2012年10月19日 第40号(通巻第334号)

北欧の風物詩ふたたび

北欧は自然の純粋な美にあふれ、多くの人があこがれる場所であり、常に無数の神秘と魅力が人々を惹きつけてやまない。

昨年、「北欧、かわいいものみつけた」の出版と展示会が大きな反響を呼び、斎藤志乃さんは再び「現在」の北欧からいろいろな可愛いものや美しいものを探し続けてきた。今年は10月10日から10月31日まで、イデーショップ 二子玉川店で「北欧、かわいいものみつけた」展という展示即売会が開催されている。著名なインテリアデザイナーであり、インテリアスタイリストであり、北欧雑貨のネットショップ「Studio101」の店主でもある斎藤さんは今回、北欧の風情や心を我々に伝える、どんなすてきで可愛いグッズに出会ったのだろうか?

装飾とは生活のアートである。家全体をリフォームするお金がなくても、可愛い装飾品を使って家庭生活をもっと味わいのあるものにすることができるのかもしれない。テーブルの上に精緻なカップとソーサーが置かれ、みんながお気に入りの小熊のぬいぐるみがちょこんと坐っている情景は、暖かさと癒しに満ちあふれたFIKA(お茶の時間)を思わせる。今回の展示会では、日常生活で使用されるいろいろな小物が展示され、特別にデザインされたキッチングッズもあれば、いろいろな模様のテーブルクロスもあり、さらにはソファや床の上に置くための様々なサイズのクッションもあって、細部へのこだわりに質の高い生活への追求が表れている。もちろん今回の展示会でも、前回大好評だったレトロな布製品がたくさん展示され、訪れたお客さんは北欧からの新鮮な空気を充分に味わえる。

展示品を鑑賞するだけでなく、イデーの家具との組み合わせも今回の展示会の大きなポイントである。これらの装飾品をどのように家具に調和させ、どのように配置すればもっとも北欧らしい雰囲気になるかについて、イデーの組み合わせを参考にすることができるのだ。この他、10月10日、13日、21日の13:00〜16:00には、斎藤志乃さんが自ら会場を訪れ、自分のデザインと北欧の物語について語ってくれる。会場は、東京都世田谷区玉川3-17-1玉川高島屋S・C南館6階である(Michelle執筆、咫尺撮影)

イデーショップ 二子玉川店 http://www.idee.co.jp/shop/ft/   Studio101 http://www.studio101.org/

秋の東京ラーメンショー

次第に涼しさが増し、いつの間にか秋がやってきた。秋は収穫の季節であり、ひと夏の太陽と大地のエネルギーを吸収した野菜や果物が成熟し、その新鮮さと栄養の豊富さに、私たちは大いに食欲をそそられる。そのため、日本では「食欲の秋」という言葉まであるぐらいだ。この季節に食べ物のお祭りを開催すれば、食欲もいっそう高まることだろう。最も見どころのあるものの一つに、「東京ラーメンショー」がある。

日本のラーメンは百年ほどの歴史しかないが、日本各地に急速に広まり、現在では日本を代表する料理の一つとなっている。しかも改良と発展を重ねて、それぞれの土地に、他の場所とは異なる特色のある味が形成された。今回の「東京ラーメンショー」の目的は、東京にいながら各地のラーメンの逸品を味わってもらうことにあり、ラーメン好きの東京人にとっては見逃せない素晴らしい機会となっている。

「東京ラーメンショー」は、10月26日から東京世田谷区の駒沢オリンピック公園で行われ、参加店舗は40軒と、去年の28軒から大幅に増加し、4割ほどが初めての参加となる。10月26日から11月4日までの10日間の会期のうち、前半の5日と後半の5日にそれぞれ20軒の店がアツアツのラーメンを提供する。このイベントは2009年から始まり、今年で4回目になる。去年はわずか5日の間に28万人の来場者があり、15万8000杯のラーメンが販売され、たいへんな人気であった。一杯の値段は一律800円で、今年の目標は20万杯である。売上額の5%は、東日本大震災の支援団体に寄付される。毎日の営業時間は夜9時まで延長され、立ち食いできるスペースも増設され、いつも夜遅くまで仕事をして帰りが遅く、さっと食べて帰りたいサラリーマンたちにはたいへん便利である。おいしいラーメンを食べている間、特設ステージでは新人歌手のパフォーマンスも行われる。

