2006年11月17日第44号(通巻第60号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

地上に舞い降りた宇宙船

球形、円柱形、立方体など、様々な色と形が交錯する……宇宙船が舞い降りたのかと錯覚するような、日本の伝統的集合住宅の観念をくつがえすこの建築物には、これもまた独特な「三鷹天命反転住宅In Memory of Helen Keller」という名前が付けられている。

場所は東京都三鷹市の住宅街。3階建てで延べ面積は761m2。住戸タイプは2DKと3DKの二種類があり、面積は52〜61 m2。全部で9戸である。

この集合住宅は国際的美術家の荒川修作氏と詩人のマドリン・ギンズ氏の二人が共同設計したもので、その目的は「空間を感じ、個性を解放し、人間の死に向かう宿命を反転させる」ことにある。そのためには「人間が本来持っていた感覚を呼び起こし、さらには新しい感覚を生み出す」ことが重要で、それを実現するために「真に身体を使用することができる場所が必要」なのだという。さてどんな家なのか、探検してみよう。

外部と内部には、それぞれ14種の色鮮やかな塗料が塗られている。住戸の中央はキッチンとリビングダイニングで、色も形もさまざまな部屋がそれを取り囲んでいる。シャワーブースが円柱形の部屋にあり、その裏側にトイレがある。天井はコンクリート製で、そこには電気配線と金属フックが取り付けてある。また、インターホンが傾斜しており、高さ2mの位置に照明のスイッチが付いている。

住居では各部屋を仕切る壁が、すべて湾曲している。床もわずかに傾斜して、表面がでこぼこしている。この小さな「街」の中で毎日「偶然性」と「不思議」を体感することに慣れてくると、そこから「好奇心」や「意欲」が生まれ、さらに「心」の成長がうながされるという。また、「孤独にならない部屋」は球形構造で、発生した音が幾重にも重なって反響する。「三鷹天命反転住宅」には他に、住居の屋上を緑化する、段々畑のような農園を作る、有機野菜を栽培するなどの構想もある。

三鷹市と(株)まちづくり三鷹によるSOHO支援事業の一環として、3戸がホームオフィスとして貸し出される。この奇抜で、ちょっと見たところ不自由そうに見えるアート空間で、人々はどんな斬新な発見をするのだろうか?――無限の潜在能力を目覚めさせた未来人が、三鷹市で誕生するのかもしれない。(本文は「読売ウイークリー」の文章をリライトした)

(C)2006. A.B.R.F

「三鷹天命反転住宅」ブログ http://www.architectural-body.com/mitaka/
 
家電製品・IT情報

携帯カメラをもっと楽しく!

カメラ付携帯電話用おもしろレンズシリーズをご存知ですか?

使い方はとても簡単で、粘着クッションで携帯電話のレンズ部分につけるだけ。
これだけでいつもと一風違った写真が撮れるようになる。

今回は、数多くあるなかから緑色やセピア調の効果を加えるレンズ、ハートや星などの模様を加えるレンズ、ふくよか&スリム効果のレンズを使ってみた。

ハート型や、星型のついたレンズを使用すると、写真のなかにその模様が現れ、被写体が強調される。それだけではなく、写真を撮った人間の感情までも映し出してくれているかのようだ。

また、緑色やセピア調の色を加えるレンズを使うと、いつもの見慣れた風景であっても一味違った写真が撮れる。セピア調で撮った町は、あたかも明治時代からの写真のよう。この色で横浜の赤レンガ倉庫などを撮影すると、とても味のある風景が撮れるのではないかと思う。緑色のレンズでは、季節もののクリスマスツリーを撮影した。そのままでも綺麗なツリーだが、緑色のフィルムを通して見ると街中の華やいだ雰囲気も伝わってくるようだ。

これらのレンズを使うことで、味気なくなりがちな携帯電話の写真にもアーティスティックな感性を加えることができるようになった。自分がプロの写真家になったかのようにも感じられ、写真を撮る楽しみが増えたように思える。(嶋田千里執筆・撮影)

