと言わざるを得ません。 

勿論、数十年以内に自然エネルギー(風力、太陽光、地熱、波力潮力、バイオ
マス)で多くのエネルギーをまかなうことが望ましいので、将来のための研究
は絶対に必要です。(これに必要な公的財源は、核燃料サイクルを放棄すれば
得られるはず。)

toxandoria 2011/09/14 06:38

もえおじ さま コメントありがとうございます。

ご指摘の現実的・経済的な側面(理由)を押さえておくことは非常に重要であ
ると言う点は全同感です。特に、我が国でも「緑の党」が本格的に活躍する場
面が生まれれば、彼らが必然的に直面し、かつ確実にクリアしなければならな
い重要な課題になると思われるからです。

ただ、ドイツの場合には、委細は承知しておりませんが、現実から導かれる論
理だけでなく、矢張りフクシマを非常に厳しく受け止めるという政治的判断が
あった訳で(相次ぐ原発関連の事故で、フランスも同じ政治課題を無視できな
くなりつつあるようです・・・)、この点での卓越したバランス感覚と政治的
判断と国民の支持があったことも現実であり、早くも、それは例えば下のよう
な実績となり現れています。

hanachancause2011.09.13 20:53
@kokolojiiji 脱原発・決定のドイツは既に再生可能エネルギー発電が全体の約
18%を占めており、2050年には同割合のmin.80%を目指してます。ので、発想の
大転換で、再生可能エネルギー分野への開発投資額(国・民間の双方での)を
思い切って増やしてるようです。http://bit.ly/kqgWvz

また、この直前までのドイツも再生可能エネルギーへの投資額は化石燃料や原
発に比べれば、それほど多い訳ではなかったようです(下記ツイッター情報、
源資料から大雑把に推計すると、対「全エネルギー開発予算」枠で24.5%、56
億円程度)。その意味では、これもご指摘のとおりで、特に一次エネルギー源
の割合の大きさをも鑑みるならば、化石燃料に関連する利権勢力(既得権益派)
との闘いは熾烈なものとなるのも厳しい現実と言えるでしょう。

hanachancause2011.09.13 14:22
【エネルギー開発予算に占める原子力/概算、現価換算http://bit.ly/oxHdOh】
日本70%(1.89千億円)、米国10%(220億円)、ドイツ51%
(117.3億円、但し82%が核融合研究)、フランス77%(274.1億円)

hanachancause2011.09.13 14:11
【エネルギー開発予算規模/概算、現価換算http://bit.ly/oxHdOh】日本2.7千
億円、米国2.2千億円、ドイツ0.23千億円、フランス0.356千億円
 ← 日本が飛び抜けて巨額!
因みに、関連数字を調べていて驚かされたのは、やはり日本の原子力に対する異
常に膨れあがった原子力分野への各種の巨額予算の超傾斜配分です。まるで、こ
れは原子村の御用学者らや電力会社、そして原発好きのメディアと原発族議員ら
を食わせるための異常予算配分です。一般国民への厚生重視の視点は完膚なきま
で放棄されています。

また、此処の論点とは無関係ですが、下記ツイートが指摘する電事連(電力10社)のメディア&政界工作費の巨額にも驚愕させられます。各2千億円ずつが主
要メディアと政界へ流れているようです。日本の主要メディアが、これに踊らさ
れている(きた)ことは疑いようがない事実であるようです。

hanachancause 2011.9.1210:51:39
@MLA99 御意、やはり原発¥マネー効果でしょうね、なにしろ、毎年、原発1基
建造分相当の巨額工作マネーが・・・放射能並に全国を飛び散るので・・・⇒
電事連・原発マネー(メディア広報・政界工作費3千億円+α←青天井=電気料
金値上等へ転嫁=総計、約4千億円!)

