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2008年6月13日第20号(通巻第127号) 毎週金曜日発行
 

世界のカートゥーンで地球環境問題

「時間があらへん!」−カートゥーン(ひとコママンガ)を通して、地球の環境問題への理解を訴える「第8回京都国際マンガ展2008」が、京都市の京都国際マンガミュージアムで開催されている。来月行われる北海道洞爺湖サミットでは、地球温暖化が議題として取り上げられるほど問題が深刻化しており、いち早い対応が迫られている。このマンガ展は、地球環境をはじめ、民族紛争、無差別テロ攻撃などをテーマに、1991年の第1回から全国各地で開かれおり、2000年の第4回、アメリカ・ニューヨークの国連本部での展示は大きな話題となった。

今回、プロマンガ家によるプロ(一般)部門に世界じゅうの49か国から575点、新設された子どもたちによるジュニア部門には10か国、333点の応募があった。会場には、入選した作品268点を展示している。

プロ部門の金賞に輝いたのは、イギリスで雑誌、絵本などのカートゥーニストとして活躍するマーティン・ハネセットさんの作品。京都議定書と書かれた浮き輪とともに、温暖化によって生じた荒波に飲み込まれていく地球がリアルに描かれている。ほかにも、干からびていく大地、砂漠化する草原、どんどん伐採されていく森林、工場からの汚水やばい煙、降り注ぐ酸性雨、氷河が溶けて行き場を失うペンギンやシロクマ…いずれの作品も、今、地球が直面している環境問題がいかに深刻なのかを物語り、カートゥーンに込められた地球への思いが、痛々しいほど伝わってくる。

マンガ展を主催するNPO 京都国際マンガ家会議の玉田京子理事は「カートゥーンという子どもも大人も親しみの持てるやわらかいジャンルから、より多くの人に地球温暖化をはじめとした環境問題への危機感を抱いてほしい」と強調する。

7月6日まで。プロ部門展示の入場料大人1000円、中・高校生500円、小学生200円(ミュージアム入場料含む)。(飾磨亜紀執筆)

(C)2008 Kyoto International Manga Museum.

京都国際マンガミュージアム公式サイト http://www.kyotomm.com/(日・英・中・韓)

食べられる食器

食べられる食器
使った後、食べてしまうことができる環境に優しい食器が、福岡で開発された。皿、椀、箸、スプーンがあり、小麦粉、食塩、酵母菌を秘密の比率で配合して作られ、添加剤は一切使われておらず、品質保証期限は1ヶ月である。卵も乳製品も使われていないので、食品アレルギーの人も安心して食べられる。乾パンのような味で、食感は普通の乾パンよりやや柔らかい。耐水性と耐油性があり、スープや揚げ物もOKである。今年の4月末に福岡で行われたデザイニング展のカフェで、この食べられる食器に食べ物や飲み物を入れて使用し、大きな反響があった。
 
食べられる茶道の茶器
日本の職人の遊び心から、新しい文化が生まれた。お菓子づくりの技術によって、茶道の心と代々の店主の創意を集め、「遊び心」いっぱいの「抹茶器/煎茶器」が作り出された。これらの茶碗は、何度もお茶をたてて飲むことができ、最後には割ってお菓子としていただけば、溶けるような妙趣を味わうことができる。昔の茶道の粋な心や遊び心を巧妙に結合した茶器である。

食べられる酒器
この酒器は名前を「イカグラス」という。名前の通り、イカで作ったグラスだ。これに熱い酒を入れて飲めば、なんともいえないイカの香りが楽しめるのだそうだ。酒を入れるのだから、ある程度の硬さがあり、最後にグラスを食べるためには相当の歯の力が必要だ。だがイカを食べる楽しさは、かめばかむほど香りがよいことにあるのだ。見た目もよく、面白く、食べておいしいイカグラスは、一人で飲むのにはちょっと惜しい気がする。

