メルマガ:個人的欲求とその実現の時代
タイトル:個人的欲求とその実現の時代 第3号  2005/08/29


第3号
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           〜〜個人的欲求とその実現の時代〜〜
                            
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《目次》

○愛と所属の欲求
○今の人間関係の悩みは、乳児期のできごとから?

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《愛と所属の欲求》

こんにちは。早乙女です。
毎日暑いですね。
この暑さをなんとかしなければ、
私は次の欲求には進めないですよ。(笑)
(いや、ホントの話!!)

前回は、

生物的生命を維持するための
基本的な欲求が満たされてはじめて、

次の欲求《安全の欲求》がでてくる、
というお話をしましたね。

     /\
    /  \
   /    \
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\← 安全の欲求
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\← 生命維持の基本的欲求
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

こんな感じでしょうか。
ヒエラルキーの下階層の欲求が満たされたとき、
私達は次の欲求の段階に進むことができるのです。

安全の欲求が満たされると
人間は、寂しさを感じはじめます。


ここからは、対人的な欲求となります。

「さびしい」「友達が欲しい」「恋人が欲しい」
と感じはじめ、それが主要で重大なことがらになります。
それが満たされないと、深刻な問題として
自分を悩ますことになるわけです。

今の日本では、この欲求段階に達している人も多いはず。

これを『愛と所属の欲求』と呼ぶことにしましょう。

この段階では、
「誰か自分をつつんでくれるような人が欲しい」
「集団に属していたい」
という欲求を感じるようになります。


あなたはどうですか?


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《今の人間関係の悩みは、乳児期のできごとから?》

今日は、安全欲求の根本と考えられるようなお話をしましょう。

私たちは、新しい環境や見知らぬ人に出会ったとき、
それを探るような行動をとることがありますよね。
「この場所、行っても安全なのかな?」
「この人、どんな人だろう?」
と、考えますね。

このように、探ろう、探ってみたい、という欲求を
《探索欲求》といい、
これは、乳児から見られるのです!

新生児であっても、目の焦点距離内を移動するものを
目で追う行為が見られることがあります。
これは、移動するものを探っている、と考えられています。

乳児は、探索し、環境とかかわろうとし、
【自分の行動が環境に対して影響を与えることができる】
と考えるようになります。

難しいですか??

たとえば、乳児が泣いています。
あるお母さんは、飛んでいって抱き上げてあやします。
「どうしたの?いい子ね〜」と。

また、あるお母さんは、忙しいことを理由に
しばらくの間泣かせておきます。

僕が泣く(自分の行動)→ママがあやしてくれる(環境に影響を与える)
僕が泣く(自分の行動)→何も起こらない(環境に影響を与えられない)

どちらの乳児が、
【自分の行動が環境に対して影響を与えることができる】
と自信を持てるようになるでしょうか?

このような自信が増えていくことによって、
環境に対する興味が増し、
探索行動も活発になっていくのです。

生まれて最初にかかわる、お母さんによって
【自分の行動が環境に対して影響を与えることができる】
と自信を持てた子どもは、
新しい環境でも活発に探索行動を行えます。

この子どもたちは、母親との絆が堅いので、
新しい環境を探索中に不安や恐怖を感じても
母親の元へ帰れば絶対に安心!という確信を持っているからです。
《安全の欲求》を満足させられるのです。

そして、母親の元で興奮や恐れを鎮め、
また探索に向かうことができます。

乳幼児期に《母親=安全地帯》と確信を持てることは、
その後の知的発達はもちろん、
良好な人間関係の形成にも大きな影響を及ぼすと
考えられています。

あなたがもし、人間関係で悩んでいたら、
ぜひ、母親との関係を思い起こしてください。

そして今、母親に対して、どんな気持ちを抱いているか、
考えてみてください。

母親との関係がうまくなかった人もいるはずです。
だからダメ、ということではありません。
母親のことを考えてみるだけでも、
いろいろな“気づき”があるはずです。

そこから、自分が変わるキッカケを見つけられるを良いですね。

以下、次号!!

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