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タイトル:■週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★ Vol.527(2009/10/31)  2009/10/31


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  *■□■■□□■■■*週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★*
  *■□■■□□■☆彡*           第527号*
  *■■■■■■■■■*2009/10/31      *
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                         ※このメールは等幅フォントでご覧ください。
==【もくじ】========================================================
  □週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★第527号
  ■映画インプレッション『沈まぬ太陽』
  ■TAK・Gのフィルム・コラム (Vol.193)
  ■TAK・Gのフィルム・コラム (Vol.194)
  ■「エンジンのかからない映画レビュー」第36回
  ■石男的衛星電影案内(Vol.461)
  ■編集後記
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■映画インプレッション(新作映画)by.STONEMAN
  『沈まぬ太陽』
  監督:アン・フレッチャー 主演:サンドラ・ブロック
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  ☆国民的人気作家・山崎豊子の累計700万部を超える大ベストセラーで、
  かつ、未だ映像化されていない最後の傑作と言われる小説の、待望の
  映画化です。

  昭和30年代。巨大企業・国民航空社員の恩地元は、労働組合委員長を
  務めた結果、会社から10年におよぶ僻地での海外勤務を命じられた。
  かつて共に闘った同期の行天四郎が組合を抜けてエリートコースを歩
  みはじめる一方で、恩地は家族との長年にわたる離れ離れの生活で焦
  燥感と孤独に追いつめられ、本社への復帰を果たすも不遇な日々は続
  くのだった。そんな中、航空史上最大のジャンボ機墜落事故が起こり…。

  日本が高度経済成長を実現し、世界経済の頂点へと上りつめていく時
  代に、巨大組織の中で翻弄されながらも、強い信念と不屈の精神をも
  ってどんな過酷な状況をも克服していく男の姿を描いた社会派ドラマ
  でした。

  『ホワイトアウト』の若松節朗監督が、9年ぶりとなる大作映画の演
  出、そして念願でもあった原作の映画化に際し、「全身全霊を込めて
  取り組んだ」という。主人公・恩地を演じるのは、日本が世界に誇る
  名優・渡辺謙。ライバルの男を演じた三浦友和の悪役ぶりにも注目で
  す。

  最近の映画では珍しい200分を超える長編なので途中で10分間のイ
  ンターミッション(休憩)がありました。
  
  公式サイト http://shizumanu-taiyo.jp/

  STONEMAN推薦度★★★☆ タイムリー度★★★☆
                                 (10点満点:★=2点・☆=1点)

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沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)
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■ TAK・Gのフィルム・コラム (Vol.193)
  『あなたは私の婿になる』
   監督:アン・フレッチャー 主演:サンドラ・ブロック
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  ☆サンドラ・ブロックがキャリア・ウーマンでバリバリなタイプの鬼
  編集長マーガレットを演じる。カナダ人である彼女は、ワーキングビ
  ザを更新しながら自らのキャリアに磨きをかけていく気満々な時、更
  新に失敗し帰国を余儀なくされてしまいそうになる。そこで、急遽思
  いついた思案は、突飛なものだった。編集の仕事をしたいがために、
  彼女の元で過酷に働くアシスタントのアンドリュー(ライアン・レイ
  ノルズ)と結婚するのだと上司に告げ、帰国する必要はないからと、
  自分のポジションを守ろうとするが・・・。

  監督アン・フレッチャーは、ダンサーとして多くの作品に参加経験が
  あり、多くの振り付けを手がけており、近年では「スプレー」や「4
  0歳の童貞男」に彼女の名をスーパーに連ねている。監督としてはま
  だ若手で数本のみの業績。「幸せになるための27のドレス」は記憶
  に新しい。両作ともにコメディ路線ではあるが、繊細な心情や人とな
  りが潜んだタッチーなドラマを描いていて、それが、女性受けするこ
  とをターゲットにしてか、あるいは、彼女のセンスなのか。

