メルマガ:【マスコミが伝えない事実】
タイトル:るいネットメールマガジン【 る い 】NO.58 [2003.09.18]  2003/09/18


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      メルマガ 【 る い 】  NO.58 [2003.09.18]
               http://www.rui.jp
 
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1  過去の秀作から 〜 猿と人類 〜
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★子どもが周りの人との親和充足体験を基盤にして対象世界に目を向け、
 言語を獲得していく過程から、共認と観念の関係について考えます。
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◇ 人類の共認・観念回路の発達段階
              【田中素 37 長崎 企画 03/05/22 AM03】

  >その発達度合いを成人(20歳)を100とすると、0から3歳までに60まで
  ほぼ一直線で発達し(急速にその基礎が作られ)以降は6歳から7歳間
  でほぼ90に。更に10歳から12歳でほぼ100に近いところまでと集中的か
  つ段階的に形成されていくようです。
  (引用 http://www.rui.jp/message/05/52/74_0bad.html)

  この脳神経細胞の発達割合は、実際に人間が成長過程で各種能力を獲
  得する時期と、かなり一致しているように感じます。 

  「三つ子の魂百まで」と言われるように、0〜3才のいわゆる乳児期の
  間には、主に親との間の親和充足体験によって気質=おそらく正確に
  は共認原回路の強さ弱さが概ね形成されます。また、誤信念課題
  (http://www.rui.jp/message/03/09/59_7b72.htmlの2つ目の実験)
  の成否の境目が4歳であることから、片言の「ことば」とともに「目
  の前に無いものを対象化する」という観念機能の最も本質的な能力を
  身に付けます。つまり、共認機能と観念機能の基礎回路がつくられる
  のがこの段階だと考えられます。 

  6〜7歳の頃は、子供の行動域が親元から本格的に遊び仲間などへ移行
  し、その中で人間関係の取り持ち方などを学んでいく時期と概ね合致
  します。つまりここは、「集団動物として適応する」というレベルで
  共認回路が本格的に枝を伸ばしていく段階なのではないかと考えられ
  ます。ただ、ここで獲得する関係センスは非常に感覚的なもので、観
  念機能はあまり使っていないように思われます。 

  そして、子供が好奇心の塊になって「何で」「何で」という問いを繰
  り出し、大人を困らせるのがこの頃から始まるように思います。これ
  は、本能回路や共認回路と観念回路を本格的に繋げることで、因果関
  係や論理整合性といった「構造観念」を使う基礎フレームを形成して
  いるのではないかと思います。これがほぼ完了するのが最後の10〜12
  歳という時期なのではないでしょうか。 

  人間は、他者との関係の中でこのような段階を経て脳回路を発達させ、
  本能〜最先端の観念機能までを十全に使えるようになっていくのでは
  ないかと思います。 

  http://www.rui.jp/message/05/54/75_14f6.html


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◇ ジェニーという少女
         【土山惣一郎 43 山口 デザイナー 02/03/30 AM08】

   1974年にフロムキンらの学者グループがジェニーという少女に関す
  る研究を発表しています。ジェニーは父親が極度の精神異常者で、幼
  児期から小さな部屋に閉じ込められて、人や社会との接触は、食事を
  運ぶ母親とごくわずかの古新聞・古雑誌を除いてまったくと言ってい
  い程ありませんでした(ちなみに彼女は足の指を使って新聞・雑誌を
  めくっていたそうです)。その結果彼女が10代で発見されたとき、読
  み書きは100%できなかったと言います(私の手元文献にはこう記述さ
  れていますが別の文献では話言葉もほとんどできなかったとの報告も
  あります)。 

   発見直後から彼女に言語を教える試みがなされましたが、結果は残
  念ながら期待には程遠いものでした。語彙の習得は一定の成果を収め
  たのですが、文法の理解にはたいへん厳しい制約があったのです。文
  献に記述がないので以後は私の推測ですが、彼女の喋り言葉は、第二
  外国語を習い始めて間もない大学生が知っている名詞だけを羅列して
  喋るようなレベルで、そこからほとんど前進しなかったと思われます。

   この特殊にして不幸な症例からは、まず観念機能以前の問題として、
  ジェニーの共認機能はどうだったのかという問題意識が浮上します。
  ジェニーの置かれた状況は、普通なら自然に生起する共認欠乏を完全
  に封鎖しなければ生きていけないというレベルに匹敵します。 

   この研究報告には、ジェニーの言語習得は本来の左大脳半球では発
  達せず主に右半球で発達しているというデータも添付されていたので、
  左大脳半球の言語発達年齢の上限という面ばかりが脚光を浴びたので
  すが、このデータは、彼女の場合、言語教育の過程を通じて、共認機
  能の訓練を行っていた可能性が高いことを示唆していると思われます。

   見方を換えれば、共認機能が十全に作動しなければ、当然観念機能
  も働かないことを意味しています。つまり、私たちが言語に置き換え
  て観念的に頭の中で考えるという行為それ自体が、共認回路をすでに
  作動させている訳で、逆に、観念を使うということは、共認回路上で
  像を結ぶ内容と大元の共認欠乏を統合する行為であるとも言えます。

  http://www.rui.jp/message/02/77/72_ed8a.html


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2  『るいの異世代交流会⇒円卓勉強会』のご案内
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 るいネットでは、「実現可能性を探る」というコンセプトの下に、おしゃ
 べり型の交流会と勉強会を開催しています。行き詰まった社会の突破口・
 可能性を発掘するために、職業や年令を超えた様々な人が、社会の当事者
 として語り合い、現実に使える認識を紡ぎ出してゆく『場』が、『るいの
 異世代交流会⇒円卓勉強会』です。※参加費:1,000円/1回 (学生無料)

 <開催日時>
 大阪10月 4日(土) 14:00〜17:30
 東京10月 4日(土) 14:00〜17:30
 福井10月11日(土) 13:00〜16:30
 京都10月18日(土) 14:00〜17:30
 東京10月18日(土) 14:00〜17:30

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◆お問い合せ先:るいネット・事務局 E-mail : member@rui.ne.jp
 フリーダイヤル:0120−408−333(日・祝日を除く、午後1時〜8時)

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