2010年11月19日第42号(通巻第241号)
【PHOTO BY YAO YUAN】

11/19(金) 丸山応挙―空間の創造 (〜11/28) 三井記念美術館

11/20(土) サイエンスアゴラ2010(〜11/21) 国際研究交流大学村(東京・お台場)

11/21(日) 紅葉まつり(〜11/23) 国営昭和記念公園

11/22(月) 京王プラザホテル イルミネーションナイト2010  京王プラザホテル南館

11/23(火) アルゼンチン・コンテンポラリー・アート展『内なる叫び』(〜2011/1/5)  セルバンテス文化センター

11/24(水) 化け文字 書家・柿沼康二の挑戦状
(〜2011/2/20)  岡本太郎記念館

11/25(木) TAMA CINEMA FORUM(〜11/28) パルテノン多摩ほか

11/12(金)北欧がアキバ化!モモーイ「J-popcon 2010」全日程出演

11/13(土)KOKIA、幻想的な夢の世界へといざなうライヴ・パフォーマンスを披露!

11/14(日)新しい食べ方発見!大豆のアイデア料理コンテスト

11/15(月)20年ぶりに復活したJAFグランプリ

11/16(火) 11月16日より予約受付開始――「DanceEvolution」発売記念グッズセットが12月2日発売

11/17(水)スキー教えてもらって100年 サッポロビールから記念缶ビール登場

【編集部からのお知らせ】
中国や台湾にたくさんのファンを持つ日本の漫画家、たかぎなおこさんが、今週新作の「マラソン2年生」を発売します。11月17日に本編集部は、「瑞麗時尚先鋒」(中国版「グラマラス」)の編集者と一緒にたかぎなおこさんの取材を行い、2時間にわたって歓談しました。取材の前にツイッターと「新浪微博」でたかぎなおこさんのファンから彼女に対する質問を募ったところ、大きな反響がありました。たかぎさんの答えの一部は、近日中にツイッターと新浪微博でお伝えする予定です。ご期待ください。

→どこで買うことができますか?中国語版はありますか?(「ダカフェ日記」を読んで)【台湾 Lynn

←編集部の知る限り、現在のところ中国語版は出ていません。しかし写真が多い本なので、日本語がわからなくても各シーンに感動できるでしょう。ブログも更新が続いていますし、「ダカフェ日記」と「続ダカフェ日記」はアマゾンで買うことができます。
ダカフェ日記
続ダカフェ日記

ALAYA

「カードのターミネーター」登場

ショッピングの大好きな私たちの最近の悩みは、カードの量の多さだ。それぞれのショップに会員カードや割引カードや優待券があって、カードが財布に入らなくなってしまう、必要なカードがすぐに探し出せない、カードを紛失してしまうといったことが起きるのだ。このように、カードの管理は非常に煩わしいものだ。ビジネスシーンでも似たような問題がある。多くの人と接していると、名刺がすぐになくなる、膨大な名刺の管理に多くの時間を取られるようになる、もしくはそれを怠ると名刺がどこに行ったか分からなってしまう。

中国ですらこうなのに、よりカードが普及した日本における「カードの災難」は恐怖と言えるほどだ。しかし幸いなことに、技術の進歩によって、こうした問題の解決方法は既に見つかっている。中国でチャージ式の交通カードを使ったことがある人なら、このカードでは「挿入」ではなく「接触」によってカード内の情報を読み取っていることをご存知だろう。実は、この便利で安全な技術は、2002年にソニーが開発した「FeliCa」という技術で、日本では多くの携帯電話に「FeliCa」のチップが取り付けられている。カードで支払ったり、切符を買って電車に乗ったり、ATMでお金を下ろしたりする時、携帯電話を端末に軽く近づけるだけで処理することができる。こんな携帯電話があるのだから、あの山のような名刺や会員カードを処理する方法ももちろんあるわけである。

今年の秋、株式会社セントリックスが小さくて便利な新製品を発売した。この縦横3.5センチ、厚み1センチの小さな物体は、「ともタッチ」と名付けられたが、筆者は「カードのターミネーター」という名前で呼びたい。なぜなら、このカードの主要な用途は二つあり、一つは「名刺を消滅させること」、もう一つは「割引カード、優待券を消滅させること」だからである。

