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タイトル:週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★ Vol.746(2014/1/4)  2014/01/03


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  *■□■■□□■■■*週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★* 
  *■□■■□□■☆彡*           第746号* 
  *■■■■■■■■■*2014/1/4        * 
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※このメールは等幅フォントでご覧ください。 
==【もくじ】======================================================== 
  □週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★第746号 
  ■映画インプレッション『もらとりあむタマ子』
  ■TAK・Gのフィルム・コラム(Vol.408)
  ■石男的衛星電影案内(Vol.677)
  ■2013年独断と偏見のベスト10
  ■編集後記 
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■映画インプレッション(新作映画)by.STONEMAN
  『もらとりあむタマ子』
  監督:山下敦弘 主演:前田敦子
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  ☆『苦役列車』の山下敦弘監督と前田敦子が再びタッグを組んだコメ
  ディです。音楽チャンネル、MUSIC ON!TVの季節毎のステーションID
  から短編ドラマを経て長編劇場作として製作された異色作です。

  タマ子(前田敦子)は東京の大学を卒業後、父親がひとりで暮らす甲
  府の実家に戻ってくる。しかし就職もせず、家業のスポーツ店も手伝
  わず、ただひたすらに食っちゃ寝の日々を過ごしている。起きている
  ときはマンガを読みふけるか、ゲームをするかで、かつての同級生と
  も連絡を取らず、まるで引きこもりのような生活を送っていた。「就
  職活動くらいしろ!」と父が言っても、「いつか動く! でもそれは
  今じゃない!」と意味不明な言葉で自分を肯定するタマ子。ようやく
  履歴書を書いたかと思うと、応募先は芸能プロダクションだった。そ
  れでも父は、タマ子を応援せずにはいられない。四季を通してダメダ
  メなタマ子は、新たな一歩を踏み出せるのか…?

  ボサボサ頭にジャージ姿で家の中で一日中、何もせず、無意味な毎日
  を過ごすヒロインを演じた前田敦子がハマり過ぎて地でやっていると
  かしか思えない程でした。終始不機嫌で、ふてくされて団子をやけ食
  いするシーンはとても魅力的です。

  なんでもない日常を活写する本作は山下監督の初期の『どんてん生活』
  『ばかのハコ船』『リアリズムの宿』が好きな私には、とても味わい
  深い作品でした。

  公式サイト  http://www.bitters.co.jp/tamako/

  STONEMAN推薦度★★★★☆ たま子不機嫌度★★★☆
   (10点満点:★=2点・☆=1点)

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『もらとりあむタマ子』(映画ノベライズ) 波多野都 (著) ¥600
 http://p.tl/2XQB(←amazonでチェック!)

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■TAK・Gのフィルム・コラム(Vol.408)
  『ハンナ・アーレント』
  監督;マルガレーテ・フォン・トロッタ 主演;バルバラ・スコヴァ 
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  ☆『ハンナ・アーレント』は、ホロコーストからフランスへと逃
  れ、アメリカへ亡命し大学で政治哲学者として教鞭を執ったユダ
  ヤ人女性の信念と強さを描いた作品である。1960年初頭、ア
  ルゼンチンで逃亡中だったナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが捕
  えられたところから始まる。このアイヒマンのイスラエルでの裁
  判に立会ったハンナ。そのレポートをザ・ニューヨーカーへ掲載
  したあとの波乱と彼女の哲学者としての見地から述べたアイヒマ
  ンの「悪の凡庸」さを説いたこのレポートは世界中を揺るがし、
  ユダヤ人からのバッシングも起こった。しかし、ハンナは考える
  のです。何も考えずに上からの指令をただ全うし何百万人ものユ
  ダヤ人を収容所に移送し死に至らしめたというアイヒマンを分析
  し、彼女は彼女の考えや言葉は翻さなかった。そして、「考える
  ことで、人間は強くなる」を実践していったのである。

  そんなハンナを忠実に描いたのは、ニュー・ジャーマン・シネマ
  の先端を担う監督M・フォン・トロッタである。彼女は1970
  年代に活躍した故ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の
  数作品へ出演した女優でもあり、その後、脚本や制作も手がける
  ようになる。本作は2013年度のドイツ映画賞でノミネート、
  受賞し、東京国際映画祭のコンペ部門出品作として上映された。
  実際のアイヒマンの裁判の映像の投入は衝撃的(2011年より
  その裁判記録映像はYouTubeでアップされ見ることができるが)で、
  ハンナの実像は思いのほか繊細で可憐で驚かされる。

  過酷な生涯で、逆境に向かいながら主張し,悪とは何かと唱えた
  ハンナの伝記的ドラマでありながらも、アイヒマンのとった行動
  「悪の凡庸さ」について強く考えさせられる。後のミルグラム実
  験やスタンフォード監獄実験にまで語りたくもなるが、ハンナ・
  アーレントの映画感想から逸脱してしまうので、この辺で書き終
  ることにします。何にせよ2013年のベスト10映画に入れた
  いほどの作品でした。

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『ローゼンシュトラッセ』マルガレーテ・フォン・トロッタ監督作 [DVD] 
 http://p.tl/y1tr(←amazonでチェック!)

