メルマガ:【マスコミが伝えない事実】
タイトル:るいネットメールマガジン【 る い 】  [2003.11.20]  2003/11/20


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      メルマガ 【 る い 】     [2003.11.20]
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1  今週の注目投稿
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『幼少青壮老』の会議室より「学校」「勉強」に関する投稿をご紹介します。
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◇ 「みんな共認」を実践する学校(富山県のある公立中学校の例)  
           【大木康子 ( 55 山口 主婦 ) 03/11/13 PM01】
 
  >「がんじがらめに生徒を規律で拘束するのではなく、かといって生
  徒が勝って気ままに行動するということでもない」と、抑圧とそこか
  らの自由という軸上で考える限り、どこで妥協しようかという事にし
  かならない。強制的な規範とそれを守る生徒達という構造のままでは
  答えは見つからない。
  (引用 http://www.rui.jp/message/06/38/90_caa2.html) 

  上記の投稿を読んで、先日の朝のTVで、富山県にある公立中学校のこ
  とが紹介されていたのを思い出しました。この学校では、子ども達の
  「信じる心」を育てる教育に44年前から取り組んでいるとのことで
  した。そのためには、テストの時教師が監督をせず、監督者なしの子
  ども達だけでテストを受けるということから始められたということで
  す。当初は、教職員や保護者からの反対意見もあったそうですが、英
  断のもとのスタートし現在に至っているそうです。テストを配り終え
  た教師が職員室に去った後、私語もカンニングもなく、最後まで子ど
  も達は静かにテストを終えるのが常のようです。 

  この「信じる心」を育てるために、次に「無人販売機」の設置があり
  ます。校内に6箇所この販売機は置かれ、毎日係りが主に文房具が入
  っている販売機の物品と、入金の金額を照合し間違いがないかを確認
  しているようです。これまで殆ど間違いはなかったようですが、入金
  がされていない場合は、教師はノータッチで生徒会の話し合いの元に、
  校内放送で全校生徒に伝え良心に働きかける。その結果、翌日は「す
  みませんでした」のメモとともに入金されていることもあるようです。 

  次に、子ども達から提案されたことは、「無人置き傘」。必要な時は
  誰でも使用でき、使用した後は必ず元に戻しておくといったものです。
  こちらも順調に返却されているようです。 

  この公立中学での、「監督者なしのテスト」「無人販売機」は44年
  前から今に至って続けられているということに、驚きの念を抱きまし
  た。監督者のいないテストを受ける子ども達へのインタビューでは、
  「正直いうと、カンニングしたいと思う事もある。でもしない。みん
  なを裏切ることになるから」と言った言葉が印象的でした。この学校
  ではまさに、学校という場で「共認社会」を実現してきたのだと思い
  ます。 

  他にも、愛知県の中学校で、授業開始のベチャイムを廃止し、子ども
  達で時計を見て自分達で席に着くように変えてから、始業前には全員
  着席するようになったとのことも取り上げられていました。これは、
  生徒会で子ども達からの提案で実行されたようです。以前、交流会に
  参加された方も、子どもさんの学校で、校則に関して子ども達で決め
  た事は、強制されなくても自然に守られているということを聞きまし
  た。 

  これらのことからも、子ども達を含め人間にとって、序列共認や強制
  共認がいかに無効なものであるかが分かります。 

  >規範はみんな共認からつくるものという視点からスタートしなくて
  はいけないと思う。それに気付く事ができれば、抑圧からの脱出、ア
  ンチの意味しかない「自由」などという言葉はいらなくなる
  (引用 同上)

  と野崎さんが仰るように、「みんな共認」からつくられた規範は、子
  ども達みんなの「信じる心」が根底にあり、このなかまの「信じる心」
  を裏切りたくないという人としての根源的なものに根ざしているのだ
  と思います。だからこそ誰に言われるまでもなく尊守されるのではな
  いでしょうか? 

