メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:米ネオコンが操った小泉・安倍・福田・麻生政権・・・その結果、危うく国民皆保険の原則を捨てかけた日本  2009/09/12


■米ネオコンが操った小泉・安倍・福田・麻生政権・・・その結果、危うく
国民皆保険の原則を捨てかけた日本


<注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090911


[副 題/希望のトポス]民主党によるアンチ・ネオコン政策の象徴、「中小
企業対策」への期待


【画像1】映画『ポー川のひかり』(右上の画像はSophie Marceau、http://image.blog.livedoor.jp/yaguchi16/imgs/2/2/228757d0.jpgより
・・・映画『ポー川のひかり』とは無関係)


・・・画像は公式HPより、そのHPはコチラ → 
http://www.po-gawa.net/story.html


・・・永遠に心に残る映画『木靴の樹』(カンヌ国際映画祭グランプリ
受賞/参照、http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=9657)
のエルマンノ・オルミ監督作品「ポー川のひかり」(原題:100本の釘、Centochiodi)が上映中。


[f:id:toxandoria:20090911225231j:image]


[f:id:toxandoria:20090911225232j:image:right]


…久しぶりの豊かな感情移入、イタリア・ボロ―ニャ近郊の美しいポー
川の流れと周辺の風景、宗教も含めて官僚化したグローバリズム時代の
「知識」に対するささやかなレジスタンスと人間が生きる意味を深く、
愛おしく、美しく感じさせる感動の映像美だ。


・・・この映画の前で多言は無用だが、なぜかカトリック教会推薦付き
の映画。


【画像2】Centochiodi Trailer
[http://www.youtube.com/watch?v=_DrhuLuYxDo:movie]


【画像3】仙台近郊、初秋の風景(2009.9.11、撮影)


[f:id:toxandoria:20090912061000j:image:right]


[f:id:toxandoria:20090912061001j:image]


[f:id:toxandoria:20090912061002j:image:right]


[f:id:toxandoria:20090912060959j:image]

【画像4】Luciano Pavarotti - Non Ti Scordar Di Me
[http://www.youtube.com/watch?v=p2CM6ouNNKw:movie]


(米ネオコンが操った小泉・安倍・福田・麻生政権・・・その結果、危
うく国民皆保険の原則を捨てかけた日本)


直近の記事「小選挙区・比例部分の定数減で「小政党抹消→ファシズム
化」を深謀する民主党への警告、
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090909」
では、民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた「衆院議員の比例代
表定数80削減」の錯誤について強く批判した。しかし、民主党が掲げる
政策の中にはアンチ・ネオコン政策の象徴としての「中小企業対策」へ
の期待があることを評価しておくべきだ。


それは、「国民皆保険制度の導入プラン」について、チェンジを掲げて
登場した米オバマ大統領が、いまやホワイトハウス内のネオコン派と交
尾(つる)んだ関連財界(保険・製薬・医療関連業界)のロビー活動(政
治資金のバラマキによる共和・民主両議員の籠絡、タウン・ミーティン
グにおけるイノセント大衆層の扇動)に苦しめられつつある現実が、今
後の政治動向の展開次第では、日本と全く無縁な対岸の火事とは決して
考えられないからだ。特に、日本国民は、アメリカにおける医療・保険
事情の残酷きわまりない現実を再度直視しておく必要がある。


(関連参考情報=アメリカにおける医療・保険事情の残酷きわまりな
い現実)


◆米医療保険法案の早期可決を・・・オバマ大統領、異例の議会演説、http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009091001000289.html


◆ 「米国の医療ケアがいかに父を殺したか」。あらためて考える医療
の質=病院にとってのお客は患者である父ではなく、6000万円にもな
る高齢者医療保険だった・・・65歳未満で高齢者保険に入れず、民間
医療保険にも加入していない人が同じ状況だったら、約6000万円の支
払いを科せられる、
http://mediasabor.jp/2009/09/post_688.html


◆2009-08-25toxandoriaの日記/米国における医療保険制度の現状=恐
るべき惨状、
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090825


米ネオコン一派の日本への干渉といえば、“ジェラルド・カーティス
(コロンビア大学教授)=小泉純一郎”コネクションによる「民主党が掲
げる日米関係チェンジにかかわる鳩山論文」へのニューヨークタイムズ
電子版など、一部の米メディアを使った批判問題が注目されたが、その
ような可能性が十分あり得るとしても、コトはそれほど単純ではない。