なお、ドイツの<2050年に再生可能エネルギー割合をmin.80%にする>という目
標の下地になったのは、2010年7月7日にドイツ連邦環境庁が書いた報告書「ド
イツ、再生可能エネルギー100%への戦略http://www.umweltdaten.de/publikationen/fpdf-l/3997.pdf」であるようです。

また、欧州全体の電力供給・融通事情はスパゲッティ型の相互取引という仕組
みであるため、化石燃料傾斜ながらも、ドイツは今まで殆どが電力輸出国であ
ったため(夏場・冬場の一時期は例外)、原発を止めてもフランス等からの輸
入増(スパゲッティ・ネットワークのため何処で作られた電力かは直ぐに分ら
ないらしい・・・)は5〜10%との試算もあり、それと自然エネルギーの代替
は可能であると見込まれているようです(1990年には再生エネルギー買取制を
導入済み)。

それに加え、<脱原発を決定したドイツ>は、再生可能エネルギーへ急傾斜し
ながらもドイツ電力供給能力自体には余力を持たせて、欧州のスパゲッティ・
ネットワーク型の輸入電力(欧州各国の余剰電力の輸入)を増やすという長期
戦略も描いているようです(
http://genpatsu.wordpress.com/2011/06/09/german-plan-exit-nuclear/
)。その方が、欧州全体の電力供給能力(厳密に言えば余剰電力供給能力)を
高め、かつエネルギー分散型&地産地消型の新たな経済活性化へ貢献するとい
う計算もあるようです(無論、ドイツが自由貿易自体を否定してる訳ではなく、
あくまでもバランス重視の視点)。

この辺りのドイツの絶妙な戦略は、とにかく経済発展のためには<脱原発だよ
〜ん!>の姿勢で国民を"情緒的・情念的・情実的”に宥めすかし、一方で、現
実的には電力会社・同総連および財界の圧力下で<原発推進への復帰と隷米型
のハード自由貿易制たるTPP受け入れを急ぐ>という三枚舌路線の定着にやっき
となっている(下記ツイート参照)、フクシマ原発過酷事故の当事者である日
本政府の不可解な考え方(国民の生命・財産の安全保障どころか、逆にその安
全保障のフレームの放棄を急ぐという考え方)とは真逆のようです。

しかし、流石に、一部の自治体の長の中には冷静な県知事らも存在しており
(北海道知事、宮城県知事あるいは佐賀県知事、あるいは相変わらず懲りない
原発銀座首長らのように、今の日本政府そのままの三枚舌の輩も多いのは現実
ですが・・・)、このような日本政府の<超近視眼的な三枚舌政策>は厳しく
批判されています(同じく下記ツイート参照)。

hanachancause2011.09.18 02:50
東日本全体が原発由来の「死の街の仲間」になったということ!⇒東日本全域
が放射能汚染されたことが明らかに、WSPEEDIの結果を日本原子力研究開発機構
が発表、http://bit.ly/p98wsz
•
hanachancause2011.09.18 02:43
死の街の原因(原発)で地域・街の経済を活性化させるという、これら首長は
悪魔か鬼の手先にに見えるではないか!⇒原発ゼロでは経済停滞…福井4首長
が国に訴えへ 読売http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110917-OYT1T00670.htm?from=tw

hanachancause2011.09.14 04:41
なんじゃ、コッりゃー!<今のところは脱原発>の三枚舌ヤローが!ドイツの
爪の垢http://bit.ly/pwtG9Lを煎じて飲め!⇒枝野経産相「原発、地元理解得
て再稼働」:日本経済新聞http://s.nikkei.com/p2Lwmr

hanachancause2011.09.14 04:18
福井知事判断は当然、財界・電力総連圧力へ配慮、国民安全無視は不可解!⇒
原発再稼働「耐性評価では不十分」 知事、新首相発言に「遺憾」、:県が求め
る地震対策や老朽原発の新安全基準が国から示されない限り、再稼働を認めな
い姿勢をあらためて強調 http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20110913/CK2011091302000125.html