  マーガレットの険しい表情の厳しい編集長ぶりには微かに笑わせられ、
  彼女に仕えるアンドリューの健気な秘書ぶりには、涙ぐましいものが
  あるにもかかわらず、やはりどこかおどけた感じがある。しかし、バ
  ックグランドに密かに匂うものがあり、やはり、マーガレットは、
  16で両親共に失うという辛い青春を送った、悲しみを封印してきた
  女性であり、アンドリューも、アラスカの大実業家の一人息子であり
  ながら、その環境に反骨し、自らの夢、編集の仕事をすることにひた
  むきなのだ。

  微かに、91年のピーター・ウィアー監督の「グリーンカード」とい
  う昔の映画が頭の中によぎるのだが、随分前の作品ながらも、やはり、
  女性の夢、希望のため、男が利用されようとするストーリー仕立ては、
  本作ともかわらない。コメディ度は、ずっと上々だけれども、見た目
  では幸せそうな、裕福そうな人にも、何かしら隠された辛らつな秘め
  事やら、過去はあるものである。そういった、本の些細な人間の寂し
  い部分をうまく引き出しながらドラマ仕立てに笑わせてくれる、フレ
  ッチャー監督は、結構、有望株かもしれない。

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デンジャラス・ビューティー デラックス版 [DVD]
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■ TAK・Gのフィルム・コラム (Vol.194)
   東京国際映画祭体験記 前編 <作品編>
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  ☆今回、第22回東京国際映画祭のコンペティション部門は、日本の
    作品を多めに含んでの開幕であった。また、世界中からの応募がある
  にもかかわらず、意図したわけでもないのにスペイン語圏の映画が多
  めにノミネートされているのは、決して選考ディレクターの趣味でも
  何でもなく、単なる偶然とは言うが、どこかしら偏りが感じられる。
  そんな中、会期以前から多大に期待視されていた作品は、「イースタ
  ン・プレイ」である。これまでにかってない国からのエントリー、ノ
  ミネート、上映に、関係者はかなり興奮気味だった。はたして、その
  期待はいかに・・・。

  また、招待作品やアジアからの多数の作品、ワールド・シネマの範疇
  としてケン・ローチやトム・フォード、J・リヴェット、ジョゼッペ
  ・トルナトーレ、他の多くの巨匠や映画祭受賞作品群の上映に目を見
  張る。ナチュラルTIFFでも、数々の自然環境に思いを馳せた作品群の
  上映があり、特にジェニファー・コネリー主演の「クリエイション 
  ダーウィンの幻想」は、興味深い。(配給先未定とのこと。)

  他の上映会、映画祭との共催で、映画の繁栄を繰り広げている感は強
  かった。コンテンツとしては、トヨタ自動車の提供するエコロジーの
  考えを主軸にしているだけあり、レッドカーペットならぬ、ペットボ
  トルからのリサイクル、グリーンカーペットで繰り出すVIPら。
  しかしながら、一般の人々への鑑賞を促す以前に、ビジネスとしての
  場として多くのマスコミ関係の人々で蔓延した会場は、マーケットと
  化し、はたして、それが、この映画祭のカラーとなっているのか、あ
  るいは、意図なくそうなってしまっているのか。

  そんな中にも、映画好きにはたまらない作品が上映された。昨今の映
  画興行の状況からして、配給先が決まるかどうかわからず、もしかし
  て、将来、日本での上映はないかもしれない状態で見る作品は多々あ
  るが、力を込めて鑑賞してしまう。その中から興味深い数本のみをピ
  ックアップしてみよう。

  「Rabia(激情)」
  スペインを舞台にストーリーも個性的で意外性もあり、タイトルの通
  り激しい感情の元に描かれながらも、くすぶった思いによりあまりに
  も重く悲しいラブ・ストーリー。異常性や偏執的な愛情が表現されて
  いた。彼女を思うあまりに、変質的になり人を殺してしまい逃げ場を
  失った男は家政婦として働く彼女の家の屋根裏に隠れ住む・・・そん
  な、今時ありえない構成ではある。しかし、それが不思議な新鮮さを
  もっていて魅力的な作品に仕上っている。コロンビア人とメキシコ人
  がスペインで生きるたいへんさ、疎外感をも少なからず扱っていたの
  だろうが、文化的理解はなかなか困難である。(審査員特別賞受賞)

