メルマガ:南米旅行記
タイトル:南米旅行記  2004/04/11


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南米旅行記No.37(2004年4月11日 Sun.)


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Index
1.今週のコラム
2. 株
3.インカ皇帝継承戦争I
4. スパニシュスラング
5.メキシコ旅行記VIII
6.南米旅行記XXXVIII
7.あとがき

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今週のコラム

パックインジャーナルで八幡氏が「企業や人間は悪い事をするも
んだから、それを考えた上で法律や行政を考えていかなければな
らない」と言ってくれました。

浅田農産が悪い事をしたことは否定できない事実だが、企業にと
ってデメリットが倒産の危機に繋がらないようにすることによっ
て企業が伝染病や不祥事を速やかに国や都道府県に届け出やすく
するというスタンスです。

多くの企業は倒産の危機や商売上の停滞と直面した時、その原因を
隠そうとします。それが鳥インフルエンザのように多くの死者を
出すかわからないケースでも、「倒産するんだったら、発覚するま
で隠しておこう」という企業経営者が多くいることは、私の経験
上からしてもわかりきったことなのですが、公務員はその辺のと
ころまで頭がまわらないようです。

日本の行政が確りしていれば、防げた事件だと思います。

                    2004年4月4日


日本人3人がイラクで拉致されました。日本のニュースでは3人が
座らされているところしか映像に流されていませんが、スペイン
語放送(TVE)では、女性は泣き叫び、18歳の青年の喉下に
短剣が突きつけられ彼の目は恐怖に怯えていました。

この映像を日本のニュースで流したら、政府はイラクから自衛隊撤
退を叫ぶ国民が増えると思ったので緘口令を引いたのでしょうか。

小泉氏が首相になってからマスコミの口が重くなり、国民に国際情
勢の中での日本の置かれている立場が、正しく伝えられていないよ
うな気がしてなりません。彼が独裁者でなく、これからもならない
ことを祈るばかりです。

                    2004年4月10日

今回、日本人拉致事件が起こって思いついたことは、外務省にアラ
ビア語をネイティブのように話せる人間が何人いるだろうかという
ことです。イラクで殺された二人の大使館員のうちの一人はアラビ
ア語のオウソリティとのことですが、ほかにもオウソリティがいる
のでしょうか? 

わたしの海外経験では大使館員は決して語学に堪能ではなく、「よ
くそんな語学力で大使館に勤務しているなぁ〜」という人が多かっ
たです。

日本政府も学閥や外務省ファミリーなど関係なく、語学力(ネイテ
ィブのように話せて、外国にエリートの友人が多い)優先で採用す
るべきではないでしょうか。それと英語だけというのもいただけま
せん。世界をブロック制にして、英語、スペイン語、フランス語
中国語、アラビア語などに分けて、一度配置が決まればそのブロッ
クの中でしか配置転換されない大使館員を全体の三分の二ぐらいに
してはどうでしょうか。

これによりブロック内の大使館員の語学は向上し、相手国との交渉
も円滑に行くようになるのではないでしょうか。今のままでは、大
使館員は語学が不得意という理由で、ろくに外交もせず、館内内交
(麻雀)に明け暮れているばかりでしょう。税金の無駄使いです。

                   2004年4月10日

                      エドワルド

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いよいよ、今週は12,000円突破でしょうか?
以前、紹介してきた銘柄が順調に株価を上げてきているので密かに
喜んでいます。

東京エレクトロン、アドバンテスト調子がいいですね。両銘柄と
も大台(10,000円)を目指す展開です。足が速いので乗り
遅れないように。

古河電工も上げてきました。370円前後で10,000株ほど
買った人は笑いが止まらないんじゃないでしょうか。

三井不動産は一度1250円近くまで下落しましたが、今は130
0円前後でうろうろしています。一挙に1400円を超えてくるで
しょう。

実をいえばこれ以上にパーフォーマンスをしているのが新興市場
と低位株です。楽天、サイバードの上げなどは、怒涛のごとくと
いう表現がぴったりです。低位株では野村の隠し銘柄トーヨー
カネツが一挙に200円越えです。