ユーザーは事前に自分の名刺情報を「ともタッチ」に入力し、名刺交換が必要な時には、「ともタッチ」を相手の携帯電話にかざせば、電子名刺が瞬間的に相手の携帯に入ってしまう。ショップでも、顧客が携帯電話に「ともタッチ」をかざせば、電子優待券が発行されたことになる。もう名刺入れにもカード入れにもきれいさっぱりさよならできるのだ!1台の携帯電話にストラップのような「カードのターミネーター」を加えれば、安心して出かけられる。小さなボタン電池一つで「ともタッチ」は約700回使用できるので、とても経済的だ。日本では、携帯電話に飾り付けをした「デコった」ものが流行っており、まもなく若者たちが携帯電話に「デコった」「ともタッチ」を取り付けた姿を多く目にするかもしれない。(松鼠執筆)

写真提供:株式会社セントリックス

「ともタッチ」 http://tomotouch.jp/pc_main/index.html

最近の自動車関連ニュース

●キューブ型のLED照明
高速道路の出口のライトアップは、可視性を高めるためだということをご存知だろうか。近年、照明に対する需要はますます広がり、環境と人に優しい発光技術が特に求められている。「ハイウェイテクノフェア」で、省エネ効果があって明るい照明装置「HOLORER-it!(ホロライト)」が出展された。これは6ワットのキューブ型照明である。エネルギー消費が少なく、直進する光を作れるため、光の拡散を防いで照明の効率を高める。景観照明のイルミネーションだけでなく、霧が出た時などは信号灯として使用することもできる。指向性の強い光線は500メートル先にも届き、周囲への影響は少ない。「HOLORER-it!」でイルミネーションを行えば、大きな変化が生まれる可能性がある。

●変わった路面測定器
超小型のホイールをアルミ合金のフレームがアーチ型につなぎ、中間にはサスペンションがある。最新型の折りたたみ自転車だろうか?近づいてみて、これがIRIプロファイラー(路面測定器)であることがようやくわかった。簡単に言えば、走行しながら路面の平坦度を測定する装置である。この装置を自動車の後輪に取り付けると、路面の凹凸によって上下に揺れ動き、地面のデータを収集することができる。自動車に取り付けるとなんだかレッカーで引っ張っているようだが、カバーをかぶせると近未来的でもある。この装置による測定は簡単かつ経済的である。これは舗装率の高さでは世界屈指である日本が、メンテナンス費を低減するために考え出した策かもしれない。

●不思議な自動走行電気自動車
慶応義塾大学では、周囲の住民に研究成果を知ってもらうために、毎年川崎市幸区の研究所施設「新川崎タウンキャンパス」で、多くの最先端技術を公開している。今年は、8輪駆動で最高時速370キロの電気自動車エリーカを開発した清水浩教授が、エリーカの技術を使って開発した1人乗り電気自動車を披露した。外観が遊園地のゴーカートのような新型EVにはハンドルがなく、GPS機能を利用して自動車を目的地まで運ぶことができるので、障害のある人でも使える。こんな自動車で高速道路を走れるような時代が来たら、運転免許は不要になるのではないだろうか?その答えは、遠くない未来に分かるだろう。(緋梨執筆)

オートックワン自動車ニュース http://autoc-one.jp/news/

今年のトレンドランキング

日本のトレンド情報誌「日経トレンディ」は1987年以降、毎年年末にその年に最も流行した商品ベスト30を選出している。現在では、このランキングが日本社会の流行を知る風向計にもなっている。去年の首位は、ハイブリッド乗用車「トヨタのプリウスとホンダのインサイト」だった。「日経トレンディ」は11月に今年のランキングを発表したが、さて、どんな商品が挙がっているだろうか。

羽のない扇風機、ボールペン消しゴム、マクドナルドの新しいハンバーガー「ビッグアメリカ」、ソニーの新しいデジカメ「NEX」シリーズ、キリンの新・午後の紅茶などがランキングに挙がっている。中国でも徐々に人気が出ている「共同購入クーポン」は第20位、平城遷都1300年祭は第11位である。第10位に入った永谷園の味噌汁は、1杯に含まれる栄養素が蜆70個分になると言われている。針がなくても紙をとじられるステープラーはランキング第9位。このステープラーは紙の隅を瞬間的にカットして綺麗に綴じることができる。第7位はLED電球で、これは発光しても発熱せず、20年も長持ちし、約90%の電力を節約できる。

大きな話題を呼び、世界中で平面型コンピュータの旋風を巻き起こしたiPadは何とか第5位に滑り込み、iPhone4を含むスマートフォンは第3位に入った。第4位はコンビニのローソンが発売したロールケーキで、150円の小さなケーキが1年間に5000万個も売れたという。第2位を占めたのは「3D映画」。2010年に日本で興行成績トップ10の映画のうち8作品が3Dだったが、ベスト3の「アバター」「トイストーリー3」「アリス・イン・ワンダーランド」の総売り上げは375億円に達した。

