メルマガ:風のひとり言――マスコミの裏を読む
タイトル:「風のひとり言――マスコミの裏を読む」第55号  2006/12/28


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         「風のひとり言――マスコミの裏を読む」vol.55
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 今年最後の配信になります。と言っても、そんなことを言えるほどに出して
いるわけでもないのですが、一応の区切りとして年末のごあいさつを兼ねまし
て発刊の運びとなりました。詳しくはあとがきで。


「ウェブニュースの恐さと可能性」
新しい世界
新しい経験

 慌しく終えようとしている一年ですが、これは個人的な事情でも全く同じ構
図でした。ヒョンなことから話が進み、この5月からライブドア・ニュースの
チーフデスクとして原稿のかなりの部分を見るようになったことが、大きな変
化です。

 以来、8カ月ですか? アッという間ですね。ライブドア社のポータルサイ
トとしてのニュース配信の仕組みはまだ皆さんもよくご存じないと思いますが、
自社取材以外の内外のニュースはかなりの部分新聞・通信社から買っています。
これもかなりユニークな部分があって、毎日新聞や時事通信のほかスポーツ紙、
ウェブ専門ニュース、外国通信社からの配信などを合わせて組み立てているほ
か、どう見てもミニコミとしかいえないようなニュース社からのものも買って
いたりします。手前味噌に言えば、幅広く読者のニーズに応えているという感
じですかね(朝鮮日報のニュースもあります)。

 私もこの組織で働くようになって分かったことですが、ウェブ上のニュース
配信というものはかなり特殊な世界を形作っているように思います。ご存じの
ように、インターネットという手段は、世界中にアッと言う間に“にわか記者”
を創造しました。わが社でもPJ(パブリック・ジャーナリスト)という市民
記者制度があり、毎日何人もの記者がPJニュースとして独自のニュース・意
見を流しています(最近、話題になったオーマイニュースと同じようなシステ
ムです)。

 つまり、これまでは表現手段とは縁のなかった人に簡便な手段(PC)が生
まれたため、よく知られるようなブログやSNSなどが流行(はや)っている
わけです。一面で多くのシロートの視点で斬新な記事が生まれているわけです
が、決して質を担保して発信されているわけではないので(それがネットの特
質だと言う人も多くいる)、まさに玉石混交、クソもミソも一緒という現状が
正直なところでしょう。

 私も、ネットの特質としてのグローバル性、簡易さや即時性、ネットワーク
の作りやすさなどは大いに認めます。しかし、無責任な投稿や言辞が多いこと
も紛れもない事実――この点も本当に強く感じるところです。

責任のある表現媒体として
伸びていく可能性は?

 私は個人的にライブドア・ニュースでニュース絡みの解説コラムと全くの日
常雑感を、週末に掲載させてもらっています(後述)。これもほぼ定着してき
た感じで、時として話題性の高いテーマを取り上げると(例えば靖国問題など)
、グーグルの検索順位の1位に挙がったりとかケッコウな反響をもらいます。
おおむね、好意的な評価をしてくださる方が多いのですが、ときには大変な誹
謗を受けたりするのです。

 ついこの間も、自らのホームページに交通事故で亡くなった子どもの無残な
写真まで載せていたという小学校教師(なぜかその後、沙汰やみになっている)
の話に絡んで、いかに無法な児童ポルノが氾濫(はんらん)しているかという
話を書きました。

 もちろん、主眼はネット上にあふれる写真や映像といったものだったのです
が(コミック誌の類は慎重に扱うべきだとわざわざ書いた)、これに対する反
響はかなり凄いものがありました。中には「あなたの人権感覚を疑う。しかる
べきところに訴える」というものさえあったのです(未だ訴えられていません
が)。

 これには驚きましたね。自由な意見が飛び交うのがこうした世界だというこ
とは若い記者からは聞いていましたが、今はちょっと頭が混乱しているという
のが正直なところ。逆に言うと、今の世には想像以上に幼児性愛の嗜好(しこ
う)を持っている人間が多いということなのでしょう。特に児童ポルノ(コミ
ック)というところに反応してきたのでしょうね。

 こうした無責任な反応や中傷(一部の意見には返事を出していますが、反応
はありません)にどう対処をしていけばいいのか。正直言って、今の時点では
分かりません。まぁ、全く野放図でいいと思っているわけではないのですが…
…。

 これから少しずつ方向性と方策を考えてみたいと思っています。とにかく、
この世界の広がりを誰も止めようがないと思いますし、何とかその大海の中を
泳いでみたいというのが、今回の私のひとり言ですが……。


□■□ 後書きのつぶやき□■□----------------------------------------
年末のあいさつに代えて

 いつも不義理ばかりしながら、言い訳に終始した一年でしたが、まさに今暮
れようとしています。皆さんにとってはどのような1年であったでしょうか。
幸いの多い年であったことは、密かに祈念するものです。

 イヤ、いつも思うのはありきたりながら時間の経つのが早いこと。ついこの
間、夏休みの旅行の計画なぞを考えていたと思っていたところですが、暖かい
冬を迎えたと思ったらもう年越しです。

 ニュースも相変わらず豊富でした。秋田の小1男児殺害事件、相次ぐいじめ
自殺は再び大きな社会問題に。飲酒運転による死傷事故もクローズアップされ
ましたし、耐震偽装事件で本格捜査、立件が始まったのもたしか今年からだっ
たと思います。忘れてはいけないのは、今いる会社に関係するライブドア事件
のホリエモン逮捕。「お金もうけ悪いことですかぁ〜」と叫んだ村上さんも捕
まってしまいましたし、企業の不祥事も相変わらずです(日興コーディアルグ
ループ事件を見ると、この国の企業体質は全く改まっていないことが分かりま
す)。

 まぁ、愚痴を言ってばかりいても始まりませんが、以前よりははるかにやる
ことが多くなったので個人的には充実した年でした。個人ついでに言わせても
らうと、長く続けていたホームページはブログに移行するつもりです(名前も
『風のひとりごとブログ』にするつもり)。年明け早々の開設を狙っています
ので、またご案内が届いたあとはよろしくお願いします。

 また、宣伝になりますが、ライブドア・ニュースで個人的所感をコラムとし
て発信させてもらっています。金曜はコラム仕立てにしたニュース解説記事を
1本。土曜日の午前中には編集日誌と言えるものを載せています。また、ぜひ
読んでください。テーマにもよるのですが、かなりの反響があることも事実で
す(グーグル検索のトップに挙げられたことも数回。私はこんなシステムのこ
とも知らなかった)。新しい形で発信できていることも、自分を鼓舞してくれ
た一つの要因だったと思います。

 来年もこうした形での、まとまった意見の表明とともに、もう少し客観的と
位置づけられるニュース媒体を通した意見発表もしていくつもりですので、ま
たよろしくお付き合いください。本当に、よいお年を。

  除夜過ぎてなほなすことの多くあり(山口波津女)


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