メルマガ:運ちゃんのひとりごと
タイトル:運ちゃんのひとりごと 10月12日号  2003/10/12


----<あさやんから皆さんへ>-----------------------------------
毎日変化のない生活にお困りのあなたへ
コツコツと何かやりませんか?
私がやっていることをぜひあなたにも楽しんでもらいたい。
http://wwa.irias.co.jp/i.asp?WCI=Rule&WCE=67821
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                     運ちゃんのひとりごと

  2003/OCT/12TH 第140回(mag2は-100回)、melten65回、e-mag43回
              購読者数 720名    posbeeは第10回

          今日現在までの走行距離989,322km
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 皆さんこんにちは、あさやんです。
 いやぁ、遂に起きちゃいました。
 私の知り合いの運ちゃんが殴られました。
 えっ? 誰に殴られたって?
 他の運ちゃんにですよ。

 どんな運ちゃんだと思います?
 魚屋ですよ、魚屋。
 鮮魚運搬のトラックだそうです。
 現在、地方の高速道路には対面通行という、一車線しか走行できないような
ところがあるわけですが、事件はいままさにそんなところで起きました。

 知り合いが言うには、普段どおりに走っていたら、後ろにピッタリとマークした
冷凍車のようなものが張り付いているので、うざっこいなぁと思って走っていた
らしいのですが、譲り車線のあるところで急に右側にきたその冷凍車は、知り
合いのトラックに幅寄せし、緊急避難帯に強制停車させたとのこと。

 そしてその運ちゃんは知り合いのトラックのキーを引き抜いて、その知り合い
をトラックから引きずりおろし、五・六発かち殴り、すぐさまトラックに乗って去っ
ていったということのようです。
 
 その知り合いは、しばらくして自分が殴られたということに憤りを感じ始め、な
にを思ったか、会社に電話をして上司に、

 『部長、すみませんが喧嘩してもよろしいでしょうか?』

 と上司に、許可をとったとかとらなかったとか。
 あまりに冷静に言ってくるのを上司がやばいよこいつと感じたのか、

 『おいおい! やめてくれよ!』

 と宥めたようです。

 変わった奴ですよね。
 喧嘩するのに、いちいち上司の許可をとる奴があるか。
 喧嘩っていうのは、感情の高まりでやるものでしょ?
 それなのに、殴られたから殴り返してもいいでしょ?と許可をとることそのも
のに、こいつの愚かさを感じる。

 でもどうなのかな。
 殴る奴には殴る奴の理由というものがあるだろうし、殴られる奴には殴られ
るだけの、相当の理由があると私は思うのですが。

 殴るという行為は、どう考えてみてもあってはならない行為なわけですが、
人のことを無視した勝手な行動ばかりをとっていることに対する憤りというも
のを理解することも必要なのではないでしょうか。

 先日も庸車に言われました。
 『お宅さんは、最近いたるところで引っ張りまくってますねぇ。』って。
 つまり、どこでもちんたらたらたらやっているということ。
 しかもこれは私も思うことなのだが、後ろがいくらつながっていてもそれを
顧みないで、ただひたすらちんたら走っている奴が、うちの会社には多い。

 台数が多く、お蔭様で仕事もそこそこある会社なので、毎日何かしら他の
運ちゃんには迷惑をかけていることと思います。
 私なんぞは、個人的には後ろにクルマを溜め込みたくない性分なので、
まくりやすいところではいっせいにまくらせます。

 だから自分ではこういった走行をしていれば、それほどトラブルに巻き込ま
れる恐れはないのではないかと考えています。
 こんな運ちゃんもいれば、後ろがぜんぜん気にならない運ちゃんというの
もいます。
 こんなのが、今回のようなトラブルに巻き込まれやすいのです。

 それはなぜか。
 はっきりいって、まわりをイライラさせているからです。
 それと自分勝手で、まわりに配慮を示していないから。
 いま走っている道路は、自分のものではないのです。
 みんなのものです。

 だから延々とちんたら走るべきではないのです。
 このクルマを煽っている人。
 この人にも当然ながら問題はあります。
 ただ単に自分だけが速く行きたいからといった、自己中心的な考え方に
支配されています。

 我慢もある程度は必要です。
 逆も真なりで、あなただけの道でもないのです。
 みんなの道なのですから、そこはひとつ大人になってその走りに耐えるこ
ともある程度は必要なのです。

 自分の思い通りに走ることができれば、どんなに仕事がしやすいことでし
ょう。
 都会の運ちゃんほど、思い通りに走ることよりは我慢を強いられることの
方がはるかに多いのではないでしょうか。
 それでも他人様に迷惑をかけない仕事をしている人はいくらでもいます。

