メルマガ:風からの便り。
タイトル:風からの便り。No.5  2003/07/30


2003/7/29    -水月-  since2003〜

 Imagine 〜John Lenon〜  -風からの便り。- No.5
  
想像してみよう、天国などないと 
やれば簡単だよ 
足元に地獄はなく 
頭上には空しかない 
想像してみよう、みんなが
今日のために生きているんだということを

想像してみよう、国家なんてないと 
難しくないよ 
殺したり死んだりすることなどない 
宗教だってない 
想像してみよう、平和な人生を

想像してみよう、財産などないと 
君もできるよね 
欲張りや飢えも必要なくなる
人はみんな兄弟 
想像してみよう、みんなが 
全世界を共有しているんだと

君たちは僕の夢ごとと言うかもね
でも僕だけじゃないよね 
いつか君たちも僕たちと一緒になって 
世界がひとつになってほしい

 ジョン・レノンのイマジンの日本語訳だ。今まで、この曲は知っていても、詩の内容まではわからなかった。ひょんなことから、日本語訳を読むことになった。

 ジョン・レノンは、いろんな意味での平和を求めた。国境や宗教を越えて、人種や肌の色、貧富の差を越えて、その先にある平和な世界を想像しようと語りかけた。その先にある平和な世界。言葉では語れないその先にある世界。今、世界が欲している。その先にある世界。

 どんな世界?
 答えることの出来ない世界。
 
 現実を知っていれば、その先の世界なんてものはない。そんなことは、この曲を作ったジョン・レノンが一番良く知っている。僕たち日本人なんかより、現実を知っている。僕たち以上にその先の世界がないことを知っている。それでも、彼は想像することを呼びかけた。僕たち日本人にはその想いはわからない。
 ジョン・レノンはアイルランド系アメリカ人だ。アイルランド人はイギリス人によって、理不尽に踏みにじられた民族だ。差別や抑圧、振り落としどころのない怒りを心の奥底に宿していた民族だ。IRAの無差別テロやイギリスの理不尽さを知っている人物だ。僕たちにはその気持ちはわからない。

 人間にとって、最高の休息は激しい運動の後の休息だ。もちろんなんでもない水もおいしいだろう。その先にある世界を想像するには、その前に差別や抑圧、理不尽な世界を経験しなければわからないのかもしれない。平和ボケした日本人に何がわかるだろう。アメリカ的物質主義に洗脳された僕たちにわかるはずもない。ジョン・レノンは現実を知らない無知さから、この曲を作れたのではなく、現実を知って、なおかつその先の世界を。。。。と語りかけた。国境も富もない世界を歌い上げた。物質に依存している僕たちにはわからない。
 もしも、洞窟にいるビン・ラディンがこの曲を聴いたならば、静かに星空を眺めながら、黙して涙を流すだろう。もしも、国のために死んだ日本兵がこの曲を聞いたならば、おそらく同じことを思うだろう。生まれてから物質主義に縛られ、洗脳された僕たちには到底わからないのかもしれない。

 今の時代、世界が求める答え。その先の世界を想像してごらん。


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