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タイトル:風からの便り。No.4  2003/07/25


2003/07/21   -水月-  since2003〜

     北朝鮮(影)   -風からの便り。- No.4       

 北朝鮮のニュースを見るとき、どうも、時代劇に出てくる濡れ衣を着せられた百姓を連想してしまう。悪代官と悪徳商人にいじめられる百姓だ。悪代官がアメリカで悪徳商人が日本。人相の悪い日本。。。日本はアメリカブランドを宣伝する営業マンになってしまった。実際には、北朝鮮もがめつい百姓なのかもしれない。三国ともに大差のない国なのかもしれない。それが現実だ。もちろん、桜吹雪も大岡裁きも印籠もない。アメリカ映画的、逆転のハッピーエンドもない。それが現実だ。弱い立場のものは常に不利な状況に追い込まれる。それが現実だ。もし仮に、弱い立場のものが正しくて、正統で、美しい理念を持っていたとしても、不利な立場に追い込まれる。いくら正しくてもだ。。。誰も北朝鮮の意見を聞かないだろうし、自国に都合のいいように、意見を捻じ曲げる。もっとも、北朝鮮がそこまで、他国より、正しくて優れているとも思えない。ドラマティックなことがあっても、ドラマや映画とは違う。立場が弱いということは、不利な状況に追い込まれる。不利な状況にあれば、立場は弱くなる。そしていつか暴発する。北朝鮮がきれる。悲しくても、かわいそうで残酷でも、現実は現実だ。それ以上でもそれ以下でもない。天国も地獄もない。輝かしい未来も希望もない。今があるだけだ。。。

 アメリカは大量殺戮兵器も核も保有している。核実験だって、行っている。国連決議を無視することだって出来る。ペナルティも受けない。自国にすべてのものをそろえておいて、他国に対しては、軍事力の解体を求める。理屈を駆使して、他国の不当性を宣伝して、支持を集める。この世に理屈なんて存在しない。理屈なんかが存在しないことは、生きていればわかることだ。政治家の繰言なんて、空論に過ぎない。正義か悪か、正しいか正しくないか。現実においてそんな議論はどうでもいい。長く生きていれば世の中の理不尽さは、誰だって知っている。

 いったい、平和で戦争のない世界はいつ来るのだろうか。差別も搾取もない。平等でみなが豊かで笑って暮らせる時代はいつ来るのだろうか。。。悲しいけど、NOだ。

 戦争もいじめも良くないことだ。誰でも知っている。でも、誰でも生きていればその光景を目にする。世の中にはなくさなければいけないことがたくさんある。正義も道徳も理想もない誰だって知っている。そんな答えは期待していない。そして答えはない。ニュースを見るたびにうんざりする。問題を話し合いで解決しましょう。現実はそんなに甘くはない、もっと、陰湿で、残忍なものだ。

 何も言いたくない。

 北朝鮮は経済的に非常に厳しい状況だ。貧困にあえぐ子供はたくさんいると思われる。かわいそうだと思うかもしれない。でも、同情は何も生まない。相手を見下したときにかわいそうだと同情する。手を差し伸べることが美しいとされているが、それは相手が自分より、下だと見下しているときに行う行為だ。もしも僕だったら、不快だ。同情するのも同情されるのも嫌いだ。

 戦争やいじめを回避する方法はあるのだろうか。答えはイエスだ。
 
 不利な状況、弱い状況にならないことだ。あえて言うならば、自分が上の存在になることだ。いじめることの出来る存在に。。。アメリカになることだ。アメリカにとって変わったら、アメリカがいじめられる。それが現実だ。だから、アメリカは常に優位に立っていなければいけない。現実は食うか食われるかだ。そこには生存競争が存在する。みなが豊かになることも、平和で争いのない世界なんてない。少なくとも、地球上には存在しない。いつだって競争があって、優劣や上下関係からは逃れられない。目の前に銃を突きつけられたならば、引き金を引かなければならない。自分や家族、国を守るとはそういうことだ。話し合いをしていてもしょうがない。問題は解決しない。。。。僕たちはそんな世界で生きている。だから、強くなることだ。自分の足で立てるように強くなることだ。それが生きるということだ。

 僕は、野蛮な考えの持ち主ではない。人並みに道徳はわかる。戦争は良くない。平和になってほしいとも思う。争うことなく、憎しみあうことなく、暮らしたいと思う。やられたらやり返すことがいいことだとは思わない。そんな道徳は小学生だってわかっている。そんな議論は聞き飽きた。理屈や奇麗事で現実は相手をしてくれない。僕はそうやって生きてきた。誰にすがるわけでも、足にしがみつくわけでもなく、強くなろうとした。なにも見下したいわけでも、いじめたいわけでもない。。。。。誰にこびることもなく、自分として生きていける方法を模索した。

 ある日、太陽に拳を振り上げて、強くなろうと決意した。


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