ネオコンの影響と強欲金融市場主義の一掃(チェンジ)を掲げ、それが
圧倒的に国民から支持されたという形で華々しいデビューを飾ったはず
のオバマ大統領であったが、実際に蓋を開けてみると、その政権中枢に
は国際金融マフィアとネオコンの息がかかった人物たちがシッカリ鎮座
していたことは周知のとおりだ。


例えば、大統領首席補佐官にはネオコン派のシオニスト・ユダヤ人であ
るラーム・エマニュエルが、財務長官には国際金融マフィアの一人であ
るティモシー・ガードナーが、経済顧問には同じく金融マフィアのボス
格のローレンス・ヘンリー・サマーズらが就くという具合で、オバマ政
権の中枢は殆どがネオコン派と国際金融マフィアが占めているというの
が、残念なことではあるが現実なのだ。


日本では“腐れ自民党”が「8.30総選挙」で一般国民の意思によって
木端微塵に粉砕され、戦後60年を超えて、漸く、国民目線の重視を訴え
る「鳩山・民主党政権」が日本のチェンジを掲げて誕生することになっ
たのだが、その負けた「自民党の腐敗の原因」が、実は米ネオコン一派
による深謀遠慮で用意周到な姦計と工作の当然の帰結であるということ
を自覚しておくべきだ。無論、それは、ネオコン一派も予期できなかっ
た“腐れ自民党”の敗北という結末であったという訳だが・・・。


“自民党の腐敗”は戦後の長い日米関係の歴史時間の中で十分に養分を
与えられて熟成されたものであるが、特にネオコンの影響が顕著となっ
たのはニューヨーク・タイムズに“冷めたピザ”ほどの魅力しかないと
揶揄された小渕恵三・内閣(1998〜2000年/翌2001年から対日・年次改
革要望書が開始)頃からのことだ。そして、“サメの脳みそ”程度の森
喜郎・短命内閣(2000年)を継いだヒトラー気負いの冷血宰相・小泉純
一郎・内閣(2001年4月26〜2005年9月26)以降は、ネオコンの影響が露
骨になったことは周知のとおりだ。


市場原理主義に基づく郵政民営化や私利私欲のハイエナ資本主義の横行、
そして労働規制の撤廃による格差拡大と労働環境の劣化、あるいは後期
高齢者医療制度など人権無視で残酷な福祉・医療環境破壊の置き土産を
今に残す小泉内閣の対米盲従・隷属ぶりは酷いものだったが、それにも
増して国益を損なったのは、自らの能力上の欠陥を自覚せぬまま、徹底
的にネオコンの狙いどおりに動き回り、戦前型の大政翼賛と軍事国体の
アナクロ極右の空気を表舞台へ呼び出した勘違い宰相の安倍晋三(同内
閣/ 2006年9月26日 - 2007年8月27日)である。


そして、このネオコン影響下の「“小泉〜安倍〜福田〜麻生”腐れ自民
党」で郵政民営化と労働市場と金融市場の規制緩和を煽りまくった竹中
平蔵が、責任回避のため、いつのまにか政権の中枢から手際よく逃げ出
して、慶応大教授の身分のまま年俸1億円(推定)のパソナ会長に就任
したことがセレブ情報の如く報じられた。小泉純一郎の“世襲国会議員
四代目・進次郎の襲名披露”といい、竹中平蔵のずる賢さといい、『ネ
オコン買弁資本主義』を代表する植民地・日本の現地総督の観があり、
小泉・竹中らの存在は、まさに下層の領民を圧制で苦しめたり、不正を
働いたりした江戸時代の悪代官さながらのあくどさではないか。


<注>買弁資本主義


・・・買弁とは、中国の清朝末期〜人民共和国成立期までに活躍した、
外国の商社・銀行などの仲介者となった中国人商人のこと。これが転じ、
外国政府あるいは外国金融資本等に隷属して中間利益を得たり、自国と
自国民の利益を抑圧する売国ビジネスが跋扈する資本主義。市場原理主
義下における<格差発生否定論>など、堕落した<ご都合主義アカデミ
ズムの詭弁/関連参照、下記★>を弄しつつ『小泉劇場』で米国型市場
原理主義の旗を振り、郵政民営化を煽った竹中平蔵は、まさに現代日
本の“買弁資本主義”と“奴隷労働産業”の頭目である。


