メルマガ:南米旅行記
タイトル:南米旅行記  2003/06/01


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南米旅行記No.15(2003年6月1日 Sun.)


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ちょっと前に満天で、日食のことがよく話題になっていますが、私がグ
アダラハラにいた1990年代初頭、日食に出くわす機会がありました。
その日は曇り勝ちな日でしたが、真昼間が見る見るうちに真っ暗になった
のに驚いたのを思い出します。

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Index
1.回収できない売掛金
2.疥癬I
3.ワンポイントスペイン語会話
4.ワンポイントスペイン語文法
5.南米旅行記XVI

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回収できない売掛金

わたしは1995年ごろ、銀(プラタ)やチャパ(金メッキ)のネックレスや
女性用のパンテーをメキシコシティで買い出し、キューバに持って行って商売
をしていました。もちろん、共産主義の国ですから許可を貰わなければ商売で
きないのですが、内緒でやっていたのです。

だいたい、メキシコで1ドルで仕入れたものが、3〜5ドルの値段がついたの
ですが、私は外人なので販売するには売り子を持たなければなりませんでした。
机上の計算ではぼろ儲けできるはずだったのですが、売り子からの売上金を回
収するのが困難だったので、ほとんど儲けがありませんでした。

アメリカの経済制裁で物不足状態にあったキューバは外国から持ってきた安
物US1ドルのパンテーをUS五ドル、1ドルのシルバーのネックレス5ドル
など安ければ安いものほど高く値段を付けることでき値幅を取ることができた
のです。高いものは、キューバ人自体がそんなに現金を持っていないというこ
とで値幅が取れないし、売れなかったので、合理的な商品といえなかったのです。

もし、私がキューバ人で直接販売していたら、それなりの儲けが月2000〜
3000ドル(これは平均月収10ドルのキューバ人には天文学的な額)にな
っていたでしょう。でも、何回もメキシコから大量の商品を抱えて持ってきて
いたので、牢屋行きだったかも知れません。

ここで私が言いたいことは、上手い話はなかなかないと言うことです。でも、い
つも何かをチャレンジしなければ、上手い話にもめぐり合わないのです。

やはり、現実と現実離れした中間ぐらいのところにいるのが、一番いいので
しょうか。皆さんはどう思われます。

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疥癬I

初めてのキューバ旅行から帰ってくると、肩の辺りや背中が痒い。「なんだろう。
ダニか南京虫でもやられてか。そのうち治るだろう」と思っていた。

ペンションアミーゴの食堂へ行くと、「エドワルドさん、きのう寝ているとき
に、体をボリボリかいていましたよ」と誰かが言った。
「そうですか。体が痒いんですよ。シャワーを浴びれば、マシになるんですけど」
「いったい、何だろうね」
 こうして地獄のような痒みとの戦いが始まった。

 日本に帰って性病科の医者に行った。
「体が痒くて痒くて仕方がないんです」
「どこかへ行ったのかね」
「メキシコ、キューバから帰ってきたばかりなんですよ」
「触らないでくれよ。うつされるかもしれないからな。 メキシコには得体の
知れない病気があるかもしれないからね」と医者とは思えない発言をしながら、
ピンセットで私の皮膚を摘んで、それを顕微鏡の板ガラスの上に擦りつけた。
そして、顕微鏡を覗きながら「カビがいっぱい見えるよ」といった。結局、1万
円払って、2点の塗り薬をもらったのだが、その薬を塗っても一向に痒みが治ま
らない。

体中を掻き毟るものだから、手などは皮が破れて血が出てきていた。母親がそれ
を見て「それ、疥癬と違う。戦後、そんなんいっぱいあったんやで」と言いな
がら怪訝な顔をした。
「そんな虫、日本にもうないやろう」
「それにしても、似てるな」

その当時、私は日本とメキシコをアメリカのロス経由で行ったり来たりして
いた。薬を塗り続けたにも係わらず、まったく治らないので、ロスの日系人の
クリニックに行った。
「痒いんですよ」
「どれ見せてみなさい」と日本の医者よりは、礼儀正しい受け応えだった。
「日本ではカビが生えていると言われたんですけど」
医者は私の皮膚のサンプルを取り、顕微鏡で調べだした。
「何も見えないがな」
「でも、日本ではカビがいっぱいはえていると言われたんですけどね」
「何も、見えないよ」
この日系人の医者は、藪医者で有名だったし、他の日本人ように、日本の医
者の言う事が正しいと思っていたので
「日本の医者はカビがはえていると言っていたんですよ」と口から言葉が出て
いた。
「何も見えないよ」
「そんなことはないですよ。お金を払っているんだから、ちゃんと見てくだ
さいよ」
「君は、失礼な人間だね」
「もう、いいですよ。会計をしてください」
こんなやり取りをして50ドル払った後、クリニックを後にしたが、後味が
悪かった。