グリーンステーション http://www.greenstation.net/

後部座席もシートベルトを

6月1日から日本全国で、車の後部座席に坐る人もシートベルトを締めなければならなくなる。この法規の重要性を強調するために、警視庁は先月末、東京駅近くの丸の内の路上で、事故の公開再現実験を行った。車の後部座席には二人のスタントマンが坐り、一人はシートベルトを締め、もう一人は締めずに、時速40キロで前方の別の車に衝突させた。その結果、シートベルトをしていた人は問題なかったが、締めていなかったほうの人は車のフロントガラスを突き抜けて車外に放り出された。
 
警視庁などの去年10月の調査では、一般道路でシートベルトを締めている人は運転席では95%に達するが、後部座席では僅か8.8%だった。また、実際に事故が起こったとき、後部座席でシートベルトを締めていなかった人の致死率は締めていた人の3倍だそうだ。それによって前の座席に坐る人の頭部を負傷させる確率も50倍以上に達した。
 
東京乗用旅客自動車協会では、独自のステッカーを作って配布するほか、400の会員企業に、装着をうながす音声機器を取り付けるように呼びかけている。運転手が料金メーターを入れると、日本語と英語のアナウンスが10秒間流れ、運転手が客に挨拶する時に、シートベルト着用をうながすのを忘れないようにする。各大手自動車メーカーでも、後部座席のシートベルトの改良を始め、装着時もできるだけ圧迫感を感じないようにしている。特に新型の後部座席中央の「三点式」シートベルトは、左右の座席と同じように肩から腹部の周囲へと引っ張るタイプで、今までの「二点式」に比べてはるかに安全になる。

トヨタ自動車では、今後徐々に後部座席のシートベルトの差込口を運転席と同じ「自立式」に換えていき、3年後にはすべての車両の後部座席のシートベルトを片手で簡単に装着できるようにすることを決定した。また、運転席と同様に、後部座席でシートベルトを締めなかった場合に、警報を鳴らすかどうかも検討中である。日産自動車では、ベルトの編み方を変えて、装着時の圧迫感を20%低減する「低フリクションシートベルト」を開発し、後部座席の「自立式差込口」と組み合わせて、今後発売する新車に採用していく予定だ。またホンダも、装着が簡単なベルトを開発しており、取り付け範囲を高級車に拡大していく予定である。
(C)2008 Japan Traffic Safety Association

全日本交通安全協会/後部座席シートベルト非着用の実験映像
  http://www.jtsa.or.jp/topics/T-106.html

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東京写真日記
【photo by Kazuhiro Matsumoto】
来週のイベント

6/13(金) 山口智子 個展「ききょう」

6/14(土) 「東京メトロ副都心線」開業

6/15(日) 「ふるさと多古町あじさい祭り」 多古町

6/16(月) 「麦とろパーティ」 新宿サザンテラス

6/17(火) 澁谷征司の写真展「RIVER」 エスプラナード

6/18(水) 演劇「夕」再演  シアターサンモール

6/19(木) 東京おもちゃショー2008

交流の広場

→以前、新東京タワーが2011年に落成するという報道がありましたね。新しいタワーが完成したら、古いタワーはどうなるのかが心配です。(本メルマガの「第二東京タワー速報」を読んで)【新竹 Carrie

←Carrieさん、新しいタワーはデジタル放送のために作られるもので、元の古いタワーに影響はありません。もう一つ新しい情報です。第二東京タワーは投票によって、6月10日に「東京スカイツリー」という名前が決まりました。なかなかロマンチックな名前ですね。

→最近、「東京写真日記」の作品は以前と雰囲気が違っていて、私はその視点がとても好きです。でも、内容が景色に偏っていませんか?東京の街の人々の姿をもっと載せてください。東京の流行ファッションの雰囲気を感じたいのです。【肇慶 欧巴比

←ご提案ありがとうございます。毎週、東京の珍しい風景を選んでお見せしてきましたが、今後は人物の写真も増やしていきたいと思います。これからも遊びに来てください!

