メルマガ:仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
タイトル:仇花の記憶 07/11/10 155号  2007/11/10


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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜

第四巻弐拾壱回  細切れ通史
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
さて、つらつらと綴って参りましょうか。

最近…こういう言い方は古株染みている様で嫌
なのですが、やおいあるいはボーイズラブ諸相
を学問に変換する際、通史の確認をwikipedia
周辺止まりになさっている方が多くなった様に
思うのです。
確かにwikipediaは有効な資料ではありましょ
う。即時性とある程度の客観性も備えておりま
すし。
ただし、完全である事が保障されているかと言
えば決してそうではなく、あくまでも参考資料
の一つとしての重みだけを与えられていると思
うのです。
wikipediaに記述されているものの多くは最初の
情報から抽出選択された二次情報です。やおい
やボーイズラブの項目もまたしかり。更にこれ
らの項目には記述された方の思想も混在してい
る様に見受けられます。
その中から客観情報を取捨選択するにはどうす
れば良いか。結局の所、回りくどい方法はあり
ますが文献資料を照合してパズルを再構成する
しかないのですね。
時系列の流れは確かに存在するのに、それが敢
えて細切れにされて好き勝手に配置されている
…どうも昨今そう言う感覚が拭い難くなってお
りますが、どうなのでしょう。
時系列の流れが判っていれば敢えて難しく考え
ずともすんなり理解出来る事も少なくない筈で
すのに。

例えば、ボーイズラブと耽美の関係にしても資
料に沿った流れを再構築すれば判り易くなると
思うのです。
『Boy's Love』と言う言葉が登場した91年当時、
耽美と言う区分が並行して存在しておりました。
そして、『Boy's Love』を提唱したすたんだっ
ぷ/白夜書房の内部認識はと言えばほぼ『耽美』
=『Boy's Love』であった様です。
この辺りは同社の当時の発行物を確認すれば自
然と読み取れる部分でありましょう。
そこを押さえた上で青磁ビブロスからビブロス、
そしてリブレ出版に至るボーイズラブの系譜を
確認すると新しい一面が見えて来る様に思いま
す。因みに、同社刊行のコミック雑誌「MAGAZI
-NE BE×BOY」表紙で『Boys Love』と言う文字
が躍る様になったのは2002年1月号以降の話であ
ります。同社の刊行物内で『ボーイズラブ』と
言う単語が使われる様になったのは青磁ビブロ
スからビブロスに社名変更して以降四ヵ月程遅
れた97年9月以降の事かと思われます。
……とりあえずこれ以降の事はこの場では割愛
致します。記事の趣旨が変わりますので。

今挙げた例は実際極一部に過ぎません。例えば
同人ジャンルの流行に就いて考えたいならば同
人誌再録アンソロジーの隆盛加減を見ればある
程度参考になるのですが、それに就いての統計
資料というのは存在する様で余り無かった様に
思います。憚りながら筆者が叩き台として冊数
の大まかな把握を試みました【註1】が、部分
部分欠落している状況ですので補足が必要とな
りましょう。
…ここまで大きい出版市場になろうとは、正直
申し上げて予測しておりませんでしたけどね。
閑話休題。
通史を確認しようと試みるのならば、思想の流
れを一端措いて資料の流れを掴むべきでありま
しょう。思想の中では恐らく資料は細切れに用
いられ、寸断されがちでありましょうから。
局地局地にこだわり掘り下げるのも一つの方法
ではありますが、周囲との関連性を一切考慮し
ない掘り下げ方ではどうしても解せない部分も
発生しましょう。
きちんと在るべき所に配置してこそ全体が観え
る事象もあるのです。その時代の空気でござい
ますとかね。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて
戴きます。
では次号配信まで、御機嫌宜しゅう。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
註1
参照URL
http://xqo.at.infoseek.co.jp/menu/data/anth.htm
http://xqo.at.infoseek.co.jp/menu/data/some.htm

→最新版
http://d.hatena.ne.jp/XQO/20071107/1194361769
http://d.hatena.ne.jp/XQO/20070928/1190935030
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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第四巻弐拾壱回 2007.11.10発行

文責:葡萄瓜XQO
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