メルマガ:わかっているのに逆らえない「心理トリック」
タイトル:わかっているのに逆らえない「心理トリック」  2005/07/23


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   わかっているのに逆らえない「心理トリック」 …[創刊号]

                            (週刊)
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【 ご挨拶 】

みなさん、はじめまして

人は、感情の動物です。
いくら、理性的に見えても、ちょっとしたトリックには
簡単に引っかかってしまいます。

「もうあと、一つしかありませんよ!」と言われた時、
「はやくしないと!」と急かされた時、
「誰にも言わないように!」といわれたとき
分かっている筈なのに、
いつの間にか相手に支配されていることは多いのです。

ここでは、様々な実例やテクニックをお伝えしたいと思います。
そして、他人に操作されるでなく、
自分自身を良く知る手がかりとされてみてはいかがでしょうか。

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【最初はワザと断らせておいて・・・】


私が以前横浜支店に勤めていた時のことです。

ある日上司である部長に呼ばれ、「長野支店に転勤してくれないか」と
打診されました。
私は同居している両親の問題や子供の教育のことなどを考え本当に、
困ってしまい、頭を抱え込んでしまいました。

ところが、翌日、部長は「昨日の話だが、長野ではなく静岡支店ということで
どうだろうか」というではありませんか。
部長のこの一言で、私は静岡支店の転勤をすんなり承諾してしまいました。

これは一体どういうことでしょうか。
最初の無理難題がモノをいう「ドア・イン.ザ.フエィステクニック」という、
心理テクニックにかかっているのです。

相手か素直に呑むとは思わない無理難題をぶつけ、相手が断ってきたら
要求水準を下げて本来の要求を出すという要請法です。

私は部長のひと言で救われたような気持ちになったのです。
もしはじめから静岡支店への転勤をいい渡されていたら、
これほどすんなり応じられたでしょうか。
ドア・イン・ザ・フエイスとは、相手がこちらを見ている前で、
玄関のドアをピシャッと閉めてしまう、ということです。
相手のいい分を聞かず、玄関払いしてしまう意味です。

しかし、このテクニックは、玄関払いは計算済みなのです。
つまり、相手に断らせておいて、一歩譲った形で本来の要求に持っていくのです。

このドア・イン・ザ・フェイスニアクニックの有効性は、アメリカの心理学者の
実験で明らかにされています。
それは、こういう実験でした。

歩行者に献血を依頼するというもので、
ストレートに「明日、献血してもらえないか」と呼びかけた場合、
30%の人が応じてくれましたが、
残りの約70%には断られてしまいました。

そこで、ちょっとしたテクニックを使うのです。
まずはじめに「明日、献血してもらえないか」と頼む前に、
「今後、数年間にわたって、
二か月ごとに献血してくれる契約を結んでくれないか」と、
普通の人には呑めそうもない要請をします。

当然、ほとんどの人が断ります。
そこですかさず、
「それなら、今回だけでいいですから、明日献血をお願いします」と
要請するわけです。
このときには約半数もの人が応じてくれたのです。

つまり、第一段階は相手にやってほしい要請をするのではなく、
断られることを承知の上で、もくろみよりもかなり大きな要請をするのです。
そこで断られたら、こちらはあらかじめ用意しておいた、
最初よりも小さな本来の要請をするのです。

「今後、数年問にわたって、二か月、ごとに」といったのは、
テクニックの第一段階です。
それが断られた時点で第二段階として、
「それなら、今回だけで・・・」と要請するのです。
あなたなら献血を行ないますか。

ほとんどの人が「一回くらいならしょうがないか。悪いことするわけじゃなし」
と、思うのではありませんか。

これは、最初の要請を断ってしまった。という事実が、何となく相手に対する同
情心を生んでしまうからです。そして、次にそれよりは軽い要請をされると、
少し無理をしても受け入れてしまおうという心理状態に置かれるのです。

それにしても、あの時、そうだと知っていたならなぁ

今日は、ここまで。
 

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