ニューヨークダウとナスダックが上がった影響で、月曜からいき
なり12,000円超えする可能性大です。

今週の推奨銘柄。

ほとんどすべての銘柄です。入れ食い状態ではないでしょうか。

                     エドワルド

先週、調子に乗っていると日本人3人がイラクで拉致され、日本株
は大暴落、わたしも一日で60万円ほど被爆してしまいました。

自衛隊がイラクへ派遣されているにもかかわらず、「丸腰で何をして
いるんだ」と一人喚いています。

まあ、遅かれ早かれ在イラク邦人に何か起こったでしょうから、
「いよいよ来たな」ということでしょう。

さて、賭けになるのですが、もし、日本人たちが身代金との交換で
釈放されたら日本株は大暴騰するでしょうから、今、仕込むという
選択肢もあります。当たれば投資額の10%程度は二、三日で
儲けられるでしょう。三人が殺されればもっと下げです。

さあ、あなたは掛けにでるでしょうか。わたしは仕込むほうに
掛けようと思います。

いままで暴騰していた内需株の株価が下がってきています。今が
絶好の仕入れ時かもしれません。

                     エドワルド

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インカ皇帝継続戦争II

クスコのコリカンチャ宮殿は、太陽の神殿を兼ねており、壮大
であった。建物はすべて石造りで、パンティノン神殿を思い起
こさせた。

王の間ではワスカルが重臣と話している。
「おまえが、皇帝に強く押してくれなかったら、今頃、余はここに
座っていなかっただろう」
「いえいえ、インカさまの人徳です」
皇帝は、嬉しそうに頷いた。
「しかし、キトに不穏な動きがあると、間者が伝えてきましたが」
「不穏の動き?」
「そうです。アタワルパさまが軍隊の演習をしていると」
「北は順調に治まっているはずじゃ。どうしてじゃ」
「おそらく、クスコが目的では」

ワスカルはしばらく、目を閉じて考えていた。
そして目を開いて、「戦じゃ」と呟いた。
「しかし、アタワルパさまは戦じょうずでございます。
一度、キトに使者を送り、御詰問になってはいかがです」
「そうじゃの」

インカ道を御輿にのった使者一行が行く。季節は秋、収穫を待って
いる大きなトウモロコシの実で穂が頭を下げている。

「今年も豊作のようじゃな」
「ワスカルさまの時代になって飢饉しらずです。民は感謝していま
す」
「そうか、この平和が乱されるようなことが起こらなければいいが」

使者の一行はインカ第二の都キトの路地を行く。道は石畳で舗装され
ておりそれを挟んで大きな石造りの邸宅が並ぶ。

「クスコに優るとも劣らぬ町じゃのう。さすがに先帝が肩入れされて
いただけのことはある」と特使が言った。

宮殿に着いた特使は、太守との謁見を申し出た。

「どうしてじゃ。いくら病気だといっても、わしは皇帝の特使じゃ」
「しかし、アタワルパさまは病床に伏せております」
「そんなに悪いのか」
「そのようで」

「仮病だとわかっておるが、そうまで言われると引き下がるしかな
い。クスコへ引き上げるか。所詮、戦をするつもりなのだ。皇帝継承
戦争の最中に他部族の蜂起が起こればインカは滅びるだろう。前王が
もう少し思慮深ければ」と特使は考えていた。

「特使はどうした」とアタワルパは側近に訊いた。
「引き上げたようです」
「余の計画が見破られたかな」
「おそらく」
「武器をそろえて、兵の訓練を怠りなくせねば」


コリカンチャの宮殿で特使は皇帝へ報告している。
「アタワルパさまが病床に伏せているとのことでお目通りを許され
ませんでした」
「なに、余の特使と会わなかったというのか」
「そうでござります」
「無礼者が。おそらく、反乱を起こすであろう。将軍に戦の準備を
するように伝えろ。先手を打つのだ」

