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タイトル:週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★ Vol.715(2013/6/1)  2013/06/01


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  *■□■■□□■■■*週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★* 
  *■□■■□□■☆彡*           第715号* 
  *■■■■■■■■■*2013/6/1        * 
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※このメールは等幅フォントでご覧ください。 
==【もくじ】======================================================== 
  □週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★第715号 
  ■映画インプレッション『くちづけ』
  ■TAK・Gのフィルム・コラム(Vol.377)
  ■石男的衛星電影案内(Vol.646) 
  ■編集後記 
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■映画インプレッション(新作映画)by.STONEMAN
  『くちづけ』
  監督:堤幸彦 主演:貫地谷しほり、竹中直人
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  ☆2012年いっぱいで解散した劇団・東京セレソンデラックスの人気舞
  台を堤幸彦監督が映画化したヒューマンドラマです。
  
  幼稚園児レベルの知能を持つうーやん(宅間孝行)たちが暮らすグル
  ープホーム“ひまわり荘”。ここで、彼らが毎日仕事にも通いながら
  楽しく暮らしていると、漫画家の愛情いっぽん(竹中直人)とその娘
  マコ(貫地谷しほり)がやってくる。マコもまた幼稚園児程度の知能
  であり、入居することになった娘と一緒に暮らすため、いっぽんは
  “ひまわり荘”の住み込みスタッフとして働き始める。やがて、淡い
  恋心を芽生えさせてゆくマコとうーやん。その一方、いっぽんは誰に
  も言えないある秘密を抱えていた…。

  東京セレソンデラックスを主宰し、脚本を務めた宅間孝行がうーやん
  役で出演しているのですが、とてもいい味を出していました。貫地谷
  しほりも難しい役どころを演じきっていましたし、竹中直人も娘を愛
  する父親を熱く演じていました。NHK朝ドラ「あまちゃん」でヒロ
  イン・アキの親友・ユイを演じている橋本愛が本作では、明るい女の
  子演じているのも注目です。

  前半はうーやんがコメディリリーフとなり、ドタバタコメディっぽく
  笑わせてくれるのですが、後半途端にシリアス展開であまりのギャッ
  プに戸惑ってしまいました。父のいっぽんの選択はあまりにも悲し過
  ぎて、私は憤りを感じてしまいました。エピローグは『ニューシネマ
  パラダイス』を連想しました。

  エンドロールが最近の映画では珍しく非常に短いので、泣いてしまっ
  た方はすぐに明るくなるので注意が必要です。

  公式サイト http://www.kuchizuke-movie.com/

  STONEMAN推薦度★★★☆ みどりじゃなくてみなみ度★★★☆
   (10点満点:★=2点・☆=1点)

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『くちづけ』宅間孝行著 (角川ホラー文庫)   
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■TAK・Gのフィルム・コラム(Vol.377)
  第66回カンヌ映画祭レポート 1 
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  ☆第66回カンヌ映画祭は、前半雨の多い回となりました。 
  “華麗なるギャッツビー”で華々しくスタートした今回は、著名な監
  督の作品がラインアップし、話題作もたくさんありました。しかし、
  傾向としては、意外性のあるセックス描写のある作品、バイオレンス
  もの、音楽シーンがメインテーマだったり割とジャンル的には近しい
  ものもあったようです。それにしても、審査員も今年はスティーブン
  ・スピルバーグや日本の河瀬直美監督他を迎え、面白いジャッジにな
  りそうでしたが・・・結果、パルムドールを獲得したのは「アデルの
  人生」でした。監督は、(Abdellatif KECHICHE)

  チュニジア出身、『身をかわして』(2003年)と『クスクス粒の秘密』
  (2007年)はセザール賞で作品賞、監督賞などを受賞、俳優でもあります。
  タイトル通りまさに“アデルの人生”そのものを物語った作品ですが、
  英題は「BLUE IS THE WARMEST COLOUR」(ブルーが一番暖かい色)ろいう
  主人公が愛した女性の目の色になぞってのコピーでしょう。とにかく
  長編作品で177分。そして、この画期的、いわゆるアバンギャルドな
  内容にオーディエンスはどう反応するのか楽しみでした。

  同性愛の話なのだということは、いろんな情報網で知られてはいたもの
  の、とてつもなく生々しいセックスシーンが織り込まれます。それも、
  ただならぬ長さで。オゾンの「ヤング&ビューティ」の性描写にもか
  なり驚かされたので、ゲイものの「L'INCONNU DU LAC (Strangers by 
  Lake)」なんぞ、もう何一つ驚かされなかった。しかし、この“アデル
  の人生”にはド肝を抜かされたというか・・・ティーンエイジャーの
  アデルが初体験をして「ヤング&ビューティ」のイザベラ同様に、
  セックスへの憧憬は絶たれみじめな感じしか残されなかったアデルが
  心奪われたのは、年上の青い目、青く髪を染めた女性エマだった。
  トントン拍子に二人は恋におち、どちらかというとフィジカルに深く
  深く愛し合います。その性描写の激しさと言ったらありません。客席 
  から多くの老年カップルは席を立ちはじめました。そして、ブーイン
  グとも賞賛ともわからない唸り声が客席から湧き起りました。昨今の
  ハリウッド映画からは恋愛ドラマの映画からセックスシーンが消えた
  と報道されていましたが、それとは反対にどこかしこに恥じらうこと
  もなくセックスシーンは織り込まれます。これが、普通のヘテロのカ
  ップルなら普遍的で退屈な恋愛ドラマだったでしょうし、わりと人気
  あるゲイものでも、こうはきれいに撮れないだろうといった感じに、
  美しく描写されています。しかし、あまりにも生々しいセックスシー
   ンに一部の観客はかなり引いたことでしょう。あまりにも長いレズ
  ビアンのセックスシーンを凝視するには居心地悪く、きれい云々とい
  う段階で見るには刺激的過ぎです。これを本当に芸術的だと評価され
  るも、今のショービズ世界にとって刺激的で美しいと評価されるのも
  ありなのかもしれませんが、日本での受け入れは厳しいのでは。@