  「少年トロツキー」
  ポップな感じとちょっとレトロな感じがミックスして、コミカルな作品。 
  社会的思想を抱きロシアの革命家トロツキーの意思を尊敬するカナダ
  人青年レオンの自らが直面する高校へ対する熱い改革の思いを描いて
  いる。ストーリーだけでなくポップな挿入曲が楽しく、その年代的バ
  ックグラウンドにも心動かされる。こんな熱い社会派な若者が今時ど
  こにいるだろうか、ましてやこの日本に・・・と、考えさせられると
  ころで、観客には一番の人気を誇り観客賞獲得となった。監督ジェイ
  コブ・ティアニーは、一見シャイで控えめな監督だけれども、そこは
  かとなくトロツキーに興味を注ぎ、熱い思いをもって製作に望んだの
  だと感じられる作品。レーニンに似た校長が出演し、その役者自信の
  思い入れのゴアティをたくわえていて、手作り感たっぷりのやさしい映画。

  そして、さくらグランプリを満場一致で獲得の「イースタン・プレイ」。 
  耳慣れないブルガリアの言語、スーパーにも見慣れない文字が使われ、
  とにかく目新しい感覚が旬おいしい作品だとは思わされる。見慣れな
  い東欧の街並み、人々、そして、彼らの生活や、その雰囲気に、違和
  感を覚えながらも、美しい景色や、素朴な物々に、とても興味を惹か
  れる。しかし、始終物悲しいムードが漂うのは、その国や国民性自身、
  あるいは、監督の醸し出す創作上の空気か、主人公の人生の結末の行
  く末を顕にするための演出なのか途惑わせられる。終盤に向うほどに
  台詞は減り、主人公の人生を終焉に向わせるかのごとく、更にはライ
  トダウンしたシーンが多くなる。彼の人生のともし火が消えていくか
  のようで、胸が締め付けられる想いのエンディング。ブルガリアとト
  ルコの葛藤があった時代を忘れざるべくして描かれたような、また、
  監督自身の友を描いた暖かい想いが溢れた作品だった。

  他にも、ボリウッド・ムービーながらにして、全くその感じを受け継
  がずに、ハリウッドのイメージを色濃く描いたデーブ・ベネガル監督
  の「ロード・ムービー」や、美しいカメラワークが絶賛だった「ボリ
  ビア南方の地区にて」等、興味深い作品はエントリーされている。
  是非、日本公開のチャンスを得てほしいと望まんばかりだ。

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■「エンジンのかからない映画レビュー」第36回目byかからないエンジン
  http://mentaiazi.blog115.fc2.com/

  「ネバー・セイ・ダイ」(1988年 ニュージーランド)
 監督:ジェオフ・マーフィ 主演:リサ・アイルバッハ テム・モリソン
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  ☆ストーリー…ジャーナリストのアルフとその恋人リサのカップルが家
  に帰ると、目の前で家が爆発した、更には謎の車の執拗な追跡を受ける
  海外へ逃げ出す二人だが、謎に追跡者の脅威は更に勢いを見せ、二人は
  何度も命を狙われる。知り合いの刑事エバンスも駆けつけ、この事件の
  元凶を探るアルフ達だったが・・・。
  
  ある日突然理由も分らず追い掛け回されることになったカップルのハチ
  ャメチャ逃走劇。監督は「暴走特急」のジョエフ・マーフィ。主演は
  「スターウォーズ エピソード2」のテム・モリソンと「リバイアサン
  」のリサ・アイルバッハ。共演は「プロテウス」のトニー・バリーに
  「ガバリン」のジョージ・ウェント。

  まさしくノンストップ・アクション・コメディです。何だか分らないけ
  どとにかく命を狙われる二人。家の爆発から始まり、どこまでも追って
  くるカーチェイスに、スーツケースからの煙、猟師はこちらを狙ってく
  るし、ドライヤーには発信機、しまいにゃヘリまで出動する始末、
  息もつかせぬアクションの連続です。
  
  主演二人のバカップルぷりも非常によろしく、イヤミがありませんし、
  所々007を意識したセリフにもニヤリ。ラストシーンは「おいおい」
  とツッコミを入れずにはいられませんが、面白いのでよし!