クスコが戦の準備で沸き立っているまさにそのとき、飛脚(チャ
スキ)が物凄い勢いで宮殿に駆け込んできた。

「どうしたのじゃ」と門番が訊いた。
「キトが兵を動かしました」

                      つづく・・・

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ちっと調子が悪く、旨く書けませんでしたが、来週は頑張ります。

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スパシュスラング

あまりにもバカらしいので、中止することにします。

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メキシコ旅行記IX

 グアダラハラは、tropico de Cancer(北回帰線)の南に位置するの
で、標高が1650メートルあるが、12月24日のクリスマスイ
ブでも寒くない。ここの気候は常春といえるだろう。夜の繁華街は
クリスマス用のイルミネーションで飾り付けされており、人々が通
りを行き交っている。イルミネーションはアメリカの物と比べると
古臭いが、懐かしいホットしたものを感じさせる。ジングルベルの
音楽を大音響で鳴らしながら近づいてきた小型トラックの荷台に、
サンタクロースが立ってキャンディーやチョコレートを投げている。
子供たちが、その後ろを追いかけ道路に散らばったお菓子を取り合
いしている。日本では、行政が決して許さない光景が、このメキシ
コにはある。

 二日目の昼、サンファン デ デイオスにある巨大メルカド(自
由市塲)へ行くと、レストランが集まっているフロオアーがあった。
レストランといっても屋台なのだが、その中の牡蠣を食べさせる店
に入り、牡蠣の貝殻付きを10個ほど頼みライムを搾って食べる。
地元の人間に声を掛けられ、お決まりの「どこからきたのですか」
から始まる究極の暇潰し会話をしたのだが、寂しい一人旅では人と
会話をするということは楽しいものである。牡蠣の味の方はビール
にあって最高だった。
 「日本人ですよ」
 「ハポネス。ツル、ニッサン」
何の事だかはっきりとは分からないが、なんとなく日産製のツル
という名前の車が何とかというのは理解できた。そういえば、日
本のサニーが走っていたのをよく見かけたが、それがツルという
名前であると言うことが推測できた。
「Aqui hay muchas muchachas(ムチャチャス) bonitas. (こ
こは美人がいっぱいるんだ)Muy famoso en Mexico (メキシコで
も有名なんだよ)」
ムチャチャという言葉は、ロスの英語学校でも聞いていたので、
胸のところに両手を持って来て前に向かって半円を描く(お乳を表
現したつもり)と「シ、シ(うん、うん)」と嬉しそうに笑って頷い
ている。

ボデイアクションでまず自分を指して、その後「ムチャチャ」と
いいながら彼を指して右と左の人差し指の先を引っ付けると、驚い
たような顔をして「ノー」といって迷惑そうな顔をした。
オカマだと勘違いされたと思ったのであろう。
「ノー、ノー。With Your  muchacha I  marry(あなたと 娘 
私結婚)」と冗談をいうが要領を得ないようだ。
メキシコもこの辺り(中央メキシコ)まで来ると、バスステーシ
ョンなどの人が集まるところへ行って大きな声で叫ばなければイ
ングリシュスピーカーに出会えないぐらい、英語を話す人がすく
ない。
「?a donde va usted despue de guadarajara?(この街の後はど
こへ行くの)」何を言っているかわからないし、そろそろボディー
アクションも疲れてきたので、小型西和辞書を渡す。彼が指差す箇
所を見て漸く理解できるぐらいだから、いらいらするのだが、向こ
うも同じ事だろう。大概の日本人が日本でこういう場面に出くわす
と直ぐ逃げてしまうだろけど、メキシコ人は底抜けに親切で忍耐強
いのである。それが多くのメキシコ人がそうなのだから驚きである。
「メキシコシティのような汚いところへ行くのは止めた方がいいよ。
ここは気候もいいし、メキシコ1女性も綺麗だからここにいたほう
がいいよ」
「でも、今回の旅行は2週間しかないんだ」
「残念だな。こんどここへ来る時には ぜひ家へ来てくれ」
「あなたの家には、若い女性がいるのですか」
「いないけど、君が来るんだったら親戚の女性を呼んでおくよ」
といって住所を書いた紙切れをくれた。
「ありがとう」
暇潰しで話し出したのだが、メキシコ人の暖かさが伝わってきて感
動ものの会話だった。
 
