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タイトル:[ep-finance] 流動化に絶対必要なもの、それは人です!  2004/09/15


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         [[ e p - f i n a n c e ]]

         edition: 15-Sep-2004

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おはようございます。
発行人しております、shi でございます。

emichanproduction.com
http://www.emichanproduction.com

で、毎週連載中の経済小話を紹介して行きます、本メルマガは
発行人の知識と経験をもとにいろいろな、社会人なら
知っておきたい話から、こんなこと知ってるのは、金融業界の
ほんの一握り!といったカルト話まで、盛りだくさんで進めて
いこうと思っております。

さてさて、先週も中国地方に出張でしたが、今回もやっぱりはまりました(笑)
新幹線に乗って順調か、と思っていたら岡山どまり。
しかも、ついた瞬間在来線も止まり、ついでに東京方面の電車も
止まっていて、結局一晩足止めを食らってしまいました。

でも、宮島の厳島神社の一部が崩壊したりと被害が甚大ですから
それに巻き込まれなかっただけ幸せと思わないと駄目ですね。

で、明日もまた行ってきます(笑)
明日は台風もないですからなんとか行けるでしょう!

ということで、今日は「企業資産の流動化と信託について」の最新トピックです。
今回は、ちょっと軽めのお話で、流動化するにはどんな人たちが必要なのか、
というちょっと総論的な話です。でも、これ、もっと早めにすべきでしたね(笑)

<<<<<<<<<<<<<<<<<< financial talk >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

 [企業資産の流動化と信託について : 流動化のプレイヤーって誰がいるの?]

前回はちょっと堅苦しい話が出ましたが、実はあれはやりだすともっと細かい議論が
続出するので、今回はちょっと軽めの話題にしましょう。

そもそも、流動化するにはどういった人がいるのか、まずはおさらいして見ましょう。

まずは、資金調達したい「オリジネーター」もしくは「セラー」と呼ばれる人がいます。
この人たちが資金調達の為に資産を提供します。
反対側を見ると、資金運用したい「投資家」がいます。
そして、この間をどうやって取り持つのかが問題になります。

まず、一義的に、この資金調達と資金運用の間を取り持つ「アレンジャー」という
人がいて、資金調達の為のストラクチャーを考え、ストラクチャーにあった関係当事者を
かき集め、ストラクチャー通りに進むように契約書を作成し、また「オリジネーター」の
資産の過去の実績をもとに格付け機関と交渉したり、関係当事者の利害関係を調整したりして、
ストラクチャーを実現するのです。

で、この「アレンジャー」の作ったストラクチャーに必要な人として、信託のスキームならば
「信託銀行」が資産の管理を行う「受託者」として出てきたり、SPC のスキームならば
SPCの管理をする管理会社(たいていは会計事務所)が出てきたり、金銭債権ならば
回収する「サービサー」や、不動産信託ならば建物の管理をする「プロパティマネジャー」が
出てきてストラクチャーを運営して行きます。また、最後の調達のときに債券を発行するならば、
債券の管理をする「社債管理会社」やその引き受けをする「証券会社」が必要になります。

そして、債券や受益権の形で出来た投資対象がどれだけ確実に帰ってくるかの目安を
与える「格付け会社」もスキームにはなくてはならない人たちです。

また、契約書のやり取りをするのですからそれぞれの役割に対して「弁護士」が
法的側面からアドバイスしたりサポートしたりしますし、走り出す会社などの
税金や会計のサポートする「会計士」もなくてはならない存在です。

そう考えると、単に銀行からお金を借りるより多くの当事者が存在しますし、
そのおかげで誰にいくら払うかがよくわかることから、調達金利の内訳が
よく見えて「フィーのアンバンドル」とも言われます。
ちなみに、フィーの観点で話をすると、アレンジャーは一発案件を当てると
いいお金になるそうです。が、受託者は、単発ではそんなにもらえません(涙)
とはいえ、案件が長く続けばその分だけもらえて、一説ではだいたいアレンジャーと
似たような額になるとは言われてますが、そこにたどり着くまでに何年かかることか。。。

これ以外にも、金銭債権ならば、サービサーが破綻したときの代わりのサービサーになる
「バックアップサービサー」や、回収する債権が法的手続きに入ったときに回収を代行する
「スペシャルサービサー」といった回収関係のスペシャリストや、不動産関連でも
「アセットマネジャー」といってプロパティマネジャーの選任や、テナント誘致などの仕事、
そして、ファンド全体で見てその物件の処分の判断などするという人たちもいます。

従って、一つの案件を成立させるのに、いろいろな人がそれぞれの立場でいろいろ言うので
その調整が大変です。それをアレンジャーがうまくまとめあげて一つの形に出来るかどうかが
流動化の成功の鍵とも言えるでしょう。

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                          -> "Finance"
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そうなんです。オリジネーターと、受託者と投資家だけいればいい、という
簡単な話ではないんですね。
ちなみに、アレンジャーですが、これだけのことをまとめておいて、
契約書のどこにも姿を見せないんです。不思議なしごとですよね。
やっぱり、そちらの方が目立つので、アレンジャーのなり手は多いのですが、
受託者サイドには。。。。やっぱり、地味だからなぁ。。。

ところで、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、

水曜にはビジネス本の

           ep-books <http://melten.com/osusume/?m=18931&u=18930>


金曜には 80年代や90年代のポップスの紹介をする
        
           ep-music <http://melten.com/osusume/?m=18932&u=18930>

をそれぞれ開始します。
また、ep-update <http://melten.com/osusume/?m=18652&u=18930>で
この3つをダイジェストを中心にいろいろアップデートしたことや
はみ出したネタなどをご紹介して行こうと思っております。

いろいろな所にアンテナを張りながら執筆しておりますが、
「こんなネタ教えて?」
とか、
「これってどういうこと?」
というご質問から、
「それって嘘でしょ?」
というご指摘まで、いつでも大歓迎ですのでお気軽に
メールくださいね。

やっと9月の半分が終わりました。私も取り組んでいた案件が
一つ一つ調印されて少しずつ肩の荷が下りつつあるのですが、
その横で10月の案件の話が聞こえてきていて、まだ9月も後半の
案件も片付いてないのにぃ。。。と泣いております。

皆さん、体だけは大事にね!
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