本イベントの実行委員長、大崎裕史さんは、「日本一ラーメンを食べた男」である。彼は日本各地で、2万5百杯もラーメンを食べたという!大崎さんは、昨年に比べて味噌、塩、しょうゆ、豚骨、タンタン麺など、味の種類が増えたので、無料のガイドブックを見て自分の好みでどれを食べるか決めてから並んだ方がいいと勧めている。週末の昼間でも、仕事の日の夜でも、ラーメンをゆでる水蒸気でいっぱいの会場で、アツアツで香りのよいラーメンを食べれば、ぺこぺこだったお腹も満足し、ついでに未来のスターたちのパフォーマンスを見れば、身体も心も大満足で、秋風ももっと爽やかに感じられることだろう。(秋桜執筆)

(C) Ramenshow in Tokyo 2012.

東京ラーメンショー2012 http://www.ramenshow.com/

超カワイイ貞子の写真集

日本の代表的な文化のシンボルと言ったら、みなさんは何を思いつかれるだろうか?伝統的なものなら和服、鳥居、相撲、現代的なものなら村上春樹、ドラえもん、AKB48など、特に日本に詳しくない人でも数え上げることができるだろう。しかしどんなに深く日本を知っている人が千個の名詞を挙げたとしても、この有名な日本女性の名前は挙がらないに違いない。というのも、彼女は有名ではあるが、ちょっと異色の存在だからだ。長い髪が顔を覆い、テレビから這い出してくる白衣の女性と言ったら、きっとおわかりだろう。そう、今日お話しするのは、あの「貞子」なのである。

貞子の物語は50年以上にわたって続いており、毎回の改編やリメイクによって、各時代の要素が付け加えられている。このことは、ファッションブランドが常に新しい手法を打ち出しているのと非常に似ているのではないだろうか。今年の5月には、3D映画技術を用いた「貞子3D」が上映された。映画のプロモーション期間に、貞子は野球の試合の始球式を行ったり、数十人の「姉妹」が連れ立って渋谷の街を歩き回ったりした。また、ハローキティやケロロ軍曹にも、貞子版が登場している。21世紀の貞子は、ホラー映画の恐ろしい怪物から、流行文化のシンボルへと変身してしまったと言えそうである。新しい表現として、彼女にぴったりの「逆萌え」という言葉も生まれている。

逆萌えの貞子が、今また新しい趣向を打ち出した。「貞子3D」はまもなくDVDとブルーレイが発売されるが、販売会社では「貞子の呪い箱」という名前の限定版を同時に発売する。この中には100分にもおよぶ特典映像が入っているが、最も注目されるのは「貞子の休日」という写真集がついていることだ。この写真集の中の一部の写真はすでにネットで公開され、あちこちの掲示板で熱い話題になっている。例えば、青空の下で芝生の上に寝ている貞子、原宿の街でウィンドウショッピングをしている貞子、ゲームセンターでクレーンで人形を取ろうとしている貞子、街でしゃがんで犬をなでている貞子、さらには美容院で髪を切っている貞子まである。これらの写真の貞子は、まったく怖くないどころか、可愛いとさえ言えるものになっている。32ページのこの写真集には、他にどんな面白い内容が含まれているのだろうか?10月31日の発売日になれば、すべてが大公開される。「貞子の呪い箱」は限定4444個の販売だ。実に「縁起がいい」数字である!(凱特執筆)

「貞子3D」公式サイト http://www.sadako3d.jp/index.html

ハッピーターンのキャンペーン

日本の家電や自動車は毎年のようにモデルチェンジするが、食品には長い間人気が衰えないものがたくさんある。例えば中国でも広く知られている、薄茶色の「日清チキンラーメン」などは、味も成分もほとんど一貫して変わらず、数十年来の人気を誇る名品である。米菓メーカーの亀田製菓が販売する「ハッピーターン」もそうした食品の一つだ。「ハッピーターン」は、日本では大人も子供も知っている、みんなが大好きなスナック菓子だ。せんべいの上に魔法の調味粉がついていて、一つ食べたら二つ目を食べたくなり、気が付かないうちに一袋全部がお腹の中に入ってしまう。多くの人がそんな経験をしていることだろう。