つづく・・・・

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ワンポイントスペイン語会話

Si (はい) No(いいえ)
シ    ノ

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ワンポイントスペイン語文法

se+他動詞
受身の主語が主として事物であれば、記述のser+過去分詞の受動態よりも、
このseと他動詞の組み合わせのほうが多く用いられます。動詞は三人称に限
られますが、主語の数に一致」します。主語は動詞に後ろに位置するのが普通
です。
このseは本来、再帰代名詞ですが、受身の単なる「印」であると考えてくだ
さい。
Aqui se habla espano~l. (ここではスペイン語が話されます)
Se dice que la novela es interesante.(その小説はおもしろいといわれています)

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南米大陸旅行記XVI

このペンション西海は日本料理屋も経営しており 夕食はサン マルテイ
ン広場の側にあるレストランテ ダルマに行かなければならない。夕方、5時
になると、外出していた日本人宿泊者が集まってくる。初日の食事の内容は、
ラーメン、トンカツ、野菜、味噌汁、ご飯食べ放題でパワフルだ。飲み物も付い
ていて、大瓶ビール一本か普通のジュース一本のどちらかを選べる。大瓶ビール
か普通のジュースのどちらかを選べるというのが、アンバランスで面白い。宿と
この食事込みで、US5ドルなのだから非常に安いとしか言いようがない。

わいわい、楽しく食事した後、一人が大きな声で「みんなでカヤオに行こう
よ。日本人パワーを見せてやろうぜ」と発言した。
みんなの全員一致でカヤオに行くことに決まって、タクシー二台に分乗して
カヤオに向かう。
運転手が「どこの国から来たんだい」と話しかけてきた。
「日本だよ」
「日本はいい国だ。いろんな電気製品や車を造っているんだろう。日本に行っ
て働きたいよ。この国はダメだ」
「運転手さんは、タクシーが本業かい」
「いや、俺は昼間、警察官なんだ」
「なんで、警察官がタクシーの運転手をしてるの」
「妻と子供を養うためさ。この国では、公務員の給料は滞り気味だから、大学教
授でタクシーの運転手をしている奴もいるよ。タクシーの運転手が一番実入りが
いいんでね」
20分ほどして、カヤオのピルセンビール(ペルーで一番有名なビール)の工場
の巨大な看板が見えてきた。カヤオはリマの外港で、港の一角に船員専用の花街
がある。いつの頃から、日本人の貧乏旅行者に有名になり、彼らのご用達になっ
ている。

タクシーを降りると、狭い道路の両サイドにバーが乱立している。数にして
20軒ほどはあるだろうか。その中の一軒に七人の侍が乱入したのだか
ら、「チーノ、チーノ」というコーラスが聞こえてきた。まあ、女に対して怒り
を露にしても無粋なので、涼しい顔をしてやり過ごす。

篠原さんが、女性にあげるお菓子を買いに道端にある屋台に行った。しばらく
して、彼が怒鳴っている。何が起こったのか見るためにバーの表に出た。
篠塚さんが近寄ってきて、「若いのが、後ろから走ってきて小銭と腕時計を盗ら
れたよ。ポケットに両手を入れて盗る素早さは、プロだな」といって飽きれた顔
をしている。
「大変な国に来たみたいですね」
そのとき他の日本人が「そんなことないよ。泥棒が多いということは、売春婦も
多いことだから、通常では抱けない女性を抱くチャンスがあるということだよ」
と言った。それを聞き、これこそ、本当のプラス思考だと思って感心してしま
った。

彼は蒲生くんといい南米助平三羽烏の一人で、中南米の貧乏旅行者の間では至
極有名な人物である。ペルーとサンチアゴ デ チレの間を、一年間、女一筋
で行ったり来たりしている豪傑である。

しばらく酒を飲んでから、初めての日なので、適当に適当な女性を見つけて近
くのホテルへ行く。ホテルの管理人も経営者も日系人で驚いた。こんなところに、
日本人の血を引く人間が、こんな仕事をしているのかと感心したといったほうが
正しいだろう。隣の部屋に入った篠原さんの相方が「あ〜。あ〜」と物凄い大き
な喘ぎ声を上げている。その喘ぎ声をきいていると、私の伝家の宝刀も元気にな
り、女性のアソコを貫いた。あちらとこちらの愛のハーモニーが響きあい、断末魔
のようにホテル中に響いていた。

つづく・・・・
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