メルマガ:仮想力線電磁気学
タイトル:仮想力線電磁気学  2005/02/12


========================================================================
 ━┓→
 N┃→          仮想力線電磁気学
 ━┛→
========================================================================
------------------------------------------------------------------------

●第87回 第4章・遠隔作用と疑似近接作用(その17)

------------------------------------------------------------------------

当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。

さて、今回も遠隔作用と関連のある話です。
前回の続きで、エネルギー配分が偏る話についてです。
『エネルギーを受け取るもの』に注目してお読み下さい。

なお、このメルマガは等幅フォントで御覧下さい。

****************************************
71.空間に対する疑問
****************************************

前回述べたように、『エネルギーの授受』には、『エネルギーを受け取るもの』
が深く関与してくるものなのです。
ですから、『エネルギーの授受』について考える場合、『エネルギーを受け取る
もの』がどういうものかが重要になってくるのです。
そこで改めて、『エネルギーを受け取るもの』が何なのか、考えてみましょう。

遠隔作用では、『エネルギーを受け取るもの』は、『物体』(もう少し正確に言
うならば『物質の実体となるもの』)です。
空間(真空)は『エネルギーを受け取るもの』にはなり得ません。

一方、近接作用では、『エネルギーを放出するもの』と接しているものが、『エ
ネルギーを受け取るもの』になります。
ですから、第77回以来取り上げ続けてきた下図のような問題では、物体Aと接
している(微小)空間(領域)が、『エネルギーを受け取るもの』になります。

[図1]
        B
        ○
   ○
   A                 ○
                     C

すると、ここで、次のような疑問が生じてきます。

 (1)空間がエネルギーを受け取るなどということがあり得るのか?

 (2)もしあり得るとしても、受け取るエネルギーの大きさは、どうやって求
    まるのか?

これらは近接作用における極めて深刻な問題です。

そこで、これらの問題について考える前に、
『近接作用では、どうしてエネルギーは空間を拡散していくことになるのか?』
ということを考えてみましょう。
これは、一見、関係なさそうなことに思われるかもしれませんが、実は大ありな
のです。

****************************************
72.エネルギーが拡散する理由
****************************************

上の図1の問題において、物体Aから放出されたエネルギーが空間を拡散してい
く(故に物体Bに極端に偏って多く配分されない)ことは、すでに第85回に、
エントロピーの法則によって説明いたしました。
しかしながら、元来、エントロピーの法則は熱力学の概念ですから、ここはやは
り、電磁気学的な根拠に基づく説明が欲しいところです。
そこで、なぜエネルギーが空間に拡散してしまうのか、電磁気学の立場から考え
てみましょう。

近接作用では空間が『エネルギーを受け取るもの』になるわけですから、図1は
次のようなイメージでとらえることができます。

[図1・α]
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■B■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■○■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■○■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■A■■■■■■■■■■■■■■■■■○■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■C■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

物体Aの周りの空間が■で埋め尽くされていますね。
ここで、ちょっと、お断りしておきたいことがあります。
まず、これら■は無限小の大きさで、しかも隙間無く並んでいる…と考えて下さ
い。
また、A、B、Cの文字があるところにも■は存在する…と考えて下さい。
さらに、■は奥行き方向にも存在する…と考えて下さい。
加えて、図に描ききれない外の部分にも■は存在する…と考えて下さい。
つまり、物体が存在する場所以外の全ての空間の部分に■がある…と考えていた
だきたいのです。(テキスト・アートの限界上、御了承願います。)

さて、■は、空間を無限小に分割したものです。
物理学における微積分計算ではお馴染みの、いわゆる微小空間領域(の一種)で
す。
■は、『物体』ではありません。
故に質量はありません。
ならば、なぜ、こんなもの(の存在)を考えるのかというと、要するに、空間が
『エネルギーを受け取るもの』であることを強調したかったからです。

さて、物体Aのエネルギーは、まず、物体Aと接している■に与えられます。
こうして物体Aはエネルギーを失うわけですよね。
次に、『物体Aと接している■』から、それらと接しているさらに周囲の■にエ
ネルギーが与えられます。
すると、そのまたさらに周囲の■にエネルギーが与えられ・・・・・・・・・
ということが次々と連鎖反応的に起こることによって、エネルギーはより周囲へ
と拡散していくことになるわけです。
こうした様を、図1・αにおいて、エネルギーを得たところの■を特別に□で表
した図で示すと、下図のようになるでしょう。

[図1・α・1]
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■□□□■■■○■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■□○□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■□□□■■■■■■■■■■■■■■■■○■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

[図1・α・2]
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■□■■■□■■○■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■□■○■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■□■■■□■■■■■■■■■■■■■■■○■■
 ■■■■■□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

[図1・α・3]
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■□■■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■□■■■■■□■○■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■□■■○■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■□■■■■■□■■■■■■■■■■■■■■○■■
 ■■■■□■■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

形がひどく歪んでいますが、これはテキスト・アートの限界からくるものですの
で、御了承願います。

とにかく、以上のことから、エネルギーが、物体Aから、より周囲の■へと伝わ
っていき、空間を拡散していく様子がわかると思います。
そして、このことから、物体Bにエネルギーが集中して配分されてしまうことが
ないこともわかると思います。