「ハッピーターン」にどれほどの人気があるかについては、1983年以来、亀田製菓がテレビCMを行っていないという事実からも知ることができる。「ハッピーターン」は1976年に誕生した。日本は第一次オイルショックの影響で不景気で、全国的にたいへん暗い時代であった。「ハッピーターン」の開発者は、幸福(ハッピー)が消費者のところに戻ってくる(ターン)ようにということで、この名前をつけたという。日本に古くからあるせんべいは、みな堅焼きのしょうゆ味のものだったので、西洋風の甘いせんべいを作ることが、「ハッピーターン」の開発コンセプトだった。従来の網焼きではなく、鉄板でせんべいを焼き、これまでのせんべいには絶対なかった甘くて塩辛い調味粉をまぶし、まったく新しい感覚の米菓が誕生したのである。

亀田製菓は、今日(10月19日)から、人気女優の多部未華子をキャラクターとして、新しいテレビCMを放映する。また10月22日からは、新しい味の「ハッピーターン」の宣伝イベントとして、いろいろな賞品が当たるキャンペーンが行われる。第一弾の締め切りは12月16日で、第二弾は2013年の2月上旬から3月下旬に行われる予定だ。キャンペーン第一弾では累計2500名が賞品をもらえる。A賞はハッピーポシェットに入った特別の「プレミアムパウダー」で、木苺、抹茶、メイプルの三種がある。これに32gのハッピーターン4袋と、50gのパウダー250%ハッピーターン5袋を加えて、毎週抽選で1000名にプレゼントされる。B賞は2000円分のオリジナルQUOカードで、毎週抽選で1000名に当たる。C賞はデイモイスチャーナノケア(美顔器)で、毎週500名に当たる。「ハッピーターン」シリーズの包装の裏面にある★印を8個集めると、一回応募することができる。方法は、この★印をはがきに貼りつけるだけである。詳しくは、0120-780-980まで問い合わせるか、公式サイトを見てほしい。「ハッピーターン」ファンのみなさんは、このめったにないチャンスをくれぐれも逃さないように。(ff執筆、yy撮影)

(C)KAMEDA SEIKA CO., LTD

「ハッピーターン」公式サイト http://www.happyturn.com/#/showhin/

九州 門司港

門司港は、私が大好きな観光地です。近代日本の歴史を支えて歴史に名を残した門司は、明治から昭和初期にかけて非常に繁栄しました。ここは日本三大港の一つであり、古い建築物と新しい都市が共存する、二つのまったく異なる顔が調和した観光地でもあります。かつては国際貿易港だったため、門司港付近には多くの風情のある西洋館が保存され、濃厚な異国の雰囲気をたたえています。門司港には、どんな面白い場所があるのでしょうか?今日は私が、いろいろご紹介したいと思います。

まず、古い歴史を持つ門司港駅です。1914年に建設された九州で最も古い木造駅で、左右対称の優美なネオ・ルネサンス建築様式で有名です。駅内の一部の内装設計と青銅の屋根は当時の様子をそのまま残していて、大正初期のロマンチックな風情が満ち溢れています。特に駅員さんたちが1872年の開業当時の制服を再現したものを着ているのが、レトロでとてもすてきです。機会があったら、是非彼らと一緒に記念写真を撮ってください。門司港駅のそばには、九州鉄道本社の赤レンガの建物を改造した鉄道記念館があります。施設は、本館、車両展示場、ミニ鉄道公園の三つのエリアに分かれています。鉄道マニアや、明治時代の古い電車を見てみたい人は、絶対見逃せないポイントです。

駅を出たら、観光ルートに沿って、まず関門海峡ミュージアムに行って知識を増やし、さらに先に進んで旧門司三井倶楽部、旧門司税関の赤レンガ庁舎、旧大阪商船ビルなどの美しく感動的な西洋建築と一緒に記念写真を撮りましょう。あるいは、日本の代表的な建築家、黒川紀章さんが設計した高層ビルの31階にある、高さ約103メートルの門司港レトロ展望室に上り、関門海峡周辺の景色を堪能し尽くすのもいいでしょう。そうそう、門司港駅から遠くないところに「栄町銀天街」という商店街があり、ここも昭和のレトロな雰囲気にあふれています。この商店街では、おいしくて可愛いケーキ屋さんや、生活雑貨用品店、土産物店、洋食レストランなどがあり、是非行ってみる価値があります。

