メルマガ:運ちゃんのひとりごと
タイトル:運ちゃんのひとりごと 4月17日号  2005/04/17


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                          運ちゃんのひとりごと

         2005/APR/17TH  総購読者数 816名
    melma181回、magmag81回、melten106回、e-mag84回

         今日現在までの走行距離128,779km
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 皆さんこんにちは、あさやんです。
 四月に入り、ガソリンや軽油などの燃料が大幅に値上がりしましたね。
 軽油なんて100円を越えるのも時間の問題ではないでしょうか。
 安いときのレギュラーガソリンの値段になってしまいました。

 灯油も50円台の値段が定着した感があり、『50円!』とガソリンスタンド
のところに書いてあると安いと感じるのは、この値段に慣れてしまったということ
なのでしょうか。
 この慣れは感覚が麻痺しているとも考えられる、ある種危ないものです。
 しばらくはこの値上がり傾向が続くらしいです。

 今年の冬は石油ストーブを使用していられる方々には、とても辛い季節で
あったことでしょう。
 まさにお金を燃やしているといった感覚。
 でも点けないわけにはいかないし、早く春の訪れるのを待つといった他力本
願に終始した方も多いのではないでしょうか。

 運送業界では運賃も採算ギリギリのレベルにまで下がり、各社が我慢の経
営を強いられておられるでしょうが、ここにきての燃料費の高騰や環境対策に
対してかかる余分な出費は、なお一層の経営の圧迫要因になっています。
 都会のほうですと、従来の古いトラックが使用できなくなり必然的に新しい
トラックに代替させられています。

 このあたりの経費も重くのしかかっています。
 これだけでもじゅうぶん大変なこととして会社は対応しているにもかかわらず、
これに乗務員の事故や配送上のクレーム処理が加わったりして、経営者は
頭を痛くするばかりのことでしょう。

 最近の運送会社はこぞって、やれ国際品質だと豪語して、ISOの取得に
躍起になっています。
 今後は取得している運送会社とそうでない会社とに二分化され、企業の
成長に大きく影響を与えていくことでしょう。
 特に日本人は規格化されたものを好む傾向にあり、必要不可欠です。

 会社は運ちゃんの締め付けを強化し、会社の規則を守れない人は必要な
しと突き飛ばすような経営の仕方をはじめているところが多いと聞きます。
 その代表的なものがデジタコの装着。
 これが装着されたことにより、神経がおかしくなるような縛り感を味わっている
運ちゃんも少なくないことでしょう。

 昔は社命速度60km/hというと、60km/hの速度で走っていればそれで良か
ったんです。
 でも、今は違います。
 60km/hを超えてはならないんです。
 この違いはとても大きい。

 前者は62でも63でも、全体的にみて60で走ろうとしていることが見受けられ
ればそれで許されたようなところがあります。
 しかし、今は違います。

 完全なるコンピューター管理で一運行中のすべてのデーターがこと細かく分
析され、私の勤務するところでは一時間あたりのスピードオーバー回数や時間
をカウントして採点に加えています。
 実はこれがいちばんマイナスの多い採点なんです。
 時間は回数の多さに伴うものなので、つまり回数を減らさなければならない。

 ということがわかります。
 どういうことかというと、60km/hを出すなということです。
 60km/hで走っていると、下り坂では簡単に60km/hをオーバーしていきます。
 それだけでカウントされます。
 一日のなかでこのようなことを繰り返していくと、まともな評価にはなりません。

 だからよくいるでしょ?

 何でこんなところで頻繁にブレーキを踏むんだろう?
 というくらいに不自然な走りをしているトラックが。
 それがまさにそうなんですよ。
 苦しいですよ。
 自分の意思に反してこの走りを強要されているわけですから。

 それでこの走りをしているから事故が少ないのかといえば、まったくそういうわけ
でもなく、私は思うのですが、こんな走りをさせるから運ちゃんの集中力が逆に
散漫になってしまったりして、うっかりミスやいざというときにアクセルが踏めないと
いうことでの判断ミスが起こるのだと考えています。
 俺たちゃプロなんだというプライドを会社から否定されているようで悔しい。

 スピード=事故と短絡的に考えてしまう経営者というのは、そもそも運転とい
うものを理解していない人なんじゃないでしょうか。
 いつも訳もなくかっ飛んでいる運送会社がよくありますが、事故ばっかり起こし
ているんだろうと思っているとそれがそうでもなく、ほとんど事故のない場合も多
いようです。