ついでに、物体Aから遠ざかるにつれて、エネルギーを得る■の数が多くなり、
そのために、個々の■が受け取るエネルギーは少なくなることもわかると思いま
す。
物体は自分と接している■からエネルギーを受け取るわけですから、遠くにある
物体ほど受け取るエネルギーが少なくなる様子もわかると思います。

****************************************
73.問題だらけの特徴
****************************************

さて、上の■が描かれたイメージ図は、近接作用の考え方を、わかりやすく示し
ているものと言えると思います。
しかしながら、同時に、近接作用が抱える重大な問題点をも、はっきりと示して
くれるものでもあるのです。
それは、つまり、『空間』というものが有する特徴についてです。

ここで、■が有する特徴について、よ〜く考えてみて下さい。

まず、エネルギーの授受について。
与えられるエネルギーを、そのまま素直に受け取ってますね。
まさに「来るものは拒まず」です。
しかも、自分が得たエネルギーを、これまた素直に全部、他の■や物体B・Cな
どに放出していますね。
はたして、そんな『もの』が、この世にあり得るのでしょうか?
それを考えると、■は、まことに奇妙な特徴を有するものであると言わざるを得
ないのです。

先ほども述べたように、■は物体ではなく、それ故、質量はありません。
これだと、上で述べた奇妙な特徴の一部については、そこそこ説明できるのかも
しれません。
しかし、質量がゼロの存在ということ自体が奇妙です。
しかも、そのことから、以下のような問題(矛盾)が生じてきてしまうのです。

一つ目は、エネルギーを受け取れないことです。
質量の無いものが、エネルギーを有することなどできるのでしょうか?
エネルギーを有することができないものは、エネルギーを受け取ることはできま
せん。
とすれば、質量を持たない■は、どうしてエネルギーを受け取ることができるの
でしょうか?

二つ目は、エネルギー(や作用)の伝達速度です。
質量が小さいものほど、加速されやすいものです。
ですから、質量がゼロまたは無限小ということになれば、加速度は無限大になり
ます。
ということは、質量を持たない■がエネルギーを授受するのに必要な時間は、ゼ
ロということになります。
そうなると、エネルギーが無数の■、すなわち、空間を伝わっていく速度は、無
限大になるはずです。
よって、光(電磁波)の速度も無限大になるはず…。
でも、これは事実に反します。

三つ目は、物体にエネルギーを与えられないことです。
質量の小さいものほど、質量が(自分より)大きいものにエネルギーを与えるの
が困難になってきます。
これは、野球のボールを地球にぶつけても跳ね返されてしまうことからも、おわ
かりでしょう。
したがって、質量がない■が、質量をもつ物体(BやCなど)にエネルギーを与
えることは不可能になってしまうのです。

しかも、■の周囲には、質量を持たない別の■が存在するわけですから、物体よ
りも、別の■の方がはるかにエネルギーを与えやすいのです。
そのため、エネルギーは、物体には与えられず、別の■に与えられてしまうので
す。
これでは、物体Aから物体BやCに作用が伝わる現象が説明できません。

四つ目は、物体Aから■が受け取る(奪う)エネルギーが求まらなくなってしま
うことです。
たとえば、物体1が物体2に作用を及ぼしてエネルギーの授受が起こる場合、二
つの物体の質量がわからないと、どれだけのエネルギーが授受されるのかは求ま
りません。
その理由は、運動量保存則や、エネルギー保存則を用いて問題を解かなければな
らないからです。

 運動量保存則
  m1・v1 + m2・v2 = m1・v1' + m2・v2'

 エネルギー保存則
  ( 1 / 2 )・m1・( v1 ^ 2 ) + ( 1 / 2 )・m2・( v2 ^ 2 )
   = ( 1 / 2 )・m1・( v1' ^ 2 ) + ( 1 / 2 )・m2・( v2' ^ 2 )

もし物体2の質量がゼロ、すなわち、エネルギーを受け取る相手が物体ではない
ということになってしまうと、運動量も運動エネルギーも定義できませんから、
これらの式を用いて解くことができなくなってしまいます。
ですから、図1の問題で、■が物体Aから受け取るエネルギーは、この解き方で
は求まらなくなってしまうのです。

実は、近接作用すなわちマックスウェル電磁気学では、こうした問題を解くため
に、あるトリックを用いるのです。
これについては、次回、説明することにいたしましょう。

このように、■すなわち近接作用における空間が有する奇妙な特徴は、多くの問
題(矛盾)を引き起こしてしまうのです。
このことから、近接作用の考え方は、相当無理のある考え方であることが、おわ
かりいただけるのではないかと思います。

========================================================================

 発行者 : tarkun(たーくん) mailto:tarkun2@yahoo.co.jp
 配信  : MailuX http://www.mailux.com/

 バックナンバーの閲覧、購読の解除、配信先の変更は、下記のHPへ。
  http://www.f8.dion.ne.jp/~tarkun/mm/mailux.htm
 購読の解除や、配信先の変更は、御自分でお願いします。

========================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。