もっと色々と調査・検証すべき問題があるようなので、可能であれば、今回頂
いたコメントをベースに、また新しい記事を書いてみたいと思っておりますの
で、今後とも、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

(日本版「みどりの党」への期待)

我が日本では、3.11フクシマへの不安を受けて、ストレステスト(耐性検査/原
発の安全性をコンピュータ・シミュレーションで確認する再評価の仕組み)に
合格した原発を再稼働させるべきだという議論が熱を帯びつつあるが、老朽化し
た原発の劣化度合いというリアルな現実に触れず、計算上のシュミレーションだ
けで安全性を評価するという方法が果たして妥当なのかどうかについては、素人
の立場であるからこそ大いに不安を覚えると、強く主張しておかなければならない。

例えば、<美浜原発(福井)で稼働いらい28年間に一度も修理や超音波検査が行
われず延性割れの見落としがあったhttp://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/sample/keyword/040812.html>こと、
<福島1号機が地震起因の重要配管破断の可能性が非常に高いと指摘されてい
る>こと、<その福島1号機の年齢が法定償却16年超の40年であった>こと、
及びシュラウド・ヒビ割れ、延性ヒビ割れ、脆性遷移温度関連の照射脆化など
予測不能な材料劣化問題が全国の原子炉に拡がっている可能性の指摘http://www.kisnet.or.jp/net/memo.htmが公的に取り上げられていない>ことetc・・・など、きわめて情念的・情緒的な<日本原発の安全神話>が相変わら
ず放置されていることを見過ごすことはできない。

しかしながら、これらの専門的論点や問題点を、筆者の如きド素人の頭で適切
に批判したり、反論したりすることは殆ど不可能というのが現実だ。従って、
だからこそ<専門的な科学技術の眼>を装備した「緑の党」の役割が重要にな
ると考えるべきだろう。

ところで、このような期待に応えるかのように、わが国でも、いま漸く「みど
りの党」を創り、そこに所属する議員を国会へ送り込もうとする動きが見え始
めたようだが、ここで特に留意すべきと思われる重要視点が二つ(下記A 、B )
あると考えられる。

A  <十分に科学合理的・専門技術的な眼>の装備・・・ドイツ緑の党の如く、
原発およびその関連領域の優れた専門家を党内へ引き込んで、十分な理論武装
と合理的・客観的批判力を身に付けること。

B 批判力が強まるあまり、その批判内容が難解化したり、先鋭化することで一
般国民が近寄り難くなることを避ける・・・これは、ポピュリズムを煽ること
ではない。しかし、あくまでも多数派の一般有権者層を味方に取り込む必要が
あるので、優しく、分り易く、時には子供でも理解できるように、楽しく明る
い雰囲気で語りかけ、共感の輪を拡げるという意味での豊かな感性が求められ
る。

・・・・・特にAの説明の補強材料として、専門分野に関わる方(もえおじ 
さま)からブログ・toxandoriaの日記http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110420/p1#c114345592へ頂いたコメント
を以下に転載する。・・・・・

もえおじ 2011/04/23 20:20

おっしゃる通り、福島第一原発事故だけでなく、原子力政策全体が破綻状態に
向かっていると言えます。 それらを箇条書きしてみると、

1. 現在稼動する原発の安全設計審査指針自体に、大きな問題がある。
2. 原発で働く労働者の健康被害が存在することが、隠蔽されている。
3. 多くの原発が地震活断層の上にあり、危険にさらされている。
4. 使用済み核燃料の最終処分場が確保できず、目途さえ立っていない。
5. 核燃料サイクル、および、高速増殖炉計画が、挫折しつつある。
6. 高レベル放射性廃棄物を無害化するオメガ計画も、困難である。
7. 原発の廃炉に、余りにも多くの時間と費用がかかる(約30兆円)。

高速増殖炉計画は、2050年の通常運転を目標にしています。それまでに、現在
稼動中の原子炉は順次廃炉になりますが、福島第一も含めて全ての廃炉に約30
兆円かかります。さらに、高レベル放射性廃棄物の処理費用も極めて大きなも
のになります。