 人間の感情が絡んでくることだけに、ひとことでは片付けられませんが、
こんなところにも譲り合いの精神がもう少し必要ではないでしょうか。

 しかしなんですね。
 自分にとって不本意な走りを強いられることって、なんとまあ疲れるのでし
ょうかねぇ。

 速度規則のうるさい運送会社において今回のような事件があると、改め
られる場合が多いのですが、うちの場合はどうかなぁ。
 事故をおこしたら、『事故をおこさないような運転をしろ。』というような言
い方をする会社ですから、『事件がおきたならば、殴られても屈しないくら
いの精神力を養いなさい。』と言ってくるのではないかと想像しています。

 遅いことでは有名な運送会社がありました。
 どこにいっても走っている。
 その会社名を前方に見つけると、急に疲れがどっと押し寄せてくる。
 違う会社にいるときに、たまたまその会社に仕事をもらいに行ったことが
あるのですが、事務所にチャート紙が置いてありそれを見てビックリした。

 完全に横一線なんですよ。
 普通ならば多少の上下はあるものなのですが、この会社の運ちゃんはみ
ごとというくらいにチャート紙をきれいに描いている。
 それほどまでにしなければならないのかと思うくらいに、厳しくやっている
ようでした。

 その会社が少し前に暴力事件に巻き込まれたという情報をつかみました。
 走行中に後方のトラックがまくりざまにビンを投げつけていったという。
 それならまだしも、止められて暴行を受けたという話を聞きました。
 その事件を会社も重くうけとめ、社命速度の改定に乗り出したという。
 近頃、その会社の走りを見ていると、以前の面影はまったくない。

 私はいま、その会社の運ちゃんからは、まくりの対象に入れられています。
 楽にまくっていた相手に、いまでは逆にまくられているのです。
 たとえとしては適当かどうかわかりませんが、戦争でいままで原住民を抑
圧していた人間が、敗戦と同時に逆にその原住民からリンチを加えられてい
るといった感覚となんら変わらないような気がします。

 スピードに酔いしれるのはよくないことだとしても、このスピードというのは
仕事をしているに際して、アドバンテージのひとつになるということを私は感
じています。
 スピードが出せないばっかりに、対等にものが言えないようなところがあっ
たりして、どうしても一歩下がってしまうような感じがします。

 でも、スピードが存分に出せるからといって天狗になっていると、痛い仕打
ちを受けることもあります。
 私も過去に見たことがあります。
 すり抜けすり抜けをしているレジャッコとバトルをしていた運ちゃんがいまし
たが、ついに追いついてレジャッコに詰め寄りました。

 運ちゃんがレジャッコを止めて殴ろうとしたまではよくある光景ですが、逆に
畳まれてしまったのです。
 相手が空手のたしなみのある人だったりすると、大変ですね。
 相手がボブサップのような人ならば、はなから相手にしなくて済むのにねぇ。
 まあ、いろんな人がいますから、気をつけて喧嘩を売りましょう。

 だけどなぁ、うちらがたらたら走っていると煽ってくるのに、ダンプが走ってい
ると大人しくついていくのって何なのかなぁ。
 まともなのがいないっていうのが印象としてあるのでしょうが、うちらのとこ
ろのダンプは規則正しく走っています。

 同じような運転をしているのに、どうして同じ扱いを受けられないのか。
 いい意味で考えれば、我々はまともな奴だと見られている。
 悪い意味で考えれば、なめられている。
 クルマで人を見られているのって、正直悲しいものがある。

 私はいままでいろんな都道府県で運ちゃんをしてきていますが、運ちゃんを
やりやすいところとそうでないところがあるように感じられます。
 運ちゃんはまともじゃないと見られているところでハンドルを握ると、これが
結構仕事がしやすいんですね。
 強引に割り込むとかする必要がない。スマートに譲ってくれる。

 それに小さいときから、トラック乗りはまともな奴がいないから、気をつけなさ
いよと親から教えられているから、自然とそういう対応になるのでしょう。
 荷物を届けにいっても、そこのお客さんの対応がやわらかい。
 運ちゃんはすぐに怒るし荒れるから、丁重にということなのか。

 うちらのところは違いますよ。
 車間距離なんて存在しないし、私らが自分の荷物のために空けている車間
距離に平気に割り込んできて、すぐさま左折していきます。
 実際にそういう空間しか開いていないという現実の問題もありますが、そんな
ふうに考えられると、困るんですよね。

 こんなのはともかくとして、トラックの後ろが開いているのにわざわざ前に割り
込んできて左折する奴があとを絶たない。
 これはなんなのだろうか。
 怖い思いをしていないからなのだろうか。

 遅くみえるのだが、でもあんなのと一戦交えると大変なことになると感じられる
人になってもらいたいなぁと私は考えているのですがね。
 これは私ら運ちゃんが無茶な運転をしているしていないに関わらず、トラックと
いうものは本来そういうものなのだということを、感じ取って欲しいということ。
 だから、変な意味にはとらないでください。

