メルマガ:運ちゃんのひとりごと
タイトル:運ちゃんのひとりごと 5月9日号  2004/05/09


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                     運ちゃんのひとりごと

  2004/MAY/9TH 第161回(mag2は-100回)、melten86回、e-mag64回
              購読者数 774名    posbeeは第31回
          今日現在までの走行距離37,887km
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 皆さんこんにちは、あさやんです。
 皆さんの今年のゴールデンウイークは如何でしたでしょうか。
 毎年決まったところで高速道路も大渋滞になり、あのなかではまっていた方
々にはとても気の毒に思います。

 我が家は毎年、この時期は田んぼの田植えと決まっていまして、休みとはい
え仕事に明け暮れているのです。
 うちの田んぼからは高速道路が見えるのですが、いつも閑散としている北陸
道もこの時期は行き交うクルマの数が急激に増えて賑やかになっていました。

 私は基本的には渋滞というものが大嫌いで、だらだらと走るくらいならば寝て
いたほうがマシだと考える者のひとりです。
 動いているのか止まっているのかわからないようなところでエアコンをバンバ
ン焚きながら燃料を無駄遣いするくらいならば、喫茶店で世間話でもしている
ほうがマシかなと考える方です。

 まあ誰だってスイスイと走りたいと考えるのは同じことなのでしょうが、それが
度を越してしまうとなると、事は問題になります。
 高速道路であれば、いちど乗ってしまえば次のインターまでは降りることがで
きないのでお付き合いとなりますが、そんなときになると掟破りの路側帯走行を
する者があとを絶ちません。

 あの路側帯走行のなにがいけないというのでしょうか?
 ひとつでも理由の述べられる方は、たぶんご自分ではやられてはいないはず
だと思うのですが、これをあまり悪いことであると思われていない方がおられるか
ら始末が悪いのです。
 クルマが通れる幅があるから通るんだいう軽い気持ちで考えているんですね。

 では、

 その路側帯が、もしあなたが原因で通れなくなったとしたら・・・・・、

 と考えてみることにしましょうか。
 先で大きな事故があり、その後続車がつながり前にも後ろにも行けない状態。
 最悪なことにこの区間は通行止めになり、まったく身動きがとれなくなってしま
った。

 『えいっ! 路側から行っちゃえ!』

 とばかりに、路側帯に出てかっ飛んで行きました。
 すると前には、走行車線に合流しようとしている車両がいました。
 しかし前が動いていないのに、容易に合流できるわけがありませんわ。
 だから当然のように、ここで路側帯の通行はできなくなりました。
 しばらくすると、後方からサイレンの音がしてきました。

 『ピーポー、ピーポー・・・・』

 救急車のようです。
 だんだんその音が大きくなってきました。

 『ありゃ、まずいわ!』

 そこでそのように思われた方ならば、まだ小市民として細々とやっていけるので
しょうが、

 『それがどうした! ここで止まっちゃったんだよ!』

 と居直ってしまうような人なら、世界じゅうの非難を浴びること間違いなしです。
 不幸にもその救急車は、渋滞の最前列の事故車両の救援に向かっていたもの
でした。
 つまりは、緊急自動車を止めてしまったということ。
 ありゃりゃというやつですね。

 ちょっと人よりも速く行きたかったという、自己虫な考えで路側帯を走り、その
結果が人の命にかかわるようなことをしてしまったということになれば、それは取り
返しのつかないことをしてしまったことになります。
 責任を取らなければなりません。
 責任を取れない人はどうすればいいのか。

 『やりなさんなよ!』

 それしか言うことはありません。
 いかに通行止めで長い列ができていても、みんな綺麗に並んでいるから高速
道路の秩序が守られているわけです。
 これをみんなが我先と路側帯に終結してしまったとしたらどうなるでしょう。
 間違いなく、救急体制は維持できなくなってしまうことでしょう。

 こんなことのないよう、最低のマナーというものは守るようにしたいものです。
 もしこのようなことをして人の命を奪ってしまったならば、殺人罪に勝るとも劣
らない厳罰で対処しても構わないのではないでしょうか。
 社会の秩序を乱す者が受けるペナルティというものは、これくらいでちょうど良
いと考えます。

 皆さんは如何思われますでしょうか?

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 購読者からは、メールをいただいております。
 前回採りあげさせていただきました、ぬくさんからのものです。

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こんにちわ。ぬくです。

仕事の内容は、朝四時間位でセンターへパンを運んでいます。
まだ入社して日も浅く会社のことはよくわかりません。
それと、トラックに乗ってまだ半年ほどです。
前は夜、仕事をしてました。

高速のことですがありがとうございました。結局はおかねですね。
どうやら高速代は自分持ちです。
メルマガの中にもありましたが、夜は走り易いですね。今、二トロではなく二トン
のトラックに乗ってますが、太陽の光が眩しいのと、アスファルトの照り返しが
キツくまだ慣れません。

前は朝日を背負ってトラックに乗っていたのに、今は朝日に向かってですから。
高速代ですが朝寝坊をしなければ一般道で、ある程度快適に走れます。私は
一箇所だけなのでラクですよ。
あさやんさんのメールの中に大型が時間に余裕があるとありましたが、センター
に大型が待っています。