この費用を賄う算用なのが、高速増殖炉による発電なのですが、危険極まりな
い高速増殖炉は安全性確保が難しく、おそらく核燃料サイクルは完全に頓挫す
る可能性が高い。その結果、莫大な経費がかかる「廃炉処理」「核廃棄物の最
終処理」だけが残って、どうしようもなくなります。 

そうなる前に、廃炉と核廃棄物処理の最終処理計画を作って進めなければ、将
来は財政面で破綻します。破綻すると、放射性廃棄物処理と廃炉は、電力会社
にとって、とてつもない不良債権になります。

先ずは、それ自体が膨大な金がかかり、危険で無謀な核燃料サイクル計画を放
棄すべきなのですが、これが公に議論されないままになっています。最悪の場
合は、危険なまま、核燃料サイクル、および、高速増殖炉計画が強行される可
能性さえあります。

・・・・・同じく
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110217/p1#c114539667
へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・

もえおじ 2011/05/17 19:48

私は、仕事を通して原子力関連の文献に接した経験があります。それらの多く
は、原発の安全設計・安全管理、使用済み核燃料処理、次世代原発などに関す
るものです。

これらを毎日にように読んでいる(或いは、書いている)人は、余程の批判的
精神を維持しない限り、「原発は多くの安全設計がなされているので安全」と
いう安全神話から逃れることは難しくなると思います。分かり易い例を幾つか
挙げると、

・原子炉内の核燃料は、5つの壁によって防がれている。(5つの壁:燃料ペ
レット、燃料棒被覆材、圧力容器、格納容器、原子炉建屋)
・安全設計は、3重4重に設計されているので、事故が起こっても、外部に大
量の放射能が漏れるような重大事故にはならない。
 (福島第一の冷却装置4重設計: 通常の冷却装置、代替用冷却装置、緊急
用冷却装置、手動ジーゼル発電)
・福島第一原発1〜4号機は旧式の第2世代だが、最近の「第3世代」の設計
は、受動冷却システムなどの安全装置を備えている。
 (受動冷却システム装置があれば、津波の後に福島第一原発を破壊した深刻
な過熱をほぼ確実に防げたはずである。)
・高速増殖炉では、災害で電源が遮断されたとしても、冷却材の金属ナトリウ
ムは対流によって自然循環するので炉心融解は起こらない。

無論、これらの安全設計はあくまで机上の安心に過ぎず、現場で働いている作
業員は違う認識を持っていると思われます。さらに、建設や運営が実際には未
熟な作業員によって行なわれている危うい現実もあります。

ところが、原子力政策を決定できる立場にある人達は、現場でのきつい仕事に
従事するはずもなく、決して現実の様々な問題に直面することがないので、書
類の海の中にある『安全神話』に溺れてしまっているのです。( ⇒ 福島第一原
発事故は「想定外の天災」が原因であり、安全神話が完全に崩れたわけではない。) 

加えて、いわゆる原子村住民たちは周りを身内で固めており、一部の真っ当な
批判は「無知な庶民からの雑音」にしか聞こえないのかもしれません。(ちな
みに、東京電力では安全を重視する管理職社員を経営幹部から除外してきた。)

あくまで仮定の話ですが、もし高速増殖炉が運転中に福島第一と同規模の地震
や津波に襲われれば、配管が破損して冷却材のナトリウムが漏れます。そうな
ると、空気との反応でナトリウムが燃焼し、破損は広がってナトリウムが流出
して、炉心が空焚きになる危険性があります。

さらに、ナトリウムが水と接触すると爆発が起こります。最終的には、溶融事
故、或いは、再臨界事故に至って制御不能になるでしょう。 冷却は不可能で
あり、放射能が強力なので放置するしかありません。起こる爆発の規模にもよ
りますが、放射性物質が高く巻き上げられて汚染が拡大します。 一般市民に
被爆死亡者が出て、福井は無人地帯にされるはずです。