3D映画やスマートフォンやiPadを超えるものは一体何だろう?今年のベスト1は本当にダークホースだった。特に、中国人から見ると、ちょっと不思議に思えるランクイン商品である。2010年に日本で最も人気があった商品は、なんと「食べるラー油」なのだ。中国人ならおなじみの「阿香婆」や「老干媽」の商品と同じようなものである。日本人は薄味を好むので、辛い調味料を食べる習慣がなかったが、グローバル化が進むにつれて、若い日本人たちは四川料理、インド料理、タイ料理などの辛い食べ物を好むようになってきた。ところが市場には日本人の口に合う辛い調味料がなく、巨大な市場の空白があったのだ。そこに、日本人向けの「食べるラー油」が登場し、飛ぶように売れたというわけだ。2010年を通じて「食べるラー油」は品切れの状態が続き、その市場規模は今でもまだ把握しきれていない。実に不思議なことである。(凱特執筆)

Photo by 凱特

日経トレンディ http://trendy.nikkeibp.co.jp/index.html

IDEE XMAS+SASAO

クリスマスのクライマックスはイブの夜に集中する。しかしこの1日のために、12月の毎日は非常に充実したものになる。部屋にはリースを飾り、クリスマスカードを書き、友達へのプレゼントを準備し……毎日が楽しくてたまらない12月。笹尾光彦の作品に親しみ、気に入った茶器でクリスマスのお茶を飲みながら、素晴らしくまた奥深い豊かな午後の時間を共に過ごすことができたら、とても心地よいに違いない。

2年ぶりに今年のクリスマス前後に行われるIDEE XMAS+SASAO展のアーティストは、日常生活を描くことを得意とする画家である。静岡県出身の彼は、日本画家の父親の影響を受け、幼い頃から絵画に興味を持っていた。多摩美術大学を卒業した後、大手印刷企業のデザイナーを経て、外資系広告代理店のクリエイティブディレクター、さらには制作担当副社長を務め、一貫して広告業界で活躍してきた。その後欧州に何度も渡り、仕事の合間に絵画制作を行い、1997年に画家として独立した。

SASAOの作品で最も印象深いのは、赤い絵画である。だが今年のIDEE XMAS+SASAOでは、静謐な青い色調の静物画が注目される。絵の中の書籍、茶碗、ソーサーなど、すべてが非常に細かく描かれ、生活の豊かさが感じられる。また、嬉しいことに静物画の中に登場するカップ&ソーサーは、実際に会場で購入でき、クリスマスの贈り物としても最適だろう。人気の「The Shelf」シリーズがパッケージになった紅茶はとても可愛らしく、SASAO作品に流れるような豊かな時間を演出する。展示会場であるIDEE SHOP自由が丘店とミッドタウン店には、「The Shelf」「A Dozen Roses」「A Florist’s in Paris」「Red Sofa」など、SASAOの作品が店内のそれぞれのコーナーに合わせて展示される。絵画だけを展示するのではなく、家具やファブリック、クリスマスのオーナメントなどのコーディネートされた作品には、ギャラリーで見るのとは違った味わいを感じることができる。(長谷川月栄提供)

【IDEE XMAS+SASAO「インテリアというアートを贈る」第2回笹尾光彦作品展】  日程:2010年12月12日(金)-26日(日)
展覧会場:イデーショップ自由が丘店  東京都目黒区自由が丘2−16−29  TEL:03-5701-7555 FAX:03-5701-0886
イデーショップ東京ミッドタウン店  東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウンGalleria 3F  TEL:03-5413-3455 FAX:03-5413-1016

写真提供:スタジオ101 斎藤志乃

IDEE XMAS+SASAO http://www.idee.co.jp/shop/jiyugaoka/381.html

可愛く見えても、実は年代物です

数十年にわたって使われているのに、年を取れば取るほど価値が出てくる企業マスコットがあります。場合によっては、既に忘れ去られていたキャラクターだったのに、何十周年記念版や復刻版を発売したことがきっかけで、玩具マニアが競って購入するブームが起こることもあります。キャラクター製造天国である日本には、知らない人のいないキャラクターがたくさんあります。老いも若きも全国民が夢中になる「年代物」の企業キャラクターたち。彼らの魅力はどこにあるのでしょうか?