  上記の富山県の公立中学校での「みんな共認」に基づいた社会が、こ
  こでの場だけでなく、全ての学校、全ての社会へと広げていくことこ
  そ「共認社会」への実現に必要なことだと痛感します。 
 
  http://www.rui.jp/message/06/43/39_a933.html


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◇ なぜ勉強しなければならないのか  
     【岩井裕介 ( 31 山口 再開発プランナー ) 03/11/17 PM10】

  『勉強』に関して、親や教師が、子ども・若者に期待する中身も、現
  在的には、相当に矛盾・混濁しているのではないかと思う。 

  以下は、2002年にNHK放送文化研究所が行った調査による。 
   (全国の中高生1800人が対象) 

  ●Q一生懸命勉強すれば、将来よい暮らしができる 
  (以下の数字は、そう思う(%)/そう思わない(%)/どちらとも
   言えない、わからない(%)の割合) 

   中学1年生:64%/21%/15%  
   中学2年生:62%/28%/10%  
   中学3年生:56%/33%/12%  
   高校1年生:50%/42%/ 9%  
   高校2年生:51%/42%/ 7%  
   高校3年生:46%/44%/10%  

   父親:30%/70%/ 1% 
   母親:29%/70%/ 0% 


  ●Q受験勉強はよい学校に行くためだけで、本当の勉強とは言えない
  (以下の数字は、そう思う(%)/そう思わない(%)/どちらとも
  言えない、わからない(%)の割合) 
 
   中学1年生:28%/53%/19%  
   中学2年生:29%/56%/15%  
   中学3年生:34%/54%/12%  
   高校1年生:42%/45%/14%  
   高校2年生:47%/43%/10%  
   高校3年生:54%/38%/ 9%  

   父親:68%/32%/ 1% 
   母親:58%/42%/ 0% 

  ※参考
  『中学生・高校生の生活と意識調査』NHK放送文化研究所編 


  これらのデータから、二つのことが読み取れる。 

  ひとつは、現在の教育システムの中では、中高生は、学年を経るごと
  に、 
  ・いい学校→いい会社→いい暮らし  
  ・そのための受験勉強 
  というレールが成立しないことに正しく気づき、勉強する動機を徐々
  に失っているということ。勉強時間(量)だけを見ても、中学生>高
  校生>大学生、という具合に、社会へ出る時期が近づくにつれて勉強
  しなくなる。この一点だけみても、現在の教育システムは完全に機能
  不全に陥っていると言える。 

  もうひとつは、親自身、本音としては、既に、   
  ・いい学校→いい会社→いい暮らし 
  ・そのための受験勉強 
  というレールがもはや成立しないことを正しく知っていること。 
  
  つまり、なぜ勉強しなければならないのか、という問いに、親は(お
  そらく教師も)、答えられない状態にあるのではないか。そして、中
  高生は、もはや誰にとっても望まれていない制度(教育システム)に
  囲い込まれるという矛盾の中に置かれている。 

  >今の若者にとって大人のいう本音(序列意識)は全くリアリティが
  なく、大人の建前(自由・平等)はきれいごとの幻想にしか感じられ
  ないのではないでしょうか。
  (引用 http://www.rui.jp/message/06/44/76_bdbb.html)

  >先生の話が面白くない理由を生徒は知っている。
  (引用 http://www.rui.jp/message/06/36/79_61ee.html)

  >生徒も先生も「要らない授業」とわかっているのに…
  (引用 http://www.rui.jp/message/06/39/29_c53a.html) 
  
  現在的には、親も教師も、「次代を見通せない」「どうしたらよいか
  わからない」というのが本音なのではないかと思う。 

  それを覆い隠すように、自分(子ども)の好きなように…、やりたい
  ことをやりなさい…と一見物分りのよさそうなあいまいな言葉でごま
  かし続けている、というのが現状なのではないか。 
 
  http://www.rui.jp/message/06/44/94_a0f8.html


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