そこで質問です。
自分より後に来る荷物の少ない車が先に荷物を降ろすのはどう思われますか。
始めは聞いたのですが、私の運転が下手なので何とも言えない雰囲気になり
ました。
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 ぬくさん、どうもありがとうございます。
 パンの配送でしたか。
 やはり朝早いというイメージがありますね。
 仕事が終わると他の人が出社ラッシュになるという感じでしょうか。
 慣れるまで大変だろうと思います。

 ひとくちに運ちゃんといっても、その仕事の内容は多岐にわたっておりますの
で、夜に向かって走る人、夜の間中走っている人、朝まで走る人、昼間だけ走
っている人など、これだけ書いてもいろんな運ちゃんがいるのだと感じますよね。
 ですから同じ運ちゃんの仕事を転職したとしても、その走るリズムが変わるだけ
で、そのリズムに慣れるまではからだがうまく適応してくれないので、辛いです。

 できることなら、最初に就職した運送会社が自分にとっては天職ともいえるくら
いの優良な会社であってもらいたいわけですが、現実はちと厳しいです。

 私が『大型が時間に余裕がある。』と書いたのは、一般に小さなトラックになる
ほど、箇所まわりが多くなる傾向があるので、忙しなくなります。
 だから、二トン車の運ちゃんはたくさん箇所をまわってルート配送をしなければ
ならないので、時間的に余裕のない運ちゃんが多いのではないでしょうか。

 私自身、軽トラックで一日20件以上のお店をルート配送していた時期があるの
で、よくわかります。
 冷凍室から出してきた精肉を解かさないようにして届けなければならないので、
かなり無理がありました。
 冷凍車ではなかったものでね。

 結果として、大型トラックで仕事をすることのほうが時間的には余裕が出てきた
なぁと個人的には感じております。
 だけどこれも全部が全部そうではなくって、大型車で何箇所も箇所まわりをして
いる人もいるし、時間的に余裕のない運ちゃんはいくらでもいます。
 どれくらいお金をもらっているのかなぁと見ているわけですが。

 先日も岡山に行ったときに、その地元の運ちゃんと話をしていたのですが、なん
でも岡山というところは産業はあるのだが、運送会社もたくさんあってそのせいか
運賃のダンピングも盛んで、走っている割にはなかなか利益があがらないところ
なのだそうです。

 同じ東京に荷物を運ぶ場合でも、これが隣の広島県からであれば2日運行に
なるところが、岡山からだと翌日着になるのだそうです。
 これは天と地に相当するくらいの時間的プレッシャーとなります。
 運賃が安くて、しかも走る距離が長いというのはとてもえらいです。
 やりきれないですね。

 私は運転マナーというものを、県単位で見ています。
 マナーというものは、人間ひとりひとりの個性ももちろん絡んできますが、それ
に土地柄や道路事情などいろんなものが関係してきて、複雑なものになると考え
ています。

 その運ちゃんも言っていましたね。

 『これだけ出さないと、間に合わないんだよね。荷主は荷物を出してくるのが遅
いんだ。運ちゃんのことなんかなにも考えていないんだよ。』

 毎日がこんな生活をしていると、どうしても運転に余裕がなくなってきます。
 運ちゃんを管理しきれない運送会社は、どうしても荷主のペースに引きずられて
おっぱっぱな運行にならざろう得ない。
 これって運送会社にとっては、本来は致命的なものにならなければならないは
ずなのですが、これがなぜかいままで見過ごされてきた。

 危機感を感じた運送会社の経営者は、いち早く運ちゃん管理の重要性を感じ、
社命速度の設定、マナー向上運動、運行上の事故の撲滅への取り組みなどなど
採りいれてきた。
 しかしながら多くの運送会社は、パチンコのガセチャンス目のような見せかけの
社命速度のステッカーを貼って、やり過ごしているという程度に過ぎない。

 多いんだよね。
 『一般道:法定速度。高速道:80km/h』
 と謳っている運送会社が。
 だけどほとんどの運送会社が守っていないよね。

 『守れないなら、こんなもん貼るんやない!』

 と叫びながら、今日も私はそいつらのトラックにまくられていくのです。
 プロなら、決めたことは守れよなってね。

 それでぬくさんの質問で、

 『自分より後に来る荷物の少ない車が、先に荷物を降ろすのはどう思われます
か。』

 についてですが、いろんなことが考えられますね。
 後に着いた車の荷物が先に欲しいとか、優先権のある車であるとか、そんな車
であれば、文句を言って問題を起こすと、最悪の場合は出入り禁止を食らいます。
 ちょっと状況が掴みきれていないのでなんともいえませんが、単に慣れていな
いからといって後回しをする運ちゃんが多いのであれば、それは問題ありですね。

 やはりそこは着いた順番に荷物を降ろしていくというのが、普通は当たり前です
よね。
 順番というのは、運ちゃん同士でトラブルになりやすいものですから。
 でも、そこのしきたりみたいなものがあるのであれば、それに準じて働いていくの
が、長く勤めるコツなのかもしれません。

 こんなところでしょうか。

 それではまた、次回ということに。

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 【発行者】

 あさやん owner@asayan47.com

 サイト http://www.asayan47.com/unchan.html

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