メルマガ:【マスコミが伝えない事実】
タイトル:るいネットメールマガジン 【 る い 】[2005.2.1]  2005/02/01


  るいネットメールマガジン【 る い 】[2005.2.1]

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        メルマガ 【 る い 】  [2005.2.1]
            http://www.rui.jp/

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1  今週の注目投稿
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★ 男と女・性・婚姻お題より、「結婚って、ヤバくない?」
  についての議論をご紹介します。
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◇ 子育ては「事業」 
     【浅野雅義(37 滋賀 不動産)05/01/29 PM07】  
 
  >現実の制度としての“結婚”と、男女のあり方として不可欠と感
  じ収束している“結婚”。不全の中でみんなが向かおうとしている
  “結婚”の本質部分を明らかにしてゆく必要がありそうです。
  (参照 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=81529 )

  「結婚」という言葉は、非常に多くの意味(イメージ)を伴ってお
  り、中味のない観念のひとつだと感じます。
  たしかに、本質部分は何なのか?

  このことを考える上でのひとつの材料として、『フロン−−結婚生
  活・19の絶対法則〜家庭から夫をリストラせよ〜』(岡田斗司夫・
  海拓社)の著者のインタビューを引用してみたい。
   
               ◆
  何のための「結婚」?

  岡田 同じ人を一生愛さなければならないと思ったら、こんな辛い
  ことはないですよ。結婚の唯一の利点は、結婚はシステムであって、
  事業であるから、相手を愛さなくても大丈夫ということなんですけ
  どね(笑)。みんな結婚をゴールだと考えちゃうからな。
  ――恋愛と結婚は全然違うとしたら、一体何のために結婚の必要性
  というか役割はあるんですか。

  岡田 もし相手を自分から離したくないから結婚するっていうなら、
  そういう努力をすればいいわけで、結婚して離れないんだったらそ
  んな楽なことはないですよ。でも結婚にはそういう作用はきょうび
  一切ないですから、結婚したから相手が浮気しなくなるというわけ
  でもないし。

  じゃあ、結婚の役割とは何かといったら、それは子どもを育てると
  いうことしかないと思うんです。ただ二人でいるだけなら、お互い
  やりたいことの時間を合わせて一緒にやっていればいいんです。と
  ころが、育児になった瞬間にしなきゃいけない仕事が膨大にでてく
  る。十年がかりのプロジェクトを立ち上げて事業部を作るようなも
  のだから、そこは合理的に考えるしかないんですよ。

  そこであんまり感情入れてもしょうがないというか、仲良しの友達
  と一緒に事務所作って仕事してはいけないのと同じで、じつは、育
  児するための結婚にはあんまり恋愛感情ってないほうがうまくいく
  んじゃないでしょうか。恋愛感情はあとでついてくるぐらいの方が
  うまくいくんじゃないのかなと思っているんですけどね。

  (Z-kan Vol.2より再掲載)岡田斗司夫インタビュー 
   (参照 http://homepage2.nifty.com/mimigaku/okada01.htm )         
               ◆
 
  この著者は、結婚の意味や機能を突き詰めて考え、実践していく中
  でいきついた結論は制度上は離婚、生活上は週2回の通い婚的な形
  態に落ち着いたという経歴を持っています(結婚に関するあいまい
  な部分をそぎ落とした思考は非常にラディカルで斬新)。

  その中で注目されるのは、「結婚=子育て事業」として再定義して
  いることだといえます。通常、夫は家庭に「やすらぎ」「休息」を
  求めに帰る。しかし、子育て中の妻にとっては、家庭は職場と同じ
  意識でやすらげる場ではないとのこと(妻がやすらげるのはむしろ
  一人で外に出たとき)。その点だけでも、家庭という場における男
  女の意識の違いが明らかになる。よって、夫も子育て中は共同事業
  者としての意識を持って臨まなければ双方のストレスが増大し、子
  育て機能を阻害してしまう。

  もちろん、ここまで機能が限定されてしまうことへの違和感もある
  ように感じますが、本質はそこまで「家族集団」は、家族共同体と
  して包摂していた諸所の機能・目的をどんどん集団外、すなわち市
  場に委ねてきたことの結果なのではないでしょうか(市場化される
  以前は、これらの機能を代替できないため家族集団を形成する必要
  性や課題も明解で、そして充足感も大きかったと思う)。

  男女関係を求めるならば恋愛市場が広く開放されており、食事を摂
  る機能は外食産業やレトルト食品などの中食でまかなわれる。
  介護は老人ホーム、洗濯はクリーニング屋、教育は学校や塾等々。

