メルマガ:【マスコミが伝えない事実】
タイトル:るいネットメールマガジン 【 る い 】[2005.9.14]  2005/09/14


  るいネットメールマガジン【 る い 】[2005.9.14]

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        メルマガ 【 る い 】  [2005.9.14]
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1  今週の注目投稿
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★ 社会統合お題より、「マスコミによる共認支配の怖さ」についての
  議論をご紹介します。
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◇ 結局はイメージとわかりやすさ? 
       【山田由美 (22 岐阜 会社員) 05/09/12 PM05】  
 
  今回の衆議院選挙の結果には、正直驚いた。
  おそらく自民党が勝つだろうとは予想していたが、ここまで大差を
  つけて勝つとは思っていなかった。

  今回の選挙の特徴は、前回の選挙で民主党に投票した無党派層の多
  くが自民党に投票したこと+選挙の争点が郵政民営化の一つにしぼ
  られてしまったことである。
  無党派層の人はなぜ自民党に投票したのか?

  (以下、引用)
  >なぜ、「小泉自民党」は無党派層に受け入れられたのか――。推
  計投票率が67%を超えた今回の衆院選。東京都区部の投票所10
  か所で、前回(2003年11月)は自民党に投票せず、今回は同
  党を支持したという計20人にアンケート調査した。

  このうち「前回は民主党」と答えたのは17人。大半が、小泉首相
  の政治姿勢に「力強さ」を感じたことをあげ、「郵政以外の改革も
  進むはずだから」という回答も少なくなかった。

  「郵政民営化は関心がない。小泉さんが頑張ろうとしている姿に
  ひかれた」
  前回、民主党に投票したという文京区のパート従業員の女性(45)
  は今回、自民党支持に回った理由をそう語った。

  本当に関心があるのは「年金問題」。各党には、将来までしっか
  り年金を受け取れるというビジョンを示してほしかった。
  だが、年金一元化を掲げた民主党の岡田代表の言葉は力がなく、
  期待感も持てなかった。前回、民主党に入れたのは、自民党は、
  派閥のリーダーの意見で党の方針が決められている印象だったか
  ら。それが小泉さんの登場で変わってきたと感じた。その変化の
  兆しに賭けることにしたのだという。

  江戸川区の男性会社員(45)も、最大の課題として「年金改革」を
  あげた。しかし、投票したのは前回の民主党ではなく自民党。
  理由は、「小泉首相に今までの自民党総裁とは違う決断力を感じ
  た。保守的というイメージが変わったから」。郵政民営化が実現
  すれば、ほかの改革も進むのでは、という期待を感じている。

  同じく自民党支持に転じた中央区の主婦(78)は「民主党は年金問
  題などで言っていることは良いが、実行できるか疑問」と話し、
  こう続けた。
  「小泉さんは、郵政民営化を断固やり遂げるという姿勢がはっき
  りしていた。『刺客』を送り込む手法も政策のためには仕方ない」

  一方、政治に関心が薄いとされる若い世代は、郵政民営化問題を
  きっかけに「選挙に興味を持った」という答えが目立った。

  江東区内の自営業の男性(30)は「これまで投票したことがなかっ
  たが、選挙のことが騒がれて関心を持った。民主党がダメだとい
  うのではなく、郵政民営化に賛成だから」。

  数年前から株式投資を始めているという千代田区の男性会社員
  (26)の理由は、もっと明快だった。
  「自民党に入れた理由はただひとつ。郵政民営化を早く実現して
  ほしいから。民営化すれば株式市場も活性化する。私の1票を力
  にしたい」

  (読売新聞) - 9月12日10時2分更新
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050911-00000525-yom-pol
  
  結局、最も大衆をひきつけたのは『何かしてくれそう』というイ
  メージでしかない。それは=マスコミによって作り上げられたイ
  メージである。一体小泉首相が何をしてくれるのかをきちんと理
  解している国民はどれだけいるのだろうか?(そういう私も郵政
  民営化について語れといわれても、無理ですが・・・)

  今回の選挙では特に表層的なイメージによって、本来考えなけれ
  ばいけない中身が覆い隠され、全てが分かりやすいほうへと構造
  化されている(郵政民営化に賛成or反対ような二項対立)よう
  に感じた。

  小泉首相がしてきたことは郵政民営化だけだったのか?国民が反
  対する中でのイラクへの自衛隊派遣は?結局議員年金については
  手付かずのままの状態で終わった年金問題は?アメリカとの関係
  を優先し、アジアとの関係は悪くなる一方の外交問題は?700
  兆にまで膨れ上がった借金は?

