メルマガ:音楽で食べていく方法
タイトル:音楽で食べていく方法  2005/12/03


  
    大胆企画
   「音楽で食べていく方法」         


                     トライトーン発行  第16号

   CM音楽制作会社で活躍しているアーティストたちが
   音楽で食べていく方法について語ってくれています。
   
   毎回、持ち回りで各アーティストが音楽の実践を語ってくれます。
  
     その中で、実践していくテクニック、楽しさ、

      裏話またプロとしての初仕事、仕事をもらうきっかけ 

      などをもとにどうやって音楽を生業としてやっていくのかを、

      探っていただければ幸いです。
 

    
   <<お知らせ>>

   メルマガに記事を寄せてくれているアーティストら
   がそれぞれ、CDを制作しています。
   どんな音を作っているのか
   興味のある方は一度、試聴してみてください。

     トライトーン ホ−ムページ
     http://www.mgtry.net/item.html

                      お知らせ終わり。



    目次
 
 
  1 音楽の現場から 「CM音楽コンペ 2」桝屋直紀 

  2 音作りについて 「エフェクト篇(エコー)2」浅賀 順一
  
           



---------1 音楽の現場から--------------------------------------



    桝屋 直紀
  
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~    
          明治大学 理工学部卒、AMVOX で作曲、編曲を学ぶ。
     作曲家穂口雄右氏に師事。主な作品 東邦銀行(TVCM) ほか。
 
     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 
      
    CM音楽コンペの続きです。

  CM音楽を制作する場合

  自分の固定観念と先入観を払わう必要がある、というお話

  をしました。 これが一番難しいのです

 
  そのためには音楽を聴くだけでは駄目だと思います。

  よく引き出しを多く持っていた方が良いという話を聞きます。

  引き出しというのは作家業で言えば音楽ジャンルのことを

  言うのかもしれません。

  これは音楽的な幅の広さ、強いては芸術的感覚の深さなどに

  つながるものだと思います。 


  以前、ある企業へクリエイター職の応募で面接をしに

  行った時のことでした。

  作家の面接官の方に

  『映画で印象に残っているBGMは何ですか?』

  と聞かれました。


  緊張もしていたのでしょうが、何も答えられませんでした。

  その企業を落ちたのは言うまでもありませんが…。

  面接官の方は音楽を作れるだけでなく画を

  イメージできているかを問いかけたのだと思います。


  日ごろからCMや映画など、あらゆるメディアを見て、

  聞かないといけません。

  少ない引き出しからいざ絵コンテから創造する

  というのは至難の業です。

  もちろん自分の好きな音楽で画が合致した場合は

  可能性はあると思います。

  HipHopトラックが得意でたまたまコンペに勝ったとしても

  次にはつながりません。

  幅広くそして深く音楽や映像を知ることが大事です。

  これがCM音楽の一番の醍醐味じゃないでしょうか。

        
                 

---------2 音作りについて-------------------------------------



  浅賀 順一
  
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~    
     東京生まれ AOR、クロス・オーバー、
  ブラック・コンテンポラリー系の音楽から影響を受け、
  曲作りを始めるとともに都内ライブハウスを中心に活動を続ける。
  現在は、CM音楽制作、オリジナルCD制作等、フリーで活躍中
 
     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 
    
   「 エフェクト篇(エコー)2」

  
   〇Gate Reverb(ゲート・リバーブ)

 
  現在では多くのエフェクトプリセットの中に

  ゲート・リバーブが入っていますが、

  初期(70年代後半)はそれぞれ

  個別のエフェクター(リバーブとノイズ・ゲート)を

  使って作られていました。

  自然界の残響は徐々に減衰してやがて

  消えていくのですが、このエフェクトの特徴は

  残響音がまだ続いている途中で

  急激に音をカットして、

  聞いている人の意表を突く

  (残響の時間的変化の予測を裏切る)

  という効果を狙って作られた手法だと

  いえるでしょう。

  (実は偶発的に生まれたという説もあります。)

  因みに80年代中頃、

  当時僕はやっと購入できる価格になって登場した

  デジタルエフェクター、ヤマハのSPX90を買って

  使っていましたが、SPX90のゲート・リバーブは

  いい意味で残響の粒が粗く、

  ざらっとしていてなかなか派手な良い音がしていました。


  次回は使用例を紹介していきたいと思います。

  お楽しみに。


   

    
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     <注意>
 
    「音楽で食べていく方法」に記載した全文は
    トライトーンはじめ、執筆者が著作権を有するもの
    であり、固く複製禁止をお願い申し上げます。
                       
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