→島さんに乾杯!社長昇進、おめでとうございます!(第19号の「島耕作が社長に」を読んで)【台湾 小本頑

←小本頑さんは、島耕作のファンなんですね。でも小本頑さんのブログには、「島耕作シリーズの読後感」がなくて残念です。是非書いてください。

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運営会社
ALAYA

進化するメイドカフェ

東京の秋葉原と言われて電器街を連想するようでは、ちょっと遅れているかもしれない。今の秋葉原はメイドカフェのイメージが電器街を圧倒し、そのブームがあっという間に日本全国に伝播し、さらにはアジア全体にまで広がろうとしている。メイドカフェの発信地である秋葉原はメイドカフェの激戦地区であり、新しい趣向を打ち出さなければたちまちのうちに淘汰されてしまう。さて、最新のメイドカフェはどんな進化を遂げているのだろうか?

ぽぽぷれ
メイドカフェ「ぽぽぷれ」には、アニメ製作スタジオが併設されている。お客さんは誰でも、約三分間のアニメのアフレコ体験に参加できる。お客さんの人数や性別によって、様々なアニメ作品から選択が可能だ。一人で行った場合は、メイドさんたちが一緒にアフレコをしてくれ、記念になるアニメアフレコを作ることができる。このメイドカフェを経営するのは映像制作会社なので、録音設備も録音作業者もみなプロである。アフレコの過程をビデオ撮りして、自分がアフレコをする姿を記録することもできる。帰る時にメイドがDVDを渡してくれるが、その中にはアフレコしたアニメや、製作過程の楽しい画像が収録されている。(製作費用:1500円)

ぴなふぉあ
メイドカフェ「ぴなふぉあ」では、今年4月にオリジナルの缶詰を発売した。この缶詰の中身はぴなふぉあの人気メニューで、「デミグラスハンバーグ缶」「文字入れオムライス缶」などがある。「文字入れオムライス缶」にはケチャップの袋がついていて、オムライスの上に文字を書くことができる。どの缶にもメイドの写真がついていて、ファンにたいへん喜ばれている。写真は全部で24種類ある。ぴなふぉあの缶詰の保証期限は3年で、価格は399円である。

雲雀亭(ひばりてい)
雲雀亭のメイドは、全員が女装した男性である。かつてメイドカフェの従業員が不足していたとき、半分は冗談、半分はいたずらの気分で女装した男性をメイドにしたところ、お客さんがだんだんに増加した。そこでいっそのこと「男性メイド」という看板をかかげてしまおうということになり、唯一の女装メイドカフェとなったというわけだ。最近秋葉原ではコスプレや大道芸も盛んで、猫カフェや鉄道カフェなど特定の愛好者のためのカフェは全国にブームを巻き起こしている。そうした風潮が、雲雀亭が人気を集める背景になっているのだろう。(劉詩音執筆)

@ほぉ〜むcafe  http://www.cafe-athome.com/

「今年の漢字」に注目

財団法人日本漢字能力検定協会では、毎年全国から、その年の世相を表す漢字を募集し、12月12日の「漢字の日」に京都の清水寺で「今年の漢字」を発表している。発表後、清水寺の奥の院舞台で、貫主が巨大な和紙にその文字を揮毫し、本尊である千手観音に奉納する。

一つの国で365日の間に起こったすべてを一つの漢字で表現するのは、簡単なことではない。だが真面目な日本人たちは、これをすでに10年以上もやり続けているのだ。今「今年の漢字」は、「サラリーマン川柳」「創作四字熟語」「新語・流行語大賞」などと共に、現代の日本の世相を反映する指標となっている。さて、これまでの「今年の漢字」を見てみよう。

1995年「震」阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件、金融機関の倒産など
1996年「食」O157の食中毒や狂牛病の発生、税金や福祉に関わる汚職事件など
1997年「倒」山一證券の廃業、サッカー日本代表が強豪を倒してワールドカップ初出場
1998年「毒」和歌山毒物カレー事件などの毒物混入事件、ダイオキシンや環境ホルモンの問題など
1999年「末」世紀末、東海村の臨界事故、警察の醜聞など
2000年「金」シドニーオリンピックで日本選手が金メダル、南北首脳の金/金会談
2001年「戦」アメリカ同時多発テロ、対テロ戦争、世界的不景気との戦いなど
2002年「帰」日本経済がバブル以前の水準に戻り、北朝鮮に拉致された日本人が帰国
2003年「虎」阪神タイガースが18年ぶりに優勝。「虎の尾を踏む」ような自衛隊イラク派遣
2004年「災」台風や地震などの天災、イラクでの人質殺害、子どもを殺す事件など

