メルマガ:ロジスティクス思考的経営話(物流話)
タイトル:【物流話82】今更聞けないRFID【2】トレーサビリティ確保のための導入事例  2004/09/15


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――― THE BEST LOGISTICS MAIL MAGAZINE <Vol.82 2004/09/15> ――
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■■■■ ロジスティクス思考的経営話(物流話)0082 ■■■■
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  発行者:株式会社イー・ロジット  監修:CEO 角 井 亮 一
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│好│皆さまこんにちは!
│評│ちょっとお休みしていた物流話。お久しぶりです!!
│!│
│ │先日お昼休みに会社でお弁当を食べながら、天候の関係で豊作に
│物│なったキャベツを、生産農家の方が泣く泣く廃棄処分にしている
│流│光景を見ました。
│セ│
│ン│国から補助金をもらうには、廃棄処分をしなければならず、また
│タ│どこかへ安く流通させるにも、物流費がかかりすぎるため、販売
│l│ルートには乗せられないということでした。
│改│
│善│浅間山の噴火で、今度は火山灰をかぶったキャベツを、百貨店や
│↓│スーパーがこぞって販売しています。
│↓│
│↓│できすぎたキャベツの物流費と、火山灰キャベツの物流費。
│↓│何が違うのか?−−−ちょっと考えさせられてしまいました。
│↓│
│↓│それでは今週のメルマガをお届け致します。どうぞ〜。
│ └────────────────────────────┐
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━━ [ INDEX ] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □                            □
 □1.今週の物流ヘッドラインNEWS           □
 □                            □
 □2.今回の物流話 今更聞けないRFID【2】        □
 □ 〜「トレーサビリティ確保のための導入事例」〜/濱田 修 □
 □                            □
 □3.編集後記                      □
 □                            □
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│ □■1.今週の物流ヘッドラインNEWS
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◇= ニュースの詳細 =◇
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◇= 今週の注目物流NEWS =◇
【エスビーエス】ビッグバンを子会社化
   事業インフラプロバイダーを拡充
【日通】兵庫・福崎物流センターが完成
   マンダムグループの3PL業務始動
【国交省】組合割引廃し、利用実績ごとに移行
   新しい高速道路割引制度
【双日、NTTドコモ関西】携帯電話、GPSで産廃物を徹底追跡
【三井物産】荷主、海貨などの輸出入を電子化
【三菱商事など】郵便集配車両の荷台に広告
【ケイロジスティックス】国際輸送業務を統合
   中国向けサービスを強化
【ケイヒン】BDPインター社と提携 海外ネットワーク充実

        ≪記事提供:物流経済新聞社「ロジクロ」≫
        http://www.e-logit.com/logichro/logichro.htm?82
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│ □■2.今回の物流話  今更聞けないRFID【2】
│   〜「トレーサビリティ確保のための導入事例」〜/濱田 修
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こんにちは、前回に引き続き、濱田が担当させていただきます。
今更聞けないRFIDの第2回目をお届けします。

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│RFIDの市場規模
└───────────――――――
物流分野でRFID関連の市場規模が拡大することは間違いないでしょう。
株式会社矢野経済研究所の調査 「RF-ID(無線ICタグ)の潜在ユーザー
ニーズに関する調査結果」(発刊日:2004年05月31日)によると、RFID
導入意向を物流分野の企業(サンプル数80社)にアンケートしたところ、
80%以上が「積極的に導入したい」もしくは、「導入したい」と答えた
という結果が公表されています。

また、この結果は、調査を行った分野(FA分野、流通分野、物流分野、
アミューズメント分野、レンタルリース分野の5つの分野)のうちで、
物流分野の企業が高い導入意向を持っているということも示していまし
た。

┌──────────―――――――
│導入に向けた動きの例
└───────────――――――
先ほどの調査では、RFIDの利用目的として、1位:入出荷管理(43社)、
2位:在庫管理(35社)に次いで、トレーサビリティに最も関心を持っ
ている物流分野の企業は、80社中25社の3位でした。

