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るいネットメールマガジン【 る い 】 [2004.06.15] □━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□ メルマガ 【 る い 】 [2004.06.15] http://www.rui.jp/ □━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□ ─┬───────────────────────────────── 1 今週の注目投稿 ─┴───────────────────────────────── ★ 「社会統合」の会議室から、『旧観念に対する違和感の顕在化』 についての議論をご紹介します。 ====================================================================== ◇ 旧観念無用は顕在化した 【斉藤紀成 ( 32 京都 塾講師 ) 04/06/08 PM01】 >みんなのマスコミ離れが進み、マスコミも探索段階にあるのだろうが、 どこか違和感を感じる。これってなんでだろう?? (参照 http://www.rui.jp/message/07/30/18_6b52.html ) たしかに最近、路上でいろんな人と話をして、庶民のマスコミに対する 違和感が急速に増大してきているのを感じる。いや感じていた。老若男 女を問わずである。 これがついに頂点に達したのが、イラクの人質問題や、北朝鮮の拉致家 族問題である。当初のマスコミの論調(目論見)とは裏腹に、被害者がバ ッシングされている。以前では考えられなかったことではないだろうか? >収束不全⇒みんな収束の共認圧力を受けて、既存(≒私権)意識は目先 の秩序に収束し、それに押されて、個人主義(≒旧観念)より国家主義(力 の現実主義)の方が優勢となってきた。 その結果、要求するだけの運動や批判するだけのマスコミ報道に対する反 感が、広まってきている。 (参照 http://www.rui.jp/message/07/30/70_4105.html ) これは、ものすごい大きな変化だと思う。旧観念とりわけ個人主義に対す る違和感や反感がついに顕在化したということである。 収束不全とは、言い換えれば「社会共認の統合軸不在」ということである。 したがって、外圧が高まれば、統合軸を求めて秩序収束していく。みんな が危機感を感じて秩序(社会)収束しようとしている時に、自分勝手な要求 で秩序(⇒規範)を解体する個人主義が受け入れられなくなっているのは当 然である。 この(目先の)秩序収束の流れは実は至るところで現われている。資格・公務 員志向や授業出席率の増加など、いわゆる安定志向・制度収束もこの目先の 秩序収束の一派である。 問題はただ一点で、根本問題(=収束不全)については相変わらず捨象したま ま、目先の秩序=国家(力の現実)に収束しようとしていることではないだろ うか? 既存のもの(国家も私権も制度も観念も)には収束できないから収束不全なの に、とりあえずそこへ収束しようとするのは目先以外の何者でもない。危機 感を感じるのはこの流れがあまりに性急だから。小泉政権に変わってからで も、その支持基盤が当初は変革期待だったものが、ここへ来て急に目先の秩 序に変わってきた感が否めない。 >目先の無難な誤魔化し充足の風潮と、答え探索⇒事実探索の潮流とが相克 しているのが、現在である。 (参照 http://www.rui.jp/message/07/31/23_563c.html ) 目先に流れるのは答えが無いから。だとすれば、マスコミ離れ、旧観念に対 する反感が顕在化してきた現在、答え探索⇒事実探索⇒新理論収束の流れを 一気に加速するためにも、共認形成の場の再生と答えの提示が急がれる。 全文 http://www.rui.jp/message/07/31/94_af81.html ------------------------------------------------------------------ ◇ 2004年、そしてマスコミもガタガタになった 【阪本剛 ( 30 千葉 SE ) 04/06/13 AM00】 >たしかに最近、路上でいろんな人と話をして、庶民のマスコミに対 する違和感が急速に増大してきているのを感じる。いや感じていた。 老若男女を問わずである。 (参照 http://www.rui.jp/message/07/31/94_af81.html ) 2004年は、歴史的な転換点になるかもしれない。意識潮流の大きな転 換を示すと思われる象徴的な事件が重なったからである。 4月7日および14日、イラクで拉致された日本人の活動家・ジャーナリ ストらに対して、人質に取られた直後から(15日、17日には解放)、 本人らと自衛隊撤退を求めた家族に対して、 「新聞やテレビの報道を通じて、家族は思い上がっているのではない かと思った。ボランティアはイラクへ行かなくても国内ですることは ある。極限すれば『自業自得』だ」 「家族や本人は調子に乗り過ぎている。自己責任であり、かかった費 用は本人たちが負担すべきだ」 といった非難の電話や匿名掲示板での批判が相次いだ。 http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2004/sha20040428.html 4月23日、3閣僚に年金未加入期間があることが判明したのを皮切り に、与野党に多数保険料の未納期間があることが判明した。が、5月13 日以降、報道番組のキャスターらも未納期間があることが判明。 6月5日には、参議院本会議で給付額抑制・保険料の段階的増額を盛り 込んだ年金制度改革関連法案が可決、成立した。 http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/f-et-tp0-040514-0022.html 5月22日、北朝鮮に拉致された日本人の子供たちが帰国した際、小泉首 相の対応を批判した被害者家族と家族会に対して、 「文句もいいかげんにしとけ」 「イラクで人質になった日本人と同じ。自分のことしか考えていないの か」といった非難の電話、メールが寄せられた。 http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou04/0526ke30520.html イラク日本人人質事件のケースも、北朝鮮拉致被害者家族のケースも (「救う会」側は首相への謝意も述べているようだが)、政府への自衛隊 撤退要求や、首相への批判をクローズアップして報道したマスコミの目論 みはほぼ外れ、当事者たちは、猛烈なバッシングにさらされることになっ た。 年金改革法も、未納議員の存在、強行採決の件など、批判するネタは山ほ ど存在したが、あっけなく成立した。 これらの事件群が意味するのは、大きく2つある。 一つ目は、(既に多くの人が指摘するように)平和主義、人権思想、福祉 制度など近代思想=旧観念(および観念に基づく諸制度)に対する庶民の 違和感が顕在化しつつあることだ。 これら旧観念群はこれまで批判することがほとんどタブー視されていた。 が、もはや旧観念に基づく要求、主張は庶民の声によって封じ込められつ つあることを、上記の事件群は示している。 二つ目は、マスコミの世論形成=共認支配が崩れつつあることである。 マスコミの思想的支柱である旧観念への白眼視、違和感が高まっているこ とに加え、批判・否定するだけのマスコミのスタンスよりは少なくとも現 実に何らかの対応・行動している政府与党、および国家の作る秩序・制度 の力への支持に庶民の意識は向いつつある。 (貧困の消滅した1970年代以降、政治家はマスコミとマスコミが作り出す 世論に絶えず怯えてきた。しかし、少なくとも現状を見れば、マスコミと 政治家の力関係は逆転したと見ていいと思う。) マスコミによる社会的共認支配の下で、家庭も会社も国家もガタガタにな り続けてきた。 そして、2004年、共認支配の力の源泉=旧観念への不信と違和感の顕在化 によって、マスコミ自身もガタガタになったのだ。 全文 http://www.rui.jp/message/07/34/19_33e9.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※【 】内は投稿者名・プロフィール・投稿日時です。 ※投稿は一部要約しています。 ※配信アドレスの変更、配信中止は、以下のページにて可能です。 http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3E9C2C446CC9D ※お問い合わせは「るいネット編集部」ruinet@rui.ne.jp まで。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇るいネット⇒ http://www.rui.jp |