 うちの県では、道路でトラックがレジャッコにおかまを彫っているといった光景
が見られないので、あまり感じないのかもしれませんが、その現場を幾度となく
見てきた私らにしてみれば、それを起こしてはならないし、巻き込まれてもならな
いと感じているんですよ。

 どちらかというと、レジャッコ同士の玉突き事故が非常に多い。
 先にも書きましたが、車間距離が存在しないので、なにかあると一発触発の
状態になります。
 少しでも早く目的地に行きたいのか、自分の前に他のクルマを入れるのが嫌
なのか。

 理由はわかりませんが、詰めて走る人が非常に多いんです。
 これって思うのですが、小さいときからの生い立ちがたぶんに関係しているん
じゃないでしょうか。
 親もせかせかしていて、その運転を小さいときから見ていたりすると、なんら疑
問を持つこともなく、その運転をデフォルトなものと受けとめてしまうのでしょう。

 私的に思いますのは、一般のレジャッコの皆さんも、いろんな他県に行ってみ
られて、そこで普段行われている交通上のやり取りなどを観察されるとよろしい
です。
 そしてそのやり取りが好ましいと思われるのであれば、自分に採り入れてマナ
ー向上に役立てるのもよいし、悪いと思われるものについては戒めればよい。

 いずれにしても、自分本位というのはいちばんよろしくありませんね。
 私の好きな言葉に、

 他人を無視する奴は、他人からも無視されている。

 という言葉があります。
 無視されるっていうのは、辛いことですね。
 交通社会の一員として、良識ある人間になりましょう。

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 購読者からはこのようなメールをいただいております。
 前回私が書きました、『別納カード』についてのものです。
 acorinさんから、

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あさやん様

いつも楽しくかつ勉強になるメルマガありがとうございます。
別納カードについて
私も主人から聞いており気になっていました。
以下のサイトに少し詳しいことが載っておりましたので
ご報告させていただきます。

http://www.mainichi.co.jp/life/car/details/200303/27-01.html

トラック、バス会社などの大口利用者への割引よりも
もっと高額の割引運営を行っている団体があるという話も聞きました。
それを廃止させる目的もあるらしいですね。
ちょっと難しくて私には理解できなかったので
詳しくはわからなくてごめんなさい。

ETCの入り口はETCでない車と共用になっているところも多いですね。
せっかく車載していても、普通車が並んでいて、結局は遅くなります。

         (後略)

acorin
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 acorinさん、どうもありがとうございます。
 ためになるサイト情報、ありがとう。参考になりました。

 運送会社が持つ別納カードの割引は、だいたい2割程度であると聞いたこと
があります。

 ハイウェイカードの5万円もの(現在では廃止)とたいして変わらないわけです
が、会社はこのカードの使用にこだわっているような印象を受けることが私は
多いです。

 詳しいことは、このサイトを見られれば理解が得られることと思います。
 私が説明するよりは、いいかな。

 それにしても、ETCのゲートであるのかそうでないのかというのは、普段高速
を利用しない人にとっては、難しいものであるようです。
 私も仕事で走っていて、渋滞していないところを潜り抜けていったら、そこは
ETCのゲートであり、慌てて急ブレーキを踏みバックしたというレジャッコもいま
したから、まだまだ定着していないなぁと思って見ています。

 acorinさんの言われているのは、[ETC/一般]と書かれたゲートのことでしょ
うか。
 つまりはETCでも一般の支払いでも両方いけますというゲートですが、本来
のETCとは違って、全部が一旦停止を要求されます。

 私が持っているカードは、ETC車載機に挿すことのできる別納カードですが、
車載機がなければただのカードですね。
 つまり、[ETC]と書かれている以外の料金所を目指して突っ込んでいくことに
なります。

 ETCの普及が進んでいないのは、つまりは一般人がETC車載機を購入して
利用するだけのメリットがないから。
 たぶん我々トラック業者が、いま持っているカードにETC車載機を付けて走
ったところで、割引率が大きくなるわけではないから、会社もそんなものは必要
ないと判断しているのでしょう。

 なにもメリットがないのに余計な出費をするような、そんな新しいもの好きな経
営者なんて、このご時世いませんよ。
 ハイウェイカードの5万円券は、結構私自身は良い思いをさせてもらいました。
 やはり8,000円分の無料サービスが付くというのは庶民にはありがたいです。

 だけど、乗用車ではめったに乗らない高速道路のために、ETCを付けるとい
うのは、やはり考えてしまいますよ。
 それに地方の高速道路ですと、未だにETCの設置された料金所がないところ
もありますからね。
 毎日クルマで高速を通勤している人には、お勧めできますがね。

 日本道路公団の藤井総裁も解任されるようですし、今後の道路公団あるいは
今後名前が変わって民営化された全日本道路株式会社の成り行きを見つめて
いきたいものです。

 それではまた、次回まで。

  ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆    ★

 【発行者】

 あさやん owner@asayan47.com

 サイト http://www.asayan47.com/unchan.html

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