(関連参照、下記▲)


▲竹中平蔵 人材派遣のパソナから巨額報酬(推定1億円)・・・「小
泉・竹中改革」で派遣業務の規制が緩和され業績が急拡大。竹中はこの
パソナから巨額の役員報酬を受け取る。まさに国家の主権者たる一般国
民を小馬鹿にした行為だ!、
http://mscience.jp/truth/?p=253


▲竹中平蔵のパソナ会長就任は先般から話題になっている、例の「腐れ
自民党の置き土産=国営・官僚天下り斡旋システム」をパソナが一手に
引き受けたそのご褒美というもののようですね、
http://osaka-style.blog.eonet.jp/default/2009/08/post-7da9.html


▲2ch ダイジェスト『人材派遣大手のパソナ会長に竹中平蔵氏が就任』、http://digest2chnewsplus.blog59.fc2.com/blog-entry-9019.html


そのため、「教育基本法改悪」、「テロ特措法」、「防衛庁の省への昇
格」、「米軍再編成措置法」、「国家公務員法改定(天下り公認)」を
強行して、社会保険庁の解体と完全民営化を目指すステップとして2006
年2月に「健康保険法等の一部を改正する法律案」が国会に提出され、
「全国健康保険協会」を2008年10月に新設して「政府管掌健康保険」の
扱いは社会保険庁(国営)から同協会(国・民中間)に移管する法律と
が可決成立し、同法は2006年6月21日に公布された。


恐るべきことだが、そのままの流れが順調に続けば、現在のオバマの
アメリカとは全く正反対に、日本の『国民皆保険の原則』は放棄され
る方向へ進むはずであった。まったく世界の流れを読む能力に欠けた
安倍晋三は、ひたすら権勢欲に突き動かされて些かも国民を顧みよう
としなかったため、ネオコンが巧妙に仕向けた「日本会議がリードす
るアナクロ極右の異常な価値観」と「エゴイスティックな市場・自由
原理主義的価値感」の股裂き状態に嵌り、余りの苦痛で、無責任にも
政権を放り投げた。その後、福田→麻生と再び無駄な時間が浪費され
たが、ここにきて漸く一般国民も呆れ果て、“腐れ自民党”を遂に見
放したという訳である。


しかし、先に述べたとおり、米オバマ政権の中枢はネオコン派と国際
金融マフィア派が占拠している状態なので、いつ「オバマのチェンジ」
が揺り戻し始めてもおかしなことではない。それどころか、チェンジ
を偽装した新たな形でネオコン派による陰湿な罠が日本へ仕掛けられ
る可能性が高いとみておくべきだ。そして。ここで特に留意すべきは、
民主党が改革のターゲットとする「政財官トライアングル」の「財」
の部分、つまり米ネオコンと阿吽の呼吸で同調してきた輸出型大企業
を主軸とする経団連等の財界(今まで自民党へ莫大な政治資金を供給
してきた)との関わり方である。

(日本経済の基礎体力向上の可能性としての中小企業対策の重要性)


アメリカ社会における「国民皆保険の原則」をめぐる無知や誤解と混
乱、そしてその不在故の悲惨を直視すると、既に、それが当然のこと
として存在する日本の現状を大切に維持すべきことの意義が十分に理
解できるはずだ。そして、何よりも留意すべきは、国民の多くに職場
を提供するという意味で日本の経済活力の基盤となる中小企業で働く、
総就業人口の約7割に相当する人々(その詳細は後述)の健康を維持
し、彼らが元気で働くための安心感を提供するのが政治の最重要課題
であることも理解できよう。


ともかくも、鳩山民主党は、このような小泉政権以降の“ネオコンに
体よく手玉に取られてきた”方向性(日本国民の生命・財産と国益を
搾り取ろうとする“買弁資本主義”と竹中平蔵に象徴される日本の
“奴隷労働産業“社会化)からの軌道修正を図ることを宣言している
かに見える。従って、一見地味ではあるが、その民主党プランの中で
特に高く評価できると思われるのが「中小企業対策=中小企業担当大
臣の創設」である。