  まさしく掘り出し物といった感じの良作アクション、オススメです。

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ネバー・セイ・ダイ [DVD]
http://amazon.co.jp/o/ASIN/B00006GJJ4/ulcstone-22/ref=nosim

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■石男的衛星電影案内(Vol.461)10/31〜11/6 by.STONEMAN

  11月2日(月)21:00 BS-11(衛星第2)
  『イン・ハー・シューズ』('05 アメリカ)
  監)カーティス・ハンソン 主)キャメロン・ディアス
  ※きまじめな姉と奔放な妹が織り成す人生の機微を感動的に描いた人
   間ドラマ。フィラデルフィアで暮らす対照的な二人の姉妹。姉のロ
   ーズは弁護士として堅実に働いているものの、自分の容姿に強い劣
   等感を持っている。一方、抜群のスタイルと美ぼうを誇る妹のマギ
   ーは定職にもつかず遊びまわっているのだが・・・。自分の生きる
   道を探して人知れず苦悩する妹マギーをC・ディアスが熱演。

  11月4日(水)21:00 BS-11(衛星第2)
  『モナリザ・スマイル』('03 アメリカ)
  監)マイク・ニューウェル 主)ジュリア・ロバーツ
  ※1953年、アメリカ東部の保守的な名門女子大学に美術講師とし
   て赴任したキャサリンは、伝統と格式を重んじ、卒業生が権力を持
   つ学内の状況に戸惑う。やがて生徒たちが女性は家庭に入るべきと
   教えられ、自分の可能性を自ら閉ざしていることに気づいたキャサ
   リンは、生徒に様々な絵画を鑑賞させ、柔軟な考え方を持つことの
   大切さを教えるのだが…。ジュリア・ロバーツが、名門校に新風を
   吹き込む教師を好演した感動作。

  ★衛星各局・今週の石男が選ぶオススメの1本
  <WOWOW> BS-5ch. デジタルBS-5(191)ch
  11月6日(金)23:40
  『ダークナイト』('08 アメリカ)
  監)クリストファー・ノーラン 主)クリスチャン・ベール
  ※アメコミ生まれの人気者バットマンの活躍は何度も映像化されてき
   たが、複雑な内面を持つ“闇のヒーロー”として描き直したのが05
   年の映画「バットマン ビギンズ」。そしてバットマン(前作に続
   いて「ターミネーター4」のC・ベール)が新たな敵ジョーカーと対
   決する続編が本作。バットマンもカッコいいが、やはり真の見もの
   は良心をかけらも持たない悪役ジョーカーとそれを異様な迫力で演
   じきり、他界後にアカデミー助演男優賞に輝いたH・レジャーの激
   演だ。米国では「タイタニック」に次ぐ史上第2位の興収、5億3300
   万ドル強を記録。

  <チャンネルNECO> SKY PerfecTV! 261ch
  11月1日(日)21:00ほか
  『明日への遺言』('95 日本)
  監)金子修介 主)藤田まこと 
  ※戦犯裁判で最後まで信念を貫いた岡田資の誇り高い生涯を綴った大
   岡昇平の『ながい旅』。このノンフィクション小説を 『博士の愛
   した数式』の小泉堯史監督が映画化した感動の戦争ドラマ。元東海
   軍司令官・岡田資中将は 無差別爆撃を実行した米軍搭乗員処刑の
   罪に問われ B級戦犯として裁判にかけられた。岡田は裁判で全て
   の責任は自分にあると主張。部下を守り全責任を負おうとするその
   姿は 次第に敵国の検事たちをも魅了していく

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■編集後記
  ☆個人的な話ですが仕事が部署替えになりまして、新しい仕事で毎日
  絞られております。
    
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【STONEMANお勧めアルバム】ノン様の「日記の歌」
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■週刊うるとら★ラッキー☆シネマ★ Vol.527(2009/10/31)
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■編集長:STONEMAN (from HIROSHIMA city)
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