メルマガ:運ちゃんのひとりごと
タイトル:運ちゃんのひとりごと 3月21日号  2004/03/22


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                     運ちゃんのひとりごと

  2004/MAR/21ST 第158回(mag2は-100回)、melten83回、e-mag61回
              購読者数 765名    posbeeは第28回
          今日現在までの走行距離29,842km
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 皆さんこんにちは、あさやんです。
 前回は、私のスムーサーGの話をしましたが、今回は新車に乗るための条件
について考えてみたいと思います。
 運ちゃんにとって新車のトラックというものは、一種の憧れ的な存在である場
合が多いものです。

 乗れそうで乗れないもの、買えそうで買えないもの。
 それがまさにトラックの新車であるわけです。
 私は運ちゃんになってから既に12年もの年月が経ちましたが、新車がもらえ
たのは、今回のいすゞギガ・スムーサーGがはじめてです。

 いままで長く勤められたところがこの会社がはじめてということもありますが、私
個人としては、長年勤めたことによる会社からの信頼を受けることができた証で
あると自負しているところであります。

 いまこの原稿を、荷物の納品先に到着してから書いているのですが、同じ県の
運ちゃんがタッチの差で到着しました。
 ここは順番を取らなければならないところなので、なんとか良い順番を取ること
ができてホッとしているところなのですが、何気にその運ちゃんと世間話になりま
した。

 どんな話かといいますと、その運ちゃんの会社に最近入ってきた人のことなん
です。
 50前くらいの人で、その運送会社に入るために大型をとってきたとのこと。
 どうも以前の仕事は、まったくの畑違いのようです。
 その新入り運ちゃんが鼻息を荒くして会社に注文をつけているとのこと。

 『なんで若いやつに新車を渡して、わしらのような者に新車がもらえんのか!』

 その会社に入って、いきなり古いトラックをもらったことがどうも気に入らないら
しくて、そして新車が入るということになったときにそのトラックが若者の手に渡っ
てしまうことが気に入らなかったのでしょう。
 それでその運ちゃんのことをしばらく聞いていると、他人事とはいえ腹がたって
きました。

 その新入り運ちゃんは運送会社に入ってから間もなく、乗用車と接触したり、お
かまを彫るなど、数々の事故をおこしてきているとのこと。
 その理由を聞くとまたまた腹がたってきた。
 相手がセンターラインをはみ出してきたからとか、相手が急にブレーキをかけ
たからとか。

 理由のつけ方がすべて、相手がどうだからというのではじまっているのです。
 事故がおこるのは自分が悪いのではなく、すべてまわりが私に事故をけしかけ
ているのであるという、一種の自己虫ワールドになっているのです。
 こんな人、たしかにいますよねぇ。
 責任逃れをして、他人ばかりを攻めるような性質(タチ)の人って。

 その事故が新聞に載るような大きい事故であったにもかかわらず、本人はケロ
ッとしていてまったく反省の色がない。
 こういう人って、同じ事故を何度もおこすのでしょうね。きっと。

 よく、後戻りするような人生はやりたくないという人がおりますが、でも人間が他
の動物とは違って高等な生き物であるというところは、反省をして二度とこのよう
なことをおこさないようにしようという学習ができるところだと思います。
 この学習ができない人がまさに運ちゃんの品というものを落としているのだと、
私は思うのであります。

 あと、人間関係の基本的なこととして、この新入り運ちゃんは大きな間違いを
おこしているということに気づいていない。
 たしかに歳の若い者が年増の者に対して尊敬することはごくごく当然であり自
然なことではあるのだが、しかし会社の中での人間関係では、いかに若者とは
いえども、職場の先輩であることには違いないのである。

 これを無視すると、会社の中の上下関係というものがおかしくなってしまう。
 運ちゃんは一匹狼と考える人がいるが、運ちゃんの世界にもまわりとの協調を
考えない人は次第にその会社に居づらくなってしまうものであります。

 その運ちゃんの話では、近日中にその新入り運ちゃんに新車があてがわれる
ことが決まったとのことであるが、他の同僚たちが納得していないので、ひと悶
着おきるのは間違いないだろうと話していました。
 こんな発言をしたおやじさんに、若い人達が黙っているわけがないですよね。

 昨日今日入ってきたおやじさんに、しかも事故ばかりやってきている人に、な
んでここで新車がくるのででしょうかねぇ。
 私も新車をもらうことはできましたが、それでも傷をつけるとまわりが嫌味混じり
に話をしてくるし、走っていて擦るわけにもいかないしで、これが結構気を使う
ものなんですよ。