  問うべき問題は、一つではなかったはず。だが、結局わかりやす
  いイメージや構造へと国民は判断を下した。それだけ、国民が先
  行きの不安を抱えており、新しいことを実現してくれそうな人に
  期待しているということなのだろうか・・・?今回の国民の判断が
  妥当だったのかは、次の四年間を見てみないと分からない・・・。  
 
  全文 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=97236  
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◇ 今回の選挙結果からの注目点 
      【吉国幹雄 (53 鹿児島 講師) 05/09/12 PM04】  
 
  今回の選挙、結果から見た注目点は3点ほどある。

  ●投票率はここ数年の最高を達成
  今回の総選挙の投票率(小選挙区)は67.51%で、小選挙区比例代
  表並立制が実施された96年以降の選挙では最高となった。大阪
  で前回より10ポイント以上増えるなど、特に首都圏や近畿圏で高
  い増加率となったもよう。ただし、世代ごとの投票率はわからな
  い。当日の選挙では中高年の姿が圧倒的に多いように感じたが…

  ●自民圧勝、民主惨敗
  自民は296議席確保して圧勝、公明とあわせて与党で定数の2/3を
  超える327議席を占めた。これで郵政法案成立だけでなく、憲法改
  正論議なども加速するかも。

  ●郵政法案反対議員、約半数当選、
  先の通常国会で郵政民営化関連法案に反対した自民党議員(当時)
  のうち、自民党公認を得られずに小選挙区で立候補した33人の
  選挙区で亀井静香・元建設相(広島6区)ら15人が当選。
  国民新党の綿貫代表が「(「反対票組」で)これだけ当選すれば
  (いい)。」と語り情けない反面、それほど予想外に票を集めら
  れたということ。

  以上の3点から、極論を言えば郵政法案に賛成しようが反対しよう
  が、郵政法案に対して立場をはっきりさせた議員は当選し、法案
  を捨象し小泉批判と自民・公明批判に終始した議員は落選、年金
  などの他の論点にすり替えた党は壊滅ということか。

  今回の選挙、街頭演説での他党・他の議員に対して直接攻撃する
  絶叫型が目に付いた。がマジョリティーは批判しか繰り返さない
  議員よりも、郵政民営化に対して明確に賛成・反対を意思表示し
  た議員を選んだということだろう。
  マスコミが郵政民営化の是非をテーマとする劇場型選挙を仕組ん
  だ背景が大きいとは思うが、大衆はごちゃごちゃ批判する党や議
  員よりも、「やるかやらないか」の単純な結論(答え)に収束した
  ということだろう。

  これはファシズムを生み出す危険な構造であるという認識は変わ
  らないと思うが、我々の思っている以上に大衆の閉塞感、収束不
  全は大きく、脱出欠乏・答え欠乏が潜在的にうごめいているとい
  うことではないか。問題は中身のない結論に大衆が収束しようと
  する構造だ。中身のない結論に収束させた政治家はもちろんだが、
  社会共認形成の共認媒体であるマスコミの責任は大きい。

  ところで、その問題のマスコミだが、「エキサイティング選挙」
  を打ち出して、視聴率稼ぎの祭り場づくり躍起になっているのは
  相変わらずだが、例年になく「馬鹿騒ぎ」はうんと減ったように
  感じた。固唾を飲んで見守っている雰囲気がどことなく漂ってい
  るように感じた。
  また、誰が当選するかよりも自民と民主の戦いがどうなるのかの
  関心が極めて強いように感じた。(大衆の意識も、個人よりも党
  =集団への関心が強くなっていたのではないか)マスコミですら
  馬鹿騒ぎでは済ませられない現実の壁。その答え欠乏は彼ら自身
  も強烈に感じているのだろう。