また、六ヶ所村再処理工場の場合は福島第一原発4号機と同じ状態ですから、
事故が起きれば幾らでも水素爆発や水蒸気爆発の危険性があります。 格納さ
れている使用済み核燃料の量が多いので、汚染が予想以上に大きくなる可能性
があります。

高速増殖炉も再処理工場も事故が起これば大量のプルトニウム汚染が発生する
ので被害は甚大です。 個人的な意見を言えば、福島は復興・再生するでしょ
うが、高速増殖炉や再処理工場の大事故では極めて困難だと思います。

人々が核燃料サイクルに反対するもう一つの理由は、安全性や費用面での問題
だけではなく、これが代替エネルギー開発を阻害しているからです。(現在、
高速増殖炉「もんじゅ」も六ヶ所村再処理工場も事故で頓挫しており、事故処
理に多額の予算が計上されている。)

核燃料サイクル政策は、資源の無い日本がエネルギー政策で自立を目指す国策
だったのですが、近年の代替エネルギー研究によって、日本が他国の資源に頼
らなくとも自立できる可能性が開けています。現時点での有望な候補を挙げる
と、

(1)メタンハイドレート (メタンの周囲を水分子が囲んだ形になっている
固体結晶) 
(2)マグネシウムサイクル さらに、上の2つを補う関連技術として、
(3)超電導送電、および、超電導電力貯蔵
(4)分散型発電(風力や太陽光、地熱、バイオマス発電、燃料電池など)、
および、スマートグリッド

高速増殖炉・再処理施設などの核燃料サイクル計画を中止すれば、その多額な
予算でこれらの代替エネルギー開発の資金が賄えると多くの人達が考えていま
す。

また、たとえ最悪の場合に脱原発が困難になっても、炉心溶融や臨界事故の危
険性がほとんどなく、プルトニウムも排出しない、トリウム炉という選択肢も
あります。その原料となるトリウムの埋蔵量はウランの3倍以上あって安価で
す。 「ウラン燃料が枯渇するから高速増殖炉は必要である」とする根拠は薄
いのです。

・・・・・同じくhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110523/p1#c114592371
へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・

もえおじ 2011/05/23 22:04たびたび失礼します。

我々の原発は、事故による放射能汚染の危険性、および、発電後にできる放射
性核廃棄物処理の双方に関して、安全を完全に担保できない点において不完全
な技術です。それなのに、何故このような不完全な技術を使い続けているの
か?その理由は、大きく分けて2つあります。

理由1.原発を保有して原子力技術を獲得すれば、核兵器を製造することが容
易になる

ウラン235の(ウラン238に対する)高度濃縮を行なえばウラン型原爆の
原料になり、使用済核燃料を再処理してプルトニウムを取り出せば、プルトニ
ウム型原爆の原料になる。

実は、ウラン型原発が標準となったのは、各国が核抑止力のための核兵器保有
を前提とする政治的判断があったという経緯があります。とても重要な点なの
ですが、原発を保有する日本以外の全ての国は、いざという時の核兵器製造技
術の獲得を念頭に置いています。

トリウム型原発が選択されなかったのも、単に技術的・経済的に難しいという
理由だけでなく、ウラン型原発を保有すれば核兵器製造が容易になるという側
面が大きかったと考えられます。

理由2.化石燃料(特に、石油)が枯渇した後のエネルギーとして、原子力を
選択した

ウランの埋蔵量は約60年とされていますが、ウラン燃料のリサイクル技術と
してのプルサーマル(ウランを燃やした後に出来るプルトニウムを混ぜてMOX
燃料として再利用する技術)を利用することで、理屈上は60年のウランを
300年近く利用することが出来ます。
福島第一第3号機は、MOX燃料を原料とするプルサーマル原子炉だったのです
が、あまり報道されていません。