 こんなんなら、少し古くなったトラックのほうが気を使わなくて済むから楽です。
 無傷の状態で乗り始めた新車。
 これに傷が付いているということは、つまりはその担当の運ちゃんが刻んできた
傷であるわけです。

 この新入り運ちゃんには、このあたりのまわりのシビアな目というものが理解で
きているのでしょうかね。
 まともな会社ほど、信用のない新人に新車を与えるような真似はしないと思い
ますが、皆さんはいかが思われますでしょうか。
 これは私の結論。

 この新入り運ちゃんは、新車に乗り出して仕事を始めるが、きっとあっちこっちと
擦ってきて、果てはなにかと衝突や接触をおこし、最悪の事態として人をはねたり
してくるのではないかと考えられます。
 いまこの新入り運ちゃんに必要なことは、新車に乗ることよりも、ひとつでも経験
を積むということ。

 これに尽きますね。
 免許を取りさえすれば、誰にでもできるという仕事ではありませんよ。
 そんな考えを持ってこの世界に入ってきた人は、きっと己が思い描いていた世界
との食い違いに驚き、この世界の奥深さを感じることでしょう。
 感じない人は、本来この世界には向かない人です。

 いま、職安に行くと人が溢れ返っているようですが、皆さんいちどは運送会社の
求人を見るといいます。
 その提示された給料の額に魅了されるのでしょうが、その裏にはその給料なりの
辛さもあるのだということを忘れないでもらいたいです。

 仕事がなかなか決まらなくって再就職ができない人というのは、自分のやりたい
ことだけに固執している傾向があります。
 どんな仕事でも、最初からいきなり高給が得られるほどこの世は甘くありません。
 いままで勤めていた業種から他の業種に勤めを変えるということは、すなわち1
から出直すということ。

 新たな気持ちで臨んでいただきたいものです。
 いくら歳をとっていても、新人であることに違いはないんです。
 腰を低くしていれば、逆にあなたの人格がまわりに共感を与え、皆があなたを担
ぎ上げてくれることでしょう。

 なんか新興宗教の説教のようになってしまいましたが、私は特に洗脳はされてお
りません。
 あさやんイズムとでも申しておきましょうか。

 私の本音。
 辛いよ〜この仕事は。
 あ〜眠い。でも走らなければ延着する。会社は眠い時には眠れと言うが、ここで
眠ってしまっては延着確定だ。
 速度は出すな。事故はダメ。高速は使うな。眠い時には眠れ。でも延着するな。

 四面楚歌になった私の精神状態を誰がみてくれるのか。
 それは自分で解決するしかないんです。
 そういう仕事だということをご理解ください。
 
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 【やはりトラックはいいねぇ】

 先週末から関東方面に乗用車で旅行に出かけてきました。
 私のプジョーがこの時期車検があり、その車検が終わった後に旅行に出かけ
ようと夫婦で話しておりました。
 千葉から横浜、東京都と走ってきました。

 新車で購入してまる7年経ったクルマですが、ほとんど遠出をしていなくて距離
が伸びていませんでしたので、ここで長距離ドライブを兼ねて行ってきました。
 いやぁ、しかし乗用車は疲れますねぇ。
 トラックの視点に慣れきっている私にとって、乗用車の視点の低さはとても苦痛
です。

 それでも、妻や子供の喜ぶ顔を見ていると、やはり一家のおやじになったので
しょうか、がんばってハンドルを握って走っていましたよ。
 ハンドルさばきやブレーキングがトラックナイズドされている私の運転は、妻に
はとても好評価でした。

 普段から荷崩れしないように運んでいるトラックの運転は、人を乗せて運転して
いるときにはそれがずばり思いやり運転に直結しているということをあらためて実
感しました。
 妻は以前、タクシーに乗った時に車酔いをしたことがあるのですが、そんな運転
をしているタクシーはプロではないと言っていました。

 早く目的地に着けようとするその気持ちは買いますが、その前にお客に不評を
与えるようではいけませんよね。
 お金をもらう以上は、そのお金がどういうことでもらえるのかというのをいま一度
考える必要があります。

 客を拾うことだけを考えて、どこにでも駐車しているタクシーの運転手さん!
 その前に、常識をわきまえてくださいね。
 同じドライバーとして、見苦しいです。
 運ちゃんがもっと社会に溶け込んで、喜ばれる人になれるようがんばりましょう。
 
 それではまた、次回ということに。

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 【発行者】

 あさやん owner@asayan47.com

 サイト http://www.asayan47.com/unchan.html

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