 要するに、大切なことは運転中の速度ではなく、走行中のそのときそのときの
判断を誤らないということです。
 飛ばす=悪という考え方があるとすれば、飛ばさない=無神経という考え方
もある意味成り立ちます。
 他人様の都合も考えずに流れを無視して走る。

 それでその場の流れを考えて道を譲るならばともかく、延々とただ己の規則に
準じて淡々と走る。
 会社からは受けは良いのでしょうが、世間からはひんしゅくものです。
 大切なことは、もっと他にあるような気がするのですが。
 こんなことはひとりごとになってしまうのでしょうかね。

 運送会社が社命速度を設ける理由として考えられるのは、

 ○致命的な大事故を速度の面から排除する。
 ○周囲に対して悪いイメージを植えつけないようにする。
 ○安全走行をしているということを全面的に押し出して営業している。
 ○乗用車に対して危害を与えないように縛りを設ける意味合い。

 など、他にもいろいろとあることでしょう。
 でもね、

 会社は規則を縛る前にまずは安全運転とは何かをもっと考える必要がある
し、どうせ運ちゃんを縛るのならばもう少し実になるような指導をするべきです。
 本当の意味での安全運転を指導していくことが必要ではないかと考えます。
 なにかミスをするとすぐ運ちゃんの責任にし、会社としてのやるべきことを丸投
げしているように思います。

 都合が悪くなると、プロの運転手として採用したのだから運転についてとやか
く言うことはない。
 良識的判断に任せるだけだと逃げられるのがオチでしょうか。
 この言葉は本来はこうでなければならないという理想論です。
 私もそうあるべきだと思います。

 だけど会社側が何も言わないのを単なるオッパッパ(縛りのない)な会社だと
運ちゃんが勝手に判断し、その時の気分でぶっ飛ばしているに過ぎません。
 この弊害を受けているのが我々のような縛りの強いところに勤務している運
ちゃんなのです。
 本来は会社にとやかく言われることではないのですよ。

 これはいままでの運ちゃんのしてきたことに責任があります。
 運ちゃんひとりひとりではまともに自分を管理することはできないと烙印を押さ
れてしまったわけです。
 つまりは自分を管理できないのだと。
 今まで新聞の記事に載ってきたような運ちゃんはすべてそうです。

 (おっと、熱くなってしまった)

 燃料費の高騰の話に戻しますが、早朝私の勤務する会社に同じ車種であ
るいすゞのスムーサーGに乗っている運ちゃんが荷物を持ってきました。
 待機中であったので、友好的に少し話しかけてみることにしました。
 格好いいんですよ。
 いすゞのデモカーであったらしくて、ウイングにGIGAと書かれていてとても渋い。

 しばらく褒め殺しをしていたのですが、燃費の話になってどれくらい走っている
のかを聞いてみました。
 するとなんと、2.8km/L位だというのです。

 『えっ、なんて悪いんやぁ。』

 心の中でそう思いました。
 よくよく聞いてみると発進のときにも走行時にも引っ張るから仕方ないと言って
いました。
 私が勤務先で4km/L位だと同僚に話すと、どうして悪いんだと言われます。
 最高で4.3km/L位を維持している人がいます。

 まあ上には上がいるわけですが、これくらい走っていれば良いでしょうよ。
 以前の大型トラックで4km/Lを叩き出すにはかなり困難なことであったことで
しょう。
 というよりも現実離れしている数字であったのではないかと思われます。
 相対的に馬力が小さかったし、省燃費走行といった考え方がなかったから。

 燃費が向上したというのは技術が向上したということの証明なのでしょうか。
 運送会社が経費を浮かそうとすることができるのは、まずは高速道路の使用
考えることと燃費を向上させることのふたつになるのではないでしょうか。
 このふたつは考え方ひとつでとても経費削減が実現できます。
 もっとも、事故などの修理費や賠償金などがないということが前提ですがね。

 先に社命速度について書きましたが、たしかにこの60km/h走行は燃費が
よろしいです。
 アクセルを深く踏み続ける時間がほとんどないので、やはり距離を走れば走
るほどに差が出てきそうな気がしますね。