1位、2位はどちらかというとコスト削減を目的とした経営課題に属す
ると思われますが、3位のトレーサビリティは増収を目的とした新サー
ビスに関する経営課題と考えられます。

┌──────────―――――――
│食品分野のトレーサビリティ
└───────────――――――
最近話題になった例では、食品のトレーサビリティがあります。

食品のトレーサビリティ導入ガイドライン策定委員会が出している「食
品トレーサビリティシステム導入の手引き(食品トレーサビリティガイ
ドライン及びトレーサビリティシステム実証事例)」(平成15年03月)
に、RFIDを含む自動認識システムの比較があり、RFIDの特徴として、非
接触・透過読み取りが可能なこと、大容量の情報が保存できること、再
書込が可能なこと、高価なことなどを挙げています。

今回この調査について、トレーサビリティを担当していらっしゃる農林
水産省の方にお話を伺いに行ったところ、
 (a)トレーサビリティを導入するための生鮮食品の流通形態の問題点
 (b)そこで使われようとしているRFIDの技術について
の2点を教えていただきました。その一部を紹介します。

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 (a)トレーサビリティを導入するための生鮮食品の流通形態の問題点
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現在の農作物の流通過程を見た場合、一部産地直売もありますが、多く
は農協や卸/小売、更に加工・包装等の商流/物流を経ます。そのため、
トレーサビリティを確保する場合、各過程で、履歴をたどることのでき
るように情報を伝達していかなければなりません。 

過去、流通各社に対して、各社共通の「生鮮JANコード」の導入が試
みられたこともあったということですが、特に生鮮食品に関してはほと
んどが独自にコードを持っているそうです。

この場合、仕入先からの情報を毎回自社のコードに直し、更に記録して
出荷する必要が生じます。流通過程でこれを何度も行っていては、大き
な流通コストがかかってしまいます。 

そのため、読み取り・書き込みが自動で素早くできるRFIDを導入し、情
報伝達を行えるようにできれば、トレーサビリティが確保しやすくなる
だろうという発想が生まれます。

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 (b)そこで使われようとしているRFIDの技術について
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現在食品のトレーサビリティに関して行われている実証実験でも
既にRFIDは導入されており、そのコードの規格として、ユビキタスIDが
使われています。これは日本発のコードの規格であり、128bitの情報量
で記載されています。 世界的にはアメリカ発のAuto-IDが普及していま
すが、この規格におけるコードの情報量は96bitであり、 ユビキタスID
の方が情報量が多いため、Auto-IDのコードを包含した上で、 さらに多
くのものにコード番号をつけることができるので、世界的に普及してい
る規格と並存可能であるとのことです。

┌──────────―――――――
│食品以外の分野のトレーサビリティ
└───────────――――――
食の安全のため以外の商品トレーサビリティ確保の場合も、贋物を排除
し知的財産権を守ることや、返品・修理・リサイクルを行うためのリバ
ース物流も含めた管理を行うなどの用途があり、物流のコスト削減だけ
でなく、物流の付加価値増加に役立つものになり得ます。

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│まとめ
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今回取り上げた、農作物の場合以外の商品を提供する企業でも、RFIDの
実証実験に参加することや、実験的に自社工場/倉庫への導入、規格を
含めたインフラが整ったところで本格的に導入できるように準備を進め
ています。

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│今後の物流話での話題
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次回は、物流企業・荷主企業がRFIDを導入した場合、どんな課題が解決
できるかを考えてみたいと思います。

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│ □■3.編集後記
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最近ではごく普通に日常生活などでも耳にするようになった「トレーサ
ビリティ」。先日あるスーパーへ買い物に行った際、商品の前で携帯を
手にするカップルを発見。何をしているのかぁと観察していると、カメ
ラでぱちり。どうやらQRコードを読み取って、生産地などを確認してい
るようです。早速私も!・・・と思いましたが、あぁ残念。
私の携帯にはQRコード読み取り機能がありませんでした。。。早く体験
してみたい。


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