  知れると知れた話ですが、エマ役のレア・セドゥは、祖父のジェロー
  ム・セイドゥがフランスの映画会社パテの会長であり、大おじのニコ
  ラ・セイドゥも同じくフランスの映画会社ゴーモンの会長及びCEOと
  生粋のセレブリティ!プラダの香水のモデルとしても活躍、”イン
  グロリアス・バスターズ”、”ミッドナイト・イン・パリ”、”ミッ
  ション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル”、”マリー・アント
  ワネットに別れをつげて”等の大作にも出演、2008年第34回セザール
  賞の有望若手女優賞にノミネー、2011年のフランス映画祭で出演作品
  「美しい棘」が上映され、テレビ映画で第11回東京フィルメックスに
  て出演作品「幻の薔薇」が上映されている。これからの期待される女
  優の一人として注目されるでしょう。

  とにかく、上映後のスタンディング・オベイションは半端なく長く
 (私が見たコンペ作品の中で最高)10数分、ブラボーの声もどれより
  も多く聞かれました。アデル役のアデル・エグザルショプロはその賞
  賛の嵐で涙いっぱいでした。パルム獲ったかなと思えるほどの喝采に
   感動しました。ちなみに、審査員満場一致で本作パルムドール決定
  だったそうです。

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『マリー・アントワネットに別れをつげて』 [Blu-ray]   
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■石男的衛星電影案内(Vol.646) 6/1〜6/7 by.STONEMAN 
    
  ★衛星各局・今週の石男が選ぶオススメの1本 
  <NHK・BSプレミアム> デジタルBS-103ch 
  6月4日(火)21:00
  『うさぎドロップ』('11 日本) 
  監)SABU 主)松山ケンイチ
  ※ごく普通の会社員・ダイキチは、祖父の葬儀の日に彼の隠し子だと
   いう6歳の少女りんに出会う。困った親族たちはりんを施設に入れ
   ようと相談するが、かわいそうに思ったダイキチは、うっかり自分
   がりんを引き取り育てると宣言してしまう。突然二人のちぐはぐな
   共同生活が始まった…。不器用だが誠実で正義感あふれるダイキチ
   を松山ケンイチ、孤独な少女りんを芦田愛菜が好演。監督は「蟹工
   船」など海外でも評価の高いSABU。

  <WOWOWシネマ> デジタルBS-5(191)ch 
  6月6日(木)21:00
  『メランコリア』('11 デンマーク/スウェーデン/フランス/ドイツ)
  監)ラース・フォン・トリアー 主)キルステン・ダンスト
  ※メランコリアとは憂うつ症のこと。近年うつ病に悩まされていたト
   リアー監督が、いっそ世界が終わり、すべての苦しみが一瞬にして
   消え去ってくれたなら…という自らの切実な心情を作品に投影して
   生み出した一大問題作。そのあまりにもロマン主義的な彼の世界観
   に対する好き嫌いはどうあれ、ワーグナーの壮大な調べに乗せて展
   開される世界の終末の崇高なイメージの数々は、思わず観る者を圧
   倒すること間違いなし。第24回ヨーロッパ映画賞作品賞、第64回カ
   ンヌ国際映画祭女優賞(K・ダンスト)他、多くの賞を受賞。

  <チャンネルNECO> SKY PerfecTV! 633ch 
  6月2日(日)21:20ほか 
  『劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル』('10 日本) 
  監)堤幸彦 主)仲間由紀恵、阿部寛
  ※自称・売れっ子マジシャンの山田奈緒子は、とある村に全国から霊
   能力者を一堂に集めて戦わせ、最強の霊能力者を決定する大会が開
   かれることを聞きつけ、村の財宝を目当てに霊能力者のフリをして
   参加することに。しかしどういうわけか、天才物理学者・上田次郎
   も村にやって来ていて…。

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『メランコリア』[Blu-ray]  
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■編集後記 
  ☆こちら広島では随分早く梅雨入りしてしまいました。今週号はTA
  K・Gさんのカンヌ国際映画祭のレポートが入りました。写真は当メ
  ルマガのFacebookページにUPされていますので、是非ともご覧下さ
  い。

  http://on.fb.me/g2LofS
  ↑週刊うるとら★ラッキー★シネマ」Facebookページ

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■週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★ Vol.715(2013/6/1) 
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■編集長:STONEMAN (from HIROSHIMA city) 
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