株式会社ケンコー製「カメラ付携帯電話用おもしろレンズシリーズ」のお問い合わせは: 本社〒161-8570東京都新宿区西落合3-9-19 東京営業所:03-5982-1060(代) 広域販売部:03-5982-1068(代) 光機営業部:03-5982-2161(代)

ここにご紹介させていただきました「カメラ付携帯電話用おもしろレンズシリーズ」について、先着で読者様10名にプレセントいたします。ご応募は:info@tokyo-fashion.netまでお願いいたします。
カメラ付携帯電話用おもしろレンズシリーズ
 http://www.kenko-tokina.co.jp/digital/index.html
 
先端技術・出版・雑学

驚きの研究成果

まったく手を使わずに頭で考えるだけで装置を動かすという、SF小説にでも出てきそうな研究が日本で進められている。日立製作所は11月6日、脳内の血流変化を測定する光トポグラフィ装置を使い、頭の中で歌を歌うことによって外部の機器を操作する実験を行って成功したと発表した。

被験者は光ファイバーがたくさんついた計測専用キャップをかぶり、脳の前部の血液量を変化させるために暗算や暗唱などの精神活動を行う。その結果、数秒の応答速度で小さな汽車の模型が動いたり停止したりした。光トポグラフィは測定した信号を電圧信号に変換して、外部機器を駆動するのである。

太陽に手をかざすと、指と指の間が赤くなって肉が薄くなっているように見える。これは、太陽光線に含まれる可視光の中で人体への透過性が高い赤い光が透過するからである。光トポグラフィの原理もこれに似ている。頭皮に照射された近赤外線と光ファイバーによって大脳表面付近の血液量の変化を測定する。何かを考えると、その部位に酸素を送るために血液量は増大する。こうして、大脳皮質の血液量が観察できるのである。

日立製作所では1999年、運動機能を失ったALS(筋萎縮性側索硬化症)患者も意思の伝達や表現ができることを発見し、2005年にはYes/Noを判定できる装置「心語り」を開発した。

今後日立では、この先進技術を発展させて、機器の操作が困難な障害者などのために適切な福祉機器を提供するための研究を進めている。また、光トポグラフィで脳内の血液量の変化を測定することについても、さらに実用的な研究を行っている。
(C)Hitachi, Ltd. 2006.
日立製作所ニュースリリース  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2006/11/1106.html
 
イベント掲示板
11月17日(金)「世界のCMフェスティバル2006」 新宿
世界中から集まったCM500本を鑑賞するイベント。「世界のサッカーCM」特集と各国の違いを比較しよう!
11月18日(土)「インターナショナルネイルエキスポ
世界最大級のネイルイベント。倖田來未などネイルクイーンの表彰式も。
11月19日(日)「写真展Super Stars」 表参道ヒルズ
日本・香港・台湾・韓国などアジアスター300人のチャリティー写真展。グッズも販売。
11月20日(月)「モノトーン・モンチッチ展」 渋谷パルコ
人気キャラクター「モンチッチ」のモノトーンバージョン発売を記念して開催。
11月21日(火)「デハラユキノリ ストリート系展」 吉祥寺
フィギュアで有名なデハラユキノリの新作展。路上生活者をモチーフにしている。
11月22日(水)「コネクティング・ワールド」 京王初台
様々な情報がコネクティングしている現代社会をアート・プログラミングの視点から表現する展覧会。
11月23日(木)「東京国際シネシティ フェスティバル
国内外様々な作品が集まる全く新しい映画祭!映画まるかじりの四日間に!
日本のナンバーワ

日本一人気のある犬の名前
ペット保険大手アニコムの調査によると、ここ一年間に生まれた犬の名前は「チョコ」が最も多く、「モモ」「マロン」と続いた。一方代表的な犬の名前として定着している「ポチ」は204位と少なかった。雄では「レオン」「レオ」、雌では「サクラ」「ナナ」も人気があったようだ。