  そこまで整備されている現在、恋愛を求めたいなら恋愛すればいい
  し、食事を作って食べるならば外食やみんなで共同炊事をする方が
  経済面・充足面でも上。

  にも関わらず、旧い時代の「家庭・家族」のイメージからいまだに
  離れられず、家庭に過大に期待してしまっている。唯一残されてい
  るのは子育てということならば、これを一大事業ととらえ、取り組
  んだ方がはるかに失敗は少ない(その場に、相手に全ての役割を求
  めようとするから負担が増え破綻してしまう)。

  暫定的には現在の結婚制度が担っている本質的機能を対象化し、そ
  のためにどうするかという取り組みとしてヒントになるように感じ
  ます。そして、本質的取り組みとしては、市場に代替した集団とし
  ての機能をどう地域や家族集団に再統合していくかという課題にな
  ると思います。
 
   全文 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=84815

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◇ 社会規範としての結婚圧力の衰弱という視点 
        【本田真吾(48 香川 建築家)05/01/22 PM06】  
 
  共認動物である人間の未婚晩婚問題は、その時代の共認圧力の源で
  ある社会規範を抜きには語れないと思う。

  戦前世代は家父長権を基盤とした、家と家の問題として結婚があっ
  た。これは社会規範としても共認されており、単なる個人や家を越
  えて、大きな共認圧力(結婚圧力)になっていた。
  この共認は私権の獲得と継承を家単位で行うという共認でもある。
  だから、私権へ収束力が衰弱すれば、結婚圧力も衰退するという関
  係にある。

  戦後の第一世代である団塊の世代は、その家父長権に反抗し都会に
  出て自由恋愛を謳歌した。とはいっても、今のような複数関係や婚
  前交渉はまだ一般化してなかった。だから、付き合うのも、結婚を
  前提にという意識が主流であったと思われる。

  その上、最終的には親元である家と家の問題として結婚を捉えてい
  る側面も残っているので、結婚となれば親戚一同がずらずら式に参
  列し、権威付けのため会社の上司に仲人を頼んでいた。
  要するに、家父長権に反抗し、相手は自分の好き嫌いで選ぶが、そ
  の相手は家として認めてもらうことで社会的承認(私権の獲得と継
  承)を得ていた訳である。

  次に中間世代として、学生運動の終わった後に成人した世代がある。
  三無主義と言われる世代で、遊ぶ事以外考えていなかった世代であ
  る。この世代では、複数関係はまれであるが付き合っていればセッ
  クスは当たり前と言う世代で、結婚とそれまでのお付き合いは別と
  いった感覚だった。

  戦前生まれの親をもつ最後の世代が、オタク世代と呼ばれる世代で
  ある。この世代になると、女性の性権力真っ盛りに青春期を迎え、
  女遊びに走った男と、強い女を見て女恐怖症になった男に2分され
  る。この頃から結婚しない、出来ない男が増えてくる。

  またこの頃(80年代後半)、結婚に関する家との関係も変化し始
  める。それまでは、上司に仲人を依頼し親戚一同をよんで、ホテル
  で壮大に結婚式を行い、社会的に認知されるというものから、人前
  婚といわれる、小さなレストランなどで行う仲間中心で手作りの結
  婚式や、二人だけの教会での結婚式などが増えてきた。結婚そのも
  のも二人だけの課題となり、家と家の関係はかすんできた時代と言
  えるだろう。

  戦後自由恋愛から結婚という流れは出来上がった。それは二人の独
  占関係の吸引力が直接の引き金になっていたにしても、社会規範が
  生み出す共認圧力としての結婚圧力が働いていたから結婚するとい
  う決断できたのであって、社会とは独立した二人の心の中だけで生
  起した決断ではない。

  この圧力は、”80年ころから衰弱しかける。80年代後半には殆
  どなくなってきたのだろう。その結果、”80後半、結婚式も二人
  だけの世界で決定できるようになったと同時に、共認圧力がない分
  晩婚化や未婚化も増え始めた。

  そして今、戦後生まれ親をもつ団塊の世代の子供が、成人になる時
  代になった。彼らは、社会規範から来る共認圧力はほぼゼロの状態
  ゆえ、最後に残るのは、親の個人的な期待圧力だけである。この弱
  い圧力でも、他に期待がなければとりあえず収束してしまう、とい
  うのが親元に帰って結婚する現象の、一つの原因ではないかと思う。 
 
  全文 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=84413
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