大雑把に日本経済における中小企業の位置づけを見るための対GDP占
有率データが見つからなかったので、下記グラフ【全産業売上高に占
める中小企業売上高の割合】で推計しておくと、中小企業のGDP寄与
率は日本経済全体の約45%程度と見ることができる。しかし、全企業
数に占める中小企業の割合は99%以上で、同じく従業員の割合は約70
%なので、日本における大企業と中小企業の生産性の格差の大きさが
歴然としている。


中小企業の定義は国によって異なるため、あまり意味のあることとは
言えないが、一応の比較として先進国の事例を挙げると、フランスの
中小企業のGDP寄与率は 53.2%、同じくドイツは57.9%となっている
ので、やはり日本の中小企業のGDP寄与率は低いと言わざるを得ない
だろう(関連参照、下記▲)。


▲フランスの中小企業金融、
http://www.k.jfc.go.jp/pfcj/pdf/kihou2005_08a.pdf


▲ドイツにおける中小企業政策、
http://www.eco.nihon-u.ac.jp/assets/files/32hirasawa.pdf


また、各経済指標の圧倒的部分を占める中小企業が我が国の経済全体で
占める位置づけは下の各【グラフ】のとおりであるので、この民主党の
中小企業対策が軌道に乗れば、GDPが伸びる可能性が高まるだけでなく、
ネオコンに煽られた「小泉・竹中改革」によって底が抜けてしまったよ
うな状態にある、わが国の雇用・就業環境と産業構造全体に画期的な改
革効果が現れる可能性がある(グラフの出典:日本経済教育センター、http://www.keikyo-center.or.jp/tool/graph.html#)。


ついでながら、20世紀前半のワイマール共和国〜ナチスドイツ時代の
「ドイツ合理化運動」の歴史的性格の研究から、その特徴となる点を抽
出してみると以下のとおり興味深いことが見えてくる(出典:書 評/山
崎敏夫著『ヴァイマル期ドイツ合理化運動の展開』、
http://www.ritsbagakkai.jp/pdf/411_08.pdf)。


a インフレ期に隠蔽された過剰資本の整理が不徹底で過剰生産能力問
題が発生した/国内市場の未成熟と輸出困難のジレンマ⇔中小企業の未
成熟が連動し悪循環となる


b 大企業に傾斜した重工業が大きな比重を占めた/産業連関的な狭隘
さが合理化運動の限界を規定した⇔同じく中小企業の未成熟が連動し
悪循環となる


c 国家支援下のドイツ経済性本部の宣伝活動が労働者と労働組合を
巻き込んで建前上の「労使協調路線」が推進された(事実上の政官財ト
ライアングルの存在が後押しした)


d しかし、その実情は「資本側に降りかかる一切の負担を労働側に
転嫁」することであった


このような20世紀前半の「ドイツ合理化運動」の実像は、奇しくも現
代日本における「労使の馴れ合いによる御用組合」、「政官財トライ
アングル」および「ネオコンと市場原理主義(国際金融マフィア)が
結託した米国の市場原理主義型資本主義」の特徴に重なって見える。
そして、何よりも特徴的なことは、“一切の負担を労働者側に転嫁し
てあたりまえとする”こと、言い換えれば“一切の負担を一般国民側
に転嫁してあたりまえとする”ということである。


つまり、これはグローバリズム時代を積極的に資本主義の発達に活か
そうとする考え方と根本的に矛盾している。例えば、日本国内に限
、従業員数で国全体の7割を占める中小企業が、対GDP寄与率45%に
留まらざるを得ないところで、更に大企業に傾斜的メリットをもたら
す大幅な法人税減税を経団連が求めていることは、「ドイツ合理化運
動」が資本側に降りかかる一切の負担を労働側に転嫁していたことと
相似している。


しかも、このような法人税減税は必然的に将来において大幅な消費税
増税による国庫のバランスを求めることになるので、後述するトヨタ
等輸出型大企業の「消費税の輸出戻し税」にかかわる余りにも理不尽
な実状(=消費税増税になるにつれ輸出型大企業の利益増が見込める
というメカニズム)を放置することは、反社会的行為レベルの問題で
はないか。このように差別的弱者層を意図的に創り、明らかに不利益
な立場を押しつけるネオコン的資本主義の本性はナチズムの“武力に
よる拡大”と何ら変わるところはないのである。