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■石男的衛星電影案内(Vol.677) 1/4〜1/10 by.STONEMAN 
    
  ★衛星各局・今週の石男が選ぶオススメの1本 
  <NHK・BSプレミアム> デジタルBS-103ch 
  1月7日(火)21:00
  『アフタースクール』('07 日本) 
  監)内田けんじ 主)大泉洋、佐々木蔵之介
  ※母校の中学校で教師をしている神野のところへ同級生だったという
   探偵がやって来る。探偵は、同じく神野の同級生であり親友のサラ
   リーマン、木村を捜していた。神野はその朝、産気づいた木村の妻
   を、前日から連絡のとれない彼の代わりに病院へ連れていき出産に
   立ち会っていた。人のいい神野は探偵のペースに流され一緒に木村
   捜しを手伝うことに。やがて木村の謎の行動が少しずつ明らかにな
   り、予想を超える驚きの展開が。

  <WOWOWシネマ> デジタルBS-5(191)ch 
  1月5日(日)21:00
  『ムーンライズ・キングダム』('12 アメリカ)
  監)ウェス・アンダーソン 主)ブルース・ウィリス
  ※1965年、米ニューイングランド地方の小さな島。両親を失って以来、
   里親の世話になる12歳の少年サムが所属するボーイスカウトのキャ
   ンプから突然姿を消す。1年前、サムは同い年の繊細な少女スージー
   と偶然出会い、以来彼女と文通を続けていたが、彼女と練った駆け
   落ちの計画をついに実行に移したのだった。2人はある入り江にある
   秘密の場所、“ムーンライズ・キングダム”に向かうが、一帯には
   巨大ハリケーンが接近し…。

  <チャンネルNECO> SKY PerfecTV! 633ch 
  1月4日(土)21:00ほか 
  『映画 怪物くん』('11 日本) 
  監)中村義洋 主)大野智
  ※嵐の大野智主演で、藤子不二雄Aのマンガを実写化した人気TVドラマ
   の劇場版。ドラマレギュラー陣&映画ならではの豪華キャストが“カ
   レーの王国”で大暴れする!怪物ランドから再び人間界に戻ってき
   た怪物くん一行は、“カレーの王国”に辿り着く。その地で反乱軍
   に捕らえられた王国の姫を助けて欲しいと頼まれた怪物くんは、お
   礼にもらえる“伝説のカレー”を食べたい一心で、姫の救出を引き
   受けるが…。

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『アフタースクール』[Blu-ray]
 http://p.tl/ya3C(←amazonでチェック!)
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■2013年独断と偏見のベスト10
【TAK・Gの2013 BEST10】
(順位をつけることができず、タイトル50音順に羅列しました)
  愛、アムール
  オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
  華麗なるギャッツビー
  グランドイリュージョン
  サイドエフェクト
  ゼロ・グラビティ
  ゼロ・ダーク・サーティ
  ビザンチウム
  プレイスビヨンドザバインズ 宿命
  LOOPER/ルーパー 

  次点
 *「マイ・マザー」(「トム・アット・ザ・ファーム」の若きグザヴィエ
  ・ドラン監督作品)
  - Special -
 *「ザ・セルフィッシュ・ジャイアント」(カンヌ映画祭、監督週間部門
  グランプリを受賞しましたが、日本での興行予定がまだ聞かれていま
  せんが、是非多くの方に見て欲しいと感じた作品です。)
 *「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」(こちらもカンヌ映画祭で審
  査員特別グランプリの作品ですが、2014年日本での公開予定されて
  いるようです。お気に入りの一本、また見たいです。)
 *「ミッシング・ピクチャー」(フィルメックス映画祭のクロージング作
  品。カンボジアでのポルポト政権での過酷な経験を人形を使用したアニ
  メーションで描かれた興味深い作品です。今年5月公開)

  2013年に日本で上映され鑑賞した映画70本の中から選出しました。
  (映画祭等でまだ日本未公開の10本は省きましたがspecialはその中
  で2014年期待したい映画。)
  2013年で突出して特に気に入った映画を選出するのは困難でした。
  好きなジャンルに偏った感もありますが、私の中では「ゼロ・ダーク
  サーティ」で始まり、「ゼロ・グラビティ」で幕を閉じた2013年
  でした。映画作品だけでなく、映画祭を楽しんだ年でもありました。

【STONEMANの2013 BEST10】
  1. きっと、うまくいく!
  2. もらとりあむタマ子
  3. ゼロ・グラビティ
  4. かぐや姫の物語
  5. そして父になる
  6. クロニクル
  7. セディックバレ
  8. 風立ちぬ
  9. シュガーラッシュ
  10.パシフィック・リム

  ワースト1:ガッチャマン

  ☆2013年は107本見ました。『ゼロ・グラビティ』は映画史に
  残るエポック・メイキング的な作品でしたが、個人的に上位の2本の
  方が好きなので3位にしました。1位の『きっと、うまくいく!』は
  コメディ・ミュージカル・ミステリーの要素を盛り込んで、笑って泣
  いて見終わると清々しい気持ちにしてくれる素晴らしい作品でした。
  『クロニクル』と『セディックバレ』もそれぞれインパクトの強い作
  品でした。

  ベストテン外でオススメ作品は邦画では『箱入り息子の恋』『変態仮
  面』『潔く柔く』『陽だまりの彼女』、外国作品では『スタートレッ
  ク・イン・トゥ・ダークネス』『マッキー』『シュガーマン』です。

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【STONEMAN2013年ベスト1】
『きっと、うまくいく!』 Blu-ray
 http://p.tl/uxH2

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■編集後記 
  ☆明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げ
  ます。当メルマガも順調に行けば年内に800号を迎えるので、まず
  はそれを目指して頑張りたいと思います。

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■週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★ Vol.746(2014/1/4) 
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