その人間と一緒にメルカドを出て、オロスコ(グアダラハラ出身
の壁画家)が描いた壁画があるカバーニュア文化機関(200年近
く病院や孤児院として使われていた建物)への行き方を訊くと、そ
の建物の前まで連れていってくれたのには驚かされた。日本で外人
が道を聞いても10分も15分もかかるような場所へはまず、連れ
て行ってくれないだろう。メキシコ人(彼は)はあくまでも親切な
のである。

 つづく・・・・・

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メキシコ人の親切心と忍耐強さには驚かされます。

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南米旅行記XXXVIII

真っ赤なポンコツ車は、煙をいっぱい噴出して走っていく。とぼと
ぼ歩いているアンデス鴨が迷惑そうに鳴いている。小川がところど
ころ凍っており、地面が清水で濡れている。草原をインディオの少
年が、アルパカの群れを追い、その様子を、遠くから見守るように
立っているビクニャ(野生アルパカのようなもの)の親子。地面の
グリーン(このあたりは砂漠じゃない)と青い空のコントラストが
すばらしい。ポンコツ車の窓とドアの隙間から、「ビュー。ビュー」
と入ってくる冷たい風が身を引き締め、素晴らしい風景を引き立て
る。この風景の一部になった我々には、センデロ ルミノッソなん
ていうゲリラグループなどこの世に存在しなかったかのよう思える。

しばらくして、コルカ渓谷のクルス デ コンドル(コンドルが交
差する場所)に着く。この辺りは、谷(もっとも深いところで3キ
ロの深さがある)があまり深くないが、谷の中腹にコンドルが巣を
つくっているのだ。眼下を凝視して見るのだが、動くものが何も見
えない。「何時間たっても見ることができないときがあるんだ」と
運転手が無責任に言う。
誰も何も言わずに、眼下を見続ける。
30分ほどして、運転手が「コンドル」だと叫ぶ。
空の彼方に、白い首輪をしたような巨大な鳥が旋回している。
「運転手が、後ポケットから笛をだして、「El condor paso」を奏
でる。ピピピ〜ピ〜ピ(知っている人はリズムを思い浮かべてね)。
まるで、フランシスコ ピサロ(征服者)に殺された王 アタワ
ルパが復讐のためにインカの大地に戻ってきたような幻想に囚わ
れた。

昼食(アルムエルソ)のために入ったレストランは、白人旅行者
で溢れかえっていた。
「ドイツ人二人が、センデロに捕まって殺されたんだって」
「本当かい」
「何でも、インカ道を歩いていて捕まったらしいよ」
「お金を出せといわれて、抵抗したんだろうね」
「そんなときは、みんなくれてやらなくちゃ。命には代えられないよ」
とい
う会話が聞こえてくる。
「アタワルパの呪いが、その子孫達であるセンデロ ルミノソやトパ
ック アマルに白人を殺させているかもしれない」そうであれば愉快
だなと思う。 アメリカで白人世界に疲れているせいだろう。アジア
人は、特に日本人、韓国人、中国人は、肌の色が比較的白いので、
欧米の国へ行けば、白人社会に同化できると思っているが、それは
幻想にすぎない。アジア人差別が厳然として欧米社会に横たわって
いるのである。

無事、ゲリラと遭遇することなく、街に帰ってくると、辺りは夕闇
に覆われていた。インカの悲哀を感じさせる町並みは、遠い昔別か
れた種族の子孫を温かく迎え入れてくれているようだった。

つづく・・・・・

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あとがき

子供の世話と、仕事に追いまくられ、先週の配信をスキップして
しまいました。まことにご迷惑をおかけして、すみませんでした。

                       エドワルド

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