2010年7月2日第23号(通巻第222号)・FOR LADY ・




【photo by Kazuhiro Matsumoto】

7/2(金) 「チェコ写真の現在」(〜8/8) 資生堂ギャラリー

7/3(土) 畑DE婚活 埼玉東武動物公園

7/4(日) 渋谷てづくり市「青空個展」 代々木八幡宮・参道

7/5(月) 『夏!魅力いっぱいの三浦半島』(〜7/7)有楽町

7/6(火) ブルーノ・ムナーリ展(〜8/29) 横須賀美術館

7/7(水) 横山裕一 BBF” (〜7/14)  アラタニウラノ

6/26(土)北海道で部分月食

6/27(日)美咲が女児を出産

6/28(月)4割以上の企業がTwitterに効果アリ - IMJ調査

6/29(火) サークルKサンクスが時間割サービスを実施

6/30(水)愛染娘ら一行「愛染まつりPR

7/1(木)沢尻エリカ“101変化”が写真集に

【読者のみなさんへ】来週7月8日は、私たちのメールマガジンの10周年記念日です。この10年間、共に歩んでくださった読者のみなさまに、以下のプレゼントをもって感謝を捧げます。

1.豪華賞品を抽選でプレゼント。簡単なアンケートにお答えいただくと、抽選でiPadなどが当たります。

2.新しいロゴとページデザイン。デザイナーの阿部克昭さんが、新しいロゴをデザインしてくださいました。

3.魅力的なコーナーを新設。台湾の漫画家で作家の哈日杏子さんが、まったく新しい日本体験を執筆してくださいます。

4.情報の整理。日本語、中国語(簡体字、繁体字)のブログのほか、「新浪微博」(中国語簡体字版twitter)「和風家WAHOUSE」(中国語繁体字版SNS)などでの展開に力を入れ、読者の新しいニーズにお応えします。

ALAYA

梅雨が明ければ浴衣の季節

6月の日本は、梅雨が南部から次第に北上して、北海道を除き雨の季節が1ヵ月近くも続く。明るい晴天の空もなかなか見られず、蒸し暑い毎日に、人々の顔にもどことなく不快な表情が浮かぶ時期である。今年の東京の梅雨は、7月20日ごろまで続くと予想されている。心躍るはずの夏なのに、その半分近くの時間は雨の音を聞きながら過ごすことになるというわけだ。梅雨があまりに長くてうっとうしいからということもあるのだろうか。梅雨が終わる頃になると、それぞれの街や商店街、団体などがあちこちで次々に夏祭りを開催する。日が暮れて祭りが始まると、ぼんやりとともされた灯りの中で最も目を引くのは、伝統的な浴衣を身に付けて、団扇を手にした若い女性たちである。

浴衣はもともと安土桃山時代、風呂上りの体についた水分を吸収するために作られたゆったりした着物であった。素材は綿が多く、ほとんどは単衣(ひとえ)である。普通の和服と同じように、帯を腰に結ぶ。本来浴衣を着る場合は下駄を履くが、最近は足袋と草履を履く人や、サンダルを合わせる人も珍しくはない。

浴衣を着るときは、洋服とは違って、頭の上から足の先まで統一させて、手に持つバッグも同じ系統でそろえるのが望ましい。だが和服についてよく知らない若い女性たちは、自分で組み合わせを考えるのはちょっと難しいかもしれない。幸い、最近の浴衣の多くはセットの形で売られている。最もよく見られるのは、浴衣、和風バッグ、下駄、浴衣帯の4つをセットしたものである。普通の和服が高価であることを考えると、浴衣のセットを買う時に心配なのは値段だが、実は今一般的に売られている浴衣は機械で縫製したものなので、セットで買っても比較的安く、3000円から10000円ぐらいで、素敵な浴衣を手に入れることができる。