最後にもう一つ。みなさんが門司港に行ったなら、門司港名物の焼きカレーを絶対食べてください。この特殊な焼きカレーは門司港が発祥の地と言われ、少なくともこの地の30軒以上の専門店で食べることができます。それぞれの店では味と材料が異なるので、食べに行く前にネットで内容を調べて、どこの店に行くか決めた方がいいでしょう。食欲の秋、旅行の秋、読書の秋……。さあ、あなただけの秋の楽しい旅行を計画しましょう。(哈日杏子執筆、撮影)

門司港レトロインフォメーション http://www.mojiko.info/ (日、英、中、韓)
  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)

第40回 青梅

【青梅の概要】多摩地域西部の都市であり、東京都の自治体の一つである。東京都の中で、奥多摩町、八王子市、檜原市に次ぐ面積を持つ。昔から綿織物が盛んで、「青梅綿」として有名である。1951年に市となり、近年は機械製造が中心で、工業が急速に発達している。西部は、秩父多摩甲斐国立公園に属し、仏教の聖地でもある。1967年に始まった青梅国際マラソンは、国内外から多くの人が参加する、日本最大のマラソンである。

【映画看板の街】青梅には伝統的な手書きの映画看板絵師が多かったため、独特な文化が発展した。駅の出口から始まって、青梅の街は昔の手書き風の看板でいっぱいである。チャップリン、オードリー・ヘップバーン、小津安二郎など、昭和のレトロな雰囲気が空間全体に満ちあふれている。青梅市が公共の場所に飾っているだけでなく、各商店や施設にも映画看板が浸透している。

【赤塚不二夫会館】赤塚不二夫は、「おそ松くん」「天才バカボン」など、時代に影響を与える名作を描いた有名な漫画家である。会館は、昔は外科診療所だった建物を改造したもので、赤塚不二夫が所蔵する百点以上の原画や、アニメのDVDを見ることができる。また、赤塚不二夫本人が着たコスプレ衣装まで展示されている。一年に一回展示替えがあり、たいへん充実している。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「歓迎のあいさつ」
場所:青梅駅入口
撮影のポイント:駅の改札口にある非常に目立つシンボル的な像。被写体にできるだけ近づき、テーマと関係のないものを排除した。左下の像と右上の看板が、画面のバランスを保っている。
使用フィルタ:Hefe+彩度(木の壁と像の質感を強調する。フレームの装飾効果。)
タイトル:「威圧感」
場所:昭和幻燈館
撮影のポイント:しゃがんで撮影し、黒衣の怪人の威圧感を強調する。画面は基本的に45度の傾斜で構成し、動きと不安定感を作り出す。左上には黒雲が湧き出し、気分を盛り上げている。
使用フィルタ:Lofi+彩度(色彩の対比をさらに強める。フレームの装飾効果。)

タイトル:「門前を通り過ぎる」
場所:昭和レトロ商品博物館の前
撮影のポイント:昔と今が交錯する錯覚を作り出すために、古い建築物を特に選んだ。映画の看板と昔の提灯が時代の雰囲気を出している。自転車で通り過ぎる学生が画面に入るのを待ち、シャッターを切った。
使用フィルタ:Sutro+彩度+対角のぼかし(やや暗めにして古い感じを出す。フレームの装飾効果。)
タイトル:「バスを待つ」
場所:住江町のバス停留所
撮影のポイント:これもかなり古い建築物である。木の壁や門柱が、垂直に下に向かう力を表現し、バスを待つ女性は体の半分しか見えないので想像をかきたてられる。上にある映画の看板が雰囲気を和らげている。
使用フィルタ:Earlybird+彩度(木造の小屋の経てきた歳月を感じさせる。フレームの装飾効果。)

青梅市公式サイト http://www.city.ome.tokyo.jp/   青梅市観光協会 http://www.omekanko.gr.jp/

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