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タイトル:素敵な暮らしをあなたに  2003/05/18


オープンハウス

アメリカ国籍のアフガニスタン人が昔私に言いました。
「私の国では、誰かが遠くへ旅に出る場合、気をつけて行って来て下さいという気持ちで皆でパーティを開きます。
帰って来ましたら、今度は旅をしてきた人が皆にお土産を渡すためにパーティを開きます。
お土産は旅の話です。」

転勤でアメリカに数年暮らしていた友人家族が帰国しました。
帰国の挨拶として
「オープンハウス」と呼ばれるスタイルのパーティを開きました。
決められた時間内ならばいつでも、何時に行って何時に帰ってもよいという
招くほうも招かれるほうも気楽なパーティです。
週末の夕方、楽しみに伺いました。
社宅のマンションの玄関ドアは半分開けてありました。
入ると居間へのドアも開いていて、談笑とともにお客様の姿も見えました。
すでに玄関からがパーティ会場でした。
居間の入り口に置かれたテーブルには数種類の飲み物とお料理。
挨拶もそこそこに、持参した食べ物や飲み物をテーブルに出して、
パーティの仲間入りをしました。
自分でお皿にお料理を取り、飲み物を持って適当な場所に移ります。
家具は全部壁際に寄せてあり、立食スタイルでした。
この時参加していたのは友人の会社の同僚、友人、知人など15,6人程。
皆さん初対面でしたが、パーティの目的がはっきりしていることと、移動しやすいこともあったからでしょうか
友人夫婦がきっかけをつくるまでもなく、
殆どの人たちといろいろな会話が自然にできていきました。
新しくゲストが到着するたびに雰囲気が少しずつ変わり、また、新たな会話が生まれます。
同じように、テーブルの上の食べ物や飲み物もゲストの数だけボリュームを増し、変化していき、
それが最大の「ごちそう」になっていました。
驚きと同時に感心もしたのは、
友人の同僚の若い女性が持ってきたポテトチップスでした。
みんなの前で大きなバスケットを取り出し、10袋くらいのポテトチップスを次々とあけて山のように盛り上げました。
期せずして小さな歓声があがりました。
ダイナミックな演出も素敵でしたが、
何となくアメリカ的で、軽く、食べやすく、いつの間にかそこに人垣ができてしまったくらい
この日のパーティにはとても合っていました。

楽しい分だけ時間が経つのは速いものですが、
ちょっと足が疲れたかなと感じ始めた時、それがサインです。
幾つかの椅子も用意されていましたが、お腹も心も満たされ、おいとましました。

招くほうの負担も軽く、狭いスペースでも気軽に楽しめるオープンハウス、
日本では初めて経験しましたが、
現代の忙しい私たちにはぴったりのスタイルかも知れませんね。

HP  http://sheshe.hp.infoseek.co.jp

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