例えば、着物店の風香が販売する「R-25シリーズ」は、25歳以上の女性向けにデザインされている。そのため色は華やかすぎず、シンプルな色調が中心である。伝統的な和風のデザインで、高品質の浴衣帯や下駄も揃っているだけでなく、他と異なる点は、浴衣帯専用のアクセサリーや胸飾り、ヘコ帯などを選べることだ。この風香だけの個性的なアクセサリーがあれば、浴衣美女の中でも特にみんなの注目を集めることができるだろう。この豪華な5点セットで、わずか3000円である。基本セットに1000円から2000円を加えれば、高級浴衣帯やレース下駄に換えることもできる。お気に入りの浴衣があれば、梅雨の季節が終わるのを心待ちにする気持ちも、もっと切実になるかもしれない。(ff執筆)

(C)2010 FUUKA Corporation.

風香のきもの http://fuuka.jp/

日本の世界遺産(その4)

広島県の世界遺産は二つある。一つは広島市内にある広島平和記念碑(原爆ドーム)で、1996年に登録された。広島県産業奨励館だった建物が、原爆投下後にも廃墟として残ったもので、核兵器廃絶と永久平和を願うシンボルとなっている。1966年に平和団体の願いを受け入れて、残された半円形のドーム部分をそのまま保存することが広島市議会で決定された。市民と内外からの募金によって、原爆ドームは第二次大戦後もそのままの状態を保ち、人類の負の遺産として、後世の人々に対して警鐘を鳴らす歴史の証人となっている。

もう一つは、宮島の厳島神社である。海上に浮かび、背後の原始林と溶け合う厳島神社は、平安時代の神殿造りで、その独自性によって高い評価を受け、1996年に世界遺産に登録された。登録地域は、厳島神社の建築群と弥山の原始林で、中心部分の総面積は約4.3平方キロメートルである。厳島神社は推古元年(593年)に創建され、仁安3年(1168年)に平安末期の武将、平清盛が平安時代の貴族の邸宅の建築様式である神殿造りを採用してから、現在の姿となった。

鹿児島県南部の屋久島は、平地から山頂までの間に、亜熱帯植物から亜寒帯植物に至る植生が連続的に垂直分布していることと、1000年以上の樹齢を持つ杉の木による美しい景観が高い評価を受け、1993年に登録された。屋久島の面積の90%は森林で、もともと神木として崇められている屋久杉を保護するために、屋久島の原生林は1924年に天然記念物に指定され、1954年には特別天然記念物となり、1964年には国立公園に指定されたが、大規模な伐採は続けられた。1971年に「屋久島を守る会」が結成され、1980年代には伐採が全面的に禁止された。

琉球王国のグスクおよび関連遺跡群は、かつては東南アジア、中国、朝鮮半島、および日本の政治、経済、交流の中心だった場所であること、もはや存在しない琉球王国の遺跡と次第に忘れられていく伝統文化を現代に伝えていること、そして、沖縄の伝統である自然崇拝と祖先崇拝の信仰形態が今まで保存されてきているという3つの面から評価を受け、2000年に世界遺産に登録された。登録されているのは、城跡を中心に、玉陵、石門、斎場御嶽など9つの遺産である。グスクの城壁は富のシンボルであり、その形は日本本土の方形のものとは異なっており、地形に沿って作られた美しい曲線が特徴的である。(南天執筆)

日本ユネスコ協会聯盟 http://www.unesco.jp/contents/isan/ (日、英)

古風な絵師が生む新しい風

和服を着こなし、いつも温かく優雅な微笑を浮かべている、日本のテレビドラマでよく見かけるような典型的な日本の伝統的女性…、それが水野さんの第一印象だった。彼女と一緒にいると、大人も子どもも、彼女の親しみやすい魅力の影響で思わずにっこりと微笑んでしまう。

