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タイトル:仇花の記憶 08/02/10 161号  2008/02/10


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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜

第五巻参回  限界との折衷
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
さて、つらつらと綴って参りましょうか。

やおい・Boy'sLoveを語る際に腐女子の存在を無
視して進行する事は現状では凡そ不可能と認識
されている様です。
凡そ?はい、凡そです。やおい・Boy'sLoveは腐
女子の占有物であるという前提が未だ崩されて
いない様ですので。
その前提があるからこそやおい・Boy'sLoveを性
差論に基づいて語るという流れが認知されてい
る訳でございますが、果たしてそれは現状に寄
り添った認識なのでしょうか?

そう言う論説が旧態依然のままである背景には
恐らく論者間の腐男子に対する認識の浅深加減
の違いが挙げられましょう。腐男子をどう定義
するかで躓き、其の侭避けて通られる方も多い
のでは、と拝察します。
当事者と致しましては、只嗜好する方向がやお
い・Boy'sLoveなだけでそうそう変化は無いと思
っているのですが、ある考えに基づいて説を述
べたい方は色々と考えを廻らせてしまう様です。
その一々に就いてはここで述べません。時流の
中で残るものは残り、風化するものは風化する
でしょう。昨今の『腐女子本』ブームはそう言
う数々の論考が残される得難い機会であったの
やも知れません。そう考えてみるとある程度展
望も開けて来る様な。
閑話休題。
元々感情の発露から生じたものを理論で整理し
区分しようと言うのですから整合性の調整が難
しいのは当然の話です。全てのケースが数式で
解ければ問題はないのでしょうが、近似値を示
すケースはあっても全く同一のケースを探しあ
て、そして検証論考を行わねば十全とは言えま
すまい。もしくは論拠とする資料を出来るだけ
近似値にするかです。
口幅ったい言い方ですが、論考は何時の時代も
絶えずあるのです。新説もそれなりに出るので
す。然しながら、経緯は断片的にしか語られな
い。或いは必要とされない。当事者に語りなさ
いと促す方も事が経緯歴史となりますと切り文
しか持って来られない。或いは纏めたつもりで
も自分の考えに基づいて纏めているものだから
事実誤認が発生する。
歴史と言う事象は複雑な様でありますが資料の
順列の法則さえ判れば実に整然としたもの。突
然変異と言うものもよくよく紐解いてみれば必
然に因って変化が促されたものであるのですか
ら、道筋さえ誤らねば迷う事はないのです。
曲がり道に入り込んでそこから何かを見出した
いと仰るのならあえて止め立てはしませんが。

論説も元々は現状を語る為の言葉である筈です。
しかし実際はどうかと言えば現状を語ると言う
よりも現状を肴に議論を交え、その優劣で順列
をつけようかとなさっている風に見えます。
それもまた現状からの逃避とは申しませぬか?
孤高の審美眼を以って現状を斬るのもまた一つ
の手段ではありますが、何故その作品が求めら
れているのかと言う現実に思いを廻らせるのも
論考ではありませぬか?
この界隈の流行にも様々な顔がございます。そ
れは決して一つの持論のみで解明し得るもので
はない、と筆者は肌で感じております。単純な
らば分岐拡散の規模がここ迄広がる事はござい
ますまい。他の思惑を持つ他者の介入があった
という状況があるにしても。

筆者は百家争鳴と言う状況を否定は致しません。
むしろ在って然るべきと考えております。
只その対峙方法はそれぞれ違うので一堂に会す
る事が困難であると言うだけの話でしょう。
勝ちに行こうとする前に、先ず耳を傾けてみま
しょう。何かがまた開ける筈です。そしてそこ
から限界と折衷も出来るのではないか、と愚考
致します。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて
戴きます。
次号配信まで、御機嫌宜しゅう。
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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第五巻参回 2008.2.10発行

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