今のところ、MOX燃料は仏国メロックス工場(⇒ http://www.kepco.co.jp/plu/qa.html#a1 )で製造されていますが、日本原然
は六ヶ所村再処理工場でMOX燃料を作る計画を宣言しています。 

その意味で、脱原発を目指すにはMOX燃料の中止も必要なのですが、報道機関は
プルサーマルや再処理の問題に対して報道規制をかけているようです。

ところで、フィンランドのオルキルオトでは世界初の高レベル放射性廃棄物の
永久地層処分場の建設が決定し、固い岩を削って作られる地下都市のようなそ
の巨大システムは、10万年間保持されるように設計されます。

「Into Eternity」というドキュメンタリーでは、文明が途切れた数万年後に、
人類がこの施設を理解できるかどうかという議論をしています。(⇒http://www.youtube.com/watch?v=H_xdC_wLz5E )

将来の人類である彼らは違う言語を話すために、併設される施設説明書を理解
できず、核廃棄物を盗掘しようとするのではないかと心配していますが、まる
で悪い冗談に聞こえます。実際、それ程に数万年というのは人類によって途方
もない長い時間です。長寿命の高レベル放射性廃棄物が、人類にとってとんで
もない負の遺産であることを理解させられます。

・・・・・同じくhttp://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20110707/p1#c115054480へ頂いたコメントを以下に転載する。・・・・・

もえおじ 2011/07/24 11:42

ドイツが脱原発を選択できた理由についてですが、個人的には以下の2点が背
景にあったことが大きかったと思います。

1. チェルノブイリ原発事故被害を真摯に受け止めた。(いづれ、北欧諸国
も脱原発に動くのではないか)。
2. 化石燃料とウラン資源の埋蔵量から、ウラン型原発は「つなぎのエネル
ギー技術にすぎない」とする認識が、みどりの党などの努力によってドイツで
定着した。

「日本原子村はカルトである」という点ですが、これは2つの要素が混ざりあ
ったものです。 一つは勿論、利権と癒着の構造であり、もう一つは「技術神
話」と呼ぶべきものです。

技術神話が面白いのは、フランスも同じ立場に立って原子力政策を推進してい
ることです。 一つ目については toxandria 様が十分に書いておられるので、
二つ目の「技術神話」について説明させて頂きます。

実は、かなり多くの原子力工学専門家が「安全な原発は、いづれ可能になる」
と考えています。 勿論、お抱え学者でない専門家達で反対の意見を持つ人達
も沢山います。日本の原発推進政策には、あまり活発に議論されていないので
すが、次の2点が決定的な問題があります。

1.日本は、国策として核燃料サイクルを推進している :

⇒ ウランの埋蔵量は約60年とされていますが、プルサーマルにすること
で、60年のウランを300年近く利用することが出来ます。さらに、高速増
殖炉にすれば、理屈上2000年以上利用することが出来ます。そのために、
日本は核燃料サイクル(ウランを燃やした後に出来るプルトニウムを再利用す
る技術)にこだわっているのです。

2.(東大工学部や東工大工学部などの)専門家の多くが、第3世代・第4世
代の原発においては、強化された安全設計によって、原発の安全を確保できる
と考えている :

⇒ 例えば、最近の「第3世代」の設計は、受動冷却システムなどの安全装置
を備えています。 「第4世代型」高速増殖炉の計画もあります。ところが、
原発の安全性に関する議論は、完全に一部の専門家が牛耳っており、一般国民
が公に議論に加わる仕組みにはなっていないのです。

核燃料サイクルに関しても、「現状では、困難な技術的問題が多く存在するが、
将来は克服できる」という考え方に基づいています。 これに対抗するには、
「素人の感覚」ではなくて、きちんとした専門知識と健全な見識が必要なので
す。学術的技術的論争のない、専門家 対 素人では分が悪く、お抱え学者でな
い脱原発派の専門家達と連帯するべきです。そして、構造的には、核燃料サイ
クルを放棄しない限り、脱原発はありえません。

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