メルマガ:仮想力線電磁気学
タイトル:仮想力線電磁気学  2004/11/28


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 N┃→          仮想力線電磁気学
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●第76回 第4章・遠隔作用と疑似近接作用(その6)

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当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。

今回も、遠隔作用の特徴について解説します。
第1章と重複するところがありますが、重要な部分ですので、復習を兼ねてお読
み下さい。

なお、このメルマガは等幅フォントで御覧下さい。

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22.空間に関する実情
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近接作用では、作用が空間(真空)を伝わっていくことになっています。
しかし、空間(真空)が作用を伝えるものであるということは、確かな根拠のあ
ることではありません。
むしろ、
「それを認めなければ、近接作用が破綻してしまうから、そういうことにして
 いる」
と言うのが実情なのです。

近接作用では、自分と接している領域(にあるもの)としか、作用を及ぼし合う
ことができません。
このため、電磁気作用のように、隔たって働く作用というものを説明するために
は、空間(真空)が作用を伝えることにしないと、近接作用という考え方が破綻
してしまうのです。

つまり、空間(真空)が作用を伝える証拠があるから、それを認めているのでは
なく、それを認めないと近接作用にとって都合が悪いから、それを絶対の前提に
しているだけのことなのです。

となれば、もはや、近接作用に固執しなければならない義務は、どこにも無いで
しょう。

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23.相手の有無
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上で述べたように、近接作用では、空間(真空)が作用を伝える役割を果たすこ
とになっています。
このため、作用を受ける相手となってくれる物体が存在しなくても、物体はエネ
ルギーを失うことができます。
なぜなら、自分と接している空間(真空)に作用が伝わるため、物体は空間(真
空)に対して仕事をすることができることができるからです。
つまり、近接作用では、物体は単独でもエネルギーを放出することができること
になるのです。

これに対し、遠隔作用では、空間(真空)は作用にかかわってきません。
このため、作用を受ける相手となってくれる物体が存在しないと、エネルギーを
失うことができません。
なぜなら、空間(真空)は作用を伝えることができないため、物体はどこにも作
用を及ぼすことができず、それ故に、どこにも仕事をすることができないからで
す。
つまり、遠隔作用では、物体は単独ではエネルギーを放出することはできないこ
とになるのです。

このため、もし物体があたかも単独でエネルギーを放出するような現象が起こっ
たとしても、それは錯覚ということになります。
つまり、実際には、相手となった(=エネルギーを受け取った)ものが、必ずど
こかに存在する、ということです。

実は、これが遠隔作用が近接作用とは大きく異なる点であり、また、最も重要な
相違点の一つなのです。

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24.相手に左右される
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さて、遠隔作用で重要になってくるのは、「相手の有無」だけではありません。
「相手がどういうものか?、どういう状態か?」ということも重要になってきま
す。
なぜなら、そういうものが、作用に大きく関係してくるからです。
つまり、わかりやすく言えば、作用が相手に左右されるわけです。

たとえば、物体Aが物体Bに及ぼす電気力(クーロン力)について考えてみまし
ょう。
もし物体Bが電気的に中性だったとしたら、作用(電気力)の強さはゼロですよ
ね。
また、物体Bの電気量によって、作用の強さは違ってきます。
これは、(物体Aから見て)相手の状態(この場合は電気量)が、作用に関係し
ていることを示しています。
このように、遠隔作用では、作用が相手に左右されるのです。

もっとも、こうしたことは、クーロン力のような静的な電磁気現象についてなら
ば、近接作用にも言えることです。
しかし、遠隔作用が近接作用と大きく異なるのは、それが、動的な電磁気現象に
も言えることです。

ついでに言うと、動的な電磁気現象では、静的な電磁気現象と違って、相対運動
(速度)が関係してくるので、話がさらに複雑になってきます。
加えて、遠隔作用では双方からの作用が直接瞬時に及ぶため、作用と反作用が同
時に生じることになり、それ故、相手方の質量やエネルギー、自由度…といった
ことまでが、作用に関係してくることになるのです。

このように、遠隔作用では、近接作用とはくらべものにならないほど、作用が相
手に左右されることになるのです。
このため、問題の解析が格段に難しく複雑になります。
もっとも、そのお陰で、逆に、近接作用よりも多くの現象が説明できることにな
るわけです。

近接作用では、
「物体が、自分と接している空間(領域)に作用を及ぼすと、そこから先のこ
 とは知ったことではなくなる」
みたいに考えるところがあります。
このような考え方が通用するのは、相手の影響を考えなくてすむからです。
だからこそ、考察の対象とする領域をごく狭い範囲に限定できるのです。
当然のことながら、作用が相手に左右される遠隔作用では、このような考え方は
通用しません。

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25.環境に左右される
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遠隔作用では、作用が相手に左右されるということですが、それでは、その相手
となるものは、どれだけあるのでしょうか?
前々回と前回の話では、相手を選ぶことはできないこと、そして、相手は無数で
あることを述べました。
ということは、作用は無数のものに左右されることになります。
このことから、作用は周囲の環境に左右される、ということになります。

さて、遠隔作用には、もう一つ、重要な特徴があります。
それは、作用と反作用の区別が相対的なものにすぎないことです。
これは具体的に言うと、ある側にとっての作用(反作用)は、もう一方の側にと
っては反作用(作用)となる、ということです。
これは、遠隔作用ではお互いの作用が瞬時に同時に相手に及ぶため、作用と反作
用が同時に生じることになるからです。

それはともかく、このことから、次のようなことが言えます。
それは、『作用を及ぼす側』と『作用を受ける側』の区別もまた相対的なものに
すぎない、ということです。
つまり、物体Aが物体Bに作用を及ぼすように、物体Bもまた物体Aに作用を及
ぼすことになる、ということです。
ならば、どの物体も、無数のものから作用を受けることになりますね。(相手は
無数なのですから…。)

以上の話から、この世のものは全て互いに作用を及ぼし合う、ということになり
ます。
つまり、これは、この世のどんなものも、周囲のものと無縁ではいられない(か
かわりをもつことになる)ということです。
また、このことから、物体の振る舞い(や状態)というものが、周囲の環境に左
右されるものである、という結論が得られます。

さて、こうした特徴を有するがゆえに、近接作用では相対論によってしか説明で
きなかったある現象が、遠隔作用では電磁気現象として説明できることになるの
です。
それは、

 1.加速された粒子の寿命の延び

 2.質量とエネルギーの等価( E = m・c^2 )

についてです。
これらについても、この第4章で説明いたします。
そして、これらをもって、残された相対論的効果も全て説明されたことになりま
す。(つまり、相対論は不要になるということです。)

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 発行者 : tarkun(たーくん) mailto:tarkun2@yahoo.co.jp
 配信  : MailuX http://www.mailux.com/

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