メルマガ:【マスコミが伝えない事実】
タイトル:るいネットメールマガジン【 る い 】 [2004.01.06]  2004/01/06


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      メルマガ 【 る い 】  [2004.01.06]
              http://www.rui.jp/
 
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1  今週の注目投稿
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★『環境・農業』の会議室では、理想論や目先の運動論を超えた実現の
 可能性について話し合っています。
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◇ 環境・農業の「なんでだろう?」が少ないのはなんでだろう? 
        【小松由布樹 ( 38 岐阜 農業 ) 03/12/31 PM05 】
  
  実際露店※でも、環境・農業の「何でだろう?」はなかなかお題と
  して選ばれない。るいネットのお題ランキング※でも、環境・農業
  はとりわけ少ない。

  しかし、環境や福祉に人気があるということは、みんなそれだけ関
  心があるということ。本来なら、環境や福祉の問題を捉え「なんと
  かしなければ」と期待する中で、「なんでだろう?」と考えるはず。
  にも拘わらず「何でだろう?」が思い浮かばないのは、奇妙な現象
  だと思う。

  今や、環境や福祉に携わることは、人の役に立つことであり、善い
  ことであるという意識が世の中に蔓延し、規範観念と化している。
  しかし問題の根本原因を追求し、それを何とかしようと考える人は
  殆どいない。むしろ、そこの領域は誰もが思考停止状態にある。

  人々の意識がそういう状態であるとすれば、「人の役に立ちたい」
  という応望欠乏は、とりあえずは目先の規範観念に収束してしまう。
  つまり「人の役に立ちたい」という意識の中身は、環境や福祉の問
  題を何とかしなければというのではなく、単にそれに携わりたいと
  いうだけのものにすり変わってしまう。そしてそれに携わることで
  充足し、そこに安住してしまうのだと思う。

  「環境や福祉に携わることは善いこと」という思い込みや、それに
  携わることへの安住によって、結局は思考停止状態から一歩も脱却
  できずにいるのではないだろうか。  

  http://www.rui.jp/message/06/63/60_98ae.html

  ※なんで屋露店/なんでや露店のお題ランキング
   詳細はこちら→ http://www.rui.jp/ruinet/roten.html


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◇  環境・福祉では、応望性が旧い制度に絡め取られる 
        【浅野雅義 ( 36 滋賀 不動産 ) 03/12/30 AM01 】
  
  >彼らは『自分の思い込み』でしか環境・福祉を対象化していない
  のではないだろうか?

  >つまり、昨今の環境・福祉の人気の出所となっている学生には、
  人の役に立ちたいという『応望回路』と、状況認識(→探索)の無
  い自分の勝手な『思い込み回路』が同居しているのかもしれない?
  (引用投稿 http://www.rui.jp/message/06/58/97_e143.html)

  先日、私がやっている露店である予備校生と話をしたときに同じこ
  とを感じました。彼は、将来、貧困にあえぐ第3世界の人達への技
  術指導や援助に携わりたいとの熱い気持ちを語ってきました。 
  
  そういう困った人がいるという現状に対して強く反応し、何とかし
  たいと思う彼の気持ちにはこちらも頭が下がる思いがします。しか
  し、その応望回路の強さと言うのは大きな可能性だとした上でです
  が、何か違和感が残ってしまうのです。

  彼が選んだお題は「景気が回復しないのは何で」でした。

  経済成長とは、社会全般に貧しさの残る時代において物資(例えば
  1950年代の3種の神器=洗濯機、冷蔵庫、掃除機<後にテレビ>)
  が、行き渡っていく過程に起きた現象であり、正確には1970年頃に
  終息している。(これ以降、徐々に赤字国債が増加。近10年では急
  増している。つまり、借金なしにはGDP成長はありえず実質は景
  気減速し続けている)
 
  かたや現代はもはや必要な物は行き渡り、豊かさと言う目標を達成
  してしまった日本は、すでに次の目標を見失い、国家も個人も迷走
  状態に陥っているといえる。そして、明確な次の目標と言う「答え」
  が出せていないために社会的秩序そのものも溶解しつつある(犯罪
  や自殺の増加に現れている)。

  そのような状態で、後進国に何を示せるというのでしょうか。たし
  かに、工業生産技術や農業技術等のスキルは提示できます。しかし、
  それはあくまでも日本のようになるための技術であって、仮に順調
  に日本を目指して発展したとしても、最終的には現在の日本のよう
  な社会問題に到達する(環境、教育、政治等のすべてが機能不全)。

  全世界的規模で、先進国が実現している大量生産・大量消費型社会
  を実践すれば環境問題は現在の比ではありません。つまり、現在の
  延長線上に答えはないのです。

  豊かさの実現した日本というのは実は世界最先端の国であり(歴史
  上、今の日本のように国民の大半に富が行き渡ったことは皆無)、
  豊かさ達成後の答えを出せるのは、あるいは出さなければいけない
  のは日本しかないといえます。日本の舵取り如何によって全世界の
  方向性が変わるかもしれないのです。

  であれば、現在最も重要なのは豊かさ実現の次に何を目指すのか、
  みんなの意識はどうなっており、どこへ向かうのかについて考えて
  いくことなのではないでしょうか。

  露店でそのようなことを話したところ、回りからもやりたい事がは
  っきりしていて一目置かれていたという彼は考え込んでしまいまし
  た。ただ、今まで考えたこともなかったであろう上記の内容につい
  ては深く納得はしていました。

  援助や福祉と言うのは応望回路の強い若者世代には強く響くのでし
  ょうが、援助・福祉という概念はその問題を生み出した社会制度の
  矛盾と言う本質から目を背けさせ、体制の補完システムとして機能
  するものであることを認識した上で判断すべきではないかと思いま
  す。

  それを抜きにしては、まんまと若者の応望性が旧い制度に絡め取ら
  れていってしまう。やりたいことがあるという場合にも、その是非
  はおいてまずは次代や社会の状況認識、構造認識について踏み込ん
  でいく必要があると実感しています。
 
  http://www.rui.jp/message/06/62/94_5d3a.html


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