メルマガ:南米旅行記
タイトル:南米旅行記  2003/12/14


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南米旅行記No.31(2003年12月14日 Sun.)


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こんばんは。久しぶりに発行者メールを開くとなんと購読者が5人になって
いました。購読者が0人になったのでしばらく休止していたのです。

さて、フセイン元イラク大統領が拘束されたとか。これでイラクでの反抗
(いま欧米の新聞ではテロという言葉は使っていない)は止むのでしょう
か。私が言えることは明日日本株が暴騰する可能性があるということだけで
す。

明日は、旨い焼肉を食べながらビールでも飲もうかな。

                       エドワルド
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Index

1. 南米旅行記XXXII
2. ワンポイントスペイン語会話
3. ワンポイントスペイン語文法
4.グゥアテマラからメキシコ経由でアメリカへIX

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南米旅行記XXXII

バックパックを商店から買ってきた土田袋(穀物を入れる袋に穴を空け、
バックパックの胴体の部分を中に入れ、ひもを空けた穴からだして、高価な
〔ペルー人にとって〕バックパックであることを悟られないようにする)
の中にいれ、それを担いで西海の外に出ると、マリアがそこに立っていた。

7人の侍の残り組み5人が出てきて、「ナスカに行かずに、彼女の家に行
くんじゃないんですか」
「うるせぇ〜」
「みんな、それじゃな。花田か荒木で会おう」といって歩き出した。マリア
が腕をしっかり掴んでついてくる。風采の上がらない貧乏旅行野郎が羨まし
そうに見ている。


バスが大通りの路肩に止められていた。マリアの目に涙がいっぱい溜まっ
ている。
「直ぐに帰ってくるから。一ヶ月だけだよ」
「でも」
「もう、ハピーランドには行くな」といってUS100ドル紙幣を二枚渡す。
あまり、お金を持ち合わせていない貧乏旅行者としては、身が切られるほど
の金額だし、西海の一月半の宿泊料だ。
マリアが急にいとおしく思えて、彼女の肩を抱きながら「心配するな」と言
うが、あまりにも空虚な言葉だった。

バスに乗り込むと、マリアが泣きじゃくっている。男性、女性に関係なく、
別れと言うものは切ないものである。「離れたくない」という言葉と「行かな
ければ」という言葉が交互に襲ってきて、何ともいえない切ない気持ちになっ
た。

マリアが涙をぬぐって精一杯元気なふりをして手を振っている中、バスは動
き出した。

世の中とは、うまくできているもので、誰かが去ると、誰かがやってくるもの
らしい。陽気なイタリア人グループが「俺たちはイタリアだけど、どこの国か
ら来たんだい」
「日本だよ。でもアメリカの学校へ行っているんだ。イタリアはどこ」
「フィレンツェだよ」
あの、ルネッサンスの巨匠たち、レオナルド ダ ビンチ、ミケランジェロ、
ラファエロが頭に浮かぶ。彼らが、まるでタートル忍者のように思えた。バ
スが砂漠の風を切りながらパンアメリカンハイウエーを疾走する中、忍者達と
の楽しい会話が弾んでいた。
つづく・・・・

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ワンポイントスペイン語会話

Nunca he visto una mujer tan bonita como tu.(あなたのような美しい
人は見たことがありません)
読み ヌンカ エ ウ゛ィスト ウナ ムヘエール タン ボニータ コモ ツ
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ワンポイントスペイン語文法
だいたい大まかにいって、文法をカバーしましたので、このコーナーは
を廃止させていただきます。

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グゥアテマラからメキシコ経由でアメリカへIX

二人はペンションメサのエドワルドの部屋にいる。
「きみはどこ出身なの」
「奈良の香山町ですけど」
「香山町? 高校の時の友達が住んでいるよ。奥山といって靴下の製造業
をやっているんだけど」
「あ〜、僕の親戚ですよ。高校はどこですか?」
「大阪の明光だよ」
「僕もですよ」
「地球の裏側で、同じ高校の出身者と会うとは、世の中とはなんと狭い
んだろうね。それも友達の親戚なんだからな」
「彼はニューヨークとロスにいたらしいですよ」
「ロスで一緒に遊んでいたよ」
「そうなんですか。なんか、大学院へ行っているとか」
「まあ、大学院だな。しかし、アメリカにもいろんな学校があってね、金
で学位が買えるような学校もあるんだよ」
「それはどういうことですか」
実際に、奧山の在籍するカリフォルニア インターナショナル ユニバー
シティーはお金さえ払えば学位をくれる学校として有名であるが、友達の
親戚にその事実を伝えることはできない。
「かれの行っている学校は真ともだけどね」とはぐらかした。
「かれはいつも『俺の家は金持ちだ』と言っているけど本当なのかい」
「すごいですよ。200坪の家に住んでいるんですよ」
「200坪ならたいしたことないね」
「建坪が200坪なんですよ」
「それは凄いな。山も持っているといっていたけどね」
「香山では、有力者ですよ。彼のオヤジも一番高いベンツに乗っていて、
態度がでかいんですよ」
「この親があって、この子供ありということか」
「はは・・・・ そうですね」
「人の噂話をしていても何の足しにもならなから、夜の街に出て遊ばに
いかないか」
「いいですね」
通りには自動小銃を持った警察が等間隔に立っている。そこを抜けてあ
る通りに入るとストリートガールが等間隔に立っている。通りが変わる
と追いかけるほうと、追いかけられるほうの人間が入れ替わって並んでい
るのだから奇妙である。

「大丈夫ですかね。日本のように売春防止法で捕まらないですかね」
「この国に売春防止法があるのか、ないのかは知らないけど、大丈夫だと
思うよ。彼らは売春については問題にしていない。それよりも外人が売春
婦をしているとかを調べるみたいだよ」
「こんな貧乏な国に売春をしにくる女性がいるんですかね」
「ホンジュラスやエルサルバドルから来るみたいだ」
「どんな女性がタイプかな。気に入った女性がいたらいいな。交渉して
やるから」
「ありがとうございます」

適当な女性を拾って連れ込みホテルに入る。連れ込みホテルといっても
普通のホテルと何ら変わるところがない。内部は古臭いが結構広い。ベッ
トの横にあるスタンドランプの笠がステンドグラスで、古臭い部屋を薄暗
く照らしていて、レトロを強調している。

100%インディオの女性がベットに仰向けに横になっている私の上に馬
なりになって、喘ぎ声をあげている。ほとんどの日本人は白人志向だが、
インディオの中にも美しい女性がいるのである。この意味で天は人種に公
平である。白人は美しくて、インディアンは美しくないというイメージの
裏に金力の影がちらつく。もし、産業革命が南米で起こり、ヨーロッパが
南米の植民地になっていたならば、美的感覚も今とは違うものになっていた
だろう。

白人やメスティソと違って、ほっそりとした柳腰に適度な乳房。日本人の
女性を抱いているようだ。
「me vengo(来るは)」
「vamos(一緒に行こう)」と言いながら果てた。

女性の余韻に浸りながら同じ高校の後輩と、夜のグアテマラシティを歩い
ている。一期一会の不思議な夜が二人の体を優しく包んでいるようだった。

つづく・・・・
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