【画像/グラフ】中小企業が我が国の経済全体で占める位置づけ、ほか】


ところで、民主党の“買弁資本主義”による被害者の立場にある中小
企業支援の具体策の柱は以下(1)〜(2)の二つになる。


(1)中小企業いじめ防止法の制定・・・ほとんど絶対的優位に立つ
大企業による中小企業いじめをなくすことが目的。中小企業いじめの
酷い事例に次のようなものがある。


●優越した地位を盾に取った製品引き渡し後の強引な値引き要求(週刊
朝日、2009.9.18号)


●先ず優越した立場で圧力をかけ「製品+設計図」を納入させ下請企業
から只で「設計図」をパクり、その設計図で人件費が割安な中国での生
産を開始する(同上)

● トヨタ等輸出型大企業による「対下請け消費税相当額の値引要求」
・・・その結果、これら輸出型の大企業は「仕入れ代にかかわる消費税
負担を現実的に逃れることができる」とともに「下請けが負担して納め
た消費税部分の還付(ほぼ消費税の輸出戻し税の形で)を受け取ること
が可能」となり、多額の利益を貪るパターンとなっており、これが「構
造的大格差」固定の一因となっている(この詳細は下記◆を参照乞う)。


◆2005-10-05toxandoriaの日記/トヨタ等輸出型大企業の「消費税の輸
出戻し税」についての厳密な考え方(映画「蝉しぐれ」に見る冷酷な
暴政の伝統)、
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20051005


(関連参考情報)


★消費税の仕組み
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/h20/pdf/a-4.pdf


★林 佳宏:消費税の課題
http://www.eco.wakayama-u.ac.jp/~ykawabat/ykawa/1998/Ronbun/hayashi.pdf


★林 明(税理士):輸出企業に消費税が還付される仕組みhttp://hb8.seikyou.ne.jp/home/o-shoudanren/hayasi.pdf.pdf


(2)地域金融円滑化法の制定・・・各金融機関に対して中小企業への
融資状況の公開を義務付けることがミソで、うまく実効が上がれば、中
小企業の資金繰り倒産の減少が期待できる。


・・・以下は[2009-09-09toxandoriaの日記/小選挙区・比例部分の定数
減で「小政党抹消→ファシズム化」を深謀する民主党への警告、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090909]
へのコメント&レスの転載である・・・


zhivago1917


『比例削減問題は頭の痛いところです…。』(2009/09/09 19:20)


toxandoria


『zhivago1917さま、ありがとうございます。


この“悩ましき問題”の根本は<民主主義のルール>の在り方では
ないかと思っています。


つまり、民主主義での決議を“多数決で割り切るべき”か、結局は
“多数決しか方法があり得ないながらも、その多数決の視点を補完
するためにも、更に多様な少数意見へも十分に配慮すべきと考える”
か否かの問題ではないかと思います。


前者で割り切れば、今までの自公連立と同じ“数の横暴=数の暴力
的論理”ということになり、お互い様ながらも他者に対する責任こ
そが正義だとする立場からすれば、後者こそが望ましいということ
になります。


個別に見れば例外はあるかも知れませんが、ともかく自由原理を最
重視するアメリカ型(というより小泉純一郎・竹中平蔵らが好むネ
オコン型)の民主主義は前者の立場であり、フランスなど欧州型
(共和型)の民主主義は後者の立場に立っていると思われます。


今や、オバマ大統領の「国民皆保険制度の導入プラン」が風前の灯
となりつつあるのも、保険・医療・製薬等関連業界の圧倒的なロビ
ー活動の影響のほかに、このような意味での民主主義のあり方の根
本的違いが大きく影響していると思います。


オバマ大統領の如き欧州型(共和型)の民主主義、つまり共通善(自
由よりも他者への責任が大切とする理念)を信奉する大統領が圧倒的
な支持(多数決)で選出されても、今度は、その“数による暴力的
論理”に絶えず脅かされることになります。


従って、今回の政権交代で実現した「民社国連立政権」は決してア
メリカ型(というよりネオコン型)の民主主義へ流れぬように踏ん張
って欲しいと思っています。』(2009/09/10 05:51)


もえおじ


『国会議員削減(比例代表定数80削減)を批判されるのは自由で
すが、現実に本当に問題なのはマニフェストの中身です。 たと
え議員定数が削減されてもマニフェストがしっかりしていれば、
さほど問題ではありません。 私自身は、むしろ参議院を廃止し
て一院制にすべきだと考えています。