 ここでひとつ、私のデーターを披露しましょうか。

 以前の私のトラックは295馬力のV8エンジンの10トン車
 いまは370馬力の直6インタークーラー付ターボエンジンで15トン車

 同じ走行区間・距離において、同じ重量の荷物を積んでいてのことです。
 以前は往復で420リッター程度の軽油を消費していたのですが、今は360
リッター程度にとどまっています。
 馬力に差があるので対等には比較できないのですが、速度の面で以前は
高速道路を85から90km/hで走行。

 現在は78から80km/h位で走行。
 以前のトラックは重量/出力比(weight power ratio)で定量を超える重量で
の運行であるのに対して、現在は重量・パワーの両面で余裕がある。
 速度の違いだけでこのような差になるとは考えられないのではあるが、それに
しても最近のトラックが如何に燃費が向上しているのかがよくわかる。

 これだけ軽油の値段が高くなってくると、省燃費走行に取り組んだか否かで
収支が大きく変わっていくことでしょう。
 アイドリングストップは当然のことです。
 そのあたりのコスト意識を運ちゃんに徹底させることが後に運ちゃん自身の財
布を潤す結果になるということを自覚してください。

 長くなりました。
 この辺にしておきます。

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 【運ちゃん業界を斬る!】

 題目:運ちゃんの走りは、荷主の業績に影響を与えるか?

 今回はこのような話題で進めていきたいと思います。
 まずは私の私生活から。
 私が昨年新築した家はオール電化住宅です。
 なぜこれにしたかといいますと、ただ単純にガスを使いたくなかったからです。
 なぜ使いたくなかったのか。

 それは普段仕事をしていて、ガスを運んでいるローリーの運転が目に余ってい
たからです。
 地元のローリーではなく、自分にとって印象の悪い走りをしているローリーがい
て、こんな奴らが運ぶような燃料は使いたくないという気持ちが以前からあり、
家を建てるならば絶対にガスを使わないような仕様にしたかったのです。

 もしこういう考えをするような人々がたくさん現れてきたとすると、どういうことに
なるでしょうか。
 ガス会社は知らず知らずのうちに損害を蒙っていることになります。
 何十年もの間、その家はガスを使わないし、ガス関連の器具も購入しないか
らガス器具メーカーも売り上げが落ちます。

 変な運送会社にLPガスを運ばせているから、それだけ利用者が減るわけです。
 これは致命的です。
 いくらテレビやラジオでよいイメージを植えつけようとコマーシャルを流していても、
これではまったく意味がなくなります。

 それほどに依頼している運送会社の運転が企業の業績に悪影響を与えるとい
うことが私はたぶんにあると考えています。
 私の場合には、他に宅配関係の路線便。

 絶対こんなところは使わないというところがありますし、他にもウイング車の羽に
宣伝をして走っているものがありますが、むちゃくちゃな走りをしているトラックを見る
とやはりその商品の購買意欲がなくなりますね。

 スーパーの店舗まわりのトラックなんかもそうです。
 チェーン店のスーパーマーケットの看板をしょって走っているような4トン車や2トン
車が主に該当しますが、無茶苦茶な走りをしていたりすると、

 『こんなところ行くのやめた!』

 となりますよね。
 近頃ではいくらでも買い物をするところがありますから。
 嫌ならば行かなくてよいわけなんです。
 こんな考え方をする人って案外多いんじゃないでしょうか。

 お店で物を売って商売をするのではなく、物流センターから商品を運ぶ時点で
すでに物売りが始まっているということ。
 だから走りの悪い運送業者が走っていると必ず評価が落ちますから、私のよう
な考え方をする人というのがスーパーなどにとってはいちばん困るのです。

 こんな話をするとこういう人もいます。

 『それじゃスーパーの名前の入っていないトラックはどうなんだよ!』 

 ってね。
 運送業界に少し詳しい人だと、あそこの運送会社はあのメーカーの商品を扱っ
ている。
 あの野郎、煽りやがったなと思えば、そこの取り扱っている商品を買わなくなる
わけです。

 たとえそれが電化製品であったとしても、いまどきの電化製品なんてデザインが
良いとか悪いとかということくらいで機能的にはなんら変わりがありませんから、製
品の良し悪しということよりは、それ以外ですでに買われなくなっているということも
じゅうぶんに考えられるというか、考えていかなければならない時代になっているの
です。

 ここまで書くとどうでしょう。
 訳のわからない運送会社に物を運ばせている業者さんなどは、己の企業の行
く末に不安を覚えはじめられた方もおられることでしょう。
 たちの悪い運送会社は淘汰される時代が、今まさに到来しているのです。
 そんな仕事の内容でクライアントが満足するわけがないでしょうが。

 今後は荷主が運送会社を峻別する時代がくるのではないでしょうか。
 いや、もう来ているのかな?