日本一在学者の多い大学
日本大学は14の学部があり、学部在学者数は約6万9000名の日本最大の大学である。本大学は幼稚園から大学院まであり、それらもあわせると約10万2000人となり、これも日本最大である。また私立大学での博士号取得者も最多であり、会社社長数は男女ともに全国最多である。

日本一大きなモミの木のクリスマスツリー
大分県臼杵市には推定樹齢150年のモミの木が二本並んで立っている。それぞれ高さが29.30m、28.94mで、クリスマスシーズンになると2000個のイルミネーションが点灯された。本来寒い地域で育つモミの木が九州でこれほど大きくなるのも、そして二本並んで立っているのも、非常に珍しいことです。

日本一短い国道
兵庫県神戸市中央区にある国道174号線は全長187.1mしかない日本一短い国道であるが、11車線ある広い道路でもある。ちなみに二番目に短い国道は東京都港区になる国道130号の500mで、日本一長い国道は東京都中央区と青森県青森市をつなぐ国道4号の743.7kmである。

→私は現在テレビやネットの有名なショッピングチャンネルのサイト構築の仕事をしています。会員に流行情報メールマガジンを発行する予定で、「週刊・東京流行通訊」と協力し合えればと希望しています。【台湾 doris yang

→まもなくクリスマスと新年ですね。僕が一番好きな「東京流行通訊」も創刊二周年を祝う雰囲気の中に浸っているでしょう。ますますのご発展を祈ります!【湘潭 李裕民

【編集部からのお知らせ】

本メルマガの発行人である中嶌重富の著作、「56歳での起業。」が、トランスワールドジャパン社より出版されまして、只今絶賛発売中。勇気と元気を与えてくれる好著です。詳しいはアマゾンまで。

●国際交流基金の「日中交流センター」公式サイトは、日中間のより活発な交流のために「コミュニティサイト」として生まれ変わりました。11月開設の主要機能は「ゲームセンター」と「テレビ局」があります。本メルマガも、FLASH式の「月刊心連心マガジン」の最新号の企画制作に参加しました。

岩木山
孫埼灯台からの風景
草津温泉の湯畑
六本木ヒルズ
配信サイト
ALAYA
ゲーム・キャラクター

色とりどりのクリスマスツリー

【赤坂の100メートルのツリー】 東京都千代田区の赤坂プリンスホテル、新館タワー(高さ139メートル)の巨大な壁面に、高さ100メートル、幅40メートルのクリスマスツリーが出現した。137の客室の窓に赤、黄、緑のライトを取り付け、ツリーと「Xmas」の大きな文字を浮かび上がらせている。クリスマスの1ヶ月前から、都心は一足早いクリスマスムードに包まれている。

【1億円の純金ツリー】 大阪市中央区の貴金属宝石店「ギンザタナカ心斎橋店」で、純金を使った1億円のクリスマスツリーを報道関係者に披露した。このツリーは高さ約1.5メートル、幅約45センチで、純金21キログラムで作られている。名実共に「1億円のクリスマスツリー」である。

【インテルのCPUツリー】 インテル製のCPU2000個で飾ったクリスマスツリーが、つくばエクスプレス(TX)秋葉原駅に登場した。この5メートルの高さのツリーはTX内にはりめぐらされたワイヤレス環境をイメージするために、細かく張った枝が特徴的な「からたち」の木を使っている。

【屋内最大級のツリー】高さ13メートルの屋内最大級のクリスマスツリーが、クイーンズスクエア横浜の2階に飾られている。クリスマスイベントのメインデコレーションとしてのこの巨大ツリーには、さらに15本のミニツリーを配し、それらによって来館者が巨大ツリーに導かれるようになっている。

クリスマスWEB http://www.christmas-web.com/
 
世相・若者の生き方

おにいちゃんCDが大人気

常に新たな文化を生み出す秋葉原で、先日は「おにいちゃん、おはよう!」という妹の声で起こしてくれるモーニングコールサービスが話題を呼んだが、今回また新しい「妹萌え」CDが大人気になっている。その名は「おにいちゃんCD」である。

