〜言葉を風にのせて〜   
                         VOL42 高安ミツ子
       
 お待たせ致しました。
   今月のWind Letterです。
       

      Wind Letterは言葉を紡ぐ楽しさを詩や随筆で送ります。
      私の言葉の風を受けとめてくださいますか。
      あなたの心の窓を開けてくださいますか。風の手紙があなたと
      私の夢をつないでくれますように。
       それでは、どうぞ今月のWind Lettrをお楽しみください。

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       ○●作者紹介●○
    名前:高安ミツ子(たかやす みつこ)
    日本ペンクラブ会員
    日本詩人クラブ会員
    千葉県詩人クラブ会員
    詩誌「玄」[White Letter」同人


    
   消えていったいくつかの思いを

   祈りに変えて包むような美しさで

   皇帝ダリアは高く晩秋を咲いています


   息を飲むように

   澄んだ花を見上げると

   色彩は

   遠い喜びや悲しみの渕をなぞり

   心の半鐘を鳴らしていきます


   誰があやつる季節の手綱だろうか

   熱く燃え上がるのでもなく

   花は日差しを浴びて

   空に響いています


   皇帝ダリアは

   時間のよどみを掬い上げ

   季節の驚きを縫いあわせるように

   残り少ない今年の暦を染めていきます


   何かを待ちわびて祈る

   私の幻想に

   花びらがひとつ風に散りました


   散り急ぐ花びらの行方に

   やがてくる私の時間の終わりを

   知らせている晩秋に

   私の感情が透き通っていくのを感じていました
                        
高安ミツ子
晩秋の祈り