民主党のマニフェストを判断する際に大切なのは、現在の日本の
課題が、おそらく以下の3つに集約されるという前提です。


(1)産業競争力の再生、社会基盤の構築 (2) 低下した教
育・社会保障の維持向上 (3) 財政再建


(1)には、仰る通り中小企業の復活が重要でしょう。日本版の(オ
バマ政策と同様の)ニューディール政策も必要だと思います。危惧さ
れるのは、(2)で民主党が福祉政策のために大幅な歳出の拡大を行
うことで、結果的に赤字国債を大量に発行せざるを得なくなる可能性
です。3)に失敗すれば、結局は自民党政権に逆戻りすることになり
ます。』(2009/09/10 22:44)


toxandoria


『“もえおじ”さま、ありがとうございます。


“マニフェストと議員定数減”というプラトニックな方向について、
toxandoriaは不正権力とカルト的空気の跋扈、倫理感覚と共通善意
識の不在など、凡ゆる意味で日本における民主主義が経験不足の現
況では“時期尚早”の感がします。それは措くとして・・・。


ご指摘のとおり、(1)〜(3)は最も重要な課題だと思います。
しかし、これらは「トリレンマ問題」に似たエポケーなので、結
局は、三者を現実的に、かつシビアにバランスさせて行くしか方
法はないと思います。


そして、日本の場合、その突破口は、やはり民主党が掲げるとお
り官僚支配構造の打破(改革)だと思います。が、より具体的に
見れば、そのターゲットとすべきものは「政・官・財のトライア
ングル癒着・談合」です。


そして、何よりも、民主党自身が、この「政・官・財のトライア
ングル癒着・談合・交尾」の宿痾(嗜癖・性癖)と無縁ではあり得
ないはずです。


「国民皆保険制度の導入プラン」について、オバマ大統領が閣内
ネオコン派と交尾(つる)んだ関連財界のロビー活動(政治資金の
バラマキ投入、イノセント大衆層の扇動)に苦しめられつつある
のと似た構図が、さっそく「民社国連立政権」を襲うことになる
と思います。


そして、その“とば口”となるのが“民主党の支持母体の一つで
ある”電機労連と財界(経済界)が猛反発する「温室効果ガス、
25%削減」ではないかと思います。』(2009/09/11 06:09)


もえおじ (125.54.8.126)


『議員定数に関しては、日本の国土の規模、人口規模を考えると、
少ないとは言えません。 むしろ、ほとんど何も仕事をしない参
議院議員の数を縮小すべきです。


> (1)〜(3)…は「トリレンマ問題」に似たエポケーなの
で、結局は、三者を現実的に、かつシビアにバランスさせて行く
しか方法はないと思います。


国民は、官僚支配構造の打破に手を付けただけでは、民主党を評
価しないでしょう。4年以内に生活が向上し、しかも、消費税値
上げを回避できなければ、「民主党は、自民党と同じ」というこ
とになります。


政権公約に含まれると考えられる「政・官・財の癒着解体」は、
あくまで(1)〜(3)実現の為の一里塚に過ぎません。 現実
の経済・財政状況はとても厳しく、たとえ癒着解体がある程度達
成できても、景気悪化や国家財政ひっ迫が起きれば全体として民
主党は失敗したことになります。


その意味で、個人的には民主党マニフェストの「子育て支援」
「教育費補助」にはとても懐疑的です。 順番としては、歳出削
減の実現(おそらく、特別会計の切り崩し)と財政健全化見通し
が立ってから、教育・社会保障の維持向上(最低保障年金の導入)
に手を付けるべきです。


さらに、従来型のばら撒き公共事業を廃止したとしても、本当の
意味での社会基盤インフラの整備のための財源見通しは立ってお
らず、やはり景気の大幅な拡大と増税(法人税と所得税の税率を
以前の高累進率に戻す)が条件になると考えます。』


toxandoria


『“もえおじ”さま、ありがとうございます。


大きな失敗で政権交代が繰り返されるようになれば、今までの日本
より進歩することになると思います。


些かのスキャンダルの要因などが加われば、民主主義には簡単に衆
愚政治に転化するという性質(弱点)が付きまとうので、どの方向
へ向かうことになるのか、たしかにつらいところがあります。』
(2009/09/12 06:02)


【エピローグ/画像5】José Carreras - Tu, Ca Nun Chiagne
[http://www.youtube.com/watch?v=fh2EjP7Du9U:movie]

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。