「おにいちゃんCD」は、白雪みるくのようなアニメ声優が甘えた声で「おにいちゃん」と何度も呼んでくれるというだけのものだ。だが、この「おにいちゃん」の量が尋常ではない。何と12人の声優のそれぞれ100パターン、計1200パターンもの「おにいちゃん」が収録されている。そのパターンも、「甘える」だけでなく「すごく恥ずかしい」など様々な情況に設定されていて、中には「腕相撲をしながら」、「人食い人種に遭遇」などという奇想天外なシチュエーションもある。こうした様々な「おにいちゃん」という呼びかけが50分以上続く。まったく前代未聞のCDである。

もともとこのCDは、「声優におにいちゃんと言わせてみたい」という単純なオタク心理から生まれたアイデアによるもので、オタクの中でも「妹系」にターゲットを絞った商品だったが、発売後一週間で1000枚も売れ、その後毎月の販売量は約2000枚、現在も売れ続けている。「おにいちゃんCD」の値段は一枚1200円だから、「おにいちゃん」一声で1円ということになる。リーズナブルな価格ゆえに、よく売れているのだろう。

「トイレの前で」や「100m走の直後」などの息切れしている「おにいちゃん」を聞くと、妹系オタクでなくても大笑いしてしまうに違いない。だが、何度も繰り返し聞いているとだんだん気持ちがふわふわとしてくる。どうやら聞けば聞くほど心が病んでくるCDのようだ。

ところで、「おにいちゃん」という呼びかけを携帯の着信音に設定するのはいい考えだが、静かな地下鉄や電車の車内に突然甘ったるい「おにいちゃん」が響いたら、その悲惨な結果について責任は負えませんよ(笑)。(本文は雑誌「R25」の文章をリライトした)
「おにいちゃん」CD公式サイト http://www.tanomi.com/mousou/
 
編集後記

毎月、FLASH式マルチメディア電子雑誌を編集、制作しているが、先週ある小さなニュースに興味をひかれた。それは、あの有名な学研が、中国や台湾で有名なXplusと合弁で、日本にアドマガ社を設立してマルチメディア雑誌事業を行うという記事である。

中国で活況を呈しているマルチメディア電子雑誌の中にあって、Xplusはたった二年半で700万のユーザを集めた。一方このところ低調な日本の出版界は、最近ようやく電子雑誌萌芽のきざしが見られている。アドマガの事業が展開されることは、我々にとってたいへん嬉しいニュースである。

大喜びでさっそくアドマガのサイトにアクセスして、いくつかのサンプル雑誌をダウンロードしてみたが、ちょっとがっかりさせられた。ユーザはまず面倒な個人情報の入力をしなければならず、複雑な構造の専用ブラウザをダウンロードしてようやく見ることができた雑誌は、広告の雰囲気いっぱいで、コンテンツから形式に至るまで粗雑なものだった。そればかりでなく、専用ブラウザが、閲覧したコンテンツ、回数、時間を記録して、ユーザがどの商品に興味を持っているかを統計して広告主に提供できるようになっている。

wikipediamixiなどがよく考えてユーザの便宜を図り、人々の心をつかんで成功を収めている時代に、このような不便な構造(まだ試行段階ではあるが)が日本のマルチメディア電子雑誌普及に影響を与えられるかどうかは、非常に疑問である。個人的にはアドマガ社社長の「2006年は日本の電子雑誌元年」という予言に賛同するが、私の心の中にあるマルチメディア電子雑誌の将来は次のようなものなのである。

携帯型コンピュータが次第に携帯電話と結合し、徐々に小型化・軽便化し、最終的には人々がいつでもどこでも電子雑誌を読める最適な道具になる。と同時に、YouTubeに似た方式の、誰でも簡単な制作ソフトを使って自由自在に自分の雑誌を制作し、発表し、交換できるプラットフォームが出現し、専用なブラウザを使う必要がなくなり、煩雑な登録をしたり個人情報を盗まれたりということもなくなる。誰でも気軽に自分の作った雑誌や他者の提供してくれた雑誌を楽しむことができる……。

こうした意味において、アドマガの努力と模索は我々に重要な啓示を与えてくれる。