武蔵野美術大学の油絵科で学んだ水野ぷりんさんは、卒業してから、美術専攻の学生にとって非常に魅力的な広告代理店で働いていた。しかし才能溢れる彼女は現状に満足できず、自分の能力をさらに発揮していくため、イラストレーターとして独立した。水野さんが関わる分野は非常に広く、書籍、挿絵、さらに近年は映像、民話のアニメーション、絵画コンクールの審査員などを行なっている。出版された主な書籍には、「きんいろのライオン」「かさじぞう」「むらをすくったおに」「ハートボイス」などがあり、近日中に小川未明児童文学賞大賞作品「アンモナイトの森で」や、日本の昔話を元にしたコミカルで心温まる絵本「おならのお嫁さん」が発売される予定だ。また映像作品には、DVD「映像で綴る日本の詩歌 中原中也」「平和絵本」などがある。東京中央区にある平和祈念バーチャルミュージアムでも、彼女の作品を見ることができる。

典型的な良妻賢母のように見える水野さんを、彼女の作り出す作品と結びつけるのは難しいかもしれない。画家としての彼女は、日本の古典文学、怪談、能などをテーマとした作品を発表して、各界の注目を集めている。古典や能の世界観を表現した作品は、多くの画家にとって近づきにくいジャンルだが、水野さんが独自の視点で描いた作品には、現代人の心にも通じる普遍的な内容が描かれている上、古典的な作品の中に新しい時代のエッセンスが加えられている。例えば水野さんの民話に頻繁に登場する、鬼をテーマとした作品では、鬼の恐ろしさをまざまざと描きながら、人間のような感情を鬼に与えることで、私たちをその恐ろしい鬼に共感せずにはいられない気持ちにさせる。

また、現在特に水野さんのアニメーション作品は国内のみならず、世界中から注目を集めている。日本の伝統を現代的にアレンジした水野さんの作風は、これまで大多数を占めてきた、ポップで近未来的な日本のアニメーションとは一線を画すものとして、海外のアーティストなどからも非常に高い評価を受けている。そんな水野ぷりんさんから今後もますます目が離せない。(緋梨執筆)

写真提供:水野ぷりん

水野ぷりんの今昔絵草紙 http://www.hue-s.jp/plin/index.html

チョロQが白熱化

低公害で環境に優しい車は、大気汚染や温室効果を防止するのに大変効果的だ。人々にこのことをもっとよく理解してもらい、環境に優しい車をさらに普及させるために、環境省、独立行政法人環境再生保全機構、および横浜市では、先月の5〜6日に横浜赤レンガ倉庫広場で「エコカーワールド2010」を開催し、このイベントにチョロQも参加した。「究極のエコカー:ポンゼロ」と、新商品「チョロQハイブリッド!マリオカートWiiシリーズ」がここで初めて登場した。また、初代ミスチョロQの「原田まりるさん」によるチョロQ講習会も開催され、マリオカートWiiシリーズのレースの魅力や操作方法について実演が行われた。
 
このメルマガでも以前ご紹介した、所ジョージさんとチョロQが共同開発したポンゼロは、玩具のチョロQと同様、車体を後ろへ引いて手を離すとゼンマイの力で前進する。違っているのは、大人の人間がこの大きなチョロQに乗っていても前進することができるということだ。
 
「チョロQハイブリッド!マリオカートWiiシリーズ」の販売を促進するために、19〜20日にはキデイランド原宿店で、販売記念実演会が行われた。海外にもたくさんのファンを持つチョロQとマリオカートWiiの世界観を再現した新しいチョロQハイブリッド!マリオカートWiiシリーズは、ゲームに登場する人気キャラクターが集まっており、彼らが展開する白熱したレースは、今後国内外のお客さんに愛されるに違いない。
 
