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タイトル:魁兎の小説  2003/04/18


恋人は準備中

橘 透 23歳。女にまったく縁がない男。ゲーセンの店長。
鈴内 海{かい} 20歳。鈴内家の長女。大学3年生。男に興味なし。
鈴内 都{みやこ} 19歳。鈴内家の次女。大学2年生。透に好意を寄せる。
鈴内 明{あきら} 18歳。鈴内家の末っ子。大学1年生。透に興味深々。

第1話「3人の女」
俺の名前は橘透。父親と母親は俺を置いて海外に行ってやがる。
一応俺はゲーセンの店長として働いてるが給料が安くて先日アパートを追い出された。
そこで実家に帰ってみると家が跡形もなく無くなっていた。
そこで父の知り合いの人の家でお世話になる事に。
一体何が起こるのやら・・・
透「ここでいいんだよな。えっと鈴内だよな。合ってる合ってる。あれ?なんで3つ名前があんだ?どれが親父の知り合いかな?」
透は不思議そうに思いながらインターホンを押す。
2〜3回押すが反応はない。
反応が無いのでドアノブを回すと鍵が開いており、ドアが開いた。
透「こんちは!!居ないなら入りますよ。」
透はそう言いながらキッチン・トイレ・お風呂を調べるが誰も居る気配は無い。
透「おっかしいな、電話してあるって親父が言ってたのになあ。親父に電話してみっか。」
そう言い携帯で父親に電話を掛ける。
父「もしもし、透か。」
父が電話に出た。
透は「そうなんだけど」と言うと父親は話出す。
父「昨日言い忘れたんだけどな、そこの家はなあ子供さん3人だけなんだよ。お父さんの知り合いの人は今北海道に出張してるみたいなんだ。」
透「なんだそりゃ聞いてねえぞ」と言った透の目の前にバスタオル1枚の女の子が立っていた。
透は「こんちは」と言うとそこに居た女の子が悲鳴を上げた。
透は逃げようとしたが上から降りてきた女の子の回し蹴りをくらい、その場に倒れた。

気がつくと目の前には警察の人が居た。
話によると透は泥棒と思われていたようだ。
透は説明するが取り合ってもらってはくれなかった。

夜になった。
そして、透は釈放された。
親父があの子達に電話で説明してくれたみたいだ。

家に着くと次女の都が透に話掛ける。
都「お父さんの知り合いの人の子供だって聞いたんだけど男には変わりないからね。」
透は「だからなんだよ」と思うと長女の海が話し出す。
海「今度都や明に手を出そうとしたら私が承知しないからね。覚えててよ。」
透は「だよな、この子達にしてみれば俺は一人の男だもんな。3人女の子の中に一人男が入ってきてるわけだし」と思い、家に入る。
そう言えばもう一人の子って喋んないよな。と透が思うと明は耳元で話し掛ける。
明「私はお姉ちゃん達と違うから宜しくね。」と言い、自分の部屋に戻った。そして海と都も戻っていった。
透は床につく。
すると都の部屋から悲鳴が聞こえてきた。
都の部屋で何かがあったのだ。
透は都の部屋に入る。
そこには都に刃物を向ける一人の男が居た。
透「その子を離せ。」と言うと男は何も言わずに都に刃物を突き刺そうとする。
海と明は透が行く前に男に向かって行った。しかし、男に倒された。
透は思った。「ここでこの男を倒せば気に入られるかも」とそう思った透は都を飛び越え男の背後に回り一本背負いを食らわした。そして男は気絶した。
透は都に声を掛ける。
透「大丈夫だった?」と透が声を掛けると都は泣きながら抱き着いてきた。

そして次の日の朝、透は都に起こされた。
キッチンに行くとそこには朝食が用意されてた。
都「そう言えば自己紹介してなかったね。私、鈴内都19歳。宜しくね。」
透は「こちらこそ」と言い握手をすると明も自己紹介をしだした。
明「私は鈴内明です。18歳です。彼氏募集中です。」
と明が言うと海は明を叱る。
海「明、自己紹介だけでいいでしょう。もう。」
明はしょげる。
海「私は海で20歳。男になんか興味ないから近づかないでよ。」と言った。
透は思う。「こういう女こそ飢えてんだろうな。」と。
その後、都が耳元に話し掛けて来た。
都「昨日は有難うね。」と言った。
そして透も自己紹介をし、皆で朝食を食べ、3人は大学に行った。
こうして透と鈴内家の生活は始まったのである。

つづく

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