  しかし、現に中身を捨象し目先収束させている仕掛け人は彼らマ
  スコミ自身である。勢力を拡大してしまった無内容の自民に対し
  て、今、中身を突きつけられるのは新しい共認媒体しかないだろ
  う。あるいは、彼ら政治家に代わる新しい統合組織を打ち出すし
  かないということだろう。
  今まで以上に新しい共認形成の場の拡大と、中身(答え)に磨きを
  かけた認識闘争が我々に求められていると認識する。  
 
  全文 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=97234
     
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◇ 庶民の半分は「反小泉」という「事実」 
             ・・・「自民圧勝」という「マジック」   
       【阪本剛 (31 千葉 SE) 05/09/13 PM04】  
 
  >しかし、現に中身を捨象し目先収束させている仕掛け人は彼ら
  マスコミ自身である。勢力を拡大してしまった無内容の自民に対
  して、今、中身を突きつけられるのは新しい共認媒体しかないだ
  ろう。
  (参照 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=97234 )

  今回の衆院選の結果について、マスコミの報道は「自民圧勝」一色
  である。だが、それは「事実」なのだろうか?

  彼らの報道には選挙結果を分析する重要なファクターが捨象されて
  いる。それは、「得票数」である。その中でも「死票」の分析は、
  非常に重要である。

  まず、比例区の数字から分析してみよう。 
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  ●衆院党派別得票数(比例代表)
      議席  得票数
  自民  77 2389万
  民主  61 2104万
  公明  23  899万
  共産   9  492万
  社民   6  372万
  国民   2  118万
  日本   1  164万
  大地   1   43万
  合計 180 6781万

  与党 100 3488万(51%)
  野党  80 3294万(49%)
  合計 180 6781万
  -----------------------------------

  ほとんど、与党、野党の得票数は拮抗していることがわかる。
  しかし、得票数を議席数に配分される過程で、5分5分の数字が
  与党多数になってしまったのだ。

  次に、小選挙区の数字の分析に移る。
  -----------------------------------
  ●衆院党派別得票数(選挙区)
      議席  得票数
  自民 219 3252万
  民主  52 2480万
  公明   8   98万
  共産   0  494万
  社民   1  100万
  国民   2   43万
  日本   0   14万
  大地   0
  諸派   0    2万
  無所属 18  324万
  合計 300 6807万

  与党 227 3350万(49%)
  野党  55 3133万(46%)
  無所属 18  324万( 5%)
  合計 300 6807万
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  得票数と獲得議席数のアンバランスは、比例よりもひどい。与党
  の得票数は半数に満たないのに、獲得議席数は4分の3を越える。

  気の毒なのが、共産党で、500万票を集めながら、獲得議席は
  ゼロ。得票数が5分の1の公明党が、8議席を集めているのに比
  べれば、いかに不公平かがわかる。

  分析で明らかなのは、庶民の半分は「反小泉」だ、ということで
  ある。自民は、決して過半数の支持など受けていないし、庶民の
  意識は「圧勝」とは程遠い。(前回の選挙と比べても、ほんの数
  パーセントしか、得票率は動いていない。)

  なのに、一部の政治集団が、国政を牛耳ることになる。今回の選
  挙の結果は、はっきりいって、制度の生んだ「数字のマジック」
  そのものである。
  こんな裏事情を知っているはずのマスコミの「与党圧勝」報道は、
  60年前の大本営発表と同じものだと、庶民は心得ていたほうが
  よいのではないだろうか。
  
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050912-00000258-jij-pol
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050912-00000257-jij-pol

  ※蛇足だが、選挙における死票の分析は、政治ジャーナリズムの
  基礎中の基礎なのに、マスコミはどこも大きくやっていない。
  これでは、マスコミは小泉翼賛の報道機関そのものではないか。

  また現在の選挙制度が、いかに民意を捻じ曲げる制度であるかが、
  今回の選挙でよくわかる。小選挙区制は2大政党制を前提・目標
  として導入されたが、イギリスやアメリカのような、国民が階級
  分離(資産家vs労働者)、思想分離(中央集権vs政府不信)している
  国を、日本国民が別に目指しているわけではないと思うのだが…。
   
  http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=97269
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