イベントが行われたのはちょうど梅雨の季節の週末で、天気が心配されたが、幸いこの日は珍しい晴天で、家族連れで訪れる人も多く、また外国人観光客や女性客もたくさん参加した。激しいレース展開に、子どもたちは汗いっぱいで夢中になっていた。この日は台湾、香港、韓国などからの観光客もたくさんキデイランドを訪れ、旅行のお土産として多くの人がこの新商品を買っていった。英語と中国語のPOPも役立っていたようだ。実演会の反響が大きかったので、キデイランドでは今後地下一階の販売カウンター付近で、引き続き実演販売を行う予定だ。実際に触って操作してから買うことができるので、お客さんの満足度が大いに高まり、商品に対する印象も強くなるだろう。(MoonLight執筆)

写真提供:キデイランド広報部
  (C)2008 Nintendo (C)TOMY

キデイランド・「チョロQハイブリッド!マリオカートWii」 http://www.kiddyland.co.jp/item/character/cyoroq_mario

アモイに捧げる小夜曲

まだ発売前の、インクの匂いも真新しい本を手に取った時、「中国で最も美しい島のガイドブック」という文字に心が浮き立った。表紙をめくるとアモイの風が感じられた。コロンス島のピアノの音が聞こえてくる…、心はあっという間に、一年前の忘れがたい出会いの夜に引き戻された―。

東京の小石川の、築70年の古い家を改装して作られたおしゃれな喫茶店で、集まりがまもなく終わろうとしている時に遅れてやってきた日本人女性の意外な一言が、この感動的な物語の始まりだった。このあやこさんというライターは、申し訳なさそうにみんなに向かって言ったのだ。「中国のアモイから帰ってきたばかりで、忙しくて。私はコロンス島が大好きなんです。」

コロンス島は、懐かしい故郷の青い海の上に浮かぶ、2平方キロメートルにも満たない島だが、中国では屈指の「海上の花園」であり、多くの世界的ピアニストを育んだ「音楽の島」でもある。しかし日本人観光客には、まだほとんど知られていない。目の前に突然現れた女性がそのコロンス島から帰ってきたばかりというのは、実に不思議な「縁」ではないだろうか?
 
数ヵ月後、メールボックスを開けた私は、自分の目を疑った!それはあやこさんからのメールで、中国語を一言も話せない彼女が、先日初めて足を踏み入れた小島に再び出かけて、初めて日本語でコロンス島を紹介するガイドブックを書くという計画を、ある出版社が受け入れたというのである!

私は三連休を利用して、あやこさんと共に再びコロンス島を訪れた。そして、この日本女性に現地の友人たちを紹介し、彼女と一緒に島を一巡りした後、私は東京に戻った。だがあやこさんは島の民宿に留まり、1ヵ月にわたる情報収集を開始した。11月の爽やかな海風の中、朝早くから夜遅くまで、観光地や路地を歩き回り、150年前の租界時代が残した教会や西洋建築などをくまなく訪ねた。出版経費は非常に少なく、できる限り食費を倹約した上、手伝ってくれた大学生たちのために自分のお金も使わざるを得なかった。コロンス島を発つ朝、あやこさんは分厚い取材ノートと写真を整理し、コーヒーを飲みながら、民宿の庭に静かに座って、時間の流れるのに身を任せていた。人生の中の普段とは異なる1ヵ月を深く胸に収めるように……。

鷺島(アモイ)は鳳凰花の咲く季節になった(アモイでは鳳凰花は出会いと別れの季節を象徴する)。「コロンス島散歩――猫とピアノの楽園」を携えて、あやこさんは花いっぱいのコロンス島に再び向かった。1年前に初めてフェリーを降りたとき、彼女は好奇心でいっぱいだった。だが今の彼女は、ここのすべてについて現地の人よりよく知っている。アモイ市長は「アモイ日報」で、首席記者があやこさんをインタビューした時の記事を読んで、この異国のライターと会うことを熱望している。それは、あやこさんの満面の笑顔に、「実現できない夢はない」という言葉が書かれていたからに違いないと私は思う。(姚遠執筆)

新紀元社「コロンス島散歩――猫とピアノの楽園」 http://w3.shinkigensha.co.jp/books/978-4-7753-0820-2.html

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