2005年「愛」愛・地球博、紀宮内親王の結婚、福原愛が中国で活躍
2006年「命」悠仁親王誕生、小学生や中学生の自殺が多発、北朝鮮の核実験
2007年「偽」不二家を初めとする食品表示偽装が表面化、年金問題発覚、防衛省の汚職問題の発覚、テレビ番組「発掘あるある大事典2」の捏造問題
2008年の「今年の漢字」は、11月1日に募集を開始し、12月12日に発表される。
(C)2008財団法人日本漢字能力検定協会

2007年今年の漢字 http://www.kanken.or.jp/kanji/kanji2007/kanji.html

雨がしとしとと降り続いて憂鬱な気持ちになっていたところで、ようやく晴れた日曜日。だがこの日の昼ごろ、陽光の下の秋葉原で、ここ30年で最悪の通り魔事件が発生し、平和で温かいムードが無情にも打ち破られた。たった3分間の間に賑やかな電器街が一気に地獄と化し、17名が車にはねられたり刺されたりし、7名の貴い命が失われた。東京、日本全国、そして全世界の人々の心に深い傷が残された。いくつかの新聞社では号外を発行し、TBSは放送予定だった娯楽番組を取りやめた。秋葉原の歩行者天国は、中止せざるおえない状況になった。

梅雨の季節には郊外でも街中でも、東京のあちこちで心を楽しませるアジサイの花が見られるが、そのアジサイも今は悲しみの色に染められている。現場に置かれた追悼の献花台には、たくさんの花やアニメのぬいぐるみ、フィギュア、ゲーム雑誌などが積み上げられ、「生命」と書かれたTシャツも見られる。メイドカフェの店員たちが静かに合掌する姿にも、心が痛む。

7年前の同じ日、大阪府池田市の8人の小学生が、乱入した男に惨殺された事件が今も記憶に残る。3ヶ月前の、茨城県土浦市の商店街で8人が刺し殺された事件も昨日のことのようだ。かつては治安がいいことで有名だった日本が、どうしてこのようになってしまったのだろうか?携帯サイトの掲示板には、犯人のメッセージが残されている。「不細工な俺は存在自体が迷惑なんだっけ」「やりたいこと…殺人/夢…ワイドショー独占」「死ぬ気になればなんでもできるだろ」「時間です。」恐ろしい気持ちになると共に、深く考えさせられる。

雨の中で長い間アジサイを見つめていると、細かく美しい花びらに、なぜか時おり恐ろしいような気持ちを感じる。考えてみれば、我々一人ひとりもこの花と同じように、心の中に天使と悪魔が共存しているのではないだろうか。普段は天使が表に出て、悪魔はしかたなく陰に隠れている。だが心弱く敏感な人々は、見捨てられた孤独感から悪魔を表に出し、理性を失い、そして恨みの気持ちから悲劇が引き起こされる。

ある中国人記者が心を痛めて書いた文章がある。「人類の共同体において、我々は一人ひとりの生存を保障して、悪意に満ちた行いから生命を守らなければならない。人生がいやになったということは、殺人の言い訳にはならない。社会に存在する貧富の差や生活の圧迫感も、犯罪の理由にはならない。被害者には何も過失はないのだ。犯人が法律の裁きを受ける時は、社会も適切な自省を行い、自分を見つめなければならない。流されたたくさんの血の中で、人類の文明を薄めるようなことがあってはならない。」
 
梅雨の季節には、東京のあちこちにひしめき合うように咲くアジサイが見られる。早く事件の血なまぐささを洗い流して、アジサイが穏やかな美しさを見せてくれるようにと願っている。
 
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