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 【ETCが愛しいのコーナー】

 前回のメルマガを発行してから購読者からメールをいただきまして、乗用車を運
転する者としてこのETCを装着することのメリットがあるのかどうかという問い合わせ
がありました。
 実は私の乗用車にも、いまのところこのETCは装着されていないんです。
 それはなぜかといいますと、高速走行を普段はほとんどしていないからです。

 通勤も片道10キロ足らずで特別渋滞するところもないし、私のライフスタイルか
らするとせいぜい旅行で遠出するときくらいでしょうから。
 だから付けたいなぁとは思いますが、そう急いで付けなくてもという気持ちのほうが
今は強いですね。
 しかし普段トラックで仕事をしていて、やはりこのETCは便利だと思います。

 止まらなくてもいいわけだし、今のところまだ優越感はありますね。
 その他、料金的にもいくつかのメリットがあります。
 このメリットに気づいていない運送業者もあるのではないかと思われるので、この
機会に説明をしていくことにしましょうかね。

 今回はETC深夜割引を採りあげることにします。

 まずはこのサイトをご覧ください。
     http://www.jhnet.go.jp/night_discount/index.html

 長距離の運ちゃんにおいては、この深夜割引がいちばん関係が深いように
思われます。
 割引率は一律に30%。

 大都市近郊だとか走行距離など関係なく、ただ単に時間の条件さえクリアし
ていれば適用されるいちばん覚えやすくて、運送会社がいちばん恩恵を受けら
れそうなものがこれだと思います。
 この30%という数字はすごいですよ。

 そりゃ、通勤割引や早朝夜間割引の50%に比べれば見劣りしますが、これ
などはいろんな条件があって、割引の上限枠というものがおのずと設定されてい
ると私は感じられました。
 だから実質的には、割引の王様はこの深夜割引なんです。
 覚えるのも簡単でしょ?

 午前0時から午前4時までの間にほんの一瞬でも、本線上を走行してさえい
ればいいんですから。
 
 運送会社にはたいていのところは、行き先によって高速道路のどの区間を利
用すればよいのかといったガイドラインが定められているものなのですが、単純に
いままでと同じ区間の利用を認めて利用しているだけで、従来とは三割も経費
が浮かせられるのです。
 こんな簡単で効果的な経費削減方法が今までにあったでしょうか。

 もっとも、高速道路を利用しないのがいちばん経費を浮かせる方法なのでは
ありますが、もうそんなせこいやり方はいい加減やめましょうよ。
 いままで高速道路の使用を極端に制限していた運送会社にしてみれば、こ
れによる恩恵というものはありませんが、必要不可欠と思われる区間を認めて
許可していた運送会社にしてみれば、これはかなりおいしいです。

 この割引制度に合わせて私の走行スタイルも変わりました。
 いままでならば早く着けるために連続走行で午後10時位に着けていたところ
が、今では午前0時をまわってから最寄りのインターチェンジを降りるようになりま
した。
 だから下手をすると到着順番が遅れてしまい、段取りが狂うこともあります。

 まあそれは仕方ないことでしょう。
 今までと同じことをしていて経費が浮かせられるので、トラックで未だにETCが
取り付けられていないものを見かけると、なにやら哀れにも思われて仕方があり
ません。

 私をまくったかっ飛びのトラックが、料金所で料金を支払うがために順番待ち
をしているんです。
 高速料金を余分に支払い、それで他人様が料金を支払うまでゲートを通過
できないんですから、これはどうみても哀れですよ。
 ETC車載機なんていまどき安いんですから、すぐに付けましょうよ。

 一般道を煽りまくりながら走るなんて、時代遅れも甚だしいですよねぇ。
 涼しい顔をして高速を走りましょう。
 荷主さんも、運送会社が高速を走れないような運賃設定はしないでください。
 これがまさに事故を誘発させている一要因なのですから。
 数100kmを下道で走らなければならない運ちゃんは可哀想です。

 本当はみんなゆっくり走りたいはずなのに・・・・・。

 それではまた、次回ということに。

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