私の長年の観察によって、以下の三つの結論に達しました。成功条件その1、「可愛く」なければならない。この条件に適合するのは、既に60年の人気を誇る不二家の「ペコちゃん」です!彼女の可愛らしい丸顔と永遠に細くて子供らしい6歳の体型、特にあのいつも外に出ていてちょっと上に持ち上がった舌を見ていると、あ〜、なんて可愛いの〜!と叫んでしまいます。それからもちろん忘れてはいけないのは、大正11年に登場し、今も現役のサラダドレッシングのキャラクター、キューピーです。

成功条件その2、「おいしく」なければならない。企業キャラクターの外観が見ただけでおいしそうならば、この戦略はすでに半分成功していると言えます。例えば、森永チョコレートのキャラクター「キョロちゃん」は、くちばしの大きな楕円形の鳥に見えますが、その体は実はチョコボールなのです。またエースコックが昭和35年に登場させたラーメンのキャラクター「こぶた」も一大傑作と言えるでしょう。長いコック帽をかぶった、太っておいしそうな「こぶた」の姿を見ていると、うわあ、彼の売っているうどんやラーメンは絶対おいしいに違いないと思えてきます!

成功条件その3、「親しみ」がなければならない。ちょっと不思議に思うのですが、偶然なのか、日本の製薬会社はみなキャラクターに動物を採用しています。一般の人の薬物に対する抵抗をなくすために、わざと親近感のある動物たちを使って消費者の心を近づけようとしているのかもしれません。コーワ(興和)が昭和39年に採用した「ケロちゃん」、佐藤製薬が昭和34年に採用したオレンジの象「サトちゃん」、エスエス製薬が昭和27年に採用した後、一挙に有名になったウサギの「ピョンちゃん」などはみなそうです。古い店に置かれていた装飾品や景品ほど人気があって、現在では骨董品なみの身分になっています(笑)。みなさんは、どこの企業のキャラクターがお好きですか?(哈日杏子執筆)

PHOTO BY 哈日杏子

企業マスコットランキング http://cache001.ranking.goo.ne.jp/crnk/ranking/999/corporate_mascot/
  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)

子供の頃の夢のように

秋も深まった日の朝、ケヤキの木がいっぱいの南青山の、外観はどこと言って変わったところのないカフェレストランに座り、朝日が窓ガラスを通って、素朴な白い壁に樹木の影をちらちらと描き出す様子を眺めていた。すぐ後ろの調理室からは、女性スタッフが食器を整理する音が微かに聞こえてきた。開店まであと30分。誰もいないA to Z cafeを撮影できる、貴重で温かい時間だ。

東京に来てA to Z cafeを訪れる観光客は食事が目的ではないとある友人が言っていた。確かに、流行の「震源地」の中にあって、様々な想いを抱かせるこの異色の空間は、世界各地の様々な場所を旅する若者たちの心に温かい港を提供してくれると同時に、まるで昔の幼稚園で使っていたような小さな木のテーブルや椅子が、奈良美智の心の旅路に直接触れることができる、最も直接的に感覚に訴えかけてくる道具となっているのだ。

店の中央には木造の「部屋の中の部屋」があり、これは奈良美智の作業部屋を再現したものである。窓の外から息を凝らして、彼が創作するときに使用する筆や絵の具、テーブルに散乱した腕時計やコーヒーカップ、さらには皿にのったプリン、タバコの吸殻でいっぱいの灰皿などを眺める。椅子の背には彼のコートが掛けられ、まるで慌てて出て行ったかのように、うっかり落としたらしい画用紙が落ちている。……その瞬間、私は確かに奈良美智の力強い心臓の鼓動を聞いたような気がした。

突然、何年も前に初めて彼の描いた女の子の絵に出会ったときのことを思い出した。可愛い顔立ちなのに、いつもすべてを見通しているような目で世の中をにらみつけているその目つきに、世の中を相手にしようとしない彼女を愛おしく思う気持ちが湧いてきた。少し前に見た1時間半にわたる記録映画「奈良美智との旅の記録」の中で、彼が人とどう対話していいかわからなくて、これらの絵を通して世界とコミュニケーションを取ったと言っているのを直接聞いて、私はようやく理解した。小さなファンが彼に書いた手紙に、「悲しい時は、おじさんの名前を呼びます」とあったのは、確かに心と心の共鳴だったのである。

静まり返った街を歩き続け、川久保玲の店のそばの路地を入り、数百メートル歩いてアニエス・ベーが見えたら左に曲がると、equboビルがある。エレベーターに乗って5階に上がり、ドアが開くとそこに私がいる。朝の開店30分前、店内には誰もいない。私だけが、奈良美智によって絵が描かれたテーブルの前に座っている。子供の頃の濃厚な思い出が静かに私を包み、A to Zのネオンの看板が次第にかすんでくる。まるで遥かな夢のように……。(姚遠執筆)

PHOTO BY YAO YUAN

A to Z cafe ブログ http://atozcafe.exblog.jp/

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