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タイトル:NO=893 美濃三十三観音霊場  2020/05/10


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2020ー5ー10 第893 毎日曜日発行
 地方の札所を巡る旅  美濃三十三観音霊場 01  武儀1
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美濃西国観音霊場が創設されたのは江戸時代と云われています、それ以降戦争時の混乱期には一時中断しましたが多くの信者や関係寺院の努力により再開されました。岐阜県南部12の市町村に広がる霊場は長良川、木曽川に挟まれた自然が豊かで風光明媚で素朴な佇まいの寺寺に癒される全長200k程の巡拝ルートです。

武儀 美濃三十三観音 1番札所 【日龍峰寺】  高野山真言宗 16−3−13


県道関金山線を北上して下之保バス停「高沢観音口」から林道に入り3,5k程登ったところの山頂に高沢観音【日龍峰寺】はある。

頂上手前の林道沿いに『仁王門』が建つ、脇に修行大師がお迎え、
石段と山道の参道を登ること10分程で本堂下に着く。

林道頂上に駐車場が設けられ、多くの人は此処まで車で来ている。

駐車場から山の頂上に向かって登る。左に中腹に建つ『庫裏』を見ながら更に登ると
見事な『鐘楼』、山道沿いに階段状に各堂が点在する、
先ず『不動堂』開扉されていてお不動様を拝す、続いて
『薬師堂』ここでも薬師如来を拝し『金比羅堂』へ、
隣に鎌倉時代政子尼将軍の祈願により建立された重要文化財指定の『多宝塔』が
美しい姿で建っている。

此処からやや下り道、一寸した広場の中央に両面宿儺が挿した錫杖から
蘇生したと言われる『千本桧』がある、幹周り1m高さ20mの桧で、根から1m程の所から数十本の枝が出てい珍しい木である。
 
両面宿儺とは、顔が二つ腕が四本という異人で「日本書紀」に書かれている。

その奥の岩山にへばりつく様に清水舞台造りの重文の『本堂』が堂々と建つ、
ご本尊は室町時代の作 千手千眼観世音菩薩 秘仏で十年毎に開帳が有ると聞く、
脇時に毘沙門天と不動明王が祀られ、
右脇間には両面宿儺像もあるが厨子は閉扉されていた。

本堂裏の大岩の下から万病に効く「みたらしの霊水」が涌いている。

標高283mから望む美濃の山並みを見ながら名刹に別れを告げた。

 所在地 岐阜県